1985-04-03 第102回国会 参議院 商工委員会 第7号
○政府委員(大竹宏繁君) ただいまお触れになりました点は、言うならば貿易構造を変えていくべきであるというような御指摘ではないかと承ったわけでございます。 仰せのとおり、今後の我が国の輸出構造を考えます場合には、やはりそういう付加価値の高いものを輸出をしていかなければいけないし、一方では水平分業の形で、我が国の輸入構造も変えていくということが必要になってくるかと思うわけでございます。そのためには、直接投資
○政府委員(大竹宏繁君) ただいまお触れになりました点は、言うならば貿易構造を変えていくべきであるというような御指摘ではないかと承ったわけでございます。 仰せのとおり、今後の我が国の輸出構造を考えます場合には、やはりそういう付加価値の高いものを輸出をしていかなければいけないし、一方では水平分業の形で、我が国の輸入構造も変えていくということが必要になってくるかと思うわけでございます。そのためには、直接投資
○政府委員(大竹宏繁君) 一定の前提を置きました機械的な計算でございますので、その前提についてちょっと申し上げます。 「一九八〇年代経済社会の展望と指針」は、経済動向に流動的な要素が多いということから定性的な性格を重視しておるわけでございまして、六十五年度における経済規模の予測という形は示しておりません。しかし、経済成長率につきましては、世界経済の回復、技術開発の進展、民間活力の発揮等を前提といたしまして
○政府委員(大竹宏繁君) まず第一の御質問であります生産年齢人口の全人口に対する比率の国際比較でございますが、国連の一九八二年の推計によりますと、二〇〇〇年の時点におきましては欧米主要国ではおおむね六六%から、これはイギリスでございますが、これが一番低くて、西ドイツが六七・六というようなことになっております。その時点におきます日本、これは厚生省の推計でございますが、六六・八というふうになっております
○政府委員(大竹宏繁君) 先生の配付なされました資料の数字を拝見いたしますと、先ほどお述べになられましたような増税が仮になされた場合に、たしか日経のNEEDSのモデルで計算をされたように拝承しておるわけでございます。そのモデルで計算をされた成長率へのインパクトはその注書きで拝見をしたものになるということは、それは先生の御計算でいらっしゃいまして、私どもそういうふうに拝見をしたわけでございます。したがって
○政府委員(大竹宏繁君) 税収のいかんによって経済にどんなインパクトを与えるかという問題につきましては、さまざまなモデルが考えられるわけでございます。先生がお示しになりました計算は、ある一つの前提、ある一つのモデルでございます。さまざまな前提があり、モデルがございますので、一義的な計算というのはなかなか難しい問題ではないかと思っておるわけでございます。
○大竹政府委員 計数的な試算は行ったことはございませんが、そういう世代間の問題については、私どもも問題意識として持っておるわけでございます。
○大竹政府委員 先ほども御答弁申し上げましたように、「展望と指針」作成の過程におきましてさまざまな検討をいたしました。その数値、ただいまお示しの数値もあるいはそのときの過程の一つなのかもしれませんが、私は、そういう数値が基礎になって「展望と指針」をつくったものではないということを先ほど申し上げました。従来、いろいろモデル等を使いまして計算をしたというのが経済計画ではございましたが、「展望と指針」におきましては
○大竹政府委員 「展望と指針」を策定する過程におきましては、内部におきましていろいろ検討をいたしました。ただいま先生御指摘のような数字も、担当者のレベルであるいは勉強をするというようなこともあったと思います。 ただ、経済審議会で御議論をいただきまして、「展望と指針」として御客申があり、政府が決定をいたしました「一九八〇年代経済社会の展望と指針」、この中長期の政策運営の基本的な方針になるものの根拠といたしましては
○政府委員(大竹宏繁君) 御指摘のような方向でノーマライゼーションを進めていくという必要があるというふうに、政府としても考えておるわけでございまして、そのことは「一九八〇年代経済社会の展望と指針」の中でも明確に述べておるところでございます。
○政府委員(大竹宏繁君) 長期の展望をいたしております「二〇〇〇年の日本」、それから「一九八〇年代経済社会の展望と指針」、いずれも高齢化社会に触れておりますが、ただいまお触れになりました「二〇〇〇年の日本」の各論の中に、「高齢化に対応した福祉社会の形成」という言葉がございます。ただその言葉は、それと同時に社会システムとして人生五十年から人生八十年の時代に改めていく必要があると、そういう指摘をいたしております
○政府委員(大竹宏繁君) 仰せのとおり、高齢化の問題に対しましては政府が総合的に対応していかなければならないということはそのとおりでございます。私どもは総合調整官庁といたしまして、そのような点から、主として長期の経済運営 の観点でございますけれども、高齢化社会の到来という問題をかねてから意識をし、「二〇〇〇年の日本」あるいは「展望と指針」といった長期の政策運営の中で問題を取り上げ、具体的な問題点の指摘
○大竹政府委員 なぜ整備がおくれているかというお尋ねでございますけれども、一つは、我が国が非常に急速に経済成長をしてきたということでございます。その結果といたしまして、整備にかけた年数が非常に短期間でございます。短期間に整備をしなければならなかった、欧米はかなり長期間にわたって整備し、蓄積をしてきた、その辺が一つ違うわけでございます。 それから、最近の状況は国民のニーズが多様化しておるということも
○大竹政府委員 欧米と比べました社会資本の整備状況でございますが、我が国の整備状況が欧米並みと考えられますのは、上水道あるいは医療関係、電話の普及率といったような面では欧米並みあるいはそれ以上という水準になっております。しかし、ただいまお話のございました都市公園、下水道あるいは道路の舗装率といったところでは、国土の制約も仰せのようにあるわけでございますけれども、かなり数字の開きがあるというのが現状でございます
○大竹政府委員 長期的なエネルギーのバランスでございますが、これは経済企画庁の関係いたしましたものとしては、「二〇〇〇年の日本」という二十一世紀を展望いたしました長期の経済の展望がございます。これは経済審議会で御検討いただいたものでございますけれども、それによりますと、いろいろケースを分けまして試算をしたものがございまして、それは例えばケースの中の四%成長というものをとりますと、二〇〇〇年のエネルギー
○大竹政府委員 現在、世界経済が、ただいま御指摘になりましたようないろいろな問題を抱えておるということは、そのとおりでございます。こうした問題そのものはなかなか根の深い問題でございまして、短期間に基本的に解決するということは難しい面があるわけでございます。 ただ、最近アメリカを中心といたします世界経済の回復基調、これは相当力強いものがあるというふうに考えていいのではなかろうかと思っておるわけでございます
○大竹政府委員 成長を支える要因としてはいろいろございますが、大きく分けまして、一つは労働力、あと資本、それから技術、こう言われているわけでございます。こうした長い期間の成長率を考えますときは、やはりそうした基本的なものがどういうふうに動いていくかということを見きわめることがまず前提になるわけでございます。 その点に関しましては、これはもう御承知のように、まず我が国の技術開発力というものは大変に高
○政府委員(大竹宏繁君) これは一つの御提言でございますので、さまざまな角度から改めてその御提案の中身の実施等については別に検討が必要であると考えております。
○大竹政府委員 私の御説明で言葉が少し不足をしておったかと思いますので、補足をさせていただきながらただいまの御質問にお答えさせていただきたいと思います。 そもそもこの民間活力の活用という問題は、言うならば今まで国なり地方公共団体なりあるいは公団、事業団といったような特殊法人、公の立場の主体が自分の資金、一部民間の資金も使いますけれども、税金あるいは借入金等を使いましてさまざまな社会資本の整備を行ってきたわけでございます
○大竹政府委員 ただいまお答えいたしました他の省庁の報告におきましても、目指すところは民間活力の活用ということでございます。したがいまして、やはりJAPICも同じ立場といえば同じでございます。 ただ、私どもの感想として申し上げさせていただきますならば、このJAPICの報告は非常に範囲が広いという点が一つ挙げられるかと思います。非常に分野も多岐にわたっております。先ほど引用いたしましたほかの省庁におきましては
○大竹政府委員 経済企画庁以外の省庁におきまして、民間活力活用の方策というテーマで、委託調査あるいは省内の検討委員会というような形で報告をしておるものが幾つかございます。 建設省でございますけれども、二件ございまして、昨年の七月に「規制の緩和等による都市開発の促進方策」というのを省内の委員会の形で検討し、公表しております。それから本年の四月に、民間活力検討委員会という省内の委員会から検討結果の第一次報告
○大竹政府委員 ただいまお話しのように、民間の出資予定額が必ずしも十分なスピードで集まっていないことはそのとおりでございまして、その点につきましては、私ども監督する立場といたしまして、事あるごとにNIRAの方には申し入れをし、NIRAもそれなりの努力を続けておるわけでございます。ただ、現在のところ、資金規模全体といたしますとかなりの規模にはなっております。したがいまして、法律が予定しております「総合的
○大竹政府委員 ただいまお尋ねの公共的事業分野への民間活力導入の方策という件でございますが、昨年の五月に日本プロジェクト産業協議会、通称JAPICと申しておりますが、そこに企画庁から委託調査をいたしまして、新しい民間活力の導入方策についての御提言をいただいたわけでございます。 その内容でございますが、従来のやり方と発想を異にするというような点を織り込みながら、かなり広範にわたりまして御提言をいただいております
○政府委員(大竹宏繁君) 新しい経済社会の基盤になる技術というものは、先端的な技術あるいはこれから出てくる新しい素材産業あるいは情報技術といったようなもの、そういうものは当然もう現在既にあるし、これから出てくる、そういうことはそれは間違いない。 ただ、それは一体どの産業で体化され、産業活動として経済成長を支えていくか、そういう問題かと思います。何か先端、先端と書いてあって、製造業がどうなるか必ずしもはっきりしないではないかというような
○政府委員(大竹宏繁君) まず、美辞麗句というお話でございましたけれども、決して美辞麗句だけ言っているわけではございませんで、もう財政あるいは行政の改革というようなかなり困難かつ長期的に努力を要する問題の指摘、あるいはその重要性というようなことも言っておるわけでございます。 それはさておきまして、この就業構造についてのお尋ねでございますが、ここに書いておりますことは、先ほど通産省の方からもお話がございましたように
○政府委員(大竹宏繁君) 当特別委員会の議題でございますこの技術革新、産業・雇用構造の変化といった問題を、この「一九八〇年代経済社会の展望と指針」でどういうふうに取り扱っているのかというお尋ねでございますので、「展望と指針」、経済全般にわたって記述をしておるわけでございますけれども、その中から本日の議題になっております部分を抜き出して、資料としてお手元にお出ししてあると思いますが、その部分につきまして
○大竹政府委員 JAPICに対する私どものお願いは委託という形でございまして、委託調査という形で昨年お願いをいたしております。したがいまして、その委託に対する調査結果の報告という形で、企画庁には報告が先月の末に提出されておるわけでございます。 私どものこの委託調査をいたしました趣旨は、いわゆる公共的な事業につきまして民間の活力を導入して、できるだけ新しい時代の新しいニーズに即した公共的事業のやり方
○大竹政府委員 戦後何年かの期間で区切って振り返ってみてのお話でございますが、私どもも、今お話にあったような認識は共通に持っておるわけでございます。構造的な政策というものが必要であるということも仰せのとおりかと思います。 したがって、長期的に見た場合我が国の政策運営をどうするかということは、「展望と指針」では各政策分野について触れておるわけでございますけれども、一口で申しますと、創造的安定社会というふうに
○大竹政府委員 やや中長期的な観点からお答えを申し上げたいと思いますが、御承知のように昨年度閣議で決定をされました「展望と指針」におきましては、年平均で実質四%程度、名目で六ないし七%程度の成長率を見込んでおるわけでございます。ただ、これはやはり政策的にもいろいろ努力をしなければいけないということは御指摘のとおりでございまして、まず、世界的な経済環境というものが回復に向かっているという基本的な認識はございますが
○大竹政府委員 ただいまお話がございましたように、我が国の経済の。パフォーマンス、そのよさというものは御指摘のとおりでございます。 ただ、豊かさという面になりますと、いろいろな測定の尺度というものもあると存じますが、少なくとも我が国を歴史的に長い目で見た場合には、日本は今や豊かな国になったというふうに言ってよろしいのではないかと考えております。
○政府委員(大竹宏繁君) 国民が一番関心を持っておりますのは、何といいましても年金について言いますれば、今後老齢化していく中で年金額が確保できるかと、こういうようなことであり、医療費につきましても、どこまで医療費が保険で見てもらえるかというような不安であろうかと思います。ただいま申しましたような制度改正によりましてその辺の不安をなくす、国民がこれなら大丈夫であるというような明らかな制度をつくっていくということが
○政府委員(大竹宏繁君) 我が国の社会保障は既に西欧の水準に達しておるわけでございまして、これから急速に老齢化する社会の中におきまして、国民のニーズあるいは社会的な風土から、我が国にふさわしい公的な社会保障制度を充実していくという観点からさまざまな制度的な充実を図っていくということでございます。具体的には、年金制度の統合であるとか医療保険制度の改善であるとか、そういうことをこの中に述べておるわけでございます
○政府委員(大竹宏繁君) お答えを申し上げます。 新しい「展望と指針」におきましては、基本的な考え方といたしまして、非常に激動する環境の中で日本の経済社会をどういう方向に持っていくのが望ましいかと、そういう観点から望ましい方向を明らかにするということに重点を置いておるわけでございます。細かい数字等につきましては、大まかな方向を示すという観点から、余り数字に執着をいたしましてかえって結果的におかしなことになるというようなことを
○大竹政府委員 「展望と指針」はいわば定性的と申しますか、詳細な数字を掲げて、それを目標とするという形をとっておりません。したがいまして、租税負担率あるいは国民負担率のあり方につきましても、定性的な言い方で述べるにとどめておるわけでございます。
○大竹政府委員 「展望と指針」では、御承知のように望ましい姿として、六十五年度のいわゆる国民負担のあり方につきましてはヨーロッパの水準をかなり下回る程度にとどめるのが望ましい、こういう望ましい方向という形でお示ししてあるわけでございます。
○政府委員(大竹宏繁君) ただいま大臣からお答え申し上げたとおりでございまして、事務的に何か一つの、あるいは幾つかの試算があって、それをもとにして「展望と指針」というものがつくられたわけではございませんので、そういう意味では、この現在閣議で決定されております政府の公式の「展望と指針」と、こうした新聞等で出ております数字とは関係はないわけでございます。
○大竹政府委員 表現はお読みになったとおりでございますが、考え方といたしまして後退をしたわけではございません。表現につきましては、若干の構造的変化等を踏まえましたニュアンスの差はございます。
○大竹政府委員 お読みになられた文章そのものはお読みになられたとおりでございますが、考え方といたしまして、「展望と指針」の今回申し上げております重点は、「七カ年計画」の重点と質的に変わっていない。表現といたしまして、より高齢化社会というところに着目をいたしまして「「人生八〇年型」のライフスタイル」という言葉を使っておりますけれども、やはり基本的には自立自助あるいは相互扶助、あるいは公的部門が安定した
○大竹政府委員 お答え申し上げます。 幾つかの御指摘がございました。まず、国民生活に関する基本的な考え方につきましての「七カ年計画」と「展望と指針」のことが第一であったと思います。 御指摘の「七カ年計画」の自助努力、地域社会の連帯を基盤として、効率のよい政府が公的福祉を保障するという考え方は……
○大竹政府委員 昨年度の国民生活白書は、おっしゃるようにそういう題名でございました。しかし、内容をよくごらんいただきますと、五十五年度、それから五十六年度も家計の所得は伸び悩みでございまして、実質で若干のマイナスとかほとんど横ばいという状況でございました。しかし、五十七年に入りましてからそういう傾向が、様相が変わってまいりまして、実質でかなりのプラスになっておるということを書いておったと思います。そういう
○大竹政府委員 これは、政府の経済見通しの中で雇用者所得の計算をしておるわけでございますけれども、雇用者所得が名目で五十七年度六・三、五十八年度六・六の伸びと想定をいたしておりまして、先ほど申し上げましたのは勤労者世帯の実収入でございますから、その大宗をなすものが雇用者所得でございますので、こうした雇用者所得の伸びからこういう推計を申し上げた次第でございます。
○大竹政府委員 家計のいわば非消費支出と申しますか、社会保険料の負担あるいは税金といったようなものの負担がどうなるかというお尋ねかと存じますけれども、こうした社会保険料負担は、やはり一方で福祉の充実ということが図られておるわけでございますので、毎年ある程度の上昇はあるわけでございます。最近の状況で申し上げますと、勤労者世帯の家計支出のうち非消費支出といわれる税と社会保険・保障負担を合計したものでございますが