○松沢成文君 大臣、それはちょっとおかしいんじゃないですか。
大臣、実は下村前大臣がこの
会議で各学長の皆さんに要請したんですね。そうしたらいろんな反応が出てきているんですよ、私から見ると好ましい反応も好ましくない反応もありますけれども。
例えば名古屋
大学の学長さんは、対応を
検討する要請と受け止めている、十分に議論をしたいと、前向きに議論していきますよということなんですね。名古屋
大学は国旗も国歌もやっていなかったんです。まず国旗については、いろいろそういう動きもあるだろうからきちっと議論していきたいと言っているんですね。前向きですね、議論については。
あるいは、滋賀
大学の佐和学長さんはかなり辛口で、学長就任の二〇一〇年、既に国旗は掲揚されていたが国歌は斉唱していなかった、要請があったからといって従い、現状を変えるつもりは全くない、広く
国民に定着しているという
文科省の
説明にも首をかしげざるを得ない、それでも要請するなら法律で明確に規定してくださいと言いたいと、かなり厳しい御意見ですよね。
これ、各
大学の学長さん、いろんな意見言っていますよ。金沢
大学の山崎学長さん、この国旗、国歌の斉唱についてはそれぞれの
大学で判断すればいいと言う一方で、昨今、若者たちが国歌、君が代のことですね、国歌という意識が全くないことに懸念を覚える。ですから、金沢
大学の場合は国旗はやっていた、国歌はやっていなかったけれども、でも国歌についてもやっぱりしっかりとここは若い人たちに認識してもらった方がいいかなという問題提起もしているんですね。
それから、例えば国旗・国歌、両方ともやっていなかった宮城
教育大の学長さんは、要請は学内で考えるいい
機会になる、これまで前例踏襲でやってきたが今後
検討したいということで、学内でも慎重にかもしれないけどどんどん議論していきたいというふうになっているんです。
大臣の要請というのが、それぞれの国立
大学の学長さんあるいは教授の皆さん、いろいろ協議会がありますよね、そこでの議論になってきているんですね。私は、これはしっかりと大臣が要請して、国立
大学もしっかり考えて議論するようになる、そしてその理由もきちっと言うようになる、そうなって初めて
国民の皆さんも国立
大学についていろいろ考えるようになるんですね。あるいは、国立
大学を受けようとする受験生の皆さんにとっても、ああ、なるほど、この
大学はこういうポリシーがあるのか、それはいいなとか、いや、こういうポリシー俺は気に食わないな、やめたというのもあるかもしれません。
これ、極めて重要な情報なんですよ。というのは、メディアがあれだけ社説で全部取り上げる、そして
国民の皆さんの投書もあふれんばかりに来る。私のところにも相当来ました。
国民的関心事なんですね。ですから、
文部科学省がそれをきちっと把握しよう、全国の
大学で今どういう
状況になっているか把握しようと、そして、できれば国旗を揚げる揚げない、揚げるにしても揚げないにしてもその理由、国歌を歌う歌わない、その理由というのをきちっと提示をしてもらうと、国の主権者である
国民の皆さんが国立
大学の運営をしっかり知ることによって判断ができる、受験生たちも国立
大学の在り方をきちっと自分なりに判断できることにつながるんですね。
ですから、私は、こういう
調査や要請、要請は毎年やれとは言いませんけれども、毎年やることによって
国民がいろいろ考えるようになるんです。ですから、是非ともこの実態
調査は続けていただきたいと私は考えるんですが、いかがですか。