○中川(正)
委員 私も、金正恩という指導者が、まともな
判断をする、あるいは世界の
情勢をしっかり
把握した上で一つの結論を出すというような、そういう指導者には到底見えない。それだけに、周辺国も含めて、次の手だてというか、どういう形でそれに対峙をしていくかということは、しっかり話し合っていかなければならない。そのことを、ティラーソン国務長官が十五日に日本に来られるようですが、しっかり話し合っていきたいということ、そんな
答弁を前回の
委員会でもなされたということが報道されています。
そこを前提にして、では、どういう形で日本として次の手だてというのを考えていったらいいのかということ、これをもう少し
議論をしていきたいというふうに思うんです。
国連を通じた経済制裁を今やっているわけですが、一つは、それに対して、中国はしっかり乗ってきているのか。石炭をとめるという話も出てきていますが、それ以上に、経済制裁というのがどういう効果を及ぼしているのかという、この分析も必要なんだろうというふうに思います。結果としては、北朝鮮は変わっていないというか既定の路線で、挑発しながら、内部の体制をさらに粛正するような手法でもって突っ込んでいこうとしているということですね。
それを前提にして、この体制が
継続していくということをまず考えたときに、次の手だてとして考えられるのは何か。このまま経済制裁をそれぞれの国がさらに深掘りをして進めていくということだけでいいのかどうか、それで一つの結果が出てくるのかどうかというと、私はどうも、逆に、追い込んでいくことによって、予測のつかない形が生まれてくる可能性の方が高いのではないかという気がいたします。
それだけに、もう一つの選択肢としては、これはアメリカでも今
議論が始まっているようですけれ
ども。これまでオバマ政権は、中国がやはりその役割を果たすべきだということで、中国にある
程度そのイニシアチブを預けてきたような、ということは、逆に言えば、アメリカと北朝鮮の直接対話というのはやらない、そういう前提で来たということでありますが、アメリカの今の
議論というのは、特にトランプ
大統領がどう
判断するのか、これからの課題なんですけれ
ども、アメリカと北朝鮮の直接対話を進めていくということ、これがもう一つの
オプションとしてあるんじゃないかということ、こんな
議論が始まっているんだという報道がしきりになされています。
これがもう一つの
オプションだというふうに思うんですが、
大臣としては、そこはどうすべきだというふうに考えられますか。今までのように中国を当てにして、中国が六カ国協議の仲裁をする形で、北朝鮮を制御していきながら包み込んでいこう、交渉に持っていこうという、これまでの既定の路線でいいと思われるか、それとも、もう一つの
オプションがあるとすれば、北朝鮮が望むように、アメリカとの直接交渉という形で入っていくということも一つあるんじゃないかというふうに思われるか。
トランプ
大統領にかわったという、アメリカの一つの節目があるだけに、直接交渉をもう一回やるという
オプション、これでいいんじゃないかと私は思うんですが、
大臣はどう思われますか。