○
石井みどり君 自由民主党の
石井みどりでございます。
ちょっと
大臣がいらっしゃらないのが寂しい気もいたしますが、しっかり
政府参考人の方に
お答えいただくように頑張って
質問いたします。
世界最速で
我が国は最長寿国家となりました。しかし、国民の方々は単なる長生きを望んではおられないと
思います。最期まで元気で
自分らしい人生を全うしたいと望んでおられる方がほとんどだと
思います。いかに平均寿命と健康寿命の差を縮めるかがやはり医療政策の肝要な点だろうと思っております。そのために、今日は少し歯科の立場から御
質問をさせていただこうと思っております。
昨今、リンダ・グラットンという方が「ライフ・シフト」という本を記されました。この中で人生百年時代がうたわれています。医療の分野においてもやはり国民のお一人お一人の命だけでなく人生、そして
生活をも支えていくのがこれからの医療だろうというふうに思っております。
特に歯科の分野におきましては、最後まで
自分の口で、歯で食べることができる。一番望ましいのは、
自分の大好物なものを食べて、翌朝家族が起こしに行ったら静かに息を引き取っていたというぴんぴんころり、私も何とか観音というのを、もう見送りましたが母と一緒にお参りしたこともありますが、それを多くの方が望んでおられるのではないかと
思います。家族や周囲の方と十分なコミュニケーションが取れる、会話を交わすことができる、そういうことがやはり口腔の機能だろうというふうに思っております。やはりそれはQOLの向上のみならず、全身の健康につながり、健康寿命の延伸にもつながるというエビデンスが最近はたくさん出てきております。
私は、二〇〇七年の初当選以来、歯科医師の代表として国政の場で活動を行ってまいりました。そして、当
委員会においても何度か
質問させていただき、繰り返し歯科医療、口腔保健の重要性を訴えてまいりました。その結果といっては誠に恐縮でありますが、現在ようやく国やあるいは国
会議員の先生方に歯科医療、口腔保健の重要性が認知され、政策にも反映されるようになってきたというふうに思っております。今後とも、全ての国
会議員の先生方の先頭に立って、歯科医療政策を発展させてまいりたいというふうに思っております。中でも、私の政策目標であります生涯を通じた歯科健診の義務化について、これはもう歯科界全体の悲願であります。一日も早い実現を望んでいるところでございます。
これに関連しまして、
平成二十六年、二〇一四年四月八日に本
委員会におきまして、
労働安全衛生法の一部を
改正する
法律案に対する附帯決議が決議をされました。この決議の結果、労災疾病臨床研究事業費補助金が付きまして、
平成二十六年度、二〇一四年度から二十八年度、二〇一六年度にかけて歯科口腔保健と作業関連疾患との関連に関する実証研究、業務と歯科疾患関連並びに
職場の歯科保健サービスの効果把握に関する研究が実施をされました。また、今年度も歯科口腔保健と就労
環境との関連に関する研究、歯科疾患・歯科保健サービス等と就労
環境との関わりに関する研究が実施されているところであります。これらの研究は第一歩であるというふうに思っております。
実際に歯科健診の義務化を実現するためには、特に安衛法の中の
改正を目指すのであるならば、
厚生労働省の中の
労働政策審議会の安全衛生分科会における三者合意が必要であるというふうに
認識をしております。
ただ、残念ながら、労政審、前の中基審と言った中央
労働基準審議会の時代からこの
委員会に一度も歯科の
委員が入ったことがございません。学識経験者としても入ったことがないというのが実情でございます。
しかし、歯科健診の義務化につきましては、本年六月九日に閣議決定されました骨太の
方針二〇一七、そして我が党の政権公約でありますが、昨年のJ―ファイル、そして本年の衆議院選挙におきましても記載がされております。公約が実現しなければ国民との約束は果たされないことになろうかと
思います。
骨太の
方針を少し読み上げてみます。「口腔の健康は全身の健康にもつながることから、生涯を通じた歯科健診の
充実、入院患者や要介護者に対する口腔機能管理の
推進など
歯科保健医療の
充実に取り組む。」との記載がされております。
また、先ほど申し上げました、今般の衆議院選における自民党の政権公約J―ファイル二〇一七におきましても、「超高齢社会の歯科口腔の疾病構造を明確にしつつ、健康寿命の延伸に向けた歯科口腔保健の
推進として、成人期以降の歯科健診の
制度化など、生涯を通じた歯科健診の
充実をはかります。」というふうに記載がされています。
歯科健診の有用性につきましては、その他様々な報告が出ておりますが、二〇一八年度からの第三期の特定健診・特定保健指導におきましても、歯科口腔の保健指導や受診勧奨の端緒となるよう、特定健診改定
質問票内の
質問項目に
質問番号十三として、「食事をかんで食べる時の状態はどれにあてはまりますか。」がやっと入りました。また、民間の健保組合でありますが、従前、この
委員会にも資料としてお出しをいたしましたが、デンソーの健保組合、健康保険組合が
我が国でいち早く歯科健診の効果を検証し、被保険者七万人の十五年間の分析の結果、歯科健診が加入者のQOLの向上と医科を含んだ全医療費の適正化に大きく寄与するというふうな報告を出されております。
そこで、お伺いいたします。歯科健診の義務化のためには
労働安全衛生法上の一般健診への歯科健診の導入を図るべきであり、そのための努力を国も国
会議員もしておりますが、なかなか厳しいものがございます。
現状をお教えいただきたいと
思います。具体的に
お答えください。