○
中谷(真)
委員 自民党の
中谷真一でございます。
きょうは、
質問の機会をいただきまして、心から感謝申し上げます。十五分でありますので、早速
質問に移りたいと思います。
私は元
自衛官でございまして、私が
自衛官時代に
イラク派遣が行われたというものであります。私の
同僚たちも、たくさんの数の
同僚たちが
イラクに向かいました。このときに、
イラクに送り出す際に、思い出すんですけれ
ども、乳飲み子を抱えて御主人を送り出す
奥様たち、涙を流しながら送る
奥様たち、また、小さな
子供でしょうか、
自分の父親はちゃんと帰ってくるのかということを親に言っている、そういうシーンを思い出します。
そういう
ストレスの中、出ていって、そして、私は、
自衛官の
皆さんは立派に
任務を果たされてきたというふうに思っております。
今回の、
情報公開に適切に各
幕僚監部また
防衛省が
対応できなかったことは、この努力を無にする、そういうものであるというふうに思います。ですから、このことに対しては本当に強く猛省を促したいというふうに思います。ここはしっかりやっていただきたいということを
冒頭強く申し上げたいと思います。
ただ、この問題の
本質について、私は余り語られていないのではないかということも申し上げたいというものであります。
今回、
陸上自衛隊が
隠蔽をしたということを各紙、メディアは書き立てています。また、野党の
皆様の中にもそういう発言をされている方々がおられます。
隠蔽という
言葉は、これは不都合な事実を隠すということであります。じゃ、この不都合な事実というのは何なのかなということを考えるんですけれ
ども、戦闘という
言葉が
日報に入っているということが不都合な事実であって、これがよくないというのであれば、私はそれを
陸上自衛隊は全く隠す必要がないというふうに思います。
陸上自衛官、当時そうでありますけれ
ども、これは、
国民の
皆さんの
要請によって行ったわけであります。誰も
自分たちが好きこのんで
イラクの地に
派遣されたわけではありません。
国民の
皆さんの
要請によって、
国民の
負託に応えるという強い意思を持って
任務に邁進したわけであります。
この
人たちが、
イラクにとどまりたい、いつまでもいたいんだというような
意識を持っているとは、私は到底思えないわけであります。
先ほども申し上げました、家族もいます、
子供もいます、親もいるわけであります。そういう
人たちが、これを何か隠してということは、私は、これは全くそういうことはないんだということを、私、元
自衛官の
立場として、まず
冒頭、名誉のために申し上げたいというふうに思います。
やはり、問題の
本質を見ず、何か
自衛隊を悪者にしてしまおうというような、私は、そういう
議論は非常によくないということをまず申し上げたいんです。やはり、
国民の
皆さんのために体を張ったということ、これは間違いない事実でありまして、このことに対する敬意を持って、私は、この
議論をぜひ今後進めていっていただきたいということを
皆様に申し上げたいというものであります。
そこで、私が申し上げたいのは、じゃ、なぜこの
日報がというところであります。この
日報がなぜすぐに
情報公開されなかったのか、これがスムーズにいかなかったのかということを思うわけであります。この
日報というものは何なのかというところなんですよね。
私、
前回も
質問させてもらったときに、この
日報の実際に提出されたものを今持っているんですけれ
ども、これを見ますと、いわゆる警備の要領とか、どこで誰が警備しているかとか、これなんかを見ますと、弾薬の数とか、何発持っているんだとか、あとは、隊長、副
部隊長の
行動予定、私は元
自衛官でありますからわかるんですけれ
ども、多分、分刻みで書いてあるというふうに思います。さらには、週間の
業務予定表、これは一週間の
予定が書いてあるんですよね。こういう性質のものなんですよね。
じゃ、これをどんどんどんどん
公開して、やるということが本当にいいのか。これがもし私が
テロリストだったら、最も欲しい
情報であります。これを
テロリストの手に渡すことが本当にいいのか、
国民は
自衛官をそのことによって危険にさらすことを望んでいるのかというところであります。このことは、私は今真剣に
議論をしなければいけないというふうに思うところであります。
今回、この
日報が言われているのは、この
状況、いわゆる
現地が非常に危険な
状況に陥っているのではないかという
情報をとるために欲しいということを言われているというふうに言われております。ただ、
日報というもの
自体がその
性格に合うものなのか。そうではなくて、私はこれは、例えば
外務省を
派遣してそして
確認をするとか、こういう別の方法があるわけでありますから、
自衛官を危険にさらすような、
日報をどんどんどんどん
公開しろというのは、私は、そんなことを本当に
国民の
皆さんは望んでいるのかなということも、これは
本質論として申し上げたいというふうに思います。
このことについて、
防衛省、どう考えているか。