○松浪
委員 日本維新の会の松浪健太であります。
今回、
質問の前にでありますけれ
ども、私も、この
法務委員会、きのうから審議を聞いておりまして、何かかみ合わないな。私自身もオブザーバーとして
理事会にも参加しているんですけれ
ども、きょうも
質問通告がどうのと。どういうことなのかなというふうに聞いてみますと、さっきも事務方さんにも聞くと、民進党の皆さんは、今回、
質問通告については、
大臣の
資質について、適格性についてということのみということであります。
なかなか、通告というのは野党の戦略として、私も野党の端くれとして、一度はこういうこともあってもいいのかなとは思いますけれ
ども、普通は挨拶をしたらこちらも挨拶で応える、これが人間の常識でありますけれ
ども、やはり国会のルールとして、与党の皆さんも随分とお人よしだなとは思いますけれ
ども、こうしたことは、ある
程度の通告を一度出してそれを
やりとりするというようなのがやはり国会の慣例として、
法務委員会でもあり得べきかと思いますので、
委員長にはこのことを、また後刻お願いをいたしたいと思います。
では、
質問に入らせていただきます。
きょうは、私の方も、
共謀罪についてはもう
大臣もおなかがいっぱいかと思いますので、これについては触れませんけれ
ども、先般、私は、さきの二月十四日の予算
委員会でハーグ
条約についての
質問をさせていただいたわけであります。
御承知のとおり、民法七百六十六条が改正をされて時間も経過をしているわけであります。以前、継続性の原則とか、こういったものを論点とした民法七百六十六条の改正時は、私は
法務委員ではありませんでしたけれ
ども、自民党にも民主党にも、そして、当時は恐らく無所属だったと思いますけれ
ども、城内先生なんかにも、たくさんの先生方に御
質問いただいて、協力をしてこれがなされたわけであります。
しかしながら、子を連れ去られた親が、特に男性の場合はDVの嫌疑をかけられて、屈辱のうちに、非常につらい思いをして自殺をされるというような例も、当時、朝日新聞の記者の方がそういう自殺をされたというのも、私がこの活動にかかわるきっかけだったわけであります。
二月十四日も、私の地元の支持者の方でもこうした方がいらっしゃいまして、その方のよく見ているSNSで、私の
質問の直前にも、この問題で同じ悩みを持っている方が、本当に親しい仲間が、明るい人だったけれ
ども、この問題に耐え切れずについに自殺をなさったというようなことも予算
委員会のときには取り上げさせていただきました。
また、これは国際問題だ。先般は、ゴールドマン法という
法案をアメリカがつくったという事実、これは外務省の方も本当に余り
内容を精査していなかったので、
質問のときに訳もつくってくださって、
解釈もつくってくださったんですけれ
ども、これについては、国賓の行き来とか、こういったものもとめるとか、安全保障上の措置を講じるとか、かなり、人権問題としては非常に深刻な問題であります。
さらには、沖縄選出のある議員さんがおっしゃっていましたけれ
ども、アメリカに行ったときに拉致問題を訴えた、日米地位協定を訴えた、
日本は何を言っているんだ、こうした問題があるじゃないかということを逆に向こうから反論をされて、結局は日米地位協定を覆すには現在の
日本の法の運用じゃ限界があるんだよなんということを沖縄の先生から私も先般伺って、大変この問題、やはり私たちはしっかりと対応していかなければならないと思うわけであります。
こうした
法律の問題に入る前に、なぜ子の連れ去り等が根本的におかしいのかということを、子供の心理という面からまずは取り上げさせていただきたいと思います。
最近は非常に、人間の脳に関する知見というか、最近本屋さんに行くと、脳に関する本なんかが随分並んでいるんですね。例えば、男と女の脳は、右脳と左脳が、脳梁の太さが違うので右脳と左脳のコンビネーションが違う、だから男は地図が読める、バランスが悪いから立体視ができるんだとか、サイコパスの方は、例えば、脳の中の扁桃体という恐怖を感じる部分の働きが弱い、さらに、内側、前頭皮質とつながりが弱いから、いわゆる良心とか、衝動的な役割については、こうしたことが弱いからサイコパスになる。その分、サイコパスの方は、この
社会でも、特に
政治家、弁護士、こうしたところでは果断な決断ができるとか、外科医さんとかもこうした形質の方が多いと。
脳の形質というのは、こうしたさまざまな役割がわかってきて、
国民の皆さんにも、今、子供の脳とか、大人の脳でもいろいろな種類があるというのは大分浸透してきていると思うんですね。
そこで、先般も親子断絶
防止議連なんかでも出ていましたけれ
ども、子供の場合は、脳の組織が入れかわりが早いから幼児性健忘症というものがあるということであります。子供は物を忘れやすいと。
それに加えて、きょうはちょっと、私の四枚目の資料でありますけれ
ども、これを見ていただきたいんですが、この四番目の資料、これは藤田保健衛生大学の
宮川先生のおつくりになった資料ですけれ
ども、ウェイドさんという学者の記憶植えつけ実験というものが出されています。
これについては、例えば、四枚写真を用意して、三枚はその人の若いころの写真、小さいころの写真、四から八歳のときの写真、一枚は、この右にあるように、子供のころの写真を、気球に乗ったことはないんですけれ
ども、気球に乗っていたというようなのを入れる。この四つのストーリーを、第二
段階で、あのときこうだったね、一はこう、二はこう、三はこう、四はこうと、気球に乗ったときもどうだったかというようなことをお話ししていただく。イメージをして話していただくらしいですね。イメージを話していただいて、この被験者は大体、ここにあるように十八から二十八歳ですけれ
ども、ではこれはどうだったかというと、結果は、ここにあるのは、十八から二十八というともう大人ですけれ
ども、こうした人たちは、気球に乗ったことはないのに、ああ、気球に乗ったのを思い出したよ、気球に乗ったときはこうだったねということを
説明し出した。
いかに子供のころの記憶というものについてはあやふやになるのか。これがいわゆる幼児であれば、にせ記憶というのは重々に刷り込みが非常に可能だということであります。
こうしたことを、この親子断絶の問題からいうと、期間があいてしまうと、非常に、この親子の問題については子供が刷り込みをされる。もし離された父親だったら、父親にひどいことをされたんだとか。
さらに言えば、ハイダーの認知的バランス理論というのがあるんですけれ
ども、両方のバランスをとるようになるわけですけれ
ども、親が離れていると、やはり片親と、近しい方に近づいていくという心理も働くというような心理学的知見というものがある。
こうしたことがいろいろ今出ているわけでありまして、まずもって伺いたいのは、これからこういうものを扱う
調査官それから裁判官においても、こういう裁判にかかわる皆さんは、こうしたことについて最新の知見を学んだ方がなされるべきであると私は非常に思いますけれ
ども、現在の仕組みはどうなっているのか伺いたいと思います。