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2018-06-14 第196回国会 参議院 国土交通委員会 第20号
公式Web版
会議録情報
0
平成
三十年六月十四日(木曜日) 午前十時開会 ─────────────
委員
の
異動
六月十二日
辞任
補欠選任
青山
繁晴
君
吉田
博美
君 六月十三日
辞任
補欠選任
吉田
博美
君
渡邉
美樹
君 ─────────────
出席者
は左のとおり。
委員長
長浜
博行
君 理 事 阿達 雅志君 井上 義行君 酒井
庸行
君 山本 博司君
羽田雄一郎
君 委 員 足立 敏之君
青木
一彦君
朝日健太郎
君
石井
正弘君
金子原二郎
君 末松 信介君
高橋
克法
君 中野 正志君
牧野たか
お君
渡邉
美樹
君 高瀬 弘美君 竹内 真二君 増子 輝彦君
山添
拓君 室井 邦彦君
青木
愛君 行田 邦子君
平山佐知子
君
野田
国義
君
衆議院議員
国土交通委員長
西村
明宏
君
国務大臣
国土交通大臣
石井
啓一
君 副
大臣
国土交通
副
大臣
牧野たか
お君
大臣政務官
国土交通大臣政
務官
高橋
克法
君
事務局側
常任委員会専門
員 田中 利幸君
政府参考人
国土交通省鉄道
局長
藤井
直樹
君 ───────────── 本日の
会議
に付した案件 ○
政府参考人
の
出席要求
に関する件 ○
国土
の
整備
、
交通政策
の
推進等
に関する
調査
(
鉄道
の
災害復旧
に関する件) ○
鉄道軌道整備法
の一部を
改正
する
法律案
(衆議
院提出
) ─────────────
長浜博行
1
○
委員長
(
長浜博行
君) ただいまから
国土交通委員会
を開会いたします。
委員
の
異動
について御報告いたします。 昨日までに、
青山繁晴
君が
委員
を
辞任
され、その
補欠
として
渡邉美樹
君が選任されました。 ─────────────
長浜博行
2
○
委員長
(
長浜博行
君)
政府参考人
の
出席要求
に関する件についてお諮りいたします。
国土
の
整備
、
交通政策
の
推進等
に関する
調査
のため、本日の
委員会
に
国土交通省鉄道局長藤井直樹
君を
政府参考人
として
出席
を求め、その
説明
を聴取することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
長浜博行
3
○
委員長
(
長浜博行
君) 御
異議
ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
長浜博行
4
○
委員長
(
長浜博行
君)
国土
の
整備
、
交通政策
の
推進等
に関する
調査
を
議題
とし、
質疑
を行います。
質疑
のある方は順次御
発言
願います。
山添拓
5
○
山添拓
君 おはようございます。
日本共産党
の
山添拓
です。
鉄道軌道整備法改正案
が
議員立法
として
提出
をされまして、当
委員会
でもこの後、
審議
、
採決
を予定されております。我が党は、
黒字会社
の
赤字ローカル線
の
災害復旧
についても国が
補助
をすることで
路線廃止
の歯止めになり得る、こういう
立場
から、
共同提案者
とはなりませんでしたけれども、
衆議院
で
法案
には
賛成
をいたしました。 本来、参議院は
法案提案者
への
質疑
を行うべきであり、私も要望いたしましたが、認められませんでした。
議員立法
で
議員
が
法案
の
質疑
や
答弁
ができないようでは立法府の
在り方
が問われると思います。
委員
の皆さんには
国会審議
の基本に立ち返った
運営
をお願いしたいと思います。その上で、今日は
政府
に対して
質問
をさせていただきます。
鉄道事業者
が
鉄道路線
を
廃止
するときはどのような手続が必要とされるか、
鉄道事業者
が自らの
経営判断
のみで
廃止
することは許されるのかどうか、伺いたいと思います。
藤井直樹
6
○
政府参考人
(
藤井直樹
君) お答えいたします。
鉄道事業者
が
路線
を
廃止
しようとするときは、
鉄道事業法
の
規定
に基づき、
廃止
の日の一年前までにその旨を
国土交通大臣
に届け出なければならないこととされております。また、
鉄道事業者
から
廃止
の
届出
がなされた際には、
国土交通大臣
は、
廃止
を行った場合における公衆の
利便
の
確保
に関し、
関係地方公共団体
及び
利害関係人
の
意見
を聴取するものとされております。
路線
の
廃止
は一義的には
鉄道事業者
の
判断
で行われるものでありますが、
鉄道
の
公共交通機関
としての役割に鑑み、
路線
の
廃止
に当たっては、あらかじめ
地域
に対して丁寧な
説明
を行い、
代替交通サービス
の
在り方等
、
地域
の
理解
を得るための十分な努力をする必要があると考えております。
山添拓
7
○
山添拓
君 二〇〇〇年に
許可制
から
届出制
へと
鉄道廃止
についても
規制緩和
がされ、
自治体
や
利用者
の
意見
を聞きさえすればよいということになっておりますが、しかし、かといって、それらの
意見
を全く無視をして
事業者
の
経営判断
のみによって一方的な
廃止
が認められるというわけではないという御
答弁
であったと
理解
をいたします。
確認
ですけれども、
鉄道路線
が
自然災害
などで
被災
をして
復旧
に
一定
の
費用
を要することになった場合、こういう場合に取り立てて
廃止
がしやすくなるというような、そういう
規定
はありますか。
藤井直樹
8
○
政府参考人
(
藤井直樹
君) そういった
規定
は特段ないというふうに
理解
をしております。
山添拓
9
○
山添拓
君
被災路線
の
沿線
を訪れますと、
災害
前は
赤字
でも
廃止
の話など出されなかった、こういう話を必ず伺います。
災害
を理由に
廃線
ということでは、
公共交通機関
として身勝手だと言わなければなりません。
JR
について言えば、
民間企業
といっても元は
国鉄
です。
国民
の財産を切り売りをした経過、あるいは
ローカル線
はなくなりませんと言って
国鉄解体
を強行したその
政治
を忘れてはならないということを指摘しておきたいと思います。
赤字
の
ローカル線
で
災害復旧
の遅れが目立ちます。私が訪れただけでも、
JR
北海道の日高本線は二〇一五年一月から、
JR東日本
の
只見線
は二〇一一年七月から、
JR九州
の
日田彦山線
は昨年七月から
不通
です。
災害
の
規模
の大きさもありますけれども、
不通状態
が長期化するというのは近年の特徴ではないかと思います。 例えば、一九九五年の七・一一水害で
被災
をした大糸線は、姫川の氾濫で渓谷の地形が大きく変わるほどの
災害
があり、
廃線
のうわさも立ったようですが、二年後には
復旧
をしておりました。
只見線
は
被災
から既に七年がたちます。当初の
JR
の見積りでは約八十五億円だった
復旧費用
が、
資材費
の高騰や
電気設備
の
劣化
などで約百八億円に膨らむという
見通し
が報じられたこともありました。 そこで伺いますが、現在、
工事費
の
見通し
はどのようになっておりますでしょうか。
藤井直樹
10
○
政府参考人
(
藤井直樹
君) お答えいたします。 経緯を含めて御
説明
申し上げます。
只見線
の
復旧費用
につきましては、
JR東日本
が
試算
をし、公表しているところでございます。今
委員
御指摘ありましたように、当初、
平成
二十五年五月の
試算
で
復旧費用
は約八十五億円と見込まれていたところでございます。その後、
平成
二十八年九月に、その時点での
労務単価
、
資材単価等
を踏まえた再
試算
を行った結果、
見込額
は約百八億円に変更されたところでございます。 その後、第八
只見川橋梁
、
被災
を受けた
橋梁
でございますが、この付近の水位を低下させるための
対策等
によってこの
橋梁
を元の位置で
復旧
するということが可能になったと、こういったことを踏まえて、
平成
二十八年十一月、再度
見直し
を行い、現在この
見込額
は約八十一億円とされているところでございます。
山添拓
11
○
山添拓
君 上流のダムの
水量調整
を行ったり、あるいはしゅんせつなど堆
砂対策
を行って
復旧
の
前提条件
が変わったと、こういう話であったかと思います。
見直し
によって
費用
は下がったわけですが、ただ、
沿線
の金山町に伺いますと、交渉が長引くほど
JR
に有利になるとおっしゃっておりました。
経年劣化
で
費用
がかさむ、
復旧
を優先するために
上下分離
でやむなく妥協せざるを得なかったというお話がありました。
復旧
を
人質
に取るようなやり方を許すべきではないと思います。道路や橋と同じようにまず
復旧
と、これ原則とするべきだと私は考えます。 二〇一七年三月二十七日、
只見線復興推進会議
で
確認書
が交わされ、
復旧方針
が
確認
されました。約八十一億円の
復旧費
の三分一を
JR
が
負担
し、残りを
福島
県と
会津
十七
市町村
が
負担
をする
計画
とされています。 今度の
法改正
、あるいはまた
政令改正
によれば、この
負担
はどのようになることが
計画
されておりますでしょうか。
藤井直樹
12
○
政府参考人
(
藤井直樹
君) お答えいたします。 今
委員
から御指摘ありましたとおり、
只見線
の
復旧費用
については、
JR東日本
が三分の一、
福島
県及び
関係
十七
市町村
が三分の二を
負担
するということで
合意
がなされていると
承知
をしております。 一方、現在、
議員立法
の形で
改正
が
検討
されている
鉄道軌道整備法
の
改正案
、あるいはこれまでのそれに関する与野党の
議論
によりますると、
只見線
を念頭に、
黒字鉄道事業者
の
赤字路線
に対しても
一定
の
要件
を満たす場合には助成を可能とすること、その際、
補助割合
は四分の一とするが、
災害
を受けた
鉄道
が存する
地域
における
交通
の状況、
事業構造
の変更による
経営
の改善その他の事情を勘案して、
国土交通大臣
が特に必要であると認める場合には
関係地方公共団体
と同額で三分の一以内とすることなどの
内容
が
検討
されているものと
承知
をしております。 仮にこのような
制度改正
が行われた場合には、
只見線
の
復旧費用
に係る今の
合意
に基づく
JR
の
負担
三分の一分、これについては国の
補助対象
となる
可能性
があると考えております。その場合には、この
補助
を活用して、
地元
の
自治体
の
負担
、当初三分の二ということでありましたけれども、この三分の一の分を使いまして、三分の一に軽減されるというふうに聞いているところでございます。
山添拓
13
○
山添拓
君
只見線
は、
復旧
後の
上下分離
を決めています。
年間
の
運営費
約二億一千万円が
地元負担
で、豪雪などがありますと更に
負担
が増えることになります。ですから、
賛否両論
があります。それでも、
少子高齢化
が進む中で、
交流人口
を増やしていくのに
鉄道
に代わる
地域振興策
がないとやむなく
上下分離
を決断したと、こういう話を伺ってきました。 ところが、せっかくこうして
地域
が踏み出しても、
JR
が消極的だと。
復興推進検討会
では、
JR
が、当初より
JR
は
バス代行
による輸送を
提案
していたが、
鉄道
による
復旧
が決まって非常に残念な結果であると、こう述べていたり、
JR
としてはこれまでどおりの
協力
をさせていただくと述べるだけで、
復旧
しても、
運行
はするが
特別列車
の
運行
のような新たな
企画
などは行わないと、非常に消極的な
姿勢
だと聞いてまいりました。
沿線
の
自治体
が苦渋の決断で
負担
を受け入れようとする中で、
JR
のこうした
姿勢
、これよしとするのかどうか、
大臣
、御
答弁
いただけますでしょうか。
石井啓一
14
○
国務大臣
(
石井啓一
君)
鉄道路線
の
維持
、
活性化
のためには、
鉄道事業者
と
地域
が
協力
をして
利用促進
に取り組んでいただくことが重要と考えております。
JR只見線
につきましては、
JR東日本
におきまして、これまでも
被災
をしていない
区間
について、
地元
の要望も踏まえながら、
SL列車
や
トロッコ列車
などの
イベント列車
の
運行
、
只見線沿線
の
旅行商品
の造成、
車内誌
での
奥会津
に関する特集やポスターの掲示など、
利用促進
に取り組んできたと聞いております。
被災
により運休中の
会津川口
から
只見
駅間の
復旧
後の
利活用策
につきましては、本年三月に
沿線地方公共団体等
で
只見線利活用計画
がまとめられたところであり、
JR東日本
もこの
計画
の実現に向けて可能な
範囲
で
協力
する意向であると聞いております。 引き続き、
JR東日本
と
地域
が
協力
をして
利用促進
に取り組んでいただきたいと考えております。
山添拓
15
○
山添拓
君 それはもう当然必要だと思うんですね。現在運転をしている
新潟側
の
区間
でも一日僅か三本、使い勝手が悪く、以前あった高校に通える時間の
列車
も
廃止
をされました。
只見
から買物や病院のために
会津
若松へ行こうとしても
各駅停車
のみで片道三時間半、
ダイヤ
の工夫が必要だと伺ってきました。
只見
町では、
上下分離方式
が、これはどこでも採用できるものではないだろう、また未来永劫続くものでもないという御
意見
も伺いました。
沿線自治体
、また住民の思いに寄り添う
姿勢
が
政治
にも求められると指摘しておきたいと思います。 次に、
JR九州
の
日田彦山線
について伺います。 昨年末、私は、
沿線
の
福岡
県添田町、東峰村、
大分
県日田市を訪れました。
豪雨災害
の爪痕も生々しく残っておりましたが、その中で生活を再建しようと懸命になっている方から、レールがさび、草がぼうぼうの様子を見るたびに見捨てられたような気がする、こういう声がありました。痛切なものです。
JR九州
は
復旧費用
に七十億掛かると言ってきました。しかし、
河川改修
などの
災害復旧事業
を活用すれば圧縮できるんではないかと
沿線自治体
から指摘されています。これは、そもそも七十億というのは確定的な額なのかどうか、
精査
をされているのかどうか、伺いたいと思います。
藤井直樹
16
○
政府参考人
(
藤井直樹
君) お答えいたします。
日田彦山線
の
復旧費用
につきましては、
平成
二十九年十一月、
JR九州
より約七十億円という
見通し
が発表されているところでございます。その際、
JR九州
は、
災害復旧
に係る他の
事業
との
調整
を図ることで
復旧費
における
JR九州
の
負担
が低減される
可能性
があり、このような点も含め、
地元関係者等
と相談しながら今後の進め方を
検討
するとしているところでございます。
JR九州
はこの
方針
に沿って、
日田彦山線
の
復旧会議
、そういった場におきまして
被災
した
橋梁
の
復旧方法等
の
検討
を行い、
復旧費
の
精査
を行っていくものと考えております。
山添拓
17
○
山添拓
君
JR九州
は、当初は七十億ありきで、自社での
負担
は難しいと言って
地元
に
負担
を押し付ける、あるいはそうでなければ
廃線
だと、こういう
立場
でした。資料の三ページをお配りしておりますが、
JR九州
の
青柳社長
はインタビューで、
日田彦山線
は
経営
的に見ればずっと前になくなっている
路線
だが、これまで三十年やってきたと、こういう乱暴な
議論
まで行っているんですね。 そして、
沿線
からそれではおかしいという声が大きく上がる中で、
JR九州
はこの間、
鉄道
での
復旧
が大前提だと明言し、四月に
日田彦山線復旧会議
、五月に
検討会
を開きました。しかし、その
議論
は
平行線
に終わったと報じられています。 どう
平行線
なのか、また、それについてどのような認識か、
大臣
、御
答弁
いただけますか。
石井啓一
18
○
国務大臣
(
石井啓一
君)
JR日田彦山線
につきましては、
福岡
県、
大分
県、
沿線市町村
及び
JR九州
が
連携
をし、
日田彦山線
を
復旧
するための
方策
を
検討
し実施することを
目的
としまして、四月の四日に
日田彦山線復旧会議
の第一回の
会議
が、さらに五月の十五日にこの
会議
の下に置かれました
日田彦山線復旧会議検討会
の第一回の会合がそれぞれ開催されたと聞いております。この二つの
会議
には
国土交通省九州運輸局
がアドバイザーとして
出席
をしておりまして、
鉄道
で
復旧
するための
方策
や
復旧
後の継続的な
運行
の
確保
について
意見交換
がなされたものと
承知
をしております。
国土交通省
としましては、
地域
の
関係者
間でこれらの論点について引き続き十分に
議論
をしていただくことが必要と考えております。
山添拓
19
○
山添拓
君 要するに、
自治体
の側は
早期復旧
を求める、その
工事
の着工を求める、しかし
JR
の側は
復旧
後の
運行維持策
を求める、こうして
平行線
だと言われてきたわけです。しかし、
利用促進
というのは
災害
があろうとなかろうと課題だったわけです。そして、
沿線自治体
は
被災
前も
JR
に積極的に
協力
をしてきました。
沿線協議会
にも
JR
が参加し、
利用促進策
を
共同
で
検討
してきたと伺っています。 私が伺った際、大行司駅というところで駅前で喫茶店をやっていた方、店は倒壊してしまったんですが、
災害
前は
JR九州ウォーキング
という
企画
で北九州などからもお客さんが来られたといいます。
SL
が通過するときに
幼稚園児
が見送りをするとか、あるいは眼鏡橋のライトアップだとか、これまでも
地域
と一体で取り組み、
赤字
でも
廃止
の話はなかったわけです。
復旧
を
人質
に
維持策
を示せと
自治体
に迫るのは、これまでの
JR
と
沿線
の
関係
からしても不誠実だと言わなければなりません。
JR九州
は、ホテルや
マンション事業
で
黒字
化し、
路線
の
廃止
は
検討
していないといって二〇一六年十月に上場いたしました。ところが、一年もしないうちに、これから先は全て
JR
が面倒を見るということでは済まされない、こう述べて、
路線
の存廃について
議論
を求め出しました。今年三月の
ダイヤ改正
では、一日当たり百十七本の
減便
、
特急列車
の
ワンマン化
、駅の
無人化
を進めました。この上、
災害
を契機に
路線廃止
や
地元負担
ありきの
復旧
を押し付けるなど許されないと指摘したいと思います。 時間がなくなりましたので、最後に、
鉄道軌道整備法改正案
の
審議
に続いて予定されております
附帯決議案
について、一言述べさせていただきます。
衆議院
と同様に、
補助
の
適用
に当たって、
鉄道事業者
の
経営判断
の
主体性
に十分配慮すべきという文言が盛り込まれようとしております。しかし、
事業者
が
経営判断
のみを優先する余り、
復旧
が遅れ、勢い
廃線
ありきの
議論
に傾いております。
災害復旧
を迅速に行わせようという
法案
の狙いとも矛盾するような
決議
を上げるべきではないということを指摘をいたしまして、私の
質問
を終わります。ありがとうございました。
長浜博行
20
○
委員長
(
長浜博行
君) 本日の
調査
はこの程度にとどめます。 ─────────────
長浜博行
21
○
委員長
(
長浜博行
君)
鉄道軌道整備法
の一部を
改正
する
法律案
を
議題
といたします。
提出者衆議院国土交通委員長西村明宏
君から
趣旨説明
を聴取いたします。
西村衆議院国土交通委員長
。
西村明宏
22
○
衆議院議員
(
西村明宏
君) ただいま
議題
となりました
鉄道軌道整備法
の一部を
改正
する
法律案
につきまして、
提案
の
趣旨
及び
内容
を御
説明
申し上げます。 我が国においては、近年、様々な要因による気象の性格の変化と、それに伴う
自然災害
の激化、
多発化
の傾向がうかがえ、
鉄道施設
に
被害
がもたらされる
災害
が発生する
可能性
の増加が危惧されています。 一方で、
現行法
による大
規模災害
を受けた
鉄道事業者
への
災害復旧費用
に対する
補助
については、
対象
が
赤字
の
事業者
に限定されており、
黒字
の
事業者
が
運行
する
赤字路線
が
被災
した場合、
鉄道
の
復旧
が進まないことが懸念されております。
本案
は、このような現状を踏まえ、
赤字事業者
に限定せずに、
激甚災害
その他これに準ずる特に大
規模
の
災害
があった場合の
補助制度
を追加するもので、その主な
内容
は次のとおりであります。 第一に、
鉄道
の
災害復旧事業
について、
激甚災害
その他これに準ずる特に大
規模
な
災害
に係るものであること、
復旧費用
が
被害
を受けた
鉄道路線
の
年間収入
以上であること、
被害
を受けた
鉄道路線
が過去三
年間
赤字
であること等を
要件
として、予算の
範囲
内で、
当該災害復旧事業
に要する
費用
の一部を
補助
することができることとしております。 第二に、この
補助
を受けた場合でも、配当を行う際の
国土交通大臣
の
許可
は不要とすることとしております。 以上が
本案
の
提案
の
趣旨
及びその
内容
であります。 何とぞ速やかに御
賛成
くださいますようお願い申し上げます。
長浜博行
23
○
委員長
(
長浜博行
君) 以上で
趣旨説明
の聴取は終わりました。 これより
質疑
に入ります。──別に御
発言
もないようですから、これより討論に入ります。──別に御
意見
もないようですから、これより直ちに
採決
に入ります。
鉄道軌道整備法
の一部を
改正
する
法律案
に
賛成
の方の
挙手
を願います。 〔
賛成者挙手
〕
長浜博行
24
○
委員長
(
長浜博行
君)
全会一致
と認めます。よって、
本案
は
全会一致
をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、
羽田
君から
発言
を求められておりますので、これを許します。
羽田雄一郎
君。
羽田雄一郎
25
○
羽田雄一郎
君 私は、ただいま可決されました
鉄道軌道整備法
の一部を
改正
する
法律案
に対し、自由民主党・こころ、公明党、
国民民主党
・新緑風会、
日本維新
の会、
希望
の会(自由・社民)、
希望
の党及び
国民
の声の
各派
並びに
各派
に属しない
議員野田国義
君の
共同提案
による
附帯決議案
を
提出
いたします。 案文を朗読いたします。
鉄道軌道整備法
の一部を
改正
する
法律案
に対する
附帯決議
(案)
政府
及び
地方公共団体
は、
本法
の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その
運用
に万全を期すべきである。 一
災害復旧事業
に対する
補助
の
適用
に当たっては、「
利用者
の
利便性
の向上」を図るとともに、
民間企業
である
鉄道事業者
の
立場
を踏まえ、その
経営判断
の
主体性
にも十分に配慮した
運用
に努めること。 二
鉄道事業者
が長期的な
鉄道路線
の
維持
、あるいは持続可能な
交通体系
の構築を
目的
とした、
地域
との
協議
に主体的に参画するよう、必要な指導などを行うこと。また、総合的な
交通体系
の
観点
から、
事業者
と
地域
全ての
関係者
の間で、真摯で建設的な
協議
が行われるよう、
環境整備
に努めること。 三
本法
による
制度
の
対象
が
経営
の厳しい
路線
に係る
災害復旧
であることに鑑み、更なる支援の拡充について様々な
観点
から
検討
を行うこと。 四
自然災害
が
甚大化
、大
規模化
、多頻度化していることを踏まえ、
沿線地域
の山林・
河川
などの
減災
・
防災事業
に万全を尽くすこと。 五
地域
の一層の
復興
に向けて、
地域
の
関係者
及び
鉄道事業者
の
連携
・
協働
により、
復旧
した
路線
の
利用促進
を始めとする所要の取組がなされるよう、十分配慮すること。 右
決議
する。 以上でございます。 何とぞ
委員各位
の御賛同をお願い申し上げます。
長浜博行
26
○
委員長
(
長浜博行
君) ただいま
羽田
君から
提出
されました
附帯決議案
を
議題
とし、
採決
を行います。 本
附帯決議案
に
賛成
の方の
挙手
を願います。 〔
賛成者挙手
〕
長浜博行
27
○
委員長
(
長浜博行
君) 多数と認めます。よって、
羽田
君
提出
の
附帯決議案
は多数をもって本
委員会
の
決議
とすることに決定いたしました。 ただいまの
決議
に対し、
石井国土交通大臣
から
発言
を求められておりますので、この際、これを許します。
石井国土交通大臣
。
石井啓一
28
○
国務大臣
(
石井啓一
君) ただいまの御
決議
につきましては、その
趣旨
を十分に尊重し、努力してまいる所存でございます。
長浜博行
29
○
委員長
(
長浜博行
君) なお、
審査報告書
の作成につきましては、これを
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
長浜博行
30
○
委員長
(
長浜博行
君) 御
異議
ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十時二十二分散会