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国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、去る四月の十九日、二十日、ワシントンでこのG20の会議が行われておりますけれども、今、
塚田先生御指摘のとおり、
世界経済へのリスクに
対応するためにというので、これは結構活発な論議が今回行われたと思っております。
世界経済の、いろいろセッションが分かれているんですが、この
世界経済のセッションは私の方がリードということで最初スピーカーをさせてもらったんですが、この保護的、保護
経済主義的な措置をとるという内向きな政策というのはどの国の利益にもならない。また同時に、保護主義的な処置に対して報復する行為という行為も当然起きてくるんですけれども、それも間違いなく、マーケットというか、特に金融市場のマーケットをえらく混乱して、ボラティリティー、変動幅をえらい高めるということになりますので、それも断固避けるべきというような話をして、少なくとも自由で公正な
貿易を通じたものが大事なんであって、保護主義を始めとした内向き政策への懸念というものをG20の
関係している参加国の間で共有が、全員で共有という、みんなで一致という点は大きかったと、
成果だと思っております。
また、そのほかにも今
世界で、何という、ワールド・ヘルス・カバレッジというんですか、何というんですかね、ユニバーサルな、いろんな
地域間格差によっていわゆる保健衛生等々というようなことに関しては、これはとにかく
日本を見ろと。俺
たちのところはまだそんなに豊かじゃない時代から保険を始めて、皆保険をやってこうなっているんであって、貧しい国だからできないということはないと。俺
たちだってこれだけ貧しいときからやってきているんだからというようなシステムをこれ間違いなくやるべきなんであって、保健
大臣とか環境
大臣とかそれだけでやっているんじゃないと。これ、
財務大臣も入れてこういう話をちゃんとするような話をしないと、とてもじゃないけど、低開発国とか発展途上国とかいろんな表現がありますけれども、そういった国々できちんとしたものができ上がらないと、間違いなくしっかりした
経済国というのになっていかないんだという。その最初のところは貧しいからできないということはないという話やら何やらは、それでセミナーやら何やらを世銀またWHOと一緒にやらせてもらいましたけれども、そういったようなのを含めて、いろんな意味で少し、IMF含めまして、
世界の中の物の見方が随分いろんなものに変わりつつあるなという感じは正直な実感です。