1987-07-20 第109回国会 参議院 予算委員会 第2号
○参考人(澄田智君) マネーサプライの管理についての御質問でございますが、銀行券につきましては今御指摘のとおりでございます。そうして、マネーサプライの中心的指標でありますM2プラスCDと私ども申しております。その平残の前年比で見まして、五月にはこれも二けたになりまして一〇・二%、最近出ました六月は若干でありますが一〇・〇というようなことでありますが、相変わらず高い伸び率であることは変わりはございません
○参考人(澄田智君) マネーサプライの管理についての御質問でございますが、銀行券につきましては今御指摘のとおりでございます。そうして、マネーサプライの中心的指標でありますM2プラスCDと私ども申しております。その平残の前年比で見まして、五月にはこれも二けたになりまして一〇・二%、最近出ました六月は若干でありますが一〇・〇というようなことでありますが、相変わらず高い伸び率であることは変わりはございません
○参考人(澄田智君) 日本銀行といたしましても、ただいま大蔵大臣及び企画庁長官が述べられましたこととおおむね同じような判断をいたしております。本年三月半ばから四月にかけまして一段と円高が進行いたしましたときには、これが企業の収益やマインド面にどのような影響を及ぼすか懸念をいたしたところでございますが、最近の状態を見ますと、円相場も一ドル百五十円前後、あるいは百五十円前半の水準で比較的落ちついた動きとなっております
○参考人(澄田智君) 変動相場制のもとにおきましては、各国の経済のファンダメンタルズに為替相場が変動することによって調整される、そういうような考え方が根底にあるわけでございますけれども、しかし、これまでの経験の示すように、Jカーブの存在等があって、そういう効果が発揮されるのにはかなりの時間がかかるということもまた事実でございます。さらにまた、資本取引によって為替相場がいろいろと影響を受けるということもあるわけでございます
○参考人(澄田智君) お答え申し上げます。 このところ、四月中旬以降さらに円高になってまいりまして、百三十九円がらみくらいのところで現在不安定な動き方をしているわけでございます。このような円高方向での不安定というものがさらに続くというようなことになりますると、これは我が国経済の持続的な成長、そうしてさらに対外不均衡の是正という意味においても影響は極めて大なものがある。いろいろ影響するところ、雇用問題
○参考人(澄田智君) 公定歩合は、これはそのときの金融経済情勢を総合的に判断して決定すべきものでございます。総合的判断の要素といたしましては、景気、為替、物価あるいは内外の金融情勢、こういったものの総合判断をして、その上で機動的に決定すべきものであります。 これは建前として申し上げた次第でございますが、日本銀行は既に、先ほど申しましたように昨年年初以来五回にわたって公定歩合を引き下げてきております
○参考人(澄田智君) ただいまお尋ねの、アメリカのクォータリー・リファンディンクと申します四半期ごとの資金調達、これにつきまして応札をするというのは、これは内外の機関投資家が応札をするわけでございますが、そのときの市場の状況等によっていろいろ応札状況というものは左右される面があることは事実でございます。 ただし、今申しました金融調節、これは今回の、昨日から始まっておりますクォータリー・リファンディング
○参考人(澄田智君) お答え申し上げます。 御承知のとおり、日本銀行は昨年年初以来五回にわたって公定歩合の引き下げを実施してきて、金融は既に十分緩和し、これは景気面へも効果を持つ、こういう状態になっている次第でございます。ただ、二月に公定歩合を引き下げたわけでございますが、それ以降の短期市場金利につきましては、時あたかも国鉄の民営化に伴い国鉄資金が民間資金化したというようなこともありまして、それをめぐって
○澄田参考人 変動相場でございますので、市場がいろいろと動くわけでございます。そうしてその中には円の先高観というようなものが働き、そうしてしばらく為替相場が小動きでもって落ちついていた時期も続きました。そういう間に為替市場といたしましては次の材料を探すというようなことで、ちょっとした発言とかあるいはニュースとか、あるいは殊に先週来の動きの中には半導体をめぐる貿易摩擦の問題、そういった動きに対してこれを
○澄田参考人 まず、私どもの方のことから申し上げますが、私どもの方におきましては昨年の一月以来、先月の公定歩合の引き下げを含めまして五回にわたって公定歩合を引き下げました。金利水準としては既に過去最低になっておったわけでありますが、それをさらに引き下げを行った次第でございます。したがいまして、これは、金利コストをそれだけ下げるという意味合いにおいて景気に対する対策としてそれなりの効果が十分あるものと
○澄田参考人 一昨年のプラザ合意以来の急激な円高によって日本経済にデフレインパクトが生じ、そうして景気の停滞感が非常に強くなっているということは、私どももそのとおりだと思います。そういう意味合いにおきまして、現在の先週以降の為替相場の動きについては極めて我々としても警戒をいたしているものでございます。円高方向で為替が不安定な動きを続けますということは、内需拡大あるいは経済の調整、そういうことを通じて
○参考人(澄田智君) 今後におきます我が国の経済の持続的成長のためには、何よりも為替相場の安定が強く望まれることであるというようなことは、九月末―十月初めのIMFの総会、その前後の一連の国際会議においても強く大蔵大臣も主張され、私もそういうふうに考えた次第、また主張した次第でございます。 今回の日米共同声明におきまして為替相場の安定に向けて協力し合うという旨が表明されましたことは、これはそういう為替相場
○参考人(澄田智君) 円高は、申すまでもなく輸入原材料価格の低下やあるいは物価の安定ということを通じまして企業の収益や個人消費にプラスの効果を持つこと、これは確かでございます。しかし、その前に円高のデフレインパクトの方が先行してあらわれてくるということ、これもまた事実でございまして、そういう点について我々も十分内外の情勢とあわせて総合的に判断をしなければならない、こういうふうに考えてきたところでございます
○参考人(澄田智君) 私ども日本銀行といたしましては、これまでも成長率の見通しについて申し上げたこともございませんし、今回の措置につきまして、直接これをストレートに成長率に結びつけてお答えすることはできないわけでありますが、御承知のように、本年に入りまして過去三回公定歩合を引き下げております。今回が四回目でございます。これらの効果が相乗されまして、そうして企業の借り入れコストを下げる、あるいは収益に
○参考人(澄田智君) 金融政策は各国がそのときどきの情勢に応じ、独自の立場、自主的な立場において機動的に決定すべきものである、こういうことは各国広くコンセンサスのあるところでございます。各国の中央銀行のこれはひとしく認めているところでございます。そういう意味合いにおきまして、ボルカー議長との会談の中で、日本の内需の拡大に対する要望というものは確かにございましたが、公定歩合の引き下げそのものに具体的に
○参考人(澄田智君) アメリカの財政赤字の削減、これは広く対外不均衡問題是正の一つの重要な柱として言われました。また、アメリカ以外の国、中でも国際収支や物価等の点において余裕のある国、日本とか西独などがその筆頭である、こういうふうな論旨で、そういう国々においては内需の拡大に努力をすることが必要である、こういう議論は非常に多く聞かれたところでございます。内需の拡大の手段といたしまして、財政だけでなくて
○参考人(澄田智君) お答え申し上げます。 今回のIMF総会、その他一連の会議におきまして広範な問題が論ぜられたわけでございますが、今お尋ねのような面で申し上げれば、世界経済の現状や見通し、あるいは各国間の対外不均衡の問題、それから為替相場の安定等をめぐる問題、そのほか、もちろん債務の累積国の問題とかいろいろございまして、そういう点についての広範な意見の交換が行われたわけでございます。 我が国に
○参考人(澄田智君) 私も国際協力、しかもそれも政策面、かつてであれば各国の内政であるというような点まで、あえて各国ともお互いに相談し合う協力関係というような考え方が確立し、しかもそれが実際の面においてもいろいろと発揮されております。今までの債務累積問題につきましても、八二年にメキシコで起こりましてから今日までの状態というのがそれをよく物語っている、こういうふうに思うわけでございます。そういう意味におきまして
○参考人(澄田智君) よく御承知のように、既に今まで我が国は一月以来、一月と三月、四月と三回にわたって公定歩合を下げておりますし、現行の三・五%という公定歩合の水準並びに日本の諸金利の水準というのは、国際的に見てもあるいは日本の過去と比べてみても非常に低い水準になっておる状態でございます。 こうした中で、景気の現状につきましては、私どもももちろん率直に、予断を持つことなく常に注意していかなければならない
○参考人(澄田智君) 準備預金は、公定歩合及びマーケットオペレーションと並び政策手段でございまして、特に金融市場が過度に緩和している場合や、金融機関の融資態度が過度に引き緩んでいる、そういうような場合に準備率を引き上げることによってこれを是正する、そういう重要な効果を持つものでございます。 最近、M2プラスCD、マネーサプライでございますが、この前年比の伸び率を見ますと、昨年秋以来高まりを見せておりまして
○参考人(澄田智君) 日本銀行は、御承知のように、日本銀行法第一条によりまして、通貨の調節、金融の調整及び信用秩序の保持育成に任ずることを目的としているわけでございます。したがいまして、通貨価値の維持と並んで信用秩序の安定を図ることが日本銀行の最大の使命でありまして、この使命を達成するために、常日ごろ金融機関の資金繰りその他経営動向の把握に努めますとともに、信用秩序の維持のために必要な場合には、最後
○参考人(澄田智君) 介入書体につきまして、協調介入もそうでございますが、単独介入につきましても、私ども、介入をしたとか、どういう段階でどういうふうに介入するとか、そういうふうなことについては、これまた市場との関係がございますので申し上げられないわけでございますが、ニューヨークG5以前も連絡は十分にとっておったわけでございますが、とりわけニューヨークG5以降各国の為替市場の状況、それに対する対応というような
○参考人(澄田智君) まず私から御指摘の点についてお答えをさせていただきます。 御指摘の点は、これは先週の五月七日の記者会見における私の発言が記事として報道されたものを指しておられると思うわけでございますが、この報道は私の本意を正確に伝えていなかったということで、私も遺憾に存じている次第でございます。 私が申しましたことは、相場がファンダメンタルズを反映しているものである場合、しかもその相場が安定
○参考人(澄田智君) 為替相場の見通し、現状もそうでございますが、殊に見通しというようなことにつきまして、私のように市場に直接関係している立場においてこれを述べるということ、これは市場に不測の思惑や憶測を生ずる、それで相場が動くというようなことが非常に多いわけでございまして、したがいまして、見通しというようなものにストレートにお答えするということは御容赦願いたい、こういうふうに思うわけであります。
○参考人(澄田智君) 為替市場の動きを、それぞれの市場の状況というのはお互いに連絡をとるわけでございますし、それに何らかの対応をするという場合にも対応するということも連絡をして対応する、こういうことをいたしている次第でございます。各通貨当局の対応とかそういう連絡に対する姿勢等につきましては、これはお互いにその市場との関係も考慮しつつ、それ以上申すことはお互いの通貨当局同士の信義の問題でもございますしそれは
○参考人(澄田智君) どうも為替市場の介入につきましては、為替市場に非常に影響を与える当事者というような立場でございますので一般論的な言い方しか申し上げられないのでその点はお許しをいただきたいと思いますが、一般論として申し上げれば、為替市場が乱高下するような状態にある場合に適時適切に行うものである。日本銀行といたしましては米国を初め主要国の通貨当局と為替市場の動きにつきまして常に密接に連絡し、情報を
○参考人(澄田智君) お答えを申し上げます。 おっしゃられましたように、先週末ごろから円相場はドルに対して一段と上昇して、二十二日以降百六十円台の相場もつけているわけでございます。これは円だけでなくて、ドイツマルクなど欧州通貨もドルに対して顕著に上昇を見ているわけでありまして、最近の為替相場の動きは円高というよりはむしろ全面的なドル安といった様相を呈している、そういうふうに見られるものであります。
○澄田参考人 それには資金の需給のバランスが必要であった、それが日本の場合においてはとれるような状態になってきた。 その間においては、金融の引き締めというようなことも必要ではございました。また、これに早目に手を打ってくるということも心がけなければならないことであったわけでございます。 しかし、資金の需給のバランスという根底に、やはり資金の供給面において、日本の貯蓄性向が高い、そういうことで貯蓄がふえ
○澄田参考人 私からは、ただいま貝塚参考人が言われましたこと、それはいずれも私もやはりインフレ鎮静の非常に大きな原因である、かように思うわけでございますが、それに追加するような形で申し上げたいと思います。 やはり昨年の九月以降をとりますと、円高化が進んだということは輸入物資、輸入原材料の価格低下ということをもたらしたわけでございまして、これは現時点においては非常に大きくインフレ鎮静の作用をなしている
○澄田参考人 財政及び国債発行に関する当面の問題につきまして、日本銀行としての考え方を申し述べさせていただきたいと存じます。 我が国の財政の現状を見ますると、ここ数年、政府における歳出の抑制努力等を通じ、ひところに比べ赤字国債の新規発行額は減少しており、この結果、名目GNPとの対比で見た財政赤字はかなり低下を見てきております。しかしながら、昭和五十年以降、財政赤字が長期化していることから国債発行残高
○参考人(澄田智君) 先ほどは一般的に注意深く見守るというような表現を用いましたが、もちろん単に手をこまねいて見守っているわけではございません。私どもといたしましても、できるだけ手を尽くすという意味においては努力をいたしておるものでございます。
○参考人(澄田智君) 日本銀行は、これは前からそうでございますが、とりわけ昨年九月のワシントンにおけるG5の会議以来、米国はもちろんでございますが、それ以外主要国の通貨当局と為替市場の動きについて密接に常に情報の交換をいたしております。そしてお互いにそれに対する対応というようなことも話し合い、市場の動きを見守りつつ連絡をとっている、こういう次第でございます。 米国の通貨当局におきましては、ドルの急落
○参考人(澄田智君) お答え申し上げます。 円相場は三月から四月の前半まではおおむね百七十八円から百八十円というような範囲で比較的小幅に変動がとどまっていたわけでありますが、しかしながら、先週末ごろから市場に一段と円高・ドル安機運が高まりまして、本日は御指摘のように一時百六十八円台、終わり値は百六十九円三十五銭というようなところまで円高が進みました。この間、ドイツ・マルクなど欧州通貨もドルに対して
○参考人(澄田智君) 御承知のように、日銀は四半期ごとに市中銀行から期中の貸出計画を徴しておりますが、各行が自主的に策定した貸出計画、これをそのまま尊重してきておりまして、抑制指導は現在いたしておりません。 四−六月の貸出計画を見ますると、貸出増加額が前期に比べまして、前年比の増加額でありますが、下がってきておりますが、これは資金需要が落ちてきているということ、それから銀行の側も本格的な金利自由化
○参考人(澄田智君) 御指摘のように、最近やや急ピッチでございまして、私どもはこうした株価あるいは債券の相場あるいは地価等について注意を払っておりますが、全般的な物価動向という点からいいますと、現在は消費者物価、卸売物価、ともに極めて安定した動きを示しております。また先行きの物価をめぐる環境を見ましても、原油価格の引き下げに加えまして為替円高の効果も期待されますので、現在の安定基調が崩れるという、そういうことは
○参考人(澄田智君) 公定歩合の運営につきましては、そのときどきの情勢に応じて機動的に行うべきものであります。そして、諸情勢を総合的に勘案して行うべきものでございます。 一月末に引き続いて三月十日に二度目の公定歩合の引き下げを現在まだ実施したばかりでございます。したがって、現在はこれまでの公定歩合引き下げの効果を見守っていくのが適当であり、さらに引き下げるということは現時点においては考えておりません
○参考人(澄田智君) 御承知のように、オフショア市場においては、税制の問題として源泉徴収が免除されるとか、それから準備預金制度も適用されない、こういうことがございます。しかし、私 ども国内市場を考える場合に、国内市場において、税の問題は私どもの立場からは除外をいたしまして、準備預金利度という点について申し上げれば、準備預金制度の国内における維持は必要である、こういう立場をとっております。したがいまして
○参考人(澄田智君) 東京オフショア市場の具体的な仕組みにつきましては、先ほど政令のお話もございましたが、今後技術的な点を含めて検討されるということになると思いますが、私どもといたしましては、今申し上げたように、報告書の考え方に沿って実効ある内外遮断の措置がとられるということでありますれば、市場の創設ということが、国内のマネーサプライの管理を難しくするなど、金融政策の運営にとって大きな障害になるというふうには
○参考人(澄田智君) 私ども、東京オフショア市場の創設に関しては、外国為替等審議会の専門部会が審議をしてその報告書が出ておりますので、その報告書によって承知をいたして判断をしている次第でございます。 オフショア市場ということのメリットという点についても認めることはやぶさかではないわけでございますが、外国為替等審議会の専門部会の報告のように、ニューヨークのIBF型ということで内外市場を遮断するということでありますので
○参考人(澄田智君) 先ほど申しましたように、一般論でお許し願いたいわけでございますが、為替市場が乱高下する、こういうような場合には適時適切に介入というものは行わるべきものである、こういうふうに考えております。
○参考人(澄田智君) 私どもは、常に、昨年のニューヨークのG5の合意にありましたように、為替相場が各国の経済のファンダメンタルズをよりよく反映するものであるべきである、こういうことで臨んでいるわけでありまして、特定の相場というものの水準というものを考えて、それに対して、それをターゲット的にそれに持っていくというようなこと、あるいは特定の水準というのはどういうふうなことかというような具体的なコメント、
○参考人(澄田智君) 対外不均衡の是正を図る、そういう見地から円高の基調ということが望ましいということは我々常に考えるわけでございますが、ただ、円高が余りに急激に進むということは、今もお話のありましたように、我が国経済として対応が非常に難しい、そういう問題があるわけでございまして、私どもとしては、当面為替相場が安定的に推移することの方がより望ましい、こういうふうな考え方でおります。 為替市場の介入
○参考人(澄田智君) 三月の十八日にニューヨーク市場においていわゆる逆介入が行われたという報道がございまして、そのことは私どもも十分承知はいたしております。しかし、介入の有無や、あるいはどういう時点でどのような介入をしたかというようなことにつきましては、外国の通貨当局に対する関係におきましても、また日本の立場におきましても、これは為替相場に対する影響というような点から具体的なコメントは差し控えさせていただきたい
○参考人(澄田智君) 重ねて同じようなことを申し上げて恐縮でございますが、私の立場、為替市場の当事者というような立場でございますので、発言はその点を考慮しなければならないわけでございますが、円高が余りに急激に進むということは、これはいろいろ国内における産業界の対応その他を考えてみましても、非常に困難もあるわけでございますし、また国際通貨の安定という意味からも必ずしも好ましいことではないと、こういうふうに
○参考人(澄田智君) 私どもも、つまるところはニューヨークのG5の合意にあります、我が国のファンダメンタルズを十分に反映するようなそういう為替相場であるべきであるという基本原則、そこに立ち返るほかはないと、こういうふうに考えているわけでございます。そして特定の相場水準をターゲットとして念頭に置くとか、あるいは特定の相場水準を言うというようなことを控える、こういうことでやってきているわけでございます。
○澄田参考人 私どもといたしましては、為替相場が我が国の経済のファンダメンタルズを十分に反映するものであることが望ましい、こういう基本的な立場でございまして、昨年九月のニューヨークのG5の合意もそういうことでございました。それで対応している次第でございます。したがいまして、適正水準として特定の水準というものを念頭に置いて、そしてそれをターゲットとして対応するということは行っていないわけでございます。
○澄田参考人 お答えを申し上げます。 ただいまお話もありましたように、円相場は二月の半ば以降百八十円前後で推移しておったものが再び円高に進んだ、そして今までの最高値を超えたということは御指摘のとおりでございます。こうした円の動きの背景でございますが、年初来の原油価格の下落、これがますます大幅になってくる、こういうような見通しと、それから米国の長期金利の低下といった事情に加えまして、ちょうど今月の半
○参考人(澄田智君) 日本銀行は景気、物価、為替あるいは内外の金融情勢等を総合的に勘案いたしまして一月末に公定歩合を引き下げましたが、それに引き続きましてさらに去る三月十日に公定歩合の引き下げを実施したばかりでございます。現時点におきまして公定歩合をさらに引き下げるということは全く考えておりません。 なお本日の新聞に、来月上旬にも公定歩合引き下げかというような報道がかなり多くの新聞に出ております。
○参考人(澄田智君) ニューヨークG5以降とりわけそうでございますが、その前からも連絡は随時とっておったわけでございます。ニューヨークG5以降、国際的な協調ということの前提におきまして常時連絡をとりつつ為替市場に対応している、そういう状況でございます。こういうふうな昨今の状況でございますだけに、一層私どもといたしましてはG5の趣旨にものっとり連絡を密にしてまいりたい、かように思っておりますが、先ほど
○参考人(澄田智君) お答えを申し上げます。 円相場は、二月の半ばごろから百八十円前後の水準で推移しておりましたが、先週末から再び上昇したわけでございます。 背景は、年初来の原油価格の下落、また先行き下がるだろうというような話、これを背景とした米国長期金利の低下といった事情に加えまして、先週末発表されました米国の二月の生産者物価や鉱工業生産指数等がいずれも市場でドル安材料というふうに受けとめられて
○参考人(澄田智君) 公定歩合の引き下げは、これは金利面を通じまして間接的に作用を浸透するものでありますだけに、計量的に計測することは困難でございますが、私どもといたしましては、元来それまで金融が量的には既に十分緩和されておったという、そういう環境の上に二度にわたって公定歩合の引き下げを行ったわけであります。金利水準全体の低下を通じまして設備投資や住宅投資に好影響を及ぼし、また金利コストの低減ということが
○参考人(澄田智君) 私どものように為替市場に対しての直接の当局者というような立場にある者が為替の水準ということに触れますと、それは不測の思惑あるいは憶測を起こしますので、これは差し控えさせていただきたいと存じます。
○参考人(澄田智君) お答えを申し上げます。 私どもといたしましてはどの辺の水準が適切であるか、そういうことを念頭に置いて対応してきておるわけではございません。ニューヨークのG5の会合以来、為替レートが各国のファンダメンタルズをよりよく反映すべきであるという、そういう精神に基づいて対応してきている次第でございます。対外不均衡是正のためには方向としてドル高修正、これが望ましいところでありますが、それが
○参考人(澄田智君) 私どもの立場から、例えば主要な企業の設備投資動向等あるいはその他の企業の動向を調査いたしておりますが、個人消費は総じて底がたい動きを示しているほか、設備投資も輸出関連の業種では下方修正の動きが見られますが、電力等の非製造部門、非製造業の伸びがかなりこれを支えている、こういう状況でありまして、全体はかなりな水準を維持している、こういう状況でございます。 円高の進展が景況全体にどういう