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2018-04-10 第196回国会 参議院 外交防衛委員会 第9号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成三十年四月十日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員異動  四月五日     辞任         補欠選任     佐々木さやか君     山口那津男君  四月六日     辞任         補欠選任      杉  久武君     高瀬 弘美君  四月九日     辞任         補欠選任      山口那津男君     熊野 正士君      福山 哲郎君     江崎  孝君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         三宅 伸吾君     理 事                 猪口 邦子君                 塚田 一郎君                 中西  哲君                 藤田 幸久君                 高瀬 弘美君     委 員                 宇都 隆史君                 佐藤  啓君                 佐藤 正久君                 武見 敬三君                 中曽根弘文君                 堀井  巌君                 山本 一太君                 小西 洋之君                 牧山ひろえ君                 熊野 正士君                 井上 哲士君                 浅田  均君                 江崎  孝君               アントニオ猪木君                 伊波 洋一君    国務大臣        外務大臣     河野 太郎君        防衛大臣     小野寺五典君    副大臣        外務大臣    佐藤 正久君    大臣政務官        防衛大臣政務官  大野敬太郎君    事務局側        常任委員会専門        員        宇佐美正行君    政府参考人        内閣国際平和        協力本部事務局        次長       加野 幸司君        外務大臣官房参        事官       鯰  博行君        環境大臣官房政        策立案総括審議        官        米谷  仁君        防衛大臣官房長  高橋 憲一君        防衛大臣官房サ        イバーセキュリ        ティ・情報化審        議官       小波  功君        防衛大臣官房審        議官       辰己 昌良君        防衛大臣官房審        議官       齋藤 雅一君        防衛省防衛政策        局長       前田  哲君        防衛省整備計画        局長       西田 安範君        防衛省地方協力        局長       深山 延暁君        防衛省統合幕僚        監部総括官    鈴木 敦夫君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○政府参考人出席要求に関する件 ○外交防衛等に関する調査  (イラクでの自衛隊活動に関する日報に係る  事案等に関する件)     ─────────────
  2. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員異動について御報告いたします。  昨日までに、佐々木さやか君、杉久武君及び福山哲郎君が委員辞任され、その補欠として高瀬弘美君、熊野正士君及び江崎孝君が選任されました。     ─────────────
  3. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 理事補欠選任についてお諮りいたします。  委員異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事高瀬弘美君を指名いたします。     ─────────────
  5. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 政府参考人出席要求に関する件についてお諮りいたします。  外交防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣国際平和協力本部事務局次長加野幸司君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  7. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 外交防衛等に関する調査のうち、イラクでの自衛隊活動に関する日報に係る事案等に関する件を議題といたします。  まず、政府から報告を聴取いたします。小野寺防衛大臣
  8. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) まず初めに、イラク陸上自衛隊日報をめぐって不適切な対応があったことについて、防衛大臣としておわび申し上げます。  イラク日報は、南スーダンPKO日報問題の再発防止策として統合幕僚監部への一元的な管理を進めていく中で、陸上自衛隊研究本部陸上幕僚監部衛生部でその存在確認されたものです。このことについて、私は三月三十一日に報告を受けました。昨年の南スーダンPKO日報問題の反省を踏まえれば、このような重要な事案を認知した場合、私への報告には時間を掛けずに直ちに一報すべきだったと考えております。  また、報告を受けた後、私は、昨年二月から三月に当時の稲田大臣指示を受け探索した際になぜ発見されなかったのか、早急に調査するよう指示をいたしました。その結果、研究本部日報は、昨年三月の時点で既に保存が確認されていたにもかかわらず、そのことを当時の稲田大臣等報告していなかった旨の報告が私にあったことから、直ちに公表いたしました。  今回の事案は、防衛省自衛隊に対する国民信頼を大きく揺るがす極めて大きな問題であるため、事実関係を更に把握することが必要であり、特に研究本部におけるイラク日報確認に関しては、当時の稲田大臣等報告がなかった件については、大野政務官調査チームを立ち上げさせ、早急に調査を行わせているところです。  また、四月五日夜、航空幕僚監部において、平成十五年から二十一年にかけてイラク人道復興支援活動等を実施した航空自衛隊日報の一部が他の資料に紛れて保存されていることが確認されました。これまでも、イラク派遣時の空自日報については、昨年二月においてその存在を問われており、確認した限り見付けられなかった旨回答していることから、大変遺憾に思っております。  防衛省情報公開文書管理については、昨年、南スーダンPKO日報問題に関し、国民皆様国会からも厳しい御指摘を受け、再発防止策を講じており、こうした再発防止策に取り組んでいる中、今回の日報が見付かったところです。  しかしながら、今回のような事案が起きたことを踏まえれば、防衛省としてはより一層厳格な取組を徹底する必要があり、四月七日に私から、全ての部隊及び機関において、海外に派遣された自衛隊活動に関し、全ての日報を含む定時報告探索作業を徹底して行い、統幕への集約作業原則四月二十日までに終えるとともに、日報を含む定時報告が発見され次第、その都度統幕に直ちに報告を行うよう通達を発出したところです。  なお、この通達に基づく集約作業の過程で、本日、平成十五年に実施されたイラク被災民救援国際平和協力業務に係る定時報告確認された旨、内部部局から報告がありました。これは、イラク特措法に基づく活動ではなく、世界食糧計画からの要請に基づき、輸送機によるイタリア—ヨルダン間のパレット等人道救援物資輸送を実施したものです。また、平成二十二年から実施されたハイチ国際平和協力業務に係る陸自定時報告についても、海上自衛隊からその保有が報告をされました。  今後は、明らかになった事実関係も踏まえながら、シビリアンコントロールを引き続きしっかりと機能させることにより、適切な情報公開文書管理取組を進め、国民皆様信頼回復に全力を注ぐ考えです。  次に、四月七日の私の指示に基づき、全ての日報を含む定時報告探索作業を実施しているところですが、昨日、情報本部において南スーダンPKO日報確認された旨の報告が私にありました。この日報は少なくとも合計で一年以上の期間にわたるものであり、この中には、南スーダンPKO日報に関する情報公開請求を受けた平成二十八年七月七日から十二日までの期間日報も含まれており、当該期間について言えば、現時点で情報本部において、七月八日から十二日までの日報確認されております。  更なる詳細の事実関係については調査中でありますが、いずれにしても、当時の情報公開請求等における不適切な対応について、防衛大臣として改めておわび申し上げます。  最後に、平成二十四年に統合幕僚監部において作成された日米動的防衛協力に関する検討文書についてです。  平成二十九年七月及び九月に情報公開開示決定を行い、また本年三月の国会議員からの資料要求で提出した本文書について、三月三十日の国会における質疑を踏まえ、改めて探索したところ、三月三十一日に、同じ表題であるものの、内容が一部異なり、用途も異なると思われる文書二件が新たに確認されました。これらの文書は、昨年七月及び九月の開示決定において特定されるべきものであったと認識しております。  四月二日に、この旨を私より公表し、昨年の情報公開請求への対応については、新たに確認された文書を追加で開示決定いたしました。  防衛省としましては、先ほど御説明した二件も含め、情報公開文書管理についてはしっかりと取り組んでいく考えです。
  9. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 以上で報告の聴取は終わりました。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  10. 武見敬三

    武見敬三君 ただいま大臣の方から極めて重要な報告をいただきました。  このイラク日報に関しては、陸上自衛隊研究本部陸上幕僚監部衛生部でその存在確認されたということでございます。これは本来、日報在り方考えれば、当然出てくるべきところから出てきたということではないかというふうに思います。  そもそも、その日報というものは一体何のためにあるのか、これについてきちんと確認をした上で、その日報扱いについてのしっかりとしたルール化が必要だということが今回の事案から非常に深刻な形で認識されるようになったと思います。  そこで、この日報書き方というのは、実は各部隊によっても書き方が違うというようなことも聞いております。改めて、この日報在り方考えた上で、こういったその日報についての書き方を含めて、管理しやすい仕組みというものをつくっておくべきではないかというふうに考えるのでありますが、大臣、この点はどういうふうにお考えになりますでしょうか。
  11. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) 御指摘のように、実は、日報というものがどういうものかの定義から大変難しいことが調査の中でよく分かりました。日々報告であったり、あるいは、日報という名が全くなくても、これは上級部隊に対して日々報告している内容ではないかとか、ですから、この日報ということの特定自体が非常に難しいなと思っております。  いわゆる日報とは、行動命令に基づき活動する部隊が作成した上級部隊への定時報告であって、防衛大臣又は上級部隊判断に資するものということだと思います。その内容については、各自衛隊の運用を反映した形になるため、様々なものになり、一概に申し上げることはできませんが、例えば、陸自イラク日報には派遣部隊活動状況人員装備状況、現地の治安状況等が書いてありますし、また、空自イラク日報には運航状況人員装備品等状況といった情報が記載され、上方部隊報告をされております。  先般、空自の方の日報ですが、三日分、紙三枚という話をしましたが、そのような形の日報の形もあれば、南スーダンでの日報のように、かなり報告内容が厚い日報もあります。様々な多分やり方が今まではあったと思います。  しかしながら、御指摘も踏まえまして、マニュアル等によってその様式や記載内容を統一すること、これは今後しっかり、国会あるいは国民情報公開にしっかり対応するためにも検討していく必要があるんではないかと思っております。
  12. 武見敬三

    武見敬三君 この問題はやはり基本的に二つの大きな観点からやはり見ていくことが必要があって、このシビリアンコントロールという観点から、こうした文書の、公文書在り方というものを見るというのは基本的に極めて重要であります。  しかし同時に、武装した実力部隊として実際にその任務に遂行をする際に、その任務をしっかりと遂行しているかどうかということを上級部隊及び司令部が確実にそれを確認することができて、そして、その直面した事態に対応して新たな命令を下すということがきちんとできるようにするための一次資料としてこの日報というのが非常に重要な意味を成しているということも、また同時にこうした問題を考えるときの大きな柱として私どもは考えなきゃならないはずであります。  この観点からこの日報というのを見たときに、実はその隊員の中にそういう活動を通じてどれだけの傷病者が出たかといったようなことも実際に非常に大きな課題で、先ほど陸自衛生部なんかが日々、やっぱりスーダンにしろイラクにしろ、その隊員の身体の状況を把握するために、こうした日報にアクセスをして、それをしっかりと管理していくということをしていたのは当然であったと思います。  その上で、こうした言わば任務を的確にきちんと遂行していたかとか、そして、その中でどういう課題に直面していたかということを改めてきちんと確認をして、それを今後の更なる作戦計画を策定するときに、より良い形で効果的にその命令が下せるように、その作戦能力強化のために、ここにありますように、研究本部の方の教訓センターといったようなところでそういった資料としてしっかりと管理をし、保存しておくということもまた非常に重要であると。だから、しかるべきところから出てきただけにすぎないということが私の目からは見えてしまう。  その上で、教訓センターというところで、一度大臣指示が下りたにもかかわらず実際には公開をされなかった、二度目にその指示が出て、改めて見たら出てきたということの経緯は、やはり非常に深刻な問題がその中に含まれております。やはり、一体、それはその教訓センターのレベルで実際にこうした日報に関わる情報を上に上げるか上げないかの判断をしてしまったのかどうかということにも関わりますので、これは単なるシビリアンコントロールという観点だけじゃなくて、こうした組織としての指揮命令系統というのが果たしてどこまできちんと機能しているかという、もっと深刻な問題に実はつながってくると思います。  その上で、こうした一次資料日報文書というのは、実は諸外国においても特に公開されているという話は聞いておりません。実際には極めて厳格に管理されていて、実際、作戦に従事するような部隊の中で、どの程度の兵器を有しているのか、あるいは弾薬等に関してはどの程度保管しているのか、それからどの程度の実は傷病者が出てきて戦闘能力がどの程度落ちているのかなんということは実は最も深刻なデータでございまして、こういったデータを通常開示するということは、主要国におけるこうした軍隊組織の中では極めて厳密に管理をされているように思います。  ただ、その点、我が国日報定義が明確でないということも今伺いましたけれども、同時に、どの範囲の人たちがそれにアクセスできるかという形、ことに関するルール化、これも果たしてきちんとできているのかという点がちょっと心配になっております。  日報がしっかりと活用されることは、防衛省の中でしかるべき、必要とされる人たちはアクセスできるようにしなきゃいけませんけれども、しかし、それ以外の人たちについてはむしろ逆に厳格にその情報管理されなければいけないはずであって、この点に関するルール化が一体どうなっているのかという点が私には問題意識としてあります。  その上で、実際、主要国においては、こういった日報に類する文書については一体どんな扱いがされているのかという点についてお聞きしたいと思います。
  13. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) お答え申し上げます。  今御指摘ございました他国におけるいわゆる日報に相当する文書の取扱いでございますけれども、これにつきまして防衛省としてきちっとした形でお答えする立場にございませんが、その上で、公刊情報等でよりますれば、例えばアメリカにおきましては、一般的に、軍事計画、それから武器システム又は作戦に関する情報については一定の期間を定めて機密指定を行うことができる対象とされております。  それとともに、国立公文書館関連施設には、この機密指定が解除された後に保存されております米軍モーニングレポートというものが存在するというふうに承知しております。
  14. 武見敬三

    武見敬三君 やはり我が国も、こうした日報に関する情報というのは、原データとして、一次資料として防衛省の中で組織力の向上のためにしっかりと活用できるようにする一方で、実際にその年限をしっかりと決めた形で公文書として何十年後にはしっかりとそれが公開されると。主要国の中では二十年から三十年以上というふうに伺っておりますけれども、そうしたルールを是非もう一回、この機に大臣には作っていただければということをお願いしたいというふうに思います。  その上で、正直言って、現大臣のときと前大臣のときと、どうもその指示の伝わり方というのが違うんじゃないかというような感じもしないではない。実際のところ、大臣指示で下りてきた命令あるいは指示なんだということを指示を受け取る側がきちんと確認できるようになっているのかどうかという点。すなわち、こういった防衛省のような実力組織で、しかも今度は内局もあると、そうすると、その中で、実際に上から下に命令ないし指示が下されるときに、その命令ないし指示についての重要度というのを受取側が分かるようになっているのかどうか、あるいは誰からの指示であるのかということについては分かるようになっているのかという点についてお聞きしたいと思うんですけれども、この点についてはいかがでしょうか。
  15. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) 御指摘につきましては、その背景として、昨年二月二十日の国会で当時の稲田大臣が、「確認をいたしましたが、見つけることはできませんでした。」というように国会答弁したことを踏まえまして、二十二日に稲田大臣から統合幕僚監部の当時の総括官に対しまして、イラク日報は本当にないのかとの表現で再度探索するよう指示があったもの、これが御質問の背景にあるとは考えますが、この際のやり取りと伝達の方法、御指摘のように、必ずしも大臣意図を正確に伝達したものというふうには言えない可能性がございまして、改善余地があったと考えておりますので、今後、更に改善をしていきたいというふうに考えてございます。
  16. 武見敬三

    武見敬三君 この点は、通常の今までの経緯で、例えば大臣からの指示で下された命令であるというような、あるいは指示であるというような場合に、実際のところ、私も朝日新聞を読んでびっくりしたんですけれども、一般に省内で使われるメールを通じて、その指示大臣指示であるかどうかは全く分からなくて、重要度についても分からないような形で実際に再度文書があるかどうかということについての指示が下されている。  こういったことは、今の防衛省では一般的なことなんですか。大臣からの指示で、実際にこういう指示を下部の組織に下すときに、こういうふうにメールで、省内メールで実際にこういうやり取りをして、しかも、大臣指示であって重要度はどうであるのかということについてはほとんど触れないでこういう指示下すんですか。
  17. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) 一般的に、大臣からの御指示につきまして様々な形態があると思います。今回の場合は口頭によるものでございましたが、日常のやり取りの中で、こうした口頭によります大臣の御指示、それをまた関係機関に伝える際に、口頭電話連絡等であるとかメールであるとか、そういう形でお伝えするということがございます。  今回の先ほど指摘させていただいた件につきましては、その中で、大臣からの御指摘があったということについてはその中でも、メールの中でも言及はしておりますけれども、必ずしもその大臣意図を正確に伝達したものとは言えない可能性ございますので、改善余地があったというふうに考えてございます。
  18. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) 先ほど鈴木総括官答弁を若干補足させていただきます。  いわゆる行動に関するものにつきましては、いわゆるはっきりと文書によって指示をすると、あるいは命令を伝えるということになってございます。あるいは、大臣指示ということで文書によって大臣指示をお伝えするケースもございますが、それは、文書によったりする、あるいは、先ほど鈴木総括官申しましたように、日常的なものとかそういうものについては口頭による指示もあるということで、指示の仕方はいろいろありますが、まず原則は、重要なものについては文書で行うのが原則でございます。
  19. 武見敬三

    武見敬三君 重要なものについては文書で行うという原則は私は当然だと思います。しかし、その文書で伝達するときの方法としての重要度の設定の仕方というのがやはりしっかりと、特にこの防衛省みたいに巨大な組織の場合には、しっかりとそういうきめの細かい指示の出し方ができることが本来は求められるんじゃないかなというふうに思います。  その上で、改めてこういう日報問題についての理解を、内局人たちに話を聞いてみると、内局人たちはほとんど日報というのにふだん触れたことがない、若い人たちに至っては読んだこともないという人たちもたくさんいるみたいですよ。  こういうふうに、実際に日報にふだん触れ参画をしたことがないその内局人たちが実質的には答弁を書いていたということになりますから、実際に、なかなかその辺のある種の内局における、実際の自衛隊内部における作戦行動に関わる各部隊の実際の行動について、日報を通じてどの程度この内局人たちについてもきちんと理解をさせておくのかという点も、組織内でこうした問題を扱うときの一つの大きな課題になっているなというふうに私は認識をいたしました。是非、この点も今後の組織情報管理在り方の中で御検討をいただきたいというふうに思います。  その上で、先ほども申し上げましたとおり、日報というのは本当に一次資料として重要な資料で、短期的にその任務をきちんと遂行しているかどうかという点についての確認ができる資料であると同時に、中長期的には、その組織力全体を向上させるために、作戦能力強化であるとかそのほか様々な要素を含めて作戦計画ないし政策の大きな方針を策定するときに重要な資料になってくるように思います。  この点について、先ほど衛生部というようなことや研究本部のことを取り上げましたけれども、大臣、これ、やはり日報というのをいかに有効に活用できるような組織体防衛省の中に再度きちんと構築していくかということは、このシビリアンコントロールという観点と実は矛盾するものではなくて、むしろこういうきちんとした組織管理仕組みができればできるほどシビリアンコントロールもきちんと機能しやすくなると、私はこういうふうに考えるのでありますが、こうした点に関わるやはり大臣の御所見を伺っておきたいと思います。
  20. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) 今回、一連の流れで私も感じましたのは、例えば日報という中で、本当にその日の短い、起きた出来事、あるいは、出来事というよりも何をしたかという非常に端的な簡便な日報というもの、これであれば、恐らくそれを集約しておく方が今後の資料としては適当になるんだろうと。  逆に、南スーダンでの日報のように、かなり、その日に何をしたか、あるいは、今委員が御指摘ありましたが、例えば業務はどういう状況だったか、あるいはロジ的にはどういうものがあったかとか、そういうことについては、むしろ日報というよりは現場の一次資料という、そういう重みもあるんだと思います。  今後、やはり私どもとしては、この日報というものの在り方、それをよく検討しながら、少なくても一定期間は当然私どもの大切な一次資料として保管をいたしますし、そしてそれをある面では今後の自衛隊活動に生かしていくということ、これが本来の日報在り方であります。また、今回一元化をするという過程の中で私どもが思っておりますのは、当然、これは開示できるものに関しては多く国民皆様に当然公開する必要もある内容なんだと思っています。  今回の一元化の中で、どのようなものが海外で活動する自衛隊日報という形であるのかということがある面では集約化し御提示できますし、またその中身について情報公開等、あるいは国会等の御要請があった場合には、当然、部隊の運用のことを考えながら、開示、非開示をしっかり対応しながらお知らせすることができる、その両面でこの作業というのをしっかりやっていきたい、そのように思っております。
  21. 武見敬三

    武見敬三君 私、小野寺大臣は極めて指導力のある大臣だと思っております。こうした事態に対して、是非その組織の根本からきちんと立て直す大きな役割を担っていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。
  22. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 おはようございます。民進党の藤田幸久でございます。  まず、今日、辰己審議官、お越しいただきましてありがとうございます。  まず、昨年の三月でございますけれども、南スーダンのPKOのこのいわゆる破棄されたとする電子データが保管されていたという報告があった後、この報告を受けた辰己審議官、当時は総括官でしょうか、この保管を非公表とするよう指示していたというふうに当時言われておりますが、その事実関係についてお答えをいただきたいと思います。
  23. 辰己昌良

    政府参考人(辰己昌良君) その件につきましては、この防衛監察、特別監察というのが昨年の七月に出ております。その中に書かれているとおりでございまして、私自身がそれを知って大臣には報告していないということが事実関係として確定していると認識しております。
  24. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 それはここに書いてあるわけですけれども、その非公表とするよう指示をしていたということはなかったんでしょうか。
  25. 辰己昌良

    政府参考人(辰己昌良君) それもこの報告書の中にありますが、そういう事実は確認できなかったというふうに書いてございます。
  26. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 いや、私は報告書を聞いているのではなくて、あなた自身が指示をしたかしなかったかを聞いているんです。
  27. 辰己昌良

    政府参考人(辰己昌良君) この件につきましては防衛特別監察というのが行われまして、その中で私も自分の知っていることについて事実関係というのは申し上げました。その結果として、いろんな人たちの意見、いや、話を聞いた上、あるいは証拠を固めた上でこの防衛監察ができておりますので、防衛省としての見解を言うしか私はないと考えております。
  28. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 私は防衛省の見解を聞いているのではなくて、一次情報としてあなたがどういうふうに答えたかということを聞いておりますので、その答えをしていただかないと今質疑をする意味がありませんので、お答えをいただきたい。そうでなければ、今質問を続けることができないと思います。
  29. 辰己昌良

    政府参考人(辰己昌良君) これは、昨年の八月の十日のこの委員会でも申し上げましたけれども、監察というものが行われたわけでございます。そして、その監察の中で私が申したことというのは、途中経過というようなことにもなりますので、そういうものについてはこの監察結果以上のことを私の口から申し上げることは差し控えたいとその日も答弁させていただきました。それに尽きると思っています。
  30. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 差し控えるということであれば、ちょっとまた戻りますけれども、この同じ防衛監察で、日報存在確認したものの、防衛大臣への報告に約一か月を要した。なぜ一か月を要したんですか。これは、あなた関わっていますよね。
  31. 辰己昌良

    政府参考人(辰己昌良君) その件につきましては、これの、特別防衛監察の十二ページに書いてございますが、私自身は、一月の二十七日にその話を聞かせていただきました。口頭で聞いたわけでございます。そして、その後、済みません。まず、私自身、失礼いたしました、訂正します。十二月二十六日に私自身がこの日報統幕の中に、統幕の中にあることを確認をいたしました。その後、これが陸にないかどうか、最初のこの請求が陸が不開示決定というか、ないということを情報公開について答えておりましたので、陸の方にないのかということを確認をし続けました。それから、統幕の中でどこの部署が持っているのか、そういうことも確認いたしました。さらには、この日報の不開示部分のマスキングといいますか、そういう作業も行って一か月掛かってしまいました。これはそのとき厳しく指摘をされ、一報すべきであったと深く反省しております。
  32. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 昨年の二月の衆議院の予算委員会で、南スーダンのPKOに関して、あなたはこういうふうに答えています。航空自衛隊活動につきましては、陸上自衛隊のような日報を作成しておりません。そしてそれは、業務が終わるたびに様々な文書を作成しております。そういったものについては提出をすることは可能だと思っております。  つまり、日報はないというふうにお答えになっていますが、日報出てきました。ということは、去年の答弁は間違っていたということですか。  日報は作成しておりませんと答えているんです。去年の衆議院の予算委員会、二月。南スーダンにおいては陸上自衛隊のような日報は作成しておりませんと答えております。ところが、日報出てきました。いやいや、あなたの答弁について聞いているんだから、あなたの答弁間違っていたということですか。日報出てきたじゃないですか。(発言する者あり)じゃ、議事録見せていいですか。
  33. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  34. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 速記を起こしてください。
  35. 辰己昌良

    政府参考人(辰己昌良君) 御指摘指摘が二月二十三日の衆議院予算委員会第一分科委員会のことだと認識しております。  このとき私自身が申し上げたというのは、陸上自衛隊の派遣施設隊の日報のような文書は作成していませんと。一方で、一方でですね、この離発着時の定時報告、そういったものまで否定したという認識ではなく、輸送業務が終了するたびの文書等は作成しているというふうに私は認識していました。
  36. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 ただ、それと違った日報が、先週金曜日ですか、出てきましたね、三日分の。だから、実際、日報あったわけですよね。日報出てきたんですよ。ちゃんと、ちょっと鈴木さん、日報出てきているんですよ。出てきているにもかかわらず、辰己さんは日報はないと言ったんです。
  37. 辰己昌良

    政府参考人(辰己昌良君) 今回のお話はイラクのことだと認識しています。当時、私の申し上げているのは南スーダンの件だったので、南スーダンの件についてお話ししていたと認識しています。
  38. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 その南スーダン日報が出てきましたよね。
  39. 辰己昌良

    政府参考人(辰己昌良君) 私は、今現在現職を離れておりますが、先週出てきたのはイラクのものだと認識をしています。(発言する者あり)
  40. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  41. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 速記を起こしてください。
  42. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) 昨日、情報本部から確認されました資料につきましては、平成二十八年七月七日から十二日までの期間のものも含む南スーダン陸上自衛隊日報でございます。これらにつきましては、もう既に存在確認を、昨年の時点で確認をされたというものになってございます。
  43. 辰己昌良

    政府参考人(辰己昌良君) 今、鈴木総括官の方からお答えしたとおり、出てきたのは、先来出てきたのは南スーダンのものではなくてイラクのものであるというふうに認識をしています。空自のものであると認識しています。
  44. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 やっぱり去年の話ですけれども、この日報が見付かったというのに関して、河野統幕長は陸自日報が見付かった事実を知らなかったと。これはあなたが、統幕長、直接の上司だったわけですが、報告せずに、それは事務次官には伝わっていたと。だから、統幕長よりも先に事務次官に伝えていたというふうに言われておりますが、そのとおりでしょうか。
  45. 辰己昌良

    政府参考人(辰己昌良君) 私は、先に統幕長に報告した後に次官に報告しております。
  46. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 では、なぜ統幕長が、河野さんですけれども、事実を知らなかったというふうにおっしゃったんでしょうか。ある時点でそうおっしゃっているんです。
  47. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  48. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 速記を起こしてください。
  49. 辰己昌良

    政府参考人(辰己昌良君) 今おっしゃられた河野統幕長の発言について、今、私承知をしていないものですから、ちょっとこの席で事実関係についてお答えすることは差し控えたいと思っています。
  50. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 では、ちょっと特別防衛監察についてお伺いしたいと思いますけれども、昨日ですか、この日報一年分以上が見付かったということでございますけれども、これで、七月から十一月分も含まれていると。これは特別監察で、昨年ですね、南スーダンPKO日報を探索したわけですけれども、ということは、今回見付かった分は監察では報告されていなかったということでしょうか。
  51. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) 昨年三月から開始されました特別防衛監察の対象につきましては、次官、内局統幕、陸幕、CRF司令部でございまして、情報本部は対象として含まれておりませんでした。しかしながら、南スーダン日報、そうですね、含まれておりませんでしたが、今回見付かったものについても、その後、防衛省としては保有が確認をされているというものの中の一部が情報本部からも出てきたというものでございます。
  52. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 いや、昨年、特別防衛監察で防衛省全体で南スーダンPKO日報を探索していたと。ということは、今回は報告されていなかったということですね。
  53. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) 繰り返しになりますが、昨年三月から開始されました特別防衛監察の対象は、事務次官、内局統幕、陸幕、中央即応集団司令部でございまして、情報本部、今回、昨日確認されたところでございますが、この情報本部は監察の対象として含まれておりませんでした。
  54. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 また辰己さんにお伺いしますが、昨年の二月の二十二日、稲田防衛大臣は、日報は本当にないのかというふうに口頭調査指示したと。で、辰己さんの部下が、捜索いただきないことを確認いただいた組織、部署名を本メールに返信する形で御教示いただけますでしょうかと。要は、具体的な調査指示の表現なしに依頼をしたと。  具体的に稲田大臣から辰己総括官にどういう発言があったのか、それから辰己総括官は部下に具体的にどのような指示を出したのか、お答えをいただきたいと思います。
  55. 辰己昌良

    政府参考人(辰己昌良君) これにつきましては、稲田大臣、当時の大臣でございますが、イラク日報は本当にないのかという御指摘をいただきました。それにつきましては、これは、そのときの国会状況を踏まえれば、再度探索をすべきと、私自身はそういう指示だというふうに思っていますし、それについて部下に対して再探索、これをするようにというふうに、その日ですね、二月二十二日の朝、大臣室での読み合わせの席で大臣からの指摘がございましたので、午前中に指示をしたところでございます。
  56. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 まず、大臣からあったのは指摘なんですね。で、あなたは指示をした。それで、探索をすべきだ。しかしながら、実際に打ったメールというのは、探索すべきだということではなくて、なかったということを確認のため返してくださいということですから、あなたが今言ったことと実際のメール内容は違っていますね。
  57. 辰己昌良

    政府参考人(辰己昌良君) 失礼いたしました。  今の点についてもう一度御説明します。  イラク日報は本当にないのかとの表現で、再度探索するよう大臣の方から指示がございました。この指示を受けて、私の方から再度探索するようにという指示を行いました。そして、その中で、今御指摘の表現のところでございますが、度々恐縮ですが、探索いただきと、改めて探索を行うように伝達をしているところでございます。  ただし、十六日にも一度照会しているものでございますから、これは、関係部署が日報存在しないことは既に確認しているので、それを前提として、まずその確認いただいた組織、部署名も併せて、併せて回答するように依頼したと、このように認識をしています。
  58. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 つまり、前提として、なかったという前提で書いている文章ですね。
  59. 辰己昌良

    政府参考人(辰己昌良君) その当時、事実としてまだ見付かっていなかったわけでございます。したがって、したがって、度々恐縮ですが、探索いただきというふうにメールで書かれています。改めて探索を行うよう伝達をしているというふうに認識をしています。
  60. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 しかし、探索いただきないことを確認と書いてあるんじゃないですか。探索いただきないことを確認いただいた組織、部署名を返信と。探索いただきないことを確認と書いているんじゃないですか。だから、伝わっていないじゃないですか。探索しろとは書いていないでしょう。探索いただきないことをと書いているんですよ。
  61. 辰己昌良

    政府参考人(辰己昌良君) そのような認識であるというふうに思っていますが、このメールの送信内容、これにつきましては、このメールの送信内容のみによって断定的に評価することはできませんが、必ずしも正確に大臣意図を伝達したものと言えない可能性があり、例えば探索範囲や探索の方法を具体的に示すなど、大臣を補佐する立場として、その文面に改善余地があったと考えております。
  62. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 つまり、探索いただきないということは事実であります。それを受け取る側はそういうふうに受け止めていなかったというのはこれは非常に明らかなことでございまして、これでは、実際に探索を、しかもあなたは最初指摘とまでおっしゃった、後で言い直しましたけれども、これでは伝わっていないということだろうと思っています。  ところで、今回の一連のことにつきまして、河野統幕長が、これは大臣国会に対する背信行為だというようなことをおっしゃっています。ある意味ではこれは、私はあなたの対応は不十分だろうと思いますけれども、何か一方で最近は部下たたきがはやっておられて、ありていに言いますと、私は辰己さんは、財務省の佐川さん、あるいは防衛省の佐川さんのような存在かと。  今日出てきていただいて、答弁いただいて有り難いと思っておりますけれども、やはり監察があったということではなくて、今、監察というのはあるいは大阪地検と佐川さんの関係かもしれませんけれども、ただ、やっぱり非常に重要な、防衛省の存亡に関わることでございますから、なぜ皆さんがそういう判断をしていったのかということについて、やっぱり改善余地があると思っております。  今あなたは、振り返ってみると、教訓からして、どういう対応が必要であったのか。それから、幕と制服の関係、あなたは幕の中に制服ではなくて背広として入っていらっしゃいますけれども、どういう関係改善すればいいのか、思うところがあったらおっしゃっていただきたいと思います。
  63. 辰己昌良

    政府参考人(辰己昌良君) 監察の中にも総括的に書かれていますが、まず、私、先ほども申しましたように、一昨年の十二月二十六日に統幕の中で実際私が日報があることを確認いたしました。それから一か月もたって大臣報告したということについては極めて申し訳なかったと思っていますし、あってはならないことだと深く反省をしております。  その後の対応につきましては、この日報の陸の中の存在につきまして、省内でも会議が開かれたわけでございますが、そこの評価については監察のところで行われており、私の対応については不適切であるというふうに評価されておりますので、深く反省しております。  したがって、今の小野寺大臣もおっしゃっているように、やはり風通しのいい、やはりそういう組織、そういうのを抜本的につくり上げていく必要があると認識しております。
  64. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 ちょっと防衛省の佐川さんのような、御自身の、まあ反省をされておられますけれども、私はもっと深い問題があると思っております。と同時に、今回明らかなことは、これだけ監察をしながら、かなり相当抜け道があったし、やはり監察の報告というものは非常に不十分である。  私はやっぱり、小野寺大臣、昨日も決算委員会等で出ておりますけれども、これは、政務官の大野さん、私は非常に好きな人ですけれども、やっぱり第三者、ほかの関係の方が入った第三者委員会の設置が必要だろうと思っておりますので、これは委員長、まさにこの委員会でいろいろなことが起こってきたことでございますので、第三者委員会の設置を委員会として求めるということを是非御検討いただきたいと思います。
  65. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 本件につきましては、後刻理事会で協議いたしたいと思います。
  66. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 河野大臣、お越しいただいていますので、ある意味では今回のこういった様々の開示のきっかけをつくったのは、当時の河野太郎衆議院議員でございます。  そもそもなぜこういった日報の開示が必要かと思われたのかという理由をお答えいただきたいと思います。
  67. 河野太郎

    国務大臣(河野太郎君) 自民党の行政改革推進本部の本部長をやっておったんだろうと思いますが、南スーダン日報情報公開請求をしたら、日報がないという話でしたという話をいただきました。メールだったと思います。  それで、自衛隊が行っているのにその報告書がないということはないだろうということで防衛省に聞いたところ、日報がないという話でした。その日報は電子で作っているということだったので、電子で作っているならどこかのパソコンにあるだろうから、それはパソコンをしらみ潰しに探してみてくださいということを申し上げたというのが私の関わりでございます。
  68. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 やはり私は、辰己さんを防衛省の佐川さんにはしてはいけない。せっかくやっぱりこういう委員会でございますから、やはり当時関係をしておりました稲田前防衛大臣、それからやはりまだ政府の中にいらっしゃる黒江国家安全保障会議参与、前事務次官でございますけれども、こういった方々を是非お越しいただいて、一年たって、後になって後悔するということのないように、この委員会でこういった方々を是非参考人として招致していただくことを委員会として決めていただきたいということを委員長にお願いしたいと思います。
  69. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 後刻理事会にて協議いたします。
  70. 藤田幸久

    ○藤田幸久君 時間が参りましたので、辰己さん、来ていただきまして本当にありがとうございました。  質問を終わります。
  71. 牧山ひろえ

    牧山ひろえ君 民進党・新緑風会の牧山ひろえです。  前回に引き続き、イラク日報隠蔽疑惑について質問させていただきたいと思います。  大臣が、前回の外交防衛委員会における私の質問に対しての御答弁で、今回の報告漏れは不適切とお認めになりました。どのレベルによるものかはおくとしても、仮に意図的に報告や公表を遅らせたのであれば、問題の悪質性において隠蔽と変わらないと考えますが、大臣の御認識をお伺いしたいと思います。前回、同様の質問に対し、大臣は私の質問に対してお答えになっていらっしゃらなかったので、是非今回はお答えいただきたいと思います。
  72. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) これは、昨年の三月二十七日に研究本部イラク日報確認をされたということがあったにもかかわらず、それを当時の稲田大臣始め上の方に報告をしていなかったことについてどう考えるかということでしょうか。  私どもとしては、このイラク日報については、国会でも度々質疑に出ておりますし、この重要性というのは当然認識すべき案件だと思っております。それがあったということが分かっているのであれば、直ちにこれは上の方に報告すべき案件だと思っています。それがなぜ行われなかったか、その経緯をまずしっかり調べるということ、これが大切だと思っております。その中で、大野政務官を今リーダーとしてその経緯について調べて、最終的にこれがどのような意図でどういう形で行われたかということで、私ども、この評価そして対処について厳粛にやっていきたいと思っております。
  73. 牧山ひろえ

    牧山ひろえ君 では、今回の件、大臣は、防衛省自衛隊の少なくとも一部によって政権の方針にすり合わせるためにそんたくがなされた可能性が私はあると思いますが、大臣もそう思われませんか。
  74. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) ちょっと質問の意図が分かりませんが、私どもが今やるべきことというのは、昨年三月二十七日に研究本部で見付かった、イラク日報が見付かったにもかかわらず、それを稲田大臣始め上の方に上げていなかったこと、その経緯について調べるということだと思います。
  75. 牧山ひろえ

    牧山ひろえ君 私はそんたくがあったのではないかと、経緯からしてそういうふうに推測する方は多いと思います。そんたくがなかったとすると、余りにも経緯からして不自然だなと思います。  今回の件に関しまして前大臣の稲田朋美氏に報告していなかったことについて、先日、稲田氏はマスコミの取材に対してこう言っておりました。驚きとともに怒りを禁じ得ないというふうに述べておりましたが、稲田大臣は、まずは自らの大臣としての省内やあるいは隊内に対する把握や監督、つまり大臣のガバナビリティーが行き届かなかったことをまず反省するべきだと思いますし、国民にまずおわびするべきだと考えますが、小野寺大臣はいかがお考えでしょうか。
  76. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) 私はお答えする立場にはないんだと思いますが、いずれにしても、私どもがやるべき役割というのは、この昨年三月二十七日に研究本部においてイラク日報確認されたにもかかわらず、なぜそれを報告しなかったかということ、まずこの経緯について調べることなんだと思っています。
  77. 牧山ひろえ

    牧山ひろえ君 今の御答弁ですと、そういったことを答える立場にないというふうにおっしゃっていましたけれども、前大臣意図しての結果であれば悪質な隠蔽ですし、そうでないならば、大臣としてのガバナビリティーの欠如とシビリアンコントロールの不全だと思います。どちらにしても、稲田前大臣の責任はやはり免れないと思います。  現大臣には、前大臣時代も含めて、組織としてのやはり真摯な反省に立たなければ根本的な改善は不可能だと思います。  小野寺大臣指示で設置された今回の件の調査チームについて次にお伺いしたいと思います。  大臣からの調査命令内容、形式、そして対象、期間、すなわち、何をどのようにいつまでに調査するのか、これについて明確にお答えいただきたいと思います。
  78. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) お答えいたします。  大野政務官を長とする調査チームでございますが、昨年の三月二十七日に陸上自衛隊研究本部において発見されたイラク日報が、発見されていたにもかかわらず、陸上自衛隊から当時の稲田防衛大臣に対し報告が上がっていなかった理由及びイラク日報が発見されたという情報が共有されていた範囲、どこまで伝えられていたかという範囲につきまして、事実関係を明らかにすべく、今月の四日でございますが、小野寺防衛大臣より大野大臣政務官に、調査チームを立ち上げ、政治主導で早急に調査するよう口頭による指示があったところでございます。  当該調査チームによる調査状況でございますが、大臣に適宜報告されることになってございますが、新たに御説明が可能になったことが判明した場合には速やかに公表していきたいというふうに考えてございます。
  79. 牧山ひろえ

    牧山ひろえ君 皆様にお配りしました資料を御覧いただきたいと思うんですが、同様の内容を前日資料請求した際に防衛省から示された資料でございます。  今回の件では、一年前の稲田前大臣の再調査指示口頭で、かつ明確性を欠く点が批判されたばかりだと思いますが、なぜ文書で明確な指示を出さず口頭だったのかなと思うんですね。また、調査の期限も、その目安さえも定めていません。業務指示には期限を設けるのがやはり当然だと思いますけれども、いかがでしょうか。  なぜ口頭だったんでしょうか。なぜ期限も設けなかったんでしょうか。大臣、是非この意図、この調査命令した方としてその意図を明確にお示しいただければと思います。
  80. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) 先ほどの大野大臣政務官調査チームの件でございますが、調査チームを直ちに立ち上げ、事実関係確認することが重要だという大臣の御指示もございましたので、当方としては起案をすることなく口頭指示によって調査チームを立ち上げさせていただきました。  また、その具体的な期限でございますが、どの程度調査範囲になるか、まだ明確でない段階でございましたので、具体的な調査期限は切らなかったということで考えてございます。  以上でございます。
  81. 牧山ひろえ

    牧山ひろえ君 真相を究明する上で適切な指示とは今の御答弁だと到底思えないです。調査の結果、都合の悪い情報が出てきたら、政治的な配慮を入れやすいようにわざと指示自体を曖昧にして裁量の余地を大きくしたのではないかなと推測いたします。  では、先週の野党合同ヒアリングにおいて、鈴木総括官からこういう発言がありました。今回の調査の対象は、昨年の三月の日報発見の報告がなぜこれほど遅れているのかということのみであり、今回、統合幕僚監部報告が上がってきた今年の二月二十七日以降の報告遅れについては調査の対象ではないというふうにおっしゃっていたんですね。  これは事実でしょうか。端的にお答えいただければと思います。
  82. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) 今回の大野大臣政務官調査チームの対象範囲でございますが、先ほど申し上げましたように、昨年の三月二十七日、研究本部においてイラク日報が発見されたにもかかわらず、それがきちんと報告がなされていなかったと、この問題につきましての調査チームでございますので、先ほど委員の御指摘のありました、今年の二月二十七日から三月三十一日までの間、なぜ大臣イラク日報に関する報告が上がらなかったのかということにつきましては調査対象の外というふうに考えてございますので、このような趣旨で申し上げたところでございます。
  83. 牧山ひろえ

    牧山ひろえ君 お配りした資料でも、調査の対象としては研究本部のみへの言及となっており、統合幕僚監部への言及はございません。  お配りした資料の裏面を見てください。この裏面の方を見ますと、この下の部分を見ていただきたいんですけど、下の部分の囲いのところなんですけれども、この部分のところだけが調査対象で、統合幕僚監部報告が上がってきた今年二月二十七日以降の、この約一か月の報告漏れについては捜査の対象ではないということです。  大臣は、統合幕僚監部が一か月近く情報を握り込んで大臣や次官に報告を上げなかったことを適切だったと思われていることでしょうか。大臣、お願いします。
  84. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) このことについては、私は、多分いろいろ、担当していた鈴木さんから聞いていただければいいと思いますが、少なくとも私の認識では、やはり、中でいろんな精査、調査をしてから上げるという、そういう作業は必要だったかもしれないけれども、少なくても第一報はすぐにあるべきではないかということで、厳しく指摘をいたしました。
  85. 牧山ひろえ

    牧山ひろえ君 大臣おっしゃるとおりだと思います。適切なわけないと思います。  昨日の決算委員会でも、大臣からは、もっと早く報告すべきだった、統合幕僚監部総括官からも、直ちに大臣報告すべきであったとの答弁が出ています。  では、なぜ適切ではない、この約一か月の報告遅れを調査の対象から外したんでしょうか。これは皆さんも疑問に思っていらっしゃると思うので、よろしくお願いします。
  86. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) 恐らく今回の一連の経緯で反省すべき点は多々あるんだと思います。ただ、その中で私がまず一番疑問に思っているのは、なぜ昨年三月二十七日に研究本部においてイラク日報確認されたことが分かったということにもかかわらず、それを速やかに当時の稲田防衛大臣を始め上の方に伝えなかったのかということ、恐らくこのことが私は今早急に明らかにすべき内容ではないかというふうに思っております。  ですから、まずここについてしっかり調べていただきたいということで、大野政務官にチームのリーダーとして今お願いをしているということであります。
  87. 牧山ひろえ

    牧山ひろえ君 それはそれで、これはこれだと思います。  前回の質疑で私が指摘しました予算審議などへの影響を避けるために組織的に公表を遅らせたのではという疑惑は、この約一か月の報告遅れに直接関係します。大臣がその疑念を払拭し国民信頼を回復したいと本当に思っていらっしゃるのならば、今からでも調査はこの一か月の報告遅れも当然対象とすべきだと思いますが、大臣いかがでしょうか。
  88. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) まず、この一か月要しているということの事実関係について御説明させていただきたいと思います。  この一か月間におきまして、改めて陸上幕僚監部を中心に日報の探索漏れがないかどうかというような再確認ですとか、これと並行いたしまして、今回この資料が一万四千ページに及ぶわけですが、これが一枚一枚本当に日報に該当するものであるかとか、そうした文書の欠損、こうしたものについての確認等々、それから、これに関しまして、過去、国会での資料要求答弁並びに情報公開請求への対応、こうしたものを可能な限り確認したということで、大臣への御報告に対して事務方として必要な作業を行っていたと。  ただ、結果としてこのことが、まず大臣に御一報申し上げるべきだったということについてはこれは重く受け止めておりますし、大臣からも御指摘を、厳しい御指摘をいただいたというところでございますが、一か月の時間が掛かったというものにつきましては、こうした事務方としての作業に要した時間ということでございます。
  89. 牧山ひろえ

    牧山ひろえ君 私には言い訳のようにしか聞こえません。  鈴木総括官は、この一か月間の報告遅れの責任者と認識されている方です。そのような方が調査チームの一員であること自体、私は調査体制がおかしいと思いますし、私は機能しないと考えます。第一、第三者がやるべきことだと思いますし、責任者が調査チームに入るというのは私はおかしいと思いますよ。  昨年、南スーダンPKO日報隠蔽が問題になった際に、当局は、特別防衛監察を理由として特別防衛監察が終了するまでは詳細をお答えできないということを繰り返し繰り返し言っておられましたよね。それが結局は真相究明の障害となったことは皆さんも覚えていらっしゃると思いますが、今回も迅速に調査の動きを立ち上げたのはよろしいとして、身内のみによる、身内のみですよ、身内のみによる調査で、第三者が関与しておらず、しかも調査期間も明確にしていない。また、政治の都合で、つまりほとぼりが冷めるまでは調査チーム調査を理由として国会の真相究明に協力しないという懸念を感じます。つまり、省内で明らかになった事実についても、調査中ということを理由にして国会に明らかにしないのではないかなと思うんです。  今回における真相究明と再発防止の動きには、そのようなごまかしは絶対にしないでいただきたいし、誠実に御対応されるとお約束いただけますか。通告はしておりませんが、当然のことですので、大臣、お答えいただけばと思います。
  90. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) 私も、去年、委員の立場でこの南スーダン日報の問題について議論を聞いておりました。例えば、特別防衛監察という形になると四か月、五か月掛かってしまう。そのようなことよりは、やはり今回は速やかに状況について把握をし、そしてまず、国会を含めて国民皆様にこの三月二十七日の件が何だったのかということをお示しすることは、これは大切なことだと思っております。  そして、私ども、今回、大野政務官をリーダーに指名させていただいたのは、大野政務官も私も国会議員でもあります。その立場、政治家としての立場からこの問題をしっかり見ていくということ、私はこの問題について誠心誠意調査をし、そして公表していく、そのつもりでございます。
  91. 牧山ひろえ

    牧山ひろえ君 私は、絶対に第三者で構成される調査チームじゃなかったら意味はないと思います。  実際に、四月四日夜の記者会見に際しても、報告と公表が一年以上遅れたという重大事案であったにもかかわらず、統合幕僚監部の担当者が、今後は調査チームで調べるので答えられないというふうに繰り返されているんですね。既に懸念していることが生じております。調査チームを真相究明の隠れみのにしないようお願いしたいと思います。  調査に対して要望があります。昨年の三月の発見以来の情報共有の範囲と経路をフローチャート形式で全て明らかにしていただきたいと思います。つまり、それぞれの発見情報が何月何日の段階で誰に報告、共有されてきたのか、そして、それらの方々は日報の発見が報告、公表すべき事実であることを知っていたのかどうかを明確にしていただくということです。当然のことと思いますので、御確認お願いします。
  92. 大野敬太郎

    大臣政務官大野敬太郎君) 先ほど大臣の方からもお話がございましたけれども、大臣の意思としては、できるだけ早く誠実にお答えをするべきだというようなお話がございました。その中で、我々自身もなぜだというのがやっぱりあります。そういった意味で、我々、当時の関与者でない政治家として、しっかりとここは誠実に対応させていただきたいと思います。何も時間掛けない、なるべく早く、これはもう私自身の明言として、なるべく早く先生方にこの公表をできるようにしっかりと頑張っていきたいと思います。  御指摘の点につきましては、事実全貌明らかになった時点でしっかりと準備をさせていただきたいと存じます。
  93. 牧山ひろえ

    牧山ひろえ君 できるだけ早く誠実にというふうにおっしゃるんであれば身内でやらないでいただきたいということをお願い申し上げて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
  94. 高瀬弘美

    高瀬弘美君 公明党の高瀬弘美でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  今回の防衛省によるイラクPKOに関する日報問題、国会の場でないと言っていた日報が出てきたこと、そしてその日報があるという事実の報告大臣に上がるまで一年以上掛かったということ、この二点において、シビリアンコントロール観点から極めて深刻かつ断じて許されない行為であるというふうに思います。  防衛省自衛隊は、実力組織であるからこそ、民主主義の基本に忠実である一層の責任があるというふうに考えます。この点において自覚を促させていただきたいと思いますし、国民皆様の厳しい目については本当に理解をしていただきたいというふうに思っております。  先週の外交防衛委員会におきまして、我が党の杉委員からも指摘がございましたが、今回のこのイラク日報に関する一年間の経過、防衛大臣や、また陸上幕僚長の発言の中で、何月何日に日報存在について報告がありましたですとか、その前の何月に日報確認されていましたというようなお話出てきておりますけれども、それをきちんと時系列で説明する文書というのをお願いをしておりますが、出てきておりません。  前回の外交防衛委員会が五日でございましたので、その際に我が党、杉委員からもお願いをさせていただき、私も、今回の質問に当たりまして、事実関係を間違えてはいけませんので、きちんとした文書の提出、何度もお願いをいたしました。それにもかかわらず、文書が出てきておりません。今日現在、まだいただいておりません。  国会の質問に必要な事実関係資料、しかも大臣や陸幕長がもう既に対外的に発言された内容をきちんと分かる形でまとめていただきたいというお願いについて資料を提出いただけないという姿勢は、これは反省をしていただく必要があるというふうに思っております。  特に、今は国民皆様から、防衛省自衛隊が何かを隠しているのではないかという、そういう疑惑が起こっている最中でありますので、であるからこそ、こういうことについてはきちんとした形で文書をまとめていただきたいと思っておりますけれども、このような防衛省の姿勢につきまして改めていただく必要があると思いますが、大臣、この点につきましてお考えいかがでしょうか。
  95. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) 御指摘のこのイラク日報を発見された件に係りますいわゆるクロノロジーと申しますか、そうしたものにつきましては、現在、防衛省の我々事務方におきまして事実関係に誤りがないかなどを含めまして詳細を詰めているところでございまして、一日も早く提出できるよう作業を加速してまいりたいと思います。
  96. 高瀬弘美

    高瀬弘美君 事実関係というお話ありましたけれども、既に種々の記者会見の中でお話しされていることをきちんと分かる形にしていただきたいというお願いでございます。余りに時間が掛かり過ぎているのではないかという印象を持っております。是非ともこの点は、必要な資料でお願いをしておりますので、きちんと御対応をいただきたいというふうに思っております。  昨日の決算委員会の中で、我が党の若松議員への答弁の中で、防衛大臣の方から南スーダン日報情報本部で見付かったという御報告ありました。イラク日報だけではなくて、南スーダン日報、しかも一年分が出てきたという御報告でありました。南スーダンにつきましては、日報管理状況に関して特別防衛監察が入り、既に終了しておりまして、その監察のときには出てこなかったものが今出てきた、そういうことだと理解をしております。  先ほどのお話の中で、この防衛監察の対象が次官、内局統幕、陸幕、CRFであったということで、情報本部は対象ではなかったという御説明ございましたけれども、疑問としましては、なぜ情報本部が対象ではなかったのか。この防衛監察の中では、全部署にきちんと照会掛けるべきではないかというふうに思いますが、この点、通告しておりませんが、お答えいただけますでしょうか。
  97. 小波功

    政府参考人(小波功君) お答えいたします。  まず、四月七日の大臣指示等に基づきまして、情報本部において該当文書探索作業を行っているところ、これまでの作業の結果、南スーダンPKO日報確認されたことは委員指摘のとおりでございます。これらの日報情報本部分析部及び画像・地理部の共有フォルダに電子データとして保存されておりました。  先般の御指摘の特別防衛監察は、情報公開請求に際し、そもそも実質的に陸上自衛隊を中心として文書の探索、特定、開示、不開示等の決定を行うまでの流れの中で、結果として、防衛省として当該文書は不存在、不開示という形で回答したにもかかわらず、その後、いわゆる統合幕僚監部において当該日報が発見されたということを契機として本委員会を始め国会等で大変議論になり、なるべく早急に本件について事実関係を明らかにする必要があることから、防衛省として当時の情報の流れを中心として当該不開示決定の業務過程に関与いたしました御指摘の事務次官、内部部局統合幕僚監部、陸上幕僚監部及びCRF司令部を対象といたしたものでございまして、当時この流れの中に情報本部が含まれていなかったことから、時間と人手の限りのある中で当委員会からもできるだけ早く結果を出すというふうなことを求められていた中で、情報本部は当該監察の対象機関に含まない形だったところでございます。  ただ、委員指摘のように、今回改めまして当該文書が発見されたことそのものについては、いわゆる御指摘の特別防衛監察の問題そのものではございませんけれども、不適切なところがあった等について今お話をしたところでございます。
  98. 高瀬弘美

    高瀬弘美君 趣旨はよく分かりますけれども、やはり一般の国民皆様にしてみますと、こういう情報本部ですか、そこから出てきたということ、やっぱり探索がちゃんとされていなかったのではないかと、そういう思いはどうしても拭えないというふうに思います。  また、この防衛監察そのものがきちんと機能していたのかどうかという疑問も持たれる方がいらっしゃると思いますけれども、この南スーダン日報に関する防衛監察の中には第三者というのは含まれていないというふうに理解しておりますが、この点、間違いないでしょうか。
  99. 小波功

    政府参考人(小波功君) 南スーダン派遣施設隊の日報問題に係る特別防衛監察には、いわゆる先生御指摘のような純粋な第三者は含まれておりませんが、御案内のとおり、元高等検察庁の検事長をトップとし、現役の検事も勤務する独立性の高い防衛監察本部により、最大三十名余の防衛監察本部の職員が事実関係を解明するため厳正かつ公正に徹底的に調査を行ったところだと承知しております。
  100. 高瀬弘美

    高瀬弘美君 ありがとうございます。  この防衛監察そのものというのは少し置いておいたとしましても、今回のこのイラク日報の問題につきましては調査チームが立ち上がるということで、この調査チームの中でしっかりとやっていただくに当たっては、いわゆるこの防衛省の中だけではなくて第三者を入れるということも検討をしていくということは大事ではないかと思いますので、この点は述べさせていただきたいと思います。  この大野政務官を長とする調査チームについてお伺いをしたいんですが、先ほどこの調査チームでの調査の中身についてはお話がありましたが、一点確認させていただきたいのは、今回のこの調査におきましては、いわゆるこれまでの防衛監察のように日報を探すですとか、日報がどのような保管状況にあったかとか、そういうことを調べる調査チームとは違いますので、いわゆるそういう書類の探索等は行わないというふうに理解をしておりますけれども、この点、間違いないか確認をさせていただきたいと思います。
  101. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) 委員指摘のとおり、今回の大野政務官を長とする調査チームでございますが、昨年の三月二十七日のイラク日報が発見されたにもかかわらず上に報告がされていなかったと、どこまで報告があったのかということでございますので、当時の関係者を中心にヒアリング等を行っているということでございます。
  102. 高瀬弘美

    高瀬弘美君 ヒアリングを中心に行うということで、今までの防衛監察とは若干少し内容が違うのかなというふうに思っております。  例えば、防衛監察の場合、通常であれば約一年程度お時間掛かるというふうに伺っております。また、南スーダンの特別監察につきましては、事の重要性もありまして報告書の提出までに五か月という大変急いだ中で行っていただいたということも理解をしております。  今回のこの大野政務官をトップとする調査チームにつきましては、書類の探索等は行われない、また、事の重要性ということもありますので、私の感覚としては南スーダンの特別監察よりもより速いスピードで調査結果をまとめていただくべきではないかというふうに思っております。特に、ヒアリングが中心となる調査であればこそ、スピードというのは本当に急ごうと思えば急ぐことができると思いますので、是非とも急いでいただきたいと思います。  そういった意味で、国民皆様に納得いく形できちんと調査チームが結果を出していく上では大臣のリーダーシップというのが欠かせないと思いますので、真相究明に関する大臣の御決意を改めてお伺いをしたいと思いますし、また、この調査チームでの期限につきまして大臣からどのような指示を出されているのか。先ほど私が申しましたように、できれば今国会会期中には調査チームの結果をお出しいただきたいというふうに考えますが、この点も併せていかがでしょうか。
  103. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) もちろん、国会中に提出、報告をさせていただくということが大切だと思っております。  今回の一連のこの事案というのは、やはり一番大きな私は問題というのは、国会からの指摘があり、それに対して正確な答えをできなかったということ。国会の後ろには日本の国民がいらっしゃいます。私ども防衛省自衛隊実力組織でありますので、それは、国民皆様の負託にしっかり応えるために説明する責任もあります。そういう意味では、私どもとしては、なるべく早く、今回、特に一番私どもが問題と思っています、三月二十七日に研究本部で分かっていたにもかかわらず、なぜ当時の大臣に上げなかったのか、そういうことを含めて、どの範囲で、どういう理由でということを明確にすることが大切ですし、これは速やかに国会の場でも御報告することが大切だと認識を持っております。
  104. 高瀬弘美

    高瀬弘美君 ありがとうございます。  是非、大臣のリーダーシップの下で、このチームの中できちんと真相を明らかにしていただきたいというふうに思っております。  角度を少し変えさせていただきます。  今回のこのイラク日報につきまして、本年の一月の三十一日に陸上の幕僚監部に報告が上がりまして、それから二月の二十七日に統合幕僚監部報告が上がるまでの間、リストを作るのに約一か月間という時間が掛かっております。これも私としては、できれば時系列の資料をいただいておれば、きちんとそこで確認した上でこの日付申したかったんですけれども、この一か月という時間なぜ掛かったのかという疑問を少々持っております。  そもそも、こうしたイラクのPKO等の日報というものはどういう形で保管をされているのか。つまり、手書きの日報をPDFのような形で保存がされているのか、あるいは、日報というのはワードやエクセルというような電子媒体の形で作成されているものが残っているのか、この点についてお伺いしたいと思います。
  105. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) 今回確認されましたイラク日報については、二か所で確認がされたわけでございますが、いずれもパワーポイントの形式で作成されたもの、その後に陸幕衛生部確認されたものについては紙媒体で保管されておりました。それから、陸上自衛隊研究本部確認されたものについてはPDF形式又はパワーポイント形式で外付けハードディスクというところの中に保管されていたというものでございます。  なお、この外付けハードディスクにつきましては、ふだんは鍵付きの書庫という中に置かれているような形で、必要な都度取り出して接続をして使用しているというような状態であったと承知しております。
  106. 高瀬弘美

    高瀬弘美君 ありがとうございます。  なぜこのような形式のことをお伺いしたかと申しますと、私は情報公開法に基づく開示請求についての現実ということも一点指摘をしたかったので、この点挙げさせていただきました。  私も前職外務省におりまして、開示請求を受ける側の公務員の側でお仕事をさせていただいておりました。開示請求がありました場合に、外交情報ですとか防衛情報というのは非常に機微なものが多くございますので、その請求のあった文書については主管をしている課の人間でないと分からないというようなことがたくさんございます。  ところが、開示請求というのはいつもあるというわけではありません。ある一時期には大量の文書の開示請求が来ることもありますし、またある時期には全く開示請求が来ないというようなこともございます。今回のような場合に、それを受ける側の課ですとか、今回であれば当時は陸自部隊になるのかと思いますけれども、そこで働く職員の方というのは、開示請求があった場合には通常業務に加える形でこういう文書を一枚一枚きちんとチェックをしていくことになっていきます。どの情報を出すことができ、どの情報を出すことができないか、そういう判断を一つ一つ丁寧にしていく必要が出ております。  定員合理化の中で毎年人員が全省庁減ってきております。そういう中で、通常業務にプラスをして開示請求にしっかりと応えようとすると、職員の方、今回も対応された職員の方、間違いなく真夜中まで文書を見ながら、大変な思いをしながら作業されたのではないかと思います。こういう物すごい業務量があるということ、これもまた情報公開の現実であります。こういう現実を踏まえて、行政文書管理の仕方、また開示請求があった場合の対応についてはきちんと考えていく必要があると思います。  今、電子決裁を進めようという流れ、進んできておりますけれども、これからの文書を電子決裁にするだけではなくて、これまで存在する過去の文書についてもやはり電子化ということを進めていく必要があるのではないかと思いますが、この点、防衛省には通告をしておりませんけれども、今後この行政文書管理について全省庁いろんな話合いがされていくと思いますが、必要な部分の行政文書の電子化、また今はAI技術等も進んできておりますので、例えばイラクについての文書を探索するとなったときに、きちんと全部電子化をされていれば、こういうAIを駆使してちゃんとその文書をどこにあるのかというのを見付けることができるということも可能になっていくというふうに思います。  こういう行政文書管理の点について防衛省の見解をお伺いしたいと思います。
  107. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) 委員の御指摘のとおり、実は情報公開については防衛省に非常にたくさんの件数の情報公開をいただいてございまして、それを通常業務を行いながら職員がその対応に追われているというところでございます。  また、今後、総理から電子情報、電子決裁の推進を進めるようにという改めて御指示もいただいてございまして、今後、我々の課題として、業務の効率化、より完全な業務を進めていくためにも公文書の電子化を進めていく必要があるものと考えてございます。
  108. 高瀬弘美

    高瀬弘美君 ありがとうございます。  これは本当に大事な点で、どうしてもこういう文書の問題が出ますと、より厳しい法律にすべきだという話になりますが、現場で対応される方々がどういう作業をしなくてはいけないのか、そういうことはきちんと見極めた上で法律作っていく必要があると思いますので、この点は指摘をさせていただきたいと思います。  最後の質問になります。  大臣、今回、様々対応が遅れたこと、また、存在確認できないとされた文書がいろんな場所から出てきていることに対して、国民は、大変残念なことでありますが、不信を持っております。PKOの現場、また災害の最前線で一生懸命汗を流している自衛隊の方々、そういう方々も今回の件で不信の目にさらされているということ、この事実、私は大変残念なことだと思っております。  そうした中で、国民信頼を取り戻すために大臣のリーダーシップが本当に大事になってくると思います。この点について、大臣の具体策とその御決意をお伺いさせていただきたいと思います。
  109. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) 今回の日報に関わる一連の経緯については、国民皆様、そして国会の審議に多大なる御不信を持たれてしまったこと、これは改めておわびをしたいと思っております。私どもとして、やはり防衛省自衛隊の様々な任務に関わる日報についてはつまびらかに公表できるものは公表し、そして疑念が持たれないようにしっかりすべきだと改めて感じております。  先般、特別訓示という形で、本省にいる隊員、そしてまた全国の部隊に対して私の方から訓示を行い、そして、その後直ちに大臣指示という形で今回の文書についての調査の徹底、再発防止について改めて指示をいたしました。この重さが末端の部隊隊員一人一人にしっかり行き渡る、そしてまた二度とこのようなことがないように防衛省自衛隊が生まれ変わる、このことに対して、私どもしっかり先頭に立って改革を進めていきたいと思っております。
  110. 高瀬弘美

    高瀬弘美君 大臣、ありがとうございます。  本件、大変残念な話ではございますけれども、大臣のリーダーシップの下でより良い体制が取られるものと確信をしておりますので、どうか御尽力いただきますよう心からお願いを申し上げます。  質問を終わります。ありがとうございました。
  111. 井上哲士

    ○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  イラク日報問題についてお聞きをいたします。  先週木曜日も質問いたしましたけれども、シビリアンコントロールの根底が問われているという質問をいたしますと、大臣は、シビリアンコントロールが機能しているからこそ新たに日報が発見されたんだという旨の答弁がありました。しかし、その翌日、空自でも新たに日報が発見をされました。  昨日報道されたNHKの世論調査では、文民統制が機能していたかと思うかということに対して、機能していたは五%ですよ。機能していなかったは五一%、どちらとも言えないが三三%。本当に深刻な数字だと思いますけれども、事態の重大さへの大臣の認識が私はこの間の答弁は不十分だったと思いますけれども、今どんなお考えでしょうか。
  112. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) まず、今お話がありましたが、今回、様々な新たな文書が見付かるということが表に出ておりますが、実際、このイラク文書防衛省内にあったということが確認できたのは昨年七月二十八日だと思いますが、文書の一元化、これは、やはりこのような様々な自衛隊活動について、国会やあるいは国民皆様からその内容についての問合せがあった場合、あるいは防衛省としての文書管理の意味合いから、統幕で一元化して保管をする、そして様々な御要望に、要請に対して応えていくということが大切だ、その過程をする中で見付かったというのが状況であります。  ただ、それを更に深く見ていくと、実際は昨年三月二十七日に研究本部、陸幕の研究本部の方でその文書があることを分かっていたにもかかわらず、当時の大臣報告をしなかった、これは大変大きな問題だ、今これを大野政務官中心に調べていただいております。  いずれにしても、私どもとしては、今出てきていない文書、とにかくしっかりうみを出し切ることが大切だということ、これはむしろ私ども政治のリーダーシップで、特別訓示を行い、そして大臣指示を出し、しっかりと出し切るということ、これが大切だと思っております。  私ども防衛省自衛隊実力組織であります。殊更、特に政治がしっかり管轄をするということが大切だと思っております。これからも、私ども政治、ひいては私どもの支え、後ろにおります国民皆様の様々な要請に対して、しっかりその意図を末端の部隊隊員一人一人に伝えていく、そして、その指示がしっかり報告も含めて今度はその部隊から私ども政治のレベルまで上がってき、そして国民皆様の負託に応えていく。この過程が風通しよく、しかも速やかにつながるような形にしておかないと、これはやはり戦前の軍事の独走ということ、このことにつながる、そういう私どもは危険性もあると思っておりますので、このしっかりとした体制をしっかりつくり上げていくということが今私どもに課せられた役目だと思っております。
  113. 井上哲士

    ○井上哲士君 先人、戦前の教訓も踏まえて、国民の要請が末端までしっかり届くことが必要だと、そういう答弁がありました。  そこで具体的に聞いていきますが、今回問題になっています陸自空自派遣部隊日報というのは、どういう目的で、どういう法令、規則に基づいて作成され、どの部署宛てに報告をされるというものなんでしょうか。
  114. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) いわゆる委員指摘日報でございますが、行動命令に基づき活動する部隊上級部隊報告するため作成した定時報告でございまして、防衛大臣又は上級部隊判断に資するものという形で作られているものでございまして、これはあくまでも内部規則の中で決められているものでございます。
  115. 井上哲士

    ○井上哲士君 内部規則、具体的にはどういう規則でしょうか。
  116. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) いわゆる防衛省内の文書管理規則、文書管理細則に基づいて作られているものでございます。
  117. 井上哲士

    ○井上哲士君 実力組織である自衛隊が憲法や法律に反することなく活動しているのか、主権者国民そして国会が監視、検証をするというためにはしっかり開示をされなくてはならないものであります。ところが、それに反する扱いがされてきたわけですね。  この間、陸自研究本部で次々と多数の日報存在確認されておりますが、どういう日報か、それからその形態、紙かデータか、それをまずお答えいただけますか。
  118. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) 今回確認されましたイラク日報につきましては、陸幕衛生部において確認されましたものは紙媒体で、そして陸上自衛隊研究本部確認されましたものについてはいわゆる外付けハードディスクに保存されていたというものでございます。  なお、この外付けハードディスクというものは、ふだんは鍵付きの書庫、別の部屋に保存されておりまして、必要な都度そこから取り出し、接続をして使用していたというものと承知しております。
  119. 井上哲士

    ○井上哲士君 ちゃんと、ちゃんと通告してあるんですからね。四月の五日のヒアリングに出された、研究本部から出された、に保有が報告をされた日報について具体的に述べてくださいという、この資料ですよ。  ちゃんと通告しているんだから、具体的に。ちゃんと答弁してよ。
  120. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  121. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 速記を起こしてください。
  122. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) 四月、四月の五日、航空自衛隊日報につきましては、陸の件につきましては先ほど申し上げたとおりでございます。航空自衛隊につきましての日報につきましては、航空幕僚監部において国会議員資料要求対応するために、保存されている電子データを整理を行っていたところ、平成十五年から二十一年にかけてイラク人道復興支援活動を実施していた航空自衛隊定時報告、いわゆる日報の一部がほかの資料に紛れて保存されていることが確認されていたというものでございます。(発言する者あり)
  123. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  124. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 速記を起こしてください。
  125. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) お答え申し上げます。  研究本部よりこれまで保有している旨の報告があったいわゆる日報ということで、PKOで申し上げますればカンボジアですとかゴラン高原、東ティモール、ハイチ等々、これら、今回のイラク人道復興支援活動に係るものとはまた別に確認されているわけでございますが、こうした保有する日報の分量等につきましては精査が必要で、これらがまたそれぞれ研究本部として全体としてこういうものが出てきたというものについては資料を提出させていただきましたが、それぞれどういう状態で保管されていたについては今後更に精査が必要だというふうに考えております。
  126. 井上哲士

    ○井上哲士君 昨日、この防衛省資料を見せて、このとおり答弁してくださいと言っているんですから、通告で。ちょっとひどいよ、これは。  それ以外に、国際緊急援助隊でホンジュラス、インドネシア、パキスタン、インドネシア、ハイチ、ネパール、これの日報も出ているわけですよね。何でこういういろんな種類、たくさんの日報研究本部が保有していたんですか。
  127. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) 現時点におきましては、こうした日報研究本部において保管されておったということは確認しておりますが、それぞれどういう用途、目的を持ってここに保管されていたかについてはまだ確認をされておらないところでございます。
  128. 井上哲士

    ○井上哲士君 部隊の教訓に使うからでしょう。  あの二〇一〇年の三月三十一日付けの通達、教育業務実施要領についてというのがありますが、研究本部というのは教訓要報や教訓詳報、部隊教訓などを作成すると、そのために教訓資料の収集を行うとしているわけですよ。この教訓資料の中には、教訓の作成に必要とする部隊等からの聞き取りから得られた成果、示された様式に基づく報告資料部隊等の作成した各種計画及び公開資料等をいうと、こう書いてあるわけですよ。こういう任務を持っている研究本部だから、派遣部隊の様々な教訓、これからに資するためにそういう資料を収集していると、だからあったんじゃないんですか。
  129. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  130. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 速記を起こしてください。
  131. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) 委員指摘のとおり、陸上自衛隊に設置されております研究本部でございますが、これはいわゆる国際活動、様々なものの教訓、反省事項をまとめるためにつくられた組織でございまして、そのような観点で、去年の三月二十七日でございますが、イラク日報についてそういうものがあったということでございまして、また今後とも、また他の機関からも、先ほどちょっと委員が御指摘がありました情報本部からもまたいろんな情報資料が出てございますが、その入手経路あるいは入手の手段については現在調査中で現在つまびらかにしていないところでございます。
  132. 井上哲士

    ○井上哲士君 つまり、研究本部にはこういうデータがあると、与党席からもそのとおりだという声が出ましたよ。  報道でも、例えば陸自幹部のコメントとして、初めから日報の保管が十分に考えられた場所だと、何でここを最初に探さないんだというふうに、いろんな報道がありますよね。ここにあったわけですよ。  そこで、お聞きしますけれども、イラク日報について昨年の三月二十七日に情報開示請求が行われております。具体的に、イラク復興支援活動で現地に派遣された部隊が作成した日報等の報告文書陸上自衛隊で保管している文書全て、ただし教訓レポートは除くと、こういう明確にイラク日報を求めた情報開示請求ですが、これについて開示されたのか、現在どのような対応になっているのか、昨日の決算委員会でも聞きましたけど、確認をいたします。
  133. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) 今御指摘がございましたイラク日報等に関する情報公開請求につきましては、昨年の三月二十七日に内部部局情報公開・個人情報保護室が受け付け、同室より防衛政策局防衛政策課、統合幕僚監部総務課及び陸上幕僚監部総務課に対象文書の探索を依頼し、この依頼を受けて、それぞれの組織においてイラク日報等を探索し、その結果、イラク日報そのものは不存在として特定できなかったものの、陸幕がそのほか関連する相当量の行政文書を開示対象文書として特定し、開示、不開示の確認作業に時間を要することから、防衛省として、情報公開法に基づきまして、昨年四月二十六日に開示決定期限を本年六月二十九日まで延長しております。その途中で、昨年五月二十六日にはその一部の開示決定を行ったものでございます。
  134. 井上哲士

    ○井上哲士君 確認しますけれども、陸幕の総務課はイラク日報については不存在という回答を、これはあれですね、内局情報公開・個人情報保護室だと思うんですけど、そこに回答したということでいいんですか。
  135. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) 委員指摘のとおりでございまして、その時点におきましては、イラク日報については不存在という判断内局の個人情報保護室はしておりました。
  136. 井上哲士

    ○井上哲士君 じゃ、判断をしたのは陸自の総務課からそういう回答があったということなんですね。
  137. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) はい、おっしゃるとおりでございます。
  138. 井上哲士

    ○井上哲士君 これ、三月二十七日といったら、もう情報本部は見付けているんですよ。陸自の総務課は、研究本部の総務課は、研究本部は見付けているんですよ。  去年の特別監察を見ますと、この個人情報保護室が開示請求書類を陸幕や統幕などに送って、そこから陸幕は更にCRFの司令部など部隊に送っているんですね。  じゃ、このときの情報公開請求に基づくそういう探索依頼はどこにあったんですか、陸幕の総務課は。明らかにしてください。
  139. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) 昨年三月二十七日に受けましたイラク日報等に関する情報公開請求でございますが、内局情報公開・個人情報保護室が受け取りまして、防衛政策局、統合幕僚監部、陸上幕僚監部にそれぞれ対象文書の探索を依頼したところでございます。
  140. 井上哲士

    ○井上哲士君 だから、陸上幕僚監部はそこから先にまた送るわけでしょう、探索依頼するわけでしょう。南スーダンのときには陸上幕僚監部からCRF司令部とかへ送っているわけですよ。陸上幕僚監部が一体どこの部署に探索依頼をしたのかを明らかにしろと言っているんです。
  141. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) 済みません、今手元に資料がございませんので、また調べさせていただきます。
  142. 井上哲士

    ○井上哲士君 昨日、明確に通告していますよ。研究本部にはいつ探索依頼をしたんですかと。三月二十七日に情報公開請求を受けて、研究本部にはいつ探索依頼出したんですかと。ちゃんと答えてください。
  143. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  144. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 速記を起こしてください。
  145. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) 先ほど情報公開請求でございますが、陸自研究本部にも陸幕総務課の方から照会をいたしましたが、その時点では研究本部はないという回答を得たところでございます。
  146. 井上哲士

    ○井上哲士君 それは何月何日ですか。
  147. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) ちょっと日にちについてはちょっとまた確認をさせていただきます。済みません。
  148. 井上哲士

    ○井上哲士君 いいですか、情報公開請求があったのは三月二十七日なんです。その後に研究本部に探索依頼しているわけですよ。ところが、三月二十七日にはもう発見しているわけですよ、あることを。そうでしょう。  だったら、うそついていることになるじゃないですか。あるのに、ないと言ったことになるじゃないですか。どういうことですか。
  149. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) 先ほど研究本部からの回答、三月三十日でございまして、研究本部からは、イラク日報存在していないという回答を三月三十日に陸幕にしたところでございます。  委員が今御質問のところでございますが、いわゆる研究本部の中でイラク日報があったかということにつきまして、どの範囲までで本当に共有されているのか、どのレベルまで上がっていったのか、現在調査中でございますので、その点についてはまだ明確にお答えできないところでございます。
  150. 井上哲士

    ○井上哲士君 そんなひどい話ありますか。  陸幕が知らない知らないと言っていましたけど、研究本部の中にあって、それを情報公開請求があったからといって探索依頼があって、聞くでしょう、みんなに、担当のところに。それが、三月三十日にないという回答をしていると。こんなの、組織的隠蔽以外の何物でもないじゃないですか。  大臣、これ、きちっとこれは、なぜこういうことになったのか明らかにしていただきたいと思いますが、いかがですか。
  151. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) 委員の御趣旨は、昨年の三月二十七日に、これは私が指示をして今年の四月四日に、陸幕から、陸幕を通じて報告があった陸幕の研究本部で実は三月二十七日にあったということが分かっていたにもかかわらず稲田防衛大臣始め上に上げていなかったということ、これが今大きな私どもの問題になっています。  そして、委員が御指摘になったのは、同時期にこの問題に関しての情報公開請求があって、情報公開請求の中でも、陸幕の方からこの研究本部の方にそのような文書がないかという照会があって、そしてその照会は三月三十日に行われたということでありますから、当然知っていた二十七日と、公開があったのが三十日ということですから、じゃ一体どの範囲でこの情報公開が来たなということで確認をした人がいて、そして、実はあったと思っている人がどの範囲でいてと、これが本当に今回の、逆に言えばしっかり調べて明らかにしなきゃいけないことなんだと思います。  その認識も含め、今調査チームでなるべく速やかにこの状況については確認をし、報告をさせていただきたいと思います。
  152. 井上哲士

    ○井上哲士君 二十七日にあったにもかかわらず大臣報告していなかったという理由に、あの特別監察は南スーダンの問題だったからイラクのことは報告する必要がなかったと思っていたというのが全部出ていますよ、報道でも、教訓課長ですかね、その発言として。しかし、これは明らかにイラク日報について照会をしているんですね。それに対して不存在という回答をしているんですよ。  教訓課長にはこの照会は届いていないんですか。
  153. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) 済みません、その情報の共有の範囲につきましては、現在調査中のところでございますので、現在お答えすることは差し控えさせていただきます。
  154. 井上哲士

    ○井上哲士君 いや、情報の共有範囲じゃなくて、情報公開請求に基づく探索の照会、これが誰宛てにされたのかということです。通常はどういうことになる、どこになるんですか。
  155. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) 通常は、情報公開でございますので、各組織の総務課に相当するところに参ります。その総務課からどういう形で研究本部の中に情報公開のあったことが共有されたかについては現在把握してございませんので、お答えをここでは、詳細にはお答えできないところでございます。
  156. 井上哲士

    ○井上哲士君 どう考えても、こういうものはありますかと、だって資料のことなんですから、こういう資料はありますかということを教訓課長に聞くのが当然ですよ。それをやらなかったら全く情報公開にまともに答えなかったということですよ。  これまで言ってきた、南スーダンのものかと思ったので報告しなかったということは、私はこれもう崩れたと思います。明らかに知った上で上げなかった、それが一定の部分の共有がされていたと。本当に私、深刻な組織的隠蔽だと思いますよ。大臣、これは本当に具体的な解明をして、ここに御報告をいただきたい。  同時に、一連の問題を見ますと、やっぱりこれはきちっと国会としての解明が必要だと思っております。組織ぐるみ隠蔽の疑惑は深まるばかりでありますから、当時の稲田防衛大臣、黒江次官、岡部陸幕長、現職の山崎陸幕長、是非、証人として委員会に招致をしていただきたいと、そのことを御確認いただきたいと思います。
  157. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) ただいまの提案につきましては、後刻理事会で協議をさせていただきます。
  158. 井上哲士

    ○井上哲士君 まさに、本当にシビリアンコントロールの根本が問われている。つまり、南スーダンで隠蔽が問題になっている、そのことで新しいことが発覚をしたら、同じ、並行でまた新しい隠蔽が行われていたということでありますから本当に深刻ですよ。  徹底した解明が必要だということを繰り返し申し上げまして、質問を終わります。
  159. 浅田均

    ○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。  私は、公文書管理と、それからPKO参加五原則について質問をしてまいりたいと思います。  まず公文書管理についてでありますが、冒頭、小野寺大臣の御発言の中にもありましたが、南スーダンの反省を踏まえて統合幕僚監部において文書を一元的に管理するということでございます。  この対象となる文書はどういう文書であるのか、また文書管理システムはどういうシステムを使われるのか、お尋ねいたします。
  160. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) いわゆる日報を含みます定時報告につきましては、防衛省行政文書管理細則におきまして、行動命令に基づき活動する部隊が作成した上級部隊への定時報告の一元的な管理に責任を有する者は統合幕僚監部首席参事官とするというふうに定義されてございます。  自衛隊の海外の派遣に関する日報につきましては、例えばPKO活動や国際緊急援助活動、海賊対処活動のほか、今回存在確認されたイラク人道復興支援活動に関するものが存在します。  これらの日報統幕への一元化の具体的な要領といたしましては、日報を保有する部隊等がそれらの文書をPDF形式にするなどの措置をとった上で統幕首席参事官に電子メールで送付し、共有フォルダに、そうしたものに、それらに保管することといたしております。こうしたことによりまして、今後情報公開等に適切に対応できるようにすることを予定してございます。
  161. 浅田均

    ○浅田均君 ありがとうございます。  それで、今回、防衛省の設置法に関してこういう委員会が開かれておりまして、なかなかそこまで行き着かないんですが、サイバー防衛隊についていろいろ調べておりまして、サイバー防衛に関して、防衛省の通信ネットワークといいますかDIIというふうな表記をされておりますけれども、それを調べておりましたところ、主局が市ケ谷駐屯地にあって集中管理をしていると。で、フルコネクト型。副主局は海上自衛隊の呉基地にあると。伝送は光ファイバー、広域イーサネット、一部衛星を使っていると。  今回、次々に発見されたというふうに報じられております日報でありますが、当時のことを考えますと、南スーダンのことを例に取りますと、南スーダンに派遣されている施設隊からその研究本部の掲示板に日報が送られると。で、アップリンクは多分衛星を使っていると思うんですね。ところが、その陸自研究本部ですか、ここは、だから市ケ谷の主局からフルコネクトだから、ノードというか、全部につながっているわけですね。だから、それがオープンにはなっていないと思いますけれども、クローズドの回線、ネットワークの中でならアクセスが可能ということが考えられます。  で、当時、私、防衛監察、特別防衛監察の結果を受けて質問させていただきましたけれども、そのときには、アクセス制限をする前は四万人の方がアクセス可能であったというふうな御答弁をいただいております。そういうことを考えますと、だから、クローズドとはいえ、自衛隊のいわゆるその掲示板には四万人の方がアクセス可能であったということを考えますと、単にその陸上幕僚監部とか陸自研究本部だけでなしに、だから、教訓データベースというものにアクセスできる、全国の駐屯地あるいは部隊からアクセスが可能であったから、今いろいろ出てきておりますけれども、これも別にどこから出てきても私は不思議ではないと思っています、このネットワークのありようを見ますと。  それで、今調査されているとおっしゃいましたけれども、アクセスのルール化という指摘先ほどの御質問の中でもありましたけれども、これ全国を網羅的に調べていられるんですか。
  162. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) 現在、大臣からも御指示をいただきまして、いわゆる日報に相当するものにつきまして四月二十日まで、全部隊機関に対して四月二十日までに提出するようにということで指示をいただいてございます。
  163. 浅田均

    ○浅田均君 そうしたら、例えば、スクランブル発進をしました、九州で領空侵犯があったんで西の方でそういうスクランブル発進をしましたと、また、北の方へ飛んでいるかも分からぬから、それは、連絡は内部で行くわけですよね。だから、そういう連絡網は中で持っておられる。  そういうのに、この日報だって、教訓データベースの中にあったデータだって、取ろうと思えば取れたやつがあって、全国に拡散している可能性は大いにあるというわけでありますが、私はそう思っている。だから、どこから出てきても不思議ではないと思っているんですが、そういうところまで指示は徹底されていますか。
  164. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) 先ほど申し上げましたように、今回四月七日に改めて大臣から御指示をいただきまして、まあその前の段階でも、文書の一元化ということで、日報につきましては統幕事官に集めるということで各機関に対して集める指示をいただいてございます。また、改めて大臣から四月七日に御指示をいただきまして、全部隊機関に対して、日報についてそれがあれば報告するように、しかるべく統幕事官に移管するようにという作業を今やってございます。
  165. 浅田均

    ○浅田均君 それで、四月二十日とたしかおっしゃったと思うんですが、全国いっぱい部隊とかネットでつながっているところ、そのノードの基地局以外も含めると物すごい数になると思うんですけれども、二十日までにそれは可能でしょうか。可能ですか。
  166. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) 基本的に四月二十日までにということでございます。特段の事情が、非常に何か不可抗力とか、そういうことがあれば別かと思いますが、大臣から四月二十日ということで御指示をいただいてございます。
  167. 浅田均

    ○浅田均君 いろいろなところから出てくると私は想定しておりますし、びっくりもしませんけど、まあ知らぬ人は非常にびっくりされることになると思います。  それで、文書の一元管理ということに関してお伺いします。  先ほど日報行動命令に対する報告等をPDFで電子メールで送信してフォルダに保管するという御答弁をいただいております。これ、一元的に管理するというのは、しかも電子ファイルの場合は管理はしやすくなると思いますけれども、その元々の送信元のファイルというのはどう扱うんですか。
  168. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) 統幕の方で一元化することに、管理することとされておりますけれども、この元々の送付先というか、それぞれの持っていた、保有していた部隊ですとか機関ですとか、そういうところにおいても、業務上必要があれば引き続きその写しを保存することができることになっております。ただ、その保存については、当然一元化が前提でございますので、厳格な中での必要な都度、各元々の保存部隊が写しを持つことになるということになると思います。
  169. 浅田均

    ○浅田均君 それじゃ、確認です。確認ですが、一元的に管理すると。そういうPDFを入れるフォルダがあると、送信元にもそういうファイルがあると、ある期間までは併存していると。一元化とはいいますけれども、両方にあるという理解でいいんですか。
  170. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) それは、その文書の必要性の有無というか、例えば送付先の元々持っていた部隊が、もうその文書についてはこの際必要がないとなれば、そこから削除されることになりますが、先ほど申し上げましたように、引き続き必要であるということになれば、その部隊が持つことになると。  ただ、そこからまた更にいろんなところに配付されてしまうということになれば、一元化の意味がなくなりますから、そういう意味で、先ほど申し上げたように、厳格な管理の下で必要な部隊も引き続き保有することができるということになると考えております。
  171. 浅田均

    ○浅田均君 アクセスコントロールというのは非常に難しい仕組みだと思うんですが、もうそういうところまでシステムは設計されているんですか。
  172. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) システムと申しますか、まず、先ほど委員指摘のように、部隊運用というか、まさに瞬時な通信連絡網というものは、もちろんそれは自衛隊としてはきちっと完備してございます。ただ、これは定時報告ということでございますので、それほど緊急性とかいうことではなく、の扱いでございますので、いわゆる文書やり取りという中での一元化ということでございますので、そうした意味においては、全体のシステムというか既存のシステムを利用することによってこの一元化を図っていくということになると考えております。
  173. 浅田均

    ○浅田均君 その一元化というと、今回の文書問題のようにいろいろ手分けして探す、そういう煩雑さはなくなると思うんですが、同時に、今回問題になっておりますサイバー攻撃の対象になりやすいわけですね。だから、そこを集中的に攻撃されてしまうと、もう全部なくなってしまう、あるいは変えられてしまう、そういうふうなリスクがあるわけですが、この二律背反、ほかからのアクセスによる文書改ざんとか、別の意味のリスクが非常に増えるんですけれども、高くなるんですけれども、こういうところに対策は十分打っておられるんでしょうか。
  174. 小波功

    政府参考人(小波功君) お答えいたします。  ただいま、その南スーダンPKO日報管理状況に関する特別防衛監察を踏まえた再発防止策の一環として、もう、るる御指摘いただきましたように、防衛省は過去に作成された日報も含めて統合幕僚監部への一元化を進めているところでございます。  一方、防衛省自衛隊では、サイバー防衛隊が自衛隊情報通信ネットワークの監視を二十四時間体制で実施しており、サイバー攻撃の対処に万全を期しているところでございます。  もう先生大変御見識の高いところで、まさにそのサイバー攻撃の対象になりやすいというのと一元化というのは大変危険な面もはらんでいることは事実でございますけれども、これらに対して、今後、サイバー防衛隊の人員の増強も含めましてサイバー攻撃に対する自衛隊の対処能力の一層の強化に取り組むこととしておりまして、防衛省自衛隊のサイバーセキュリティーを一層確保しつつ、日報等の統合幕僚監部への一元化を進めてまいりたいと考えているところでございます。
  175. 浅田均

    ○浅田均君 内憂外患といいますか、サイバーに対しては防衛隊をつくって強化していく必要があると。それで、同時に、内部管理ですよね、今先生方から御質問ずっとありますけれども、これシビリアンコントロールに関わる問題なんです。  それで、私はちょっと一歩話を進めて、PKO参加五原則についてお尋ねしていきたいと思うんです。  今回、昨日の決算委員会なんかも拝聴、拝見しておりますと、そういうところに話題が移りつつあるような部分もあるんですけれども、PKOとかイラクへの自衛隊派遣に関して、情報隠蔽は、PKO参加五原則でいう武力紛争はなかった、一番目の、参加五原則の一番目ですね、停戦合意が成り立っている、だから武力紛争はなかったと説明し続けなければならないということに起因しているのではないかと思わざるを得ない部分があります。  それで、PKO五原則についてお尋ねしたいんですが、国連平和維持活動、PKOは、安保理決議等に基づくものでありますので、国連が統括しております。南スーダンにしても、国連事務総長の要請によって、それを受けて派遣したということになっております。だから、PKOにおける武力行使というのは、国連の権利であって、参加各国の国権によるものではないと考えられますが、防衛大臣の御見解はいかがでしょうか。
  176. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) 国連PKOは、国連安保理決議等に基づき、国連が組織し国連の統括の下に行われるものではありますが、このことは、国連が各国から派遣された要員に対する指揮監督権を有することを意味するものではなく、国連は各国から派遣された部隊や要員の配置等の調整に関する権限を有するにとどまるものと理解をしております。  したがって、国連PKOに派遣された自衛官は我が国の公務員として活動するものであり、自衛隊部隊活動我が国活動であるとの側面は否定できません。そのため、我が国活動は憲法の枠内で行われるべきであり、参加五原則により、憲法で禁じられた武力の行使をするとの評価を受けることがないことを担保しております。
  177. 浅田均

    ○浅田均君 私は、そういう防衛大臣の御認識が逆に現場を苦しめているのではないかというふうに思っております。  平成二十六年五月に公表されました安保法制懇の報告書、これでは、国連PKOの活動における駆け付け警護等における武器使用はそもそも武力の行使に当たらず、憲法上の制約はないと解すべきであるとされております。今、一部その御見解、御披瀝いただいて、その中にも、御答弁の中にもあったと思うんですけれども、この安保法制懇の考え方に関しまして、防衛大臣の御見解をお尋ねいたします。
  178. 加野幸司

    政府参考人加野幸司君) お答え申し上げます。  ただいま御指摘報告書の見解については、当然承知をいたしております。他方、政府といたしましては、平成二十六年七月一日に国家安全保障会議決定、閣議決定を行いました「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」におきまして指摘をしておりますとおり、いわゆる駆け付け警護に伴う武器使用でございますとか任務遂行のための武器使用については、これを国家又は国家に準ずる組織に対して行った場合には、憲法第九条が禁ずるところの武力の行使に該当するおそれがあるというふうに考えているということでございます。
  179. 浅田均

    ○浅田均君 だから、守るも攻めるも武力行使という言葉、武力紛争、武力行使という言葉が出てくると過剰に反応し過ぎていると私は思うんですよ。  先ほども言いましたけれども、平成三年に定められましたPKO参加五原則、停戦合意の成立など武力紛争が生じていないことを要件としております。他方、国連のPKOは、そもそも武力紛争の不存在を前提としておりません。つまり、日本のPKO参加五原則と国際ルールの間には乖離があると。だから、日本のPKO参加五原則は国際ルールに合わせて見直すべきと考えますけれども、防衛大臣、もう先ほど一部はお考えは聞いておりますけど、もう一度お願いします。
  180. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) 参加五原則は、我が国が国連PKO等に参加するに当たって、憲法で禁じられた武力の行使をするとの評価を受けることがないことを担保する意味で策定されたPKO法の重要な骨格であると考えております。  政府としては、これまで我が国が参加した国連PKO等の現地の客観的状況、事態について、我が国大使館、国際連合等から情報を総合的に勘案した結果、これまでにPKO法における武力紛争が発生したとは考えておらず、参加五原則は引き続き維持されていると判断しており、参加五原則の履行が現実と乖離しているという考えには立っていないということであります。
  181. 浅田均

    ○浅田均君 だから、そういう、そこのところで防衛大臣が現場の声を聞いていただきたいんです。  だから、PKOで参加五原則の下に現場に赴いた自衛隊の方がおられると。その方々は、やっぱりそこを守らなければならないという思いで現場に行かれて、余りにもその原則と現場との状況の乖離が大きいと。だから、これをどうするんだというところで、情報の隠蔽といいますかね、これは報告してはいけない、どこまで報告をすべきだというところで現場の方は悩まれる。また、制服組の方は悩んでおられると思うのです。  だから、シビリアンコントロールというのは物すごく重要なことだと思いますけれども、同時に、積極的な平和主義ということを政府として実現したいならば、やっぱり、この国連のPKO三原則と日本のPKO参加五原則の間には大きな乖離があるから、これを見直すべきであると。現場の方々、南スーダン行かれた方も、イラクへ行かれた方もいろいろおられるわけですから、そういう方々の現場の声を聞いてもう一度見直していただきたいと思うんですけれども、お考えは変わりませんか。
  182. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) 私自身、前回、防衛大臣になったときに、南スーダンのジュバに行きまして、現地の派遣部隊から実際の行動等つぶさに報告を受けました。私の認識では、委員とは違って、私どもとしては、日本のPKOの五原則、これはしっかり堅持しながら活動することが適当だと思っております。
  183. 浅田均

    ○浅田均君 何か自民党の議員みたいになってきましたので、これで質問を終わらせていただきます。
  184. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十三分休憩      ─────・─────    午後一時開会
  185. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、外交防衛等に関する調査のうち、イラクでの自衛隊活動に関する日報に係る事案等に関する件を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  186. 江崎孝

    江崎孝君 立憲民主党の江崎でございます。  CRFと陸自研究本部イラク日報が見付からなかった件、これ三月十日の件なんですけれども、午前中からるる質問が起きていました。なぜ見付からなかったかということなんですけれども、実際はあったわけですね、二十七日にこれが見付かっているわけでございますから。これ、なぜ追加調査に対して見付からなかったというふうに回答されたのでしょうか。まず、そこからお聞きします。
  187. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) 御指摘の探索指示につきましては、昨年二月二十日の国会で、当時の稲田大臣が「確認をいたしましたが、見つけることはできませんでした。」と答弁したことを踏まえまして、二十二日に稲田大臣から当時の統幕の辰己総括官に対しまして、イラク日報は本当にないのかという表現で再度探索するように指示がございました。この指示を受けた総括官は、その日のうちに統幕事官付きの職員に対しまして、統幕運用部運用第二課、陸幕運用支援・情報部運用支援課及び空幕運用支援・情報部運用支援課輸送室に対しまして大臣指示内容を伝達するとともに、国会議員からの資料要求に対して二月十六日に資料の探索を行い、該当する資料存在しないということを確認した部署について改めて情報提供を求める旨の連絡をメールで行っております。  大臣指示を受けて関係部署にメールを送信した統幕事官付きの職員の対応、これにつきましては、このメールの送信内容のみによって断定的に評価することはできませんが、必ずしも正確に大臣意図を伝達したものとは言えない可能性がございまして、例えば探索範囲や捜索の方法を具体的に示すなど、大臣を補佐する立場として、その文面に改善余地があったというふうに考えてございます。
  188. 江崎孝

    江崎孝君 もう一回確認しますけれども、イラク日報、なかったと言われた日報存在したわけでございますよね、ですよね。その間に、稲田さん、今、当時の大臣は、先ほど、午前中は辰己さんもいらっしゃったんですけれども、イラク日報は本当にないのかという指示をしたのか、指摘をしたのか、口頭で行ったのか分かりません。しかし、辰己当時の総括官は、自分は指示だということで下に下ろしたという話なんですけれども、多分、その内容メールの話を今されたんじゃないかなと思うんですが、そのメールは、私が知っている限りでいくと、御指摘がありましたというふうな内容になっているんですけれども、これで間違いないんでしょうか。
  189. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) その統幕事官付きの担当からのメールにつきましては、御指摘という言葉を用いた上でこの照会が大臣を起点にしているというものであることを伝えておるということでございます。
  190. 江崎孝

    江崎孝君 とすると、これ見付からなかったという、残っていないですか、報告をしているわけなんですが。  これ、その後に見付かっているわけなので、なぜこんな報告をしたのかというのを私なりに想像すると、うそ、隠蔽を行ったのか、あるいは、見付けなさいという、イラク日報は残っていないのかという稲田大臣指示が非常に不徹底だったから見付けられなかった、あるいは見付けるほど努力をしなかった、このいずれかだと思うんですが、これどなたにお聞きしましょう。これもう今の経過からどなたでもお答えできると思いますが、この二つしかあり得ないと思うんですが、どうですか。
  191. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) 大臣の御指摘という形で、大臣の御指示ということを統幕事官付きの人間を通じまして、今、先ほど御説明しましたような形、メールで伝えているわけでございます。  そうした中のその文面において、必ずしもその大臣意図を正確に伝えたものとは言い切れない可能性もございまして、もっと大臣を補佐する立場としては具体的に改善をする余地があったというふうには考えてございます。
  192. 江崎孝

    江崎孝君 おかしいですね。やはり、あった文書が見付からなかったということは見付けようとしなかったのか、もうあったわけですから、その後見付かるわけですから。だから、真剣に見付けなかったのか、あるいはその当時も見付かっていたけれどもありませんといううその、隠蔽の報告をしたのか、これどっちかしか考えられないんですね、どっちかしか。  何かほかに原因ありますか。ほかに原因あります、何か考えられ得る原因が。
  193. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) 最終的に三月二十六日にこのイラク日報というものが確認をされたというものにつきましては、これは外付けハードディスクというもので発見をされたということは御説明させていただきました。その外付けハードディスクというものについては、鍵付きの書棚というところに通常保管されておりまして、使用の都度そこから持ち出して使っておるというところでございますので、そういうその、つまりそこの書棚のハードディスクに行き着かなかったという、行き着かなければ発見ができない、確認ができないということでございますので、二十六日のときには、まだそれがどの範囲でそれが共有されたかは別にして、誰かが行き着いたと。ただ、その前の段階では行き着けなかったという可能性もあると思います。
  194. 江崎孝

    江崎孝君 見付けなかったとか探したというのはあるんですけど、じゃ、二十六日に探されたというのは、これ、防衛監察の一環で探されたんですか。
  195. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) 委員の御指摘のいわゆるイラク日報につきまして、研究本部は特別防衛監察、これは南スーダン日報を探すということが目的で探しておりましたが、その過程の中でイラク日報が見付かったということでございます。
  196. 江崎孝

    江崎孝君 そうすると、大臣の二月の二十二日の指示は特別防衛監察よりも相当レベルが低いものであったということですか。
  197. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) 特別防衛監察におきましても大臣指示に基づいて行われてございますし、今回の御指摘のあるイラク日報についての捜索も共に大臣指示でございますので、同格だと考えてございます。
  198. 江崎孝

    江崎孝君 同格なんですね。同格なんだったら、なぜ大臣指示のときに見付からなかったのか。私が言っているじゃないですか。指示と、辰己総括官大臣からの御指示だと今日は発言したわけです。議事録残っています。しかし、担当者は指摘と言っているわけですよ。それどういうことですか。
  199. 高橋憲一

    政府参考人高橋憲一君) 先ほどございましたように、大臣からの指示をいただいた当時の統幕の辰己総括官、その指示を受けてまたメールを流した統幕のスタッフでございますが、いわゆるそのスタッフの伝え方についてはなお一層改善余地があったというふうに考えてございます。
  200. 江崎孝

    江崎孝君 大臣、ここでお伺いしますけれども、これずっと言われているように、シビリアンコントロールの話ですね、組織運営の話。ちゃんと機能しているのか、大臣命令自衛隊の中の組織の中にきちっと到達していったのか、血脈として流れていったのか、これがシビリアンコントロールですけれども、どうですか、今の流れの中でシビリアンコントロール、その時点でできていたとお考えですか、大臣
  201. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) これは、委員の御指摘は、昨年の二月二十二日のときだと思いますが、稲田当時の大臣大臣レクの際に辰己統括官に、当時の辰己統括官に対して、イラク日報は本当にないのかという、そのような指摘があったということなんだと思います。  今、私、それを受けて、辰己統括官の指示で、指示を出したメールの文章をちょっと読んでみますと、度々恐縮ですが、探索いただきないことを確認いただいた組織、部署名を本メールに返信する形で御教示いただけますでしょうかという、こういう文章なんです。これ、探索いただき、これで一回切れれば、まず調べろということになります。そして、ないことを確認いただいた組織、部署を本メールで返信してくれという、そういう読み方か、これ続けて読むと、探索いただきないことを確認いただいたということになりますので、いずれにしても、この文章を読む限りは、正直言って一体どういうことか明確に多分、類推するような、そういうメールになっていないということに関して、私はやはりしっかりしなきゃいけないと思っております。
  202. 江崎孝

    江崎孝君 私、そこを言っているわけじゃないんですよ。その前のところですよ。大臣より、イラク日報は本当にないのかとの御指摘がありました、しかし辰己さんは指示だと言っているじゃないですか、なぜこの違いができるんですかと僕は言っているわけですよ。
  203. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) これは、先ほど辰己さんがこの場に来ておっしゃっていましたけど、それは大臣からの指示だと辰己当時の総括官が受け止めたとお話をされていますので、そういうことだと思います。
  204. 江崎孝

    江崎孝君 回答になっていない。  じゃ、鈴木総括官、自分がもし、仮定の話はまたできないという話になるかもしれませんが、同じように指示だというような口頭命令を発していて、担当者が、御指摘がありました、大臣の御指摘がありましたという文章なんて送信するんですか。
  205. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) 先ほど申し上げましたように、今回のこの文章の内容ですね、この書きぶりについては改善する余地があったと、大臣意図ですね、それを正確に表していないということで改善する余地があったというふうに申し上げたところでございます。
  206. 江崎孝

    江崎孝君 僕は、これだけの、これ一回限りだけでも、これだけ文書に関する指示命令系統が錯綜している、あるいは大臣の思いが伝わっていないという状況があるわけですね。  もう一つ同じような、ちょっと通告の飛ばして、もう時間がないのでここ行きますけれども、実は稲田防衛大臣は、昨年、一昨年の一月、十二月、そしてこれは辰己さんが極めて遺憾だと言ったことですね、一か月間大臣報告が遅れたということです。これは午前中、辰己参考人は、極めて遺憾という非常に厳しい、自らに対して厳しい反省をされておりました。  当然、稲田大臣も、これ、こういうふうに言っているんですね。私の指示で、これ平成二十九、昨年の二月十四日衆議院の予算委員会です。「私の指示で探索した結果、資料が見つかったという事実自体について、事務方から速やかに報告が上がるべきだったと私も思います。私としても、この点を関係部署に対し厳しく指導し、注意をしたところでございます。」。  そして、今年、小野寺防衛大臣になっても、実は同じことが繰り返されているじゃないですか。今回の問題ですよ。一か月間報告なかったじゃないですか。その問題に対して、大臣も厳しく反省されているわけですね。これ答弁されていますよね。  これも、先ほども、午前中も言われました。これ参議院の前回の、四月五日の小西さんの質問に対する答えなんですけれども、どのような形で情報収集するかということで作業をしていたというふうに私の方には報告がありましたが、ただ、少なくともまず一報があって、このようなことがあったと私に知らせるべきことが当然だと思っていますと。  これ、繰り返されているんですよ、二回、たった一年の間に、防衛省の中で。これは大変重要な問題だと思いますよ、同じような答弁になっているわけですから。稲田さんも反省された、そして当時の総括官も大変問題だと言っている。同じ一年後に、担当が替わって、鈴木総括官も問題だと言っているかもしれないし、特に小野寺防衛大臣は大変問題だと言っている。これでシビリアンコントロールできているとお思いになりますか。どう考えても、一年前の総括、反省が生きていないじゃないですか。これ、どこかに問題があるんじゃないんですか。
  207. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) その点につきましては、昨年の反省を、南スーダンの件を踏まえたときに、私どもの今回の対応につきまして、まずは大臣に一報すべきであったというふうに思っております。そしてまた、そのことについては小野寺大臣からも厳しく指導をいただいているところでございます。
  208. 江崎孝

    江崎孝君 そんなふうに言うのであれば、このことも指摘させてくださいよ。  同じときに、鈴木総括官、これは、これも小西さんの質問だな、一か月間遅れた理由を言っているわけですよ、るる。その中に、こういうことを言っていますね。様々そのほかのと言った後に、航空自衛隊等にも日報等は存在しましたので、そうしたものを確認している中で、そうした大臣の御説明に足りるような材料を集めるため、それをもってして大臣の御説明の三月三十一日に至ったと言っているわけですよ。四月六日に航空自衛隊から見付かっているじゃないですか。これ、何していたんですか。この一か月間の間に何もやっていなかったんですか。何もやっていなくて大臣に一か月も報告遅れたんですか。
  209. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) 御指摘いただきましたように、三月三十一日の大臣報告に至るまで、陸自イラク日報についてはその存在確認いたしましたが、そのほかの航空自衛隊についても日報存在し得ましたので、その件につきまして改めて確認をしたところでございます。ただ、その際に、結果として今回確認されましたイラク航空自衛隊日報については、その時点では確認はされなかったということでございます。
  210. 江崎孝

    江崎孝君 ちょっと待ってください。大臣報告を一か月間あなたたちはやっていないんだ、一か月間。その間に調べると言っているわけですよ。大臣の説明するためにちゃんとした資料を作らなきゃいけない、そして、なおかつ、航空自衛隊の中にも日報等は存在しましたと、あなた、明言しているんですよ、この場で。一か月間どんな調査したんですか。これ追及されますよ、これからも、どんな調査をしたか。どんな調査したんですか。
  211. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) 今御指摘いただきましたが、私はその当時、当時、航空自衛隊活動しておりましたときにそうした日報等は、活動している際に日報というのは作っていたということございますので、その過去を、過去そういう日報存在していた、過去というのはその活動当時です。そのときに日報というのがあり得たので、そこについて、そういう意味からすると、現在その日報が本当に残っていないかどうか、そこをきちっと確認してから大臣に御報告しようと思ったところです。ただ、御指摘のように、その際には航空自衛隊日報というものは確認できなかったというのもまた事実でございます。
  212. 江崎孝

    江崎孝君 だから、変な臆測呼ぶわけじゃないですか。理由として、すぐ上げなさいよと、これ稲田防衛大臣のときに、もうこれ総括官として辰己さんが言っているわけだから、直接の引継ぎでやっているわけでしょう、恐らく、間に誰も入っていないわけだから。そうすると、辰己さんがこれは大変問題だった、大臣に一か月間遅れた、そのことを必ず引き継いでいるわけでしょう。どうですか。
  213. 鈴木敦夫

    政府参考人鈴木敦夫君) 当時のその事情については特別防衛監察等の報告書の中にも出ておりますので、そこについては私もきちっと頭の中に入れておかなければいけないところであったと思います。ただ、その点を踏まえますと、今回につきましても第一報をしておくべきであったというふうに感じております。
  214. 江崎孝

    江崎孝君 午前中の回答を、辰己さんと同じことを言っていらっしゃいますよ、同じこと。同じことを言われた、そうすべきであったと。何を引き継いでいるんですか。こんなことをやっているから、安倍政権にそんたくしたんじゃないか、あるいは三月の予算委員会に出すのを避けたのではないかというふうに臆測持って言われるわけですよ。  これは自衛隊にとって大変な問題ですよ。これは、シビリアンコントロールというのは制服というよりも背広組の問題じゃないですか。皆さんたちが政権に対するそんたくする姿勢があるからこそ、変なふうな状況になってきているんじゃないでしょうか。  大臣、どうなんですか。今の話だけで、これだけ午前中と午後、無責任な話になっているわけですよ。これでシビリアンコントロールは機能しているというふうにおっしゃいますか。
  215. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) 私が今回、一連の経緯を説明を受けた中で、まず真っ先に、なぜ早く第一報だけは上げてこないのかということ、それは感じましたし、厳しく話をいたしました。  私どもとしては、このようなことがないように、これからもしっかり、今、制服、背広というお話がありましたが、防衛省の職員は背広を着ていても自衛官の立場でありますので、いずれにしても、私ども……(発言する者あり)あっ、済みません、自衛隊の、自衛隊員の役割でございますので、私どもとしてはしっかり政治のリーダーシップでこれからも指揮監督をしていきたいと思っています。
  216. 江崎孝

    江崎孝君 リーダーシップということであるならば、やはり前大臣のときにどうだったのかという問題も含めて、やはりここはきちっと課題を、あるいは問題を整理しなければならないと思います。  委員長、稲田前大臣と黒江事務次官、そして岡部統幕長、山崎前統幕長の証人喚問を求めたいと思います。  以上です。
  217. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 後刻理事会で協議させていただきます。
  218. アントニオ猪木

    アントニオ猪木君 元気ですか。元気があればマジックもできると。私の手を見てください、何もありませんね。イラク日報が出てまいりました。もうありません。二枚目が出てまいりました。今回の日報問題、本当に、答えは本当に簡単なんじゃないかなと、私はほかの先生方の話も聞きながらここに座っております。  まずは、後でまたイラク問題もお聞きしようと思いますが、まずは河野大臣の発言、高知市での講演で北朝鮮が新たな核実験に向けた準備をしていると発言されました。昨日の決算委員会でも有田委員が質問しておりましたが、この発言は何か根拠があってされたのか、お聞かせください。
  219. 佐藤正久

    ○副大臣佐藤正久君) お答えいたします。  現在の状況を踏まえれば、北朝鮮の核・ミサイル開発の動向について重大な関心を持って平素から情報収集、分析に努め、そして河野大臣自身、国内外の有識者と頻繁に意見交換を行ったり、あるいは公開情報を読んでおります。  河野大臣の発言は、昨年九月の北朝鮮による六回目の核実験以降も核実験場周辺での活動が続いていることを指摘する専門家の見方や公開情報を紹介したものであります。公開情報の一例として申し上げますと、サーティーエイトノースの三月二十三日付けの記事によれば、三月十七日の衛星画像には核実験場周辺の掘削作業や人員、車両の存在を示す証拠は全くないとしつつも、三月二日までは掘削作業が急速に進展していたことは、核実験場周辺の排出土の増大や鉱業用トロッコ及び人員の動きによって証明される旨、指摘しているところであります。  北朝鮮が非核化に向けて具体的な行動を取っていない中で、河野大臣我が国にとってこれまでにない重大かつ差し迫った脅威となっている北朝鮮の核・ミサイル開発に係る動向を専門家の意見を踏まえながら対外的に説明していくことは重要なことであるというふうに考えます。
  220. アントニオ猪木

    アントニオ猪木君 中国の報道官もこう言っています、足を引っ張らないでくれという。今、初めて対話の始まり、今までは対話のための対話はしません、相変わらず日本は同じことを言っていますが、そういう中で、足を引っ張るな、中国のこの報道は大変意義あるかなと思います。  そこで、こういった発言することについて、日本の今ちょっとお話もありましたが、改めて大臣の見解、今日は大臣おりませんが、佐藤大臣の見解をお聞かせください。
  221. 佐藤正久

    ○副大臣佐藤正久君) 国際社会からどのように見られているかという中で、中国から御指摘のような発言があったということは承知しております。  ただ、北朝鮮の側から、我々側の方に対話を求めてきたということは、国際社会が北朝鮮に最大限の圧力を掛けてきた成果だというふうに認識しております。ただ、一方で、北朝鮮が九四年の枠組み合意、あるいは二〇〇五年の六者会合共同声明を時間稼ぎの口実に使って、核、ミサイルの開発を進めてきたという反省を踏まえれば、北朝鮮とは対話のための対話では意味がないというふうに思います。北朝鮮による完全、検証可能な、かつ不可逆的な核、ミサイルの廃棄を実現するために最大限の圧力を現時点としては維持しなければいけないと、この方針は米国、韓国を始め関係国との間の首脳、外相を含む様々なレベルでの会談で確認しております。具体的には、三月三十日に河野大臣がサリバン米国国務副長官、康京和韓国外交部長官とも電話会談を行った際にも、このことは確認しております。  我が国といたしましては、北朝鮮に政策を変えさせるため、引き続き日米日米韓三か国で協力しながら、中国そしてロシアを含む関係国との間で緊密に連携をしながら、北朝鮮に対する最大限の圧力、これを継続していく考えでございます。
  222. アントニオ猪木

    アントニオ猪木君 まあ日本の場合は、北朝鮮に限っては裏を取らないと。まあいろんな方が、評論家の方、名前は言いませんが、安倍総理に進言したとか、いろいろお話がありますが、その裏は取らないから言いっ放しでいいと。ただし、私の場合、李洙ヨンという労働党の外交委員長、まあ直接何遍もお会いもしましたし、ほかの方も含めて、率直に、どこまで本音を語ったかは分かりませんが、その辺の裏も取れますので、まあ本当に北に関しては評論家も含めて好き放題なことを言って、あとは責任持たないと。  これまで硬直してきた状態だった北朝鮮の対話がこれから実現し、今後の細かい交渉はさておき、まず率直に今回の件を評価し、前向きな方向で日本政府も発言してもらえたらと思います。いこじになっているだけでは何も見えてこない、そんなことを今私は感じていますが、いかがでしょうか。
  223. 鯰博行

    政府参考人(鯰博行君) お答え申し上げます。  ただいま副大臣が御答弁したとおりだと思います。これまでの北朝鮮との交渉の経緯を踏まえれば、北朝鮮による完全な、検証可能な、かつ不可逆的な核、ミサイルの廃棄を実現するために最大限の圧力を維持しなければならないと、このような考え方は、アメリカ、韓国を含む関係国との間で確認されているというふうに思っております。
  224. アントニオ猪木

    アントニオ猪木君 外交には裏があると思いますが、本当に表向き、我々は新聞やテレビを通じての情報しか得ることはできませんが、裏での交渉、今回の平昌オリンピックも含めて、前にも発言させていただきました。  今回の米朝会談について、五月か六月頃予定という報道がトランプ大統領からありましたが、その後進展はあるのか。先日の答弁でも、安倍総理とトランプ大統領は電話会談を行っていて日米連携が取れていると聞いています。今発表できる範囲内で進捗を聞かせていただければと思います。
  225. 鯰博行

    政府参考人(鯰博行君) まず、三月八日の時点で、訪米いたしました鄭義溶韓国国家安保室長が、米朝首脳会談の開催について発表いたしました。アメリカは、五月末までに金正恩国務委員長と会う用意がある、意思があるということを述べてきたわけでございますけれども、その後の調整を経まして、昨日、九日でございますけれども、トランプ大統領は五月ないし六月初旬に北朝鮮側と会うことになるであろう、北朝鮮の非核化に係る約束ができることを期待するというふうに述べたというふうに承知しております。  また、本日、十日時点の北朝鮮のメディアにおきましては、昨日、九日に朝鮮労働党中央委員会政治局会議がございまして、その場で金正恩国務委員長は、米朝対話の展望を深く分析、評価する、今後の戦略的、戦術的な諸問題を提示したというように報じております。  今後、米朝首脳会談の詳細につきまして米朝間で調整が行われるというふうに承知しており、現時点ではこのような理解をしております。
  226. アントニオ猪木

    アントニオ猪木君 次に、離島防衛についてお聞きします。  自衛隊による南西諸島の防衛計画、日本版海兵隊について、米国の海兵隊のような混成部隊考えているのか、特化した部隊を組むのか。戦前の日本軍は陸軍に重点を置き、東南アジア、中国まで戦線を拡大しましたが、補給や人員などに追い付かず、大敗しました。現在の防衛は全く異なりますが、地域が広大で、島国の日本としては、陸海空、バランスが重要になると思います。現在の計画と問題点をお聞かせください。
  227. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) 米国の海兵隊は、強襲上陸、対テロ作戦、人質の奪還等の特殊作戦など、世界各地の広範な任務に常時即応するという任務を有しております。そのため、米海兵隊は陸上部隊のみならず、FA18戦闘機やKC130空中給油機等の航空部隊や施設整備や補給等を担う後方支援部隊も有する組織となっております。  他方、本年三月に新たに編成しました自衛隊の水陸機動団は、島嶼防衛において、万が一島嶼を占領された場合に速やかに上陸、奪回、確保することを任務としております。米海兵隊とは異なり、航空部隊や大規模な後方支援部隊は保有しておらず、上陸部隊である二個水陸機動連隊、水陸両用車を運用する戦闘上陸大隊、迫撃砲等を運用する特科大隊を基幹とする約二千百名で編成しております。  このように、自衛隊が実施する島嶼防衛の活動は、水陸両用戦機能を有する水陸機動団のみならず、陸自の航空部隊はもちろん、海自の護衛艦隊や空自の戦闘機部隊等との統合運用の下実施する構想となっており、必要に応じて統合任務部隊を編成するなどして対処することになります。  このように、我が国の島嶼防衛に万全を期す観点からは、今後、水陸機動団自身の能力の向上とともに、関係する部隊との運用を一層深化させていく必要があると考えております。
  228. アントニオ猪木

    アントニオ猪木君 次に、陸上自衛隊の離島奪還専門部隊、水陸機動団、七日に佐世保市の相浦駐屯地で隊旗授与式と訓練を公開し、アメリカ海兵隊も参加しました。  訓練の目的、内容について、差し障りのない程度の、結構ですが、お話を。
  229. 西田安範

    政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。  水陸機動団は、我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、我が国の島嶼防衛に万全を期すため、先月の二十七日に新たに編成をした部隊です。島嶼への侵攻があった場合に速やかに上陸、奪回、確保をすることを任務としており、そのために必要となる水陸両用作戦機能を備えております。  今月の七日に防衛副大臣出席の下、隊旗授与等の式典を実施をいたしました。その中で、御来場いただいた方々や報道陣に対して、水陸機動団が保持する能力を端的に御紹介するために二十分間の訓練の展示を行ったところでございます。  具体的な内容は、相浦駐屯地のグラウンドを占拠された離島と見立て、水陸機動団により奪回する一連の行動輸送ヘリ等による隊員の上陸、水陸両用車やその他の装備品の紹介、水陸両用車や普通科部隊の空包射撃を伴う行動等を実施することによりまして、簡易な形で展示をいたしたところでございます。
  230. アントニオ猪木

    アントニオ猪木君 この新聞にも書いてありますが、離島奪回訓練、課題輸送力と記事になっておりますが、本当にこれは専門分野の域ですから、その点についてまた我々ももうちょっと勉強してまいります。  台湾国防部が潜水艦の自主建造計画について、アメリカ政府がアメリカの企業に対して台湾との商談を許可したと発表しました。子細についてお聞かせください。
  231. 前田哲

    政府参考人(前田哲君) お答えいたします。  今委員指摘になりましたように、アメリカの国務省が台湾の潜水艦自主建造に関する商談許可証、マーケティングライセンス、これを公表したという一般報道がございまして、これに対して台湾国防部が、四月七日でございますが、感謝をする旨を表明したということは承知してございます。  発表内容の一つ一つについてコメントすることは差し控えたいと存じますが、一般論として申し上げますと、中国人民解放軍がミサイル戦力あるいは海空軍力の拡充を進める中で、台湾軍は自らの装備近代化が課題であるという認識の下、これまでも台湾関係法に基づく米国からの武器供与を受けるほか、独自の装備開発を進めてきたものと承知をしております。  その上で、台湾の潜水艦の自主建造に向けた動きでございますが、一例を申し上げますと、昨年の三月でありますが、台湾国防部は、台湾の造船会社などと潜水艦の基本設計に関する契約を締結をし、二〇二四年までに自主建造艦の進水を目指すという旨を発表したものと承知をしてございます。  近年、中国が軍事力の強化を急速に進める中で、中台の軍事バランスは全体として中国側に有利な方向に変化をし、またその差が年々拡大する傾向が見られるところと認識しています。防衛省といたしましても、今後の中台の軍事力の強化や米国による台湾への武器売却、また台湾による主力装備の自主開発、こういった動向に注目をしてまいりたいと考えてございます。
  232. アントニオ猪木

    アントニオ猪木君 次に、南沙諸島における中国の実効支配の現状について、埋立てが進んでおり、滑走路やレーダー施設などが建設され、中国の軍事化が完成に近づいていると聞きます。その点についてお聞かせください。
  233. 鯰博行

    政府参考人(鯰博行君) お答え申し上げます。  我が国は南シナ海における領有権問題に関する直接の当事者ではございませんので、埋立てや施設の建設等について詳細にわたり御説明する立場にはございませんけれども、その上で申し上げれば、南シナ海の係争中の地形におきまして、大規模かつ急速な埋立て、拠点構築及びその軍事目的の利用等が進んでいるというふうに認識しております。例えば、アメリカのシンクタンクの一つは、中国が南沙諸島の各地形において二〇一七年中に完成又は着工した施設の総面積が約二十九万平方メートルに当たるというような指摘もしているところでございます。  引き続き、我が国としましても、情報収集をしていきたいというふうに考えております。
  234. アントニオ猪木

    アントニオ猪木君 先日、ドゥテルテ大統領、フィリピンの大統領が中国の一省に変えてもいいよというとんでもない発言がありましたが、これはお答えされなくても結構ですが、現在の中国とフィリピンの関係についてお聞かせください。
  235. 鯰博行

    政府参考人(鯰博行君) フィリピンと中国との関係につきましては、ハイレベルの往来を含めまして、様々なやり取りが行われているものというふうに認識をしております。  ちょうど本日も、ドゥテルテ大統領は、ボアオ・フォーラムの関係でございますけれども、訪中しているというふうに承知をしております。また、昨年及び一昨年も同大統領は訪中をしたというふうに認識しております。  一方、中国からも、例えば昨年十一月には、これはASEANの首脳会議の機会ではございましたけれども、李克強国務院総理がマニラを訪問したというふうに承知をしております。  このように、両国の間では、ハイレベルも含めて、事務レベルも含めまして、様々なやり取りが行われているというふうに認識しております。
  236. アントニオ猪木

    アントニオ猪木君 ここ最近の情勢を見ていると、本当に世界がどうなってしまうのかなと。自国を守ることを考えるのは当然ですが、それぞれの国が軍事力を高めて牽制し合っている。このままで本当にいいのか。平和に向けて、日本だったら、日本だからこそ役割を果たせる部分がある。この部分に関して、特にアメリカ追随型ではなく、独自の主義主張を持って先頭に走ってほしいと思います。  最後に、イラクの、ちょうど副大臣イラクに行かれて、私も湾岸戦争の九〇年ですかね、人質の解放のときに。特に、イラクの混乱は当初の目的とは全く逆に混乱ということに陥ってしまっております。  今回、首脳会談が行われましたが、その点についてお聞かせください。
  237. 佐藤正久

    ○副大臣佐藤正久君) アントニオ猪木委員におかれましては、イラクの治安の安定とか、自立的発展のために御尽力いただいているということにまず敬意を申し上げます。  今般の日・イラク首脳会談でございますが、安倍総理大臣からは、イラクにおけるISILの掃討及び復興への進展、これへの祝意を表した上で、日本はイラク国民による一致団結した復興への取組を今後とも後押ししていくこと、及び二〇一九年が外交関係樹立八十周年の契機であるということを踏まえまして、両国関係を幅広い分野で発展させていきたい旨を述べた上で、アバーディー首相との間で両国間の協力の更なる強化で一致いたしました。  また、総理からは、同日開催されましたイラクの治安改善のための経済開発に係る東京会議、これを踏まえまして、イラクの社会に蔓延する武器の回収を通じて、復興の土台であります治安の安定に国際社会とともに協力していく旨を述べたところであります。  さらに、安倍総理からは、日本企業がイラクに進出し、復興に更に貢献するための鍵となる良好なビジネス投資環境の創出に向けたイラク政府取組を要請したところでございます。
  238. アントニオ猪木

    アントニオ猪木君 私も、イラクのカルバラ、シーア派の聖地なんですが、その後、いろいろラムズフェルドあるいはアーミテージ長官が、旭日大綬章という勲章を日本から出しましたが、世界的には、これは、この人たちが戦争の仕掛け人じゃないかと言われているのに日本はなぜこの方たちをそんなに評価をするのかな。ブッシュ政権のイラク介入は間違いであったという、その後のあれですが。  今回の日報問題も、後になってこういうふうに出てくる。もっともっと事前に我々も勉強しながらも、また、いろいろ、その点にはお答えできませんというのをできるだけ少なくしていただき、できるだけ我々も知る権利をもうちょっと拡大していただければと思います。  時間が来ました。ありがとうございます。
  239. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。  お手元の配付資料のように、二〇一八年四月九日の沖縄タイムスで、名護市辺野古の国立沖縄工業高等専門学校の校舎等が米軍飛行場設置基準で定める約五十五メートルという、辺野古新基地の周辺に設定される制限表面、建造物の高さ制限に抵触しているということ、そしてまた、沖縄防衛局は高専側に説明していないということが報道されました。四千億円もの予算をもう既に投じているこの新基地建設において、最低限の基準である制限表面すら守っていないということが明らかになりましたが、防衛大臣、お伺いします。  報道は事実ですか。米軍飛行場設置基準違反のまま新たな飛行場を造るのですか。
  240. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) 普天間飛行場代替施設建設事業に関し、キャンプ・シュワブ周辺においては米軍の飛行場の運用に必要な高さ制限が設けられる予定です。そのため、沖縄工業高等専門学校については、現在までの米側との調整結果により、当該高さ制限の対象とはならず、米軍飛行場設置基準違反との御指摘には当たりません。  また、普天間飛行場代替施設の完成後における飛行経路については、離陸、着陸のいずれも周辺の集落上空を通過するのではなく、基本的に海上とすることで日米間で合意をしております。  いずれにしましても、防衛省としては、こうした米軍機の飛行に際しては安全の確保が大前提と認識しており、引き続き米側に対し安全面に最大限配慮するよう求めていくとともに、普天間飛行場代替施設の運用に当たっては、沖縄工業高等専門学校を始めとする関係者への説明等を通じ、普天間飛行場の移設に向けた御理解を得ていくよう努めてまいります。
  241. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 防衛大臣米軍飛行場設置基準を守らないとすれば、辺野古新基地飛行場の安全基準はどのように担保されるのですか。
  242. 西田安範

    政府参考人(西田安範君) ただいま大臣答弁申し上げましたように、お尋ね、これは米軍の施設基準、この中で飛行場のヘリポートの計画と設計を規定するものもございます。これによる高さ制限の点だということでございますが、この統一施設基準においても規定を満たさないケースを想定した適用除外に関する規定もございます。  米側と調整を行った結果、沖縄工業高等専門学校はこの規定に基づき適用除外の対象としているということでございますので、高さ制限の対象とならないことは統一施設基準の中で沿ったものでありますので、当該基準に違反しているものではございません。
  243. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 米軍側が適用除外するということは、米軍にとって必要な飛行場ならばそうするでしょう。しかし、ここで問うているのは、日本政府として、この辺野古新基地が本当に安全な飛行場であることをどのように日本政府として地域住民や国民に対して担保するのかと聞いているんです。
  244. 西田安範

    政府参考人(西田安範君) 大臣先ほど答弁申し上げましたが、普天間飛行場の代替施設の完成後における飛行経路につきましては、離陸、着陸のいずれも周辺の集落の上空を通過するのではなく、基本的に海上とすることで日米間で合意をしているところでございます。  また、いずれにいたしましても、防衛省といたしましては、米軍機の飛行に際しては安全の確保が大前提と認識をしておりまして、引き続き米側に対し安全面に最大限配慮するよう求めていくとともに、代替施設の運用に当たっては、沖縄工業高等専門学校を始めとする関係者への説明等を通じまして、移設に向けた御理解を得ていくように努めてまいりたいと考えております。
  245. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 米側に安全上の配慮を求めるというのはもう聞き飽きたぐらい何度も言われているんですね。しかし、それにもかかわらず、普天間第二小学校に窓枠が落ちたり、あるいは保育園に部品が落ちたりします。そしてまた、定められた飛行経路を飛行していないというのは常態なんですね。それを、今四千億円もう既に予算化し、そしてまたもっと多くのお金が使われる新たな飛行場においても同じようないわゆる米側頼みの安全基準をするというような説明に聞こえます。  そこで、質問しますが、政府は普天間飛行場の危険性除去の唯一の解決策が辺野古新基地建設と説明してきました。その辺野古新基地建設が、辺野古新基地が米軍の安全基準に違反しているなら、それは危険性の移設そのものではありませんか。
  246. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) 繰り返しになりますが、沖縄工業高等専門学校については、現在までの米側との調整結果により、当該高さ制限の対象とはならず、米軍飛行場設置基準に違反しているという御指摘には当たりません。  また、普天間飛行場代替施設の完成後における飛行経路については、離陸、着陸のいずれも周辺の集落の上空を通過するのではなく、基本的に海上とすることで日米で合意をしております。  私どもとしては、今後とも、飛行の安全をしっかり確保した上で、普天間飛行場の移設に向けた御理解をいただくようしっかり努めるとともに、辺野古移設に関しての事業を着実に進めていきたいと思っております。
  247. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 資料の二枚目に普天間飛行場のマスタープランに係る資料がございます。  政府は、米軍飛行場設置基準に違反し、特に一番危険なクリアゾーン内に普天間第二小学校や児童館、地区公民館が存在し、約三千六百名の市民が居住している危険な状況を一九九六年の全面返還合意からこれまで二十二年間放置し、今後も十年以上、合わせて三十年以上放置する方針です。  普天間飛行場の危険性除去の唯一の解決策としている辺野古新基地建設が、普天間同様に飛行場安全基準に違反するものとなることは、解決策ではないということが明らかです。  この説明をしますと、ここには滑走路の真ん前に塔も建っておりました。そもそも普天間飛行場は米軍飛行場ですから、日本の航空法上の適用にありません。これから造られる辺野古も同様です。あくまで米軍の運用に依存して安全性を保つという話にしか聞こえません。  まさに、なぜこれだけ大きなお金を使って造るのに、唯一の解決策と言っているものが危険なままなのか。このことについては引き続き追及をしてまいります。  次に質問を進めてまいります。  河野大臣は、外務省として関係省庁と連携しつつ、二〇〇〇年の環境原則に関する共同発表及びJEGSに基づき、米側が環境保護及び安全への取組を適切に実施するよう働きかけると、政府として米軍に共同発表やJEGSを守らせる責任を確認しています。日本政府としても、在日米軍に共同発表やJEGSを守らせる責任があります。  2プラス2のもう一方である防衛省においても同じ認識に立っていただきたいと思いますが、大臣の見解を伺います。
  248. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) 日米間では、平成十二年に環境原則に関する共同発表を発出し、環境保護の重要性に言及するとともに、在日米軍は、日米関係法令のうちより厳しい基準を選択するとの基本的考えの下に、日本環境管理基準、委員のおっしゃるJEGSを作成すること等を確認しております。米側によるJEGSに関する取組については、それを踏まえ、これまで継続して実施されてきていると承知をしております。  防衛省としても、関係省庁と連携しつつ、平成十二年の環境原則に関する共同発表及びJEGSに基づき、米国が環境保護及び安全への取組を適切に実施するよう機会を捉えて働きかけてまいりたいと考えております。
  249. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 前回、地方協力局長は、米側には平成十七年十月に自主アセスのあらましを英訳した資料を渡したと答弁されていますが、どのような資料だったのか、具体的なアセスの調査結果、特に米軍が要望した候補地が希少生物種の生息域であることが伝わっていたのか明らかではありません。  JEGSによって米軍は希少生物種の生息域を保護しなければなりませんが、米軍が要望した候補地が希少種の生息域であり、工事による開発や訓練による運用が許されない地域であることが伝わっていないのではないでしょうか。  委員長、至急、米側に渡したという英訳した資料の提出をお取り計らいをお願いしたいと思います。
  250. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 後刻理事会で協議いたします。
  251. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 米軍が要望した候補地が米軍にとって運用が許されない希少種の生息域であることを米軍が認識していない疑いがあります。  自主アセスの移設箇所検討経緯の表では、米軍調整前の候補地について、N4については「地区全体としてみればヤンバル特有の種が多く、多様性に富んでいる」と。また、G地区については「他の地区に比べ比較的多く見られるヤンバル特有の種の保護と沿岸域における風衝影響に留意が必要。」と記載されています。  しかし、お手元に資料、三枚目の資料ですけれども、提示してありますが、米軍が、しかし、次の段階で、米軍選定候補地がN1二か所、N4二か所、G二か所、H地区一か所とされ、米軍の要望が伝えられると、一転して米軍選定候補地のとおりに米軍の運用上の要望として移設候補地として決定しています。特に、G地区については、「米軍から運用上、特に新規提供された水域における訓練も含め」「必ず必要との強い要望があった。」と書かれています。  自主アセスでは、貴重な動植物の生息地の適正な保護、保全が基本方針として掲げられています。私自身、どのような候補地を選定しても自然破壊につながり、建設そのものが問題だと考えますが、N2などは地区全体の自然度が低いとまで書かれており、より基本方針にかなう候補地があるにもかかわらず、米軍の要望が優先されています。  自主アセス二の五十九では、明記されていた米軍選定候補地、米軍が候補地の要望を提出するステップがあらましでは隠されており、あたかも米軍と調整、協議したように書かれています。最終の移設候補地は、この米軍選定候補地どおり、米軍の要望どおりに決定しており、余りに露骨で一般配布の説明資料であるあらましには書けなかったのではないでしょうか。皆さん、お手元の資料をここに提示しましたが、ここに米軍の選定候補地というのがあります。突然出てきます。それで、ここだと言われて、その後はそれになっています。全てが米軍の要望によるという。しかし、前回委員会でも説明しましたように、あらましはあたかもそのようなことではなくて、様々な手続、基本方針に基づいて行ったかのように書かれてはいるんですね。  そのことについてお伺いします。  この流れを見ても、せっかく自主アセスで環境調査をしたのに、環境保護の要請を無視して米軍の要望が割り込んできたのは明らかではありませんか。
  252. 深山延暁

    政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。  前回も類似の御答弁申し上げたところでございますけれども、我々といたしましては、自主的に我々の方で行いました環境調査の結果などを踏まえまして、まず、その調査を行ったのは、平成十年十二月から平成十二年三月まで、そして平成十四年十一月から平成十六年三月まで、それぞれ環境調査を行ったことがございますが、こうした結果を踏まえまして、当時の防衛施設庁と在日米軍で調整を行いました。  まさに、委員指摘資料で選定候補地が挙がっておりますけれども、まさにこのちょうど矢印で示されている過程におきまして、我々といたしましては、協議を行いまして、七つのヘリパッドを全てを移設するのではなく六つにしたこと、あるいはヘリパッド自体の大きさを七十五メートルの大きさであったところを最小限度の四十五メートルに縮小するなど、そうした調整を行った上で最終候補地を決定したところでございます。  この間におきましては、私どもも環境に対する影響を最小限度にとどめるように米側と調整したところでございます。
  253. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 基本方針は、ヤンバルの自然保護の観点から保全、保護すべき区域については極力新たな施設建設は避ける、あと一つは、ノグチゲラなど特に注目すべき種の重要な生息地の保全に最大限配慮を行う、この二つです。  前回、前委員会でも示したN1、N4、G、H地区の希少生息図には数々の多くの希少種がおりますけれども、どの地区でもノグチゲラが確認されています。中でもG地区は六十一か所、N1は二十二か所、N4は十七か所、Hは十六か所と、特にG地区は特別天然記念物ノグチゲラの重要な生息地です。しかし、米軍はそこを「必ず必要との強い要望」をしたと、このようにアセスは書いて、そしてそのとおり選定をいたしました。  まさにそれは、JEGSに書かれている生息地保護、米軍に課されている義務や、あるいは二〇〇〇年九月の共同発表に反しているのではないでしょうか。見解を求めます。
  254. 深山延暁

    政府参考人(深山延暁君) ただいま希少生物の保護について御指摘があったところでございますが、御指摘の影響評価図書案のあらまし、これは前回も委員がお示しになった資料でもございますが、この中にも記述しておりますけれども、例えばノグチゲラにつきましては、人工営巣木、巣箱のようなものですが、こうしたものを設置するとか、人工採餌木、餌を取る、人工的に置いて餌を取れるようにするとか、そうした措置も講じておりますし、我々といたしましては環境への影響を最小限にするような工夫をいろいろ行っているところでございます。  JEGSも環境への配慮を行うという趣旨が書かれておりますが、我々といたしましてもそうした精神にのっとる形で、また米軍の必要性も勘案して、このような場所を決めたところでございます。
  255. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 いや、米軍には生息地を保護しなさいと義務が付けられている。その義務を現地米軍は全く責任を放棄してこれを選択したというのがこの問題なんですね。  そこで、環境省にお伺いしますが、自然環境局野生生物課では絶滅危惧種保護の観点から自主アセスの検討をしましたか。また、それはいつでしょうか。
  256. 米谷仁

    政府参考人(米谷仁君) 防衛省における自主的に行われた環境影響評価における環境影響評価図書案につきましては、事業者、この場合は防衛省でございますが、事業者から相談があった際に、自然環境保全の観点から事務レベルでの助言を行ったと承知しています。  その時期につきましては、環境影響評価図書案の公告縦覧を行う前の平成十七年に行ったものと承知しています。
  257. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 野生生物課においてアセスを検討した際に、在日米軍のJEGSによって、希少種の個体保護だけでなく生息域そのものの保護が義務付けられているということが明確に意識されていましたか。
  258. 米谷仁

    政府参考人(米谷仁君) JEGSにつきまして、当時の野生生物課の担当者が意識をしていたかどうかということは承知をしておりません。
  259. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 絶滅危惧種保護の観点から、重要な生息域が改変、破壊されようとしているとは考えませんでしたか。
  260. 米谷仁

    政府参考人(米谷仁君) 沖縄県北部に位置するやんばる地域の自然環境保全の重要性は当時から認識をしており、その認識の上に立って事務レベルで技術的助言を行っていたものと考えております。
  261. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 検討の結果、環境省の検討の結果を省内の他部局、他省庁に伝えましたか。
  262. 米谷仁

    政府参考人(米谷仁君) 防衛省により自主的に行われました環境影響評価における環境影響評価図書につきましては、環境省内では必要に応じて環境影響評価に関係する課室に伝えていることは確認しておりますが、事務レベルでの助言につきましては他の部局に伝えたかどうかは確認できておりません。  また、一般的には、防衛省以外の他省庁に事務レベルでの助言内容を伝えることはないと思われるところでございます。
  263. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 事務レベルの助言について提供できますか、資料として。  委員長に求めましょう、提供を求めたいと思います。
  264. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 理事会にて協議させていただきます。
  265. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 工事の期間中は三月から六月まで営巣期間だということで、機械も止まります。でも、今はもう提供されていますから、米軍は訓練し放題です。  環境省、種の保存法上の絶滅危惧種に指定されたノグチゲラの繁殖、営巣期間米軍の訓練停止を求めるべきではありませんか。
  266. 米谷仁

    政府参考人(米谷仁君) ヘリコプターの運用時におけるノグチゲラを始めとする鳥類への影響につきましては、北部訓練場ヘリコプター着陸帯の移設工事のために防衛省により自主的に行われました北部訓練場ヘリコプター着陸帯移設事業の環境影響評価図書において、訓練がノグチゲラの生息や影響に重大な及ぼすおそれは小さいものと考えられると予測され、事業者の実行可能な範囲内で影響の低減が図られていると評価されたものと承知をしております。
  267. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 アセスは、ヘリコプターに関して行われました。しかし、実際に運用しているのはオスプレイです。格段に違います。そういう意味では、引き続きこの問題は追及をしてまいりますけれども、環境省はこのアセスというものが実際は実態とは違うということをもう一度考え直す必要があることを提言をして、終わりたいと思います。
  268. 三宅伸吾

    委員長三宅伸吾君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。    午後二時二分散会