1986-03-10 第104回国会 参議院 予算委員会 第6号
○参考人(澄田智君) 私どもは金融政策を担当いたしている次第でございます。したがいまして、前回の引き下げに続いて今回の引き下げということで相当な効果を内需の拡大という面に期待をしている、かように申し上げることになるわけでございます。
○参考人(澄田智君) 私どもは金融政策を担当いたしている次第でございます。したがいまして、前回の引き下げに続いて今回の引き下げということで相当な効果を内需の拡大という面に期待をしている、かように申し上げることになるわけでございます。
○参考人(澄田智君) 今回アメリカも公定歩合を引き下げた次第でございます。アメリカの公定歩合の引き下げということ自体は、これはアメリカの経済のため、そしてそれはまた世界経済にも大きな影響がございます。さらには債務累積国といったような問題を考えた場合に望ましいことである、こういうふうに考えておりますが、アメリカの公定歩合の水準自体を云々するということは、やはり私の立場からは差し控えたいと思います。
○参考人(澄田智君) 現在為替市場、不安定な状態でありまして、今回の公定歩合の引き下げに当たりましては、為替市場の急速な変化というものは、これは日本経済としても対応に難しい面がありますし、そして国際通貨情勢の安定の上からも望ましくない、こういう見地が今回の引き下げの一つの動機になっているところでございます。 したがいまして、現在ドル安・円高というそういう過程が進んでおりまして、このこと自体は対外不均衡
○澄田参考人 ただいまも申し述べましたとおり、効果の浸透には時間がかかる、それは事実だと思います。そうしまして、しかも金融面の措置に加えて、今まで政府でとられました内需拡大に対する対策等もございますし、そういった政府でおとりになられる措置等と相まって、内需の拡大ということは期待されるわけでございます。そういうことでございまして、現在金融面の措置という点については、前回とあわせて今回の措置ということで
○澄田参考人 今回の公定歩合の引き下げは、一月末の前回の公定歩合の引き下げの効果、それもこれから効果がだんだん浸透する、こういう段階でございます、そこへ加えて今回の措置がとられたというわけでございまして、これが内需拡大面、そして内需拡大を通じて対外不均衡の是正にも資するという、そういう所期の目的という点から見て十分効果があるもの、私どもはそういうふうに思っております。ただ、効果の浸透には、金融面の措置
○澄田参考人 お答えを申し上げます。日本銀行は、一月三十日に公定歩合を引き下げたばかりでございましたが、前回の公定歩合引き下げ後、国内経済面におきましては、景気は設備投資などの内需が底がたいものはございますが、輸出の減速から全体として景気の拡大テンポは鈍化を続けておりました。そして、その後のさらに一段と円高化をしたというような事情もありまして、企業の景況感は製造業を中心に一段と不透明さを増しておったような
○参考人(澄田智君) 公定歩合の決定は、常に景気、為替あるいは内外の金融情勢等々を勘案して、その時点その時点で総合的にかつ機動的に判断をして決めるべきものでございます。 一月の三十日に〇・五%の引き下げを既に実行しているわけでございます。まだそれから一月ちょっとしかたっていないわけでございますが、諸般の情勢から、今後、今回の時点においてさらに公定歩合の政策が加えられるということになれば、合わせて一
○参考人(澄田智君) 私の口から申し上げることは、先ほども申し上げましたような次第でお許しをいただきたいと思いますが、ニュアンスはかなり申し上げたつもりでございます。
○参考人(澄田智君) けさの新聞各紙にいろいろと記事が出ておるわけでございます。公定歩合は、事柄の性格上、直前といえどもまだその前におきましては具体的なことを申し上げるということは控えさせていただくことになっておりますので、その辺の事情を御勘案いただきまして、私から具体的なことを申し上げるのは御勘弁いただきたい、かように存ずる次第でございます。 ただ、西独その他の国におきまして公定歩合が引き下げられました
○澄田参考人 重ねてのお尋ねでございますが、先ほど申し上げましたように常に機動的に対応していくべきものである、こういうふうに考えております。 ただ、何分にも前回の公定歩合の引き下げは一月末に行ったわけでございまして、また、それに伴う預貯金の金利の引き下げあるいは短期プライムレートの引き下げ等は二月二十四日、すなわち先週の月曜日でございますが、月曜日に行われたというような状態でございまして、現時点におきましてはその
○澄田参考人 いろいろの手法と言われましたが、為替の市場で決まってくるという、基本的にはそういう性格のものでありますだけに、手法といたしましてもおのずから制約はあるわけでございます。 現在、私どもは、基本的には対外不均衡の是正という見地からは、基本的な方向として円高ということ自体は望ましいものと考えておりますが、急激過ぎるという状態における円高に対する産業界の対応ということを考えますと、当面は為替相場
○澄田参考人 いつ、いかなる場合に、いかなる介入を行うかということにつきましては、どうしてもやはり当局者の口から申しますれば、それは当然に市場にいろいろの憶測を起こします。無用の憶測を招くおそれがございます。したがいまして、介入につきましてコメントを申し上げることは差し控えさせていただきたいと存じます。御了承いただきたいと思います。
○澄田参考人 ロンドンのG5におきましては、ただいまも大蔵大臣もおっしゃいましたが、ニューヨークのG5以降の為替面における成果というものを後退させない、後戻りさせないという合意はできました。その合意の結果、市場ではどう受けとめられたかと申しますと、市場の心理といたしましてはドル高方向、円安方向ですね、それに対しては、ロンドンのG5において合意ができているということによって壁ができた。したがって、市場
○澄田参考人 私ども繰り返し申し上げているわけでございますが、特定の為替相場の水準を、これは数字でもって示すような水準でございますが、それを念頭に置いて申し上げているわけではないわけでございます。ただ方向といたしましては、対外不均衡の是正というような、そういう意味からいって円高基調ということ自体は望ましいことである、しかし、当面におきましては為替相場が安定的に推移することの方がより望ましいと考える。
○澄田参考人 介入につきましては、一般論として申し上げれば、為替市場の動きが激しいというような場合に適時適切に行うべきものでありますが、いかなる場合にいかなる介入を行うかについては、これは私どもの立場としては申し上げかねる次第でございます。特に、最近のように市場が不安定な折に、市場に無用の憶測を招くおそれが強いので、介入についてのコメントは差し控えたいと存じます。
○澄田参考人 変動相場制は、経常収支の不均衡が為替相場によって調整される機能がそこにあるということが期待されておったわけでございますが、近年、為替相場の変動要因として資本の流出入の影響が非常に大きくなってしまった。こういうようなために、機能が十分に働かない、これは事実でございます。また、今お話しのように相場が乱高下するというのは非常に影響が大きく、またこれがいろいろな意味で混乱を起こすもとになるということも
○澄田参考人 ニューヨークのG5の折に、各国とも特定の為替相場の水準を決めてそこへ持っていくということで共同して介入をする、そういうような申し合わせをしたわけではございません。そして、経済の実態、貿易収支とか物価とか、そういうような実態を為替相場がよく反映するように、ファンダメンタルズをよりよく反映するように努力をする、こういうことになったわけでございます。したがいまして、特定の為替の水準をめぐっていろいろ
○澄田参考人 ニューヨークのG5以降、いつも繰り返して申し上げているわけでございますが、特定の為替の水準というものをターゲットとして持っているというようなことはございませんで、各国の経済の基本的な諸条件、いわゆるファンダメンタルズ、それをより適切に反映したもので為替相場はあるべきである、こういうことでやってきておるわけでございます。 最近、殊に二月に入りましてからの円相場は、非常に速く円高の方向に
○澄田参考人 先ほども申し上げましたように、他国の金融政策につきまして具体的な意見や見通し等を申し上げることは差し控えさせていただきたいと存じます。 一般論で申し上げますと、アメリカの通貨当局としても景気や物価あるいはマネーサプライの状況あるいは為替相場等々の経済指標を注視しつつ経済運営を行っているものと思いますが、昨日ボルカー議長が議会で証言をいたしておりますが、その証言において見られますように
○澄田参考人 最近の、殊に二月に入りましてからの急激な円高の基調でございますが、私どもは貿易収支あるいは経常収支の大幅な不均衡というものを是正する、そういうような立場から申しましては、円高基調というものは基本的に方向としては望ましいことである、かように思っておりますが、しかし、日本の産業界の円高に対する対応をとりつつあるというような状態等から見まして、殊に二月以降の為替相場の動向につきましては、やや
○澄田参考人 お答えを申し上げます。 一月の末に公定歩合〇・五%引き下げをいたしましたが、その前にもございましたが、あるいは日本が引き下げるとアメリカの公定歩合が下がるのではないかというような観測が一部にあったことは事実でございます。私ども中央銀行同士の立場といたしまして、他国の中央銀行の金融政策について見通しを述べたりあるいはコメントをしたりすることは、これは避けなければならないことだと思っておりますが
○澄田参考人 先ほども申し上げましたところでございますが、一月三十日実施になりました公定歩合の引き下げ、これはその時点におきまして当面の為替相場、景気、それから内外の金融情勢等を総合的に勘案した上でやるべきであると判断をいたして、実施をしたものでございます。公定歩合そのものの引き下げは一月三十一日でございますが、これに伴いまして預貯金金利の引き下げ、これはこの二月の二十四日から実施されることになっておりまして
○澄田参考人 先般、一月三十日から公定歩合〇・五%引き下げを実施したわけでございますが、これは当面の為替相場、景気、そうして内外の金融情勢等を総合的に勘案した上で適切と判断いたして実施したものでございます。現在はまだ、今も大蔵大臣からもお話がございましたように、預貯金の金利の引き下げは二十四日からでございます。それから、金融機関の短期プライムレートも二月の二十四日から引き下がる、こういうことでございまして
○参考人(澄田智君) 為替相場に関しましては、これは各国ともそうでございますが、特定の相場水準というものをあらかじめ念頭に置きまして臨んでいるというわけではございません。ターゲット的な相場水準を持っているというわけではないわけであります。また、現在の水準がフフンダメンタルズを反映しているかどうかという点については、一概に論ずることは難しい面もございます。 ただ、昨年九月のニューヨークにおきますG5
○参考人(澄田智君) 仰せになられましたように、公定歩合引き下げ後むしろ円高が進展をした、そういう状況でございます。 この背景でございますが、先般のロンドンのG5の合意、すなわち今までニューヨークのG5以降の為替面の成果を後退をさせてはならない、こういう合意でございますが、こういう合意が市場に伝わりますと、市場におきましてはドル高方面への為替相場というものについては一種の壁が形成されてそっちへ動けない
○参考人(澄田智君) 一月末の公定歩合の引き下げでございますが、日本銀行といたしましては、以下のような諸般の事情を総合的に勘案した上で決定した次第でございます。 すなわち、国内物価が安定基調を持続している一方におきまして景気は、内需は底がたいという状態でございますけれども、米国景気のスローダウン等によって輸出の伸びが低下をしている、全体として拡大テンポが鈍化しつつある、また対外面では経常収支の黒字基調
○澄田参考人 先ほど第一問とおっしゃいましたその公定歩合の再引き下げの問題でございますが、現在日本の国内におきましても急速な円高化に対する影響というものもいろいろございます。円高には、他方、円高のメリットもございますが、しかし日本の産業界に及ぼす影響として、やはり内需拡大という見地からは、為替相場重視の姿勢を貫きつつ、そういう機会があれば、内需拡大の見地から為替相場に影響を及ぼさないような公定歩合の
○澄田参考人 昨年九月のニューヨークにおけるG5以降、アメリカはやはりそれまでの考え方を改めまして、各国協調のもとにドル高の是正に努める、こういうふうな方向に変えたわけでありまして、その方向で現在もアメリカの政策が維持されておるわけでございますが、同時に、しかしドルの急落は、これはやはりインフレの再燃や、あるいはドルの信認低下によりまして資本の流出が起こる。そういうことがあっては大変でありますというようなことで
○澄田参考人 御指名でございますので私からも申し上げますが、御指摘のように悲観論、楽観論、交錯している状況でございますけれども、最近、悲観的な見方は若干後退し、むしろやはり、今も大蔵大臣も言われましたが、景気は本年も緩やかな拡大を持続するのではないか、こういう見方が多くなってきている。アメリカの国内においてもそうであり、その影響もあって、最近アメリカ以外の国でも、アメリカ経済をそういうふうに見てきているというような
○澄田参考人 お答えを申し上げます。 ごく最近の円高でございますが、これは一月二十四日東京市場から二百円を割りまして、そして一層円高化をした、こういうことでございますが、これはロンドンのG5におきまして、これまでの成果に後戻りすることがないように各国協力していく、こういう合意を受けまして、市場におきましては円安方向に対しては一種の壁が形成されたというような、そういう認識ができ、一方、その後米国の昨年
○澄田参考人 公定歩合のような金融政策は為替の介入の政策とは趣を異にしておりまして、各国それぞれ国内あるいは対外的な情勢を総合判断をして、それぞれの国において自主的にその中央銀行が決定する、こういうことは国際間には全く徹底している考え方でございます。したがいまして、G5の集まりに私も竹下大蔵大臣に御一緒して参加したわけでございますが、ロンドンにおける会議の際も、各国の公定歩合政策について各国がそこで
○澄田参考人 ドル高の修正は、かなりのテンポで進んでまいったわけでございます。これは当然に、米国の立場からいえば輸出に有利に働いて輸出を伸ばす、そして輸入を抑制する、こういう効果を期待して行ったわけであります。 我が国といたしましても、その点については必ず日本の輸出数量が抑えられる効果というものは期待できるわけでございますが、ただ、ドル建ての輸出価格が円高になることによって引き上げられる、こういうことが
○澄田参考人 昨年九月のニューヨークにおきます先進五カ国の大蔵大臣、中央銀行総裁出席してのいわゆるG5の会議以来、多年にわたりますドル高の修正ということが各国の間で合意をされました。為替相場は、各国の経済のファンダメンタルズ、基礎的諸条件をよりよく反映すべきである、そして、それが対外不均衡の是正に資するように働くべきである、こういう合意ができた次第でございます。それ以来、日本銀行といたしましては、為替相場重視
○参考人(澄田智君) 協調介入自体は、これはやはりあくまでG5の間のことであろう、こう思います。 ただ、ニューヨークの合意はヨーロッパの参加国を通じましてヨーロッパのEMS、通貨組織でございますね、あのEMSの各国などには内容も連絡をされまして、そうして十分その合意の存在を念頭に置いてそれぞれG5以外の通貨当局も行動をとりまして、その結果G5国の協調介入にプラスしてそれ以外の国の介入もそれぞれの市場
○参考人(澄田智君) 介入の内容についてあからさまに申すことは、ある意味では市場に手のうちを見せるということになる面がございまして、従来は介入をやったかやらないかということも全然明らかにしなかったというようなことであったわけでありますが、今回協調介入ということで臨む以上は、介入の意味というようなことについては 市場にも理解してもらうということも兼ねまして、介入について前よりは若干、介入があったというようなこともこれを
○参考人(澄田智君) G5の意義、合意の内容等については今大蔵大臣が述べられたとおりでございますが、ファンダメンタルズ、経済的な基礎的条件でありますが、それをよりよく反映するというふうに為替相場があるべきであるという点についての合意というものは、その後市場において正当に評価をされて、かなり速いピッチでドル高の修正、円の相場の上昇ということが見られた。これは、そういう意味でG5の合意がそういうふうに市場
○澄田参考人 円高基調の国際収支に及ぼす影響でございますが、貿易収支及び経常収支におきましては、これは一定の時間を要することは当然でございますが、そうした一定の時間を置いて考えれば黒字が縮小する方向に働く、これは間違いのないところであろうと思います。 ただ、そのJカーブ効果の期間はどのくらいかというような点につきましては、過去の場合の例といろいろな条件が違っておりますので、いろいろモデルの計算を行
○澄田参考人 為替の円高によりまして、マクロの面においては何よりも経常収支あるいは貿易収支の黒字が、一定のタイムラグは必要でございますが、そういうタイムラグを置いて考えれば縮小の方向に向かう、これがマクロ面の大きな効果である、これはもう申すまでもございません。 一方、産業、これも輸入面、輸出面それぞれ影響がありまして、総体として見ればプラスの面とマイナスの面、こういう形になって、それが相当平均されるわけでございますが
○澄田参考人 今日までのところは、大筋におきまして、G5の合意とこれに基づく各国の協調介入が為替市場で評価をされて、そして円高化が進展してきている、こういうふうに見ております。こういう点においては極めて望ましい動きというふうに受けとめております。 ただ、現在の為替市場の状況について現時点でどうかというお尋ねでございますが、現時点においては、円安方向に動くというようなときには介入警戒感が非常に強く働
○参考人(澄田智君) 私からも申し上げますが、私どもは先ほども申しましたように特定の為替の相場水準ということを決めてそして介入をするということをいたしておりません。あくまで円高基調に持っていくということでやっているわけでございます。また、特定の水準を通貨当局として数字であらわすというようなことは厳に慎むべきことである、こういうふうに思っております。 そこで、本日の為替相場でありますが、若干円安の方
○参考人(澄田智君) 金融市場におきましては、日本銀行がドル売りの介入を行えばその見合いで市場から円資金を吸収する、こういうことになりまして、その限りにおきましては市場の需給がそれだけおっしゃるようにタイトになる、そういう要因になるわけでございます。このところ、短期金融市場におきましては、財政の揚げ超の傾向、これが増加をしておるという傾向に加えまして、こうした円資金の引き揚げあるいは都銀などのポジション
○参考人(澄田智君) 私どもといたしましては、為替相場につきまして、いかなる意味におきましても、特定の水準というものを固定をいたしまして、そうしてそこを目標として介入をする、そういうことをいたしてはおりません。十分に我が国の経済の基礎的な条件、物価でありますとか国際収支でありますとか、そういう条件、いわゆるファンダメンタルズというものでありますが、これをあらわすような為替相場水準であるべきである、そういうふうに
○参考人(澄田智君) 国際通貨制度の問題につきましては、単に円とドルとの関係だけでなくて、世界の通貨全体の関係として国際会議の場においても従来からたびたび議論が繰り返されてまいりました。殊に、先般ソウルで開かれました国際通貨基金の総会におきましては、来年春に予定されておりますIMFの暫定委員会で通貨問題について本格的に討議をする、こういうふうなことで合意がされている次第でございます。そういうふうに国際間
○参考人(澄田智君) 私どもといたしましては、為替相場が本来貿易あるいは資本取引面も含めていろいろな不均衡、こういうものを調整する、そういうものであるべきである、こういうふうな考えを持っておりますし、現にG5のときにおいてもそういう前提のもとに為替相場が各国経済の基礎的な条件、物価でありますとか、国際収支でありますとか、そういういわゆるファンダメンタルズをよくあらわすような相場であるべきである。それによって
○参考人(澄田智君) 先ほども御答弁申し上げましたように、ただいまは為替相場重視の金融政策をとっております。したがいまして、日本の金利を下げて、そして内外の金利差がさらに拡大するというような方向は厳に避けるべきである、こういうふうに考えて現在はおるわけでございます。しかし、御指摘のように、今後中小企業等に対する影響はもとよりでございますが、景気全体の情勢というものは慎重に見守っていかなければならない
○参考人(澄田智君) 私どもといたしましては、現在の水準がなおまだもう少し円高の方向になるということ、そして定着するということが望ましいということでございます。 しかし為替相場のことでございますし、市場によってはこれはドルがまた買われて円安方向に振れるということもないということはもちろん言われないわけでございますが、私どもはまず介入につきましては、今までもやってまいりましたように機動的かつ大胆に介入
○参考人(澄田智君) ニューヨークにおきますG5の折にも特定の水準ということを各国で合意したということではございません。各国の経済的な、基礎的な条件、いわゆるファンダメンタルズでございますね、国際収支とか物価とか、そういうものを反映する、より反映する、そういうものであるべきである、そしてそれが貿易摩擦の解消に資するものである、そういうような考え方から協調して介入をしてきている。こういうことでございまして
○参考人(澄田智君) 円高になってまいりますと、当然のことながら輸出は影響を受けてまいります。また輸入もふえるという方向であります。これが逆にドル安のアメリカ経済に及ぼす影響もそのちょうど裏返し、こういうことになるわけでございまして、その影響がどのくらい、いつ出るかというのは、これはいろいろ条件がございますので、数字の上で想定することはなかなか難しい点がございますが、しかし一定の期間かけないと効果というものは
○参考人(澄田智君) 各国それぞれ毎日連絡し合いまして、そうしてそれぞれのマーケットあるいはよそのマーケットまで出て、そうして介入をいたしております。金額は、これまた金額をはっきりするということは相場の材料にされるということもございますし、これは発表いたさないことになっておりますが、アメリカは既に相当量の介入をいたしておりますし、日本もいろいろと報道されておりますように思い切って介入をいたしております
○参考人(澄田智君) お答え申し上げます。 日本銀行としてはと申し上げるよりは、五カ国の会議におきましても、特定の水準というものを定めましてそれをターゲットとしてそこへ持っていく、そういうような合意ではなかったわけであります。先ほど大蔵大臣も仰せられましたように、各国のファンダメンタルズ、いわゆる基礎的な経済条件、物価とか国際収支、そういうような条件をよく反映して、そういう為替相場になることによって
○澄田参考人 各国の介入の金額につきましては、これは発表しないということになっておりますので、せっかくのお話でございますが、金額を申し上げるわけにはまいりません。 しかし、ニューヨークの会議以後の為替相場が非常に急速に、かなりな急ピッチで是正された、こういうことからわかりますように、そして市場はそれを、十分に各国の介入の態度を評価をしたからそういう為替相場になってきた、こういうことを考え合わせますと
○澄田参考人 できるだけ秩序立てて為替相場の是正を図る、これはおっしゃるとおりであります。そのために、各国緊密に連絡をとり合いながら各国の貿易収支の黒字、赤字、そして各国の物価その他経済的な条件、こういうものを考えまして、その条件がよく反映されるような為替相場に持っていくように協調して介入をする、こういうことであるわけでありまして、あくまで一定の、特定の目標、特定の水準ということを目指しているものではない
○澄田参考人 九月二十二日にニューヨークで行われましたG5の合意におきましては、今おっしゃられもような意味の範囲を決めて、そこへ目標を定めてドル高・円安を是正する、そういうことではなかったわけであります。大幅な貿易の不均衡、この不均衡の原因でありますドル高・円安というものを主要国が、五カ国が共同して是正をする、ヨーロッパ通貨もございますが、主たる目標はやはり円ドル相場であったわけでありますが、その是正