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2016-03-08 第190回国会 参議院 農林水産委員会 第1号
公式Web版
会議録情報
0
平成
二十八年三月八日(火曜日) 午後零時十分開会 ─────────────
委員氏名
委員長
山田
俊男
君 理 事
山田
修路
君 理 事
徳永
エリ
君 理 事 紙
智子
君
井上
義行
君
金子原二郎
君
小泉
昭男
君
古賀友一郎
君
高橋
克法
君
中泉
松司
君
馬場
成志君
堀井
巌君
舞立
昇治
君
小川
勝也
君
郡司
彰君
柳澤
光美
君
柳田
稔君
平木
大作
君
山口那津男
君
儀間
光男
君 ─────────────
委員長
の
異動
一月四日
山田俊男
君
委員長辞任
につき、その補 欠として
若林健太
君を議院において
委員長
に選 任した。 ─────────────
委員
の
異動
一月四日
辞任
補欠選任
井上
義行
君
長谷川
岳君
金子原二郎
君
若林
健太
君
小泉
昭男
君
熊谷
大君
古賀友一郎
君
野村
哲郎
君
堀井
巌君
山崎
力君
柳澤
光美
君
田中
直紀
君 一月十八日
辞任
補欠選任
高橋
克法
君
片山さつき
君 一月十九日
辞任
補欠選任
片山さつき
君
高橋
克法
君
平木
大作
君
石川
博崇
君 一月二十日
辞任
補欠選任
石川
博崇
君
平木
大作
君 二月十七日
辞任
補欠選任
高橋
克法
君
岩城
光英
君 二月十八日
辞任
補欠選任
岩城
光英
君
高橋
克法
君 ─────────────
出席者
は左のとおり。
委員長
若林
健太
君 理 事
山田
修路
君
山田
俊男
君
小川
勝也
君 紙
智子
君 委 員
熊谷
大君
高橋
克法
君
中泉
松司
君
野村
哲郎
君
長谷川
岳君
馬場
成志君
舞立
昇治
君
山崎
力君
郡司
彰君
田中
直紀
君
徳永
エリ
君
平木
大作
君
儀間
光男
君
国務大臣
農林水産大臣
森山
裕君 副
大臣
農林水産
副
大臣
伊東 良孝君
農林水産
副
大臣
齋藤 健君
大臣政務官
農林水産大臣政
務官
佐藤
英道
君
農林水産大臣政
務官
加藤 寛治君
事務局側
常任委員会専門
員 大川
昭隆
君 ───────────── 本日の
会議
に付した案件 ○
理事
の
辞任
及び
補欠選任
の件 ○
国政調査
に関する件 ○
農林水産
に関する
調査
(
平成
二十八年度の
農林水産行政
の
基本施策
に 関する件) ─────────────
若林健太
1
○
委員長
(
若林健太
君) ただいまから
農林水産委員会
を開会いたします。 議事に先立ち、一言御挨拶を申し上げます。 去る一月四日の本
会議
におきまして
農林水産委員長
に
選任
されました
若林健太
でございます。 本
委員会
の
運営
につきましては、
委員各位
の格別の御
指導
、御協力をいただきまして、公正かつ円満に行ってまいりたいと存じますので、何とぞよろしくお願いいたします。 ─────────────
若林健太
2
○
委員長
(
若林健太
君)
委員
の
異動
について御報告いたします。 去る一月四日までに、
渡邉美樹
君、
浜野喜史
君、
野田国義
君、
山田太郎
君、
金子原二郎
君、
小泉昭男
君及び
堀井巌
君が
委員
を
辞任
され、その
補欠
として
柳田稔
君、
高橋克法
君、
田中直紀
君、
熊谷大
君、
山崎力
君、
長谷川岳
君及び私、
若林健太
が
選任
されました。 ─────────────
若林健太
3
○
委員長
(
若林健太
君)
理事
の
辞任
についてお諮りいたします。
徳永エリ
君から、文書をもって、都合により
理事
を
辞任
したい旨の申出がございました。これを許可することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
若林健太
4
○
委員長
(
若林健太
君) 御
異議
ないと認め、さよう決定いたします。 次に、
理事
の
補欠選任
についてお諮りいたします。
理事
の
辞任
及び
委員
の
異動
に伴い現在
理事
が二名欠員となっておりますので、その
補欠選任
を行いたいと存じます。
理事
の
選任
につきましては、先例により、
委員長
の指名に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
若林健太
5
○
委員長
(
若林健太
君) 御
異議
ないと認めます。 それでは、
理事
に
山田俊男
君及び
小川勝也
君を指名いたします。 ─────────────
若林健太
6
○
委員長
(
若林健太
君)
国政調査
に関する件についてお諮りいたします。 本
委員会
は、
今期国会
におきましても、
農林水産
に関する
調査
を行いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
若林健太
7
○
委員長
(
若林健太
君) 御
異議
ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
若林健太
8
○
委員長
(
若林健太
君)
農林水産
に関する
調査
を議題といたします。
平成
二十八年度の
農林水産行政
の
基本施策
について、
農林水産大臣
から
所信
を聴取いたします。
森山農林水産大臣
。
森山裕
9
○
国務大臣
(
森山裕
君)
農林水産委員会
の開催に当たりまして、私の
所信
の一端を申し上げます。 昨年十月、
TPP大筋合意
直後に
農林水産大臣
に就任しました。総理からは、地方の
農林漁業者
の不安に寄り添って万全の
対策
を検討し、
TPP
を
攻め
の
農林水産業
に切り替えるチャンスにしていくよう御指示をいただきました。 これを受け、十六
都道県
を訪問するなど、機会あるごとに
現場
に足を運んだほか、
農林水産省
を挙げて
ブロック別
、
品目別
の
地方説明会
も開催しました。全ては
現場
で御努力いただいている
方々
の気持ちを大切にしながら、新たな
国際環境
の下で、強くて豊かな
農林水産業
と美しく活力ある
農山漁村
をつくり上げていくためであります。 私の孫にも
農業
をやらせたい、僕も
農業
をやるんだ、
愛媛
県の興居島で出会った三代続く
ミカン農家
とそのお孫さんの言葉です。
次世代
を担う
生産者
が明日の
農業
に夢と希望を持って
経営
の発展に積極果敢に取り組める、
農政
新
時代
が目指す姿です。 昨年十一月に取りまとめられた総合的な
TPP関連政策大綱
を着実に実行するとともに、これまで進めてきた
攻め
の
農林水産業
に向けた
施策
を加速させ、
生産者
の熱い思いを今こそ形にできるようにしてまいりたいと思います。 以下、
農林水産行政
に関する主要な
取組
について申し述べます。 第一に、
政策大綱
の着実な実行です。 まずは、
攻め
の
農林水産業
への
転換
に向け、
農林漁業者
の将来への不安を断ち切り、
経営発展
に向けた
投資意欲
を後押しするため、
体質強化対策
を集中的に講じます。 具体的には、
次世代
を担う
経営感覚
に優れた
担い手
の
育成
に取り組みます。意欲ある
農業者
の
経営発展
を促進する
措置
を充実させるとともに、
農地
の更なる大
区画化
を進めます。 また、
水田
、畑作、野菜、果樹の産地の強みを生かしたイノベーションを促進します。
水田
の
畑地化
、畑地、
樹園地
の高
機能化
、
革新的技術
の開発を
支援
します。
農林漁業成長産業化支援機構
の更なる活用などを通じ、
農林漁業者
が主体となって取り組む六次
産業化
を進めます。
畜産
、
酪農
については、
収益力
、
生産基盤
を
強化
します。
畜産クラスター計画
の下、
地域
全体の
収益性向上
に向けた
支援
を拡充するほか、草地の大
区画化
、和牛の
生産拡大
、
生乳供給力
の
向上
、豚の
生産能力
の
向上等
に取り組みます。 昨年の
農林水産物
・
食品
の
輸出額
は、過去最高の七千四百五十二億円。
輸出戦略
上の
中間目標
を大きく超え、一年
前倒し
で達成することができました。高
品質
な
我が国農林水産物
・
食品
の
輸出等
、
需要フロンティア
の更なる開拓を進めます。
TPP交渉
においては、
輸出
について、米、
牛肉
、青果物、茶、林産物、
水産物
など
輸出拡大
の
重点品目
の全てで
関税撤廃
を獲得しました。これを生かし、
輸出拡大
に向けた
取組
を加速化させ、
平成
三十二年の
輸出額
一兆円目標の
前倒し達成
を目指します。さらに、
外食産業等
との連携、
訪日外国人旅行者
への
販売促進
、
戦略
的な
動植物検疫協議
や
卸売市場
の
輸出拠点化
を通じ、新たな
市場
を開拓します。 また、
地域
で長年培われた特別の
生産方法
によって高い
品質
と評価を得ている産品について、
TPP
を踏まえ、諸
外国
との間で相互に
地理的表示
を保護できる制度を整備します。 これらの
体質強化
の
取組
に加え、意欲ある
生産者
が安心して
経営
に取り組めるようにすることにより確実に再
生産
が可能となるよう、
農業経営
の安定と食料の
安定供給
のための備えとして、
経営安定対策
の
充実等
の
措置
を講じてまいります。 具体的には、
国産
の
主食用米
の需給及び価格に与える影響を遮断するため、
政府備蓄米
の
運営
を見直し、
国別枠
の
輸入量
に相当する
国産米
を政府が
備蓄米
として買い入れます。
国産麦
の
安定供給
を図るため、引き続き
経営所得安定対策
を着実に実施します。 また、
国産
の
牛肉
・豚肉、乳製品の
安定供給
を図るため、
牛マル緊及び豚マル緊
の
法制化
など、
畜産
、
酪農
の
経営安定対策
を充実させます。
国産甘味資源作物
の
安定供給
を図るため、
加糖調製品
を新たに
糖価調整法
に基づく
調整金
の対象とします。 このほか、
農林水産業
の
成長産業化
を一層進めるために必要な
戦略
について、
農林水産業
の
輸出力強化ワーキンググループ
など様々な場を活用し、国民の皆さんの御意見を伺いながら、本年秋を目途に
具体的内容
を詰めてまいります。 第二に、
農政改革
の更なる前進です。 従来から実施してきた
農林水産業
・
地域
の
活力創造プラン
に基づく
農政改革
の
取組
を前に進めます。
生産現場
の
強化
に向け、
農地中間管理機構
による
農地
の集積、
集約化
、
基盤整備
を進めます。農協、
農業委員会
、
農業生産法人
の
改革
を着実に実行し、
農業者
の
所得
の
向上
を図ります。 高
品質
の
豚肉生産
のためには
飼料
として
専用品種
で
生産
された米が最適と言って、地元産の
飼料用米
で
ブランド豚
を
生産
をする大
規模法人
の
経営者
に
岩手
県一関市で出会いました。そこでは、
需要
に応じた
飼料用米
の
生産
や低
コスト化
の
取組
が既に始まっていました。引き続き、
米政策改革
を着実に
推進
する中で、
需要
に応じた
生産
への
環境整備
に取り組み、
酒造用
、
輸出用
など
用途ごと
の
需要
に応じた多様な米の安定的な
生産
や、
飼料用米
、麦、
大豆等
の
戦略作物
の本
作化
を進めます。 園芸については、
需要
に即した
収益性
の高い
産地づくり
を促進するとともに、
次世代施設園芸
を
地域
へ展開します。 加えて、
市場
の更なる
拡大
に向け、
薬用作物
の
産地化等
を
推進
するとともに、二〇二〇年
東京オリンピック
・
パラリンピック競技大会
も視野に入れ、
日本食
、
食文化
の魅力を国内外に発信します。 また、
科学的知見
に基づく
食品
の
安全性
の
向上等
に万全を期し、食の安全と
消費者
の
信頼確保
に努めます。 奈良県五條市の柿、
愛媛
県真
穴地区
の
ミカン
、いずれも中
山間地域
で、
生産
に適した
作物
が少ない
自然環境
の下、
土地改良事業等
も活用しながら条件不利を克服し、
生産者
の
方々
が作り上げた世界に誇るべき
品質
のものです。また、
岩手
県の遠野市と住田町では、美しい景観や
農村文化
を生かし、
農家民泊
に取り組み、
外国人観光客
も誘致するなど
活性化
を図っています。 いわゆる
産業政策
に加え、
農業
、農村の有する
多面的機能
の維持、発揮を促進をするための
地域政策
を車の両輪として
推進
をし、こうした
農村地域
の
取組
を後押ししてまいります。
日本
型直接
支払制度
を着実に実施するとともに、都市と
農山漁村
の交流や
都市農業
の振興、
地域ぐるみ
での
鳥獣被害対策
の
推進等
にも併せて取り組みます。 第三に、
森林
・
林業政策
の
推進
です。 林業の
成長産業化
を実現をするため、
国産材
の
安定供給体制
の構築、
森林資源
の再造成の確保、
森林
の
公益的機能
の
維持増進
を図る一体的な
措置
を講じます。あわせて、既存の
木材需要
に加えてCLTの
普及等
による新たな
木材需要
の
拡大
、施業
集約化
や
路網整備
による低
コスト化
、人材の
育成
、
確保等
を
推進
します。また、
森林吸収源対策
を
推進
するとともに、大規模、高効率の
加工施設
の
整備等
により、合板、製材の
国際競争力
を
強化
します。 さらに、二〇二〇年
東京オリンピック
・
パラリンピック競技大会
は、
我が国
の木の文化を世界に発信する絶好の機会であり、
競技施設等
における
木材利用
を
推進
します。 第四に、
水産政策
の
推進
です。
広域浜プラン
に基づく
担い手
への
漁船リース導入等
を通じ、持続可能な
収益性
の高い
操業体制
への
転換
を
推進
します。加えて、
漁業
を取り巻く情勢の変化に対応し、
漁業経営
に関する
補償制度
を改善します。 また、
外国漁船
の
違法操業
から
日本
の
周辺海域
の
操業秩序
や
水産資源
を守るとともに、国際的な
資源管理
の
強化
に向けてリーダーシップを取って対応します。さらに、
水産物
の
消費拡大
を進めるとともに、高
品質
で
ブランド力
のある
養殖業
の実現に取り組みます。国際司法裁判所の判決を踏まえた新たな
調査計画
に基づく
鯨類捕獲調査
を進め、
商業捕鯨
の再開を目指します。 第五に、
東日本大震災
からの
復旧復興
です。 この春、ほぼ全ての漁港が復旧し、来年には八割の
農地
が作付け可能となる予定です。
復旧復興
は新たなステージを迎えています。
東日本大震災
からの
復興
は、
安倍内閣
の最
重要課題
です。私も
復興大臣
であるとの覚悟の下、
原子力災害
に対する
風評被害対策
、
輸入規制
の緩和、撤廃への働きかけのほか、単なる復旧にとどまらない将来を見据えた
農林水産業
の
復興
に取り組みます。 以上、
農林水産行政
に関する基本的な考え方を申し上げました。また、
施策
の展開に必要な
法整備
については、今後、御審議をよろしくお願いいたします。 新たな
国際環境
の下でも、
我が国
の
農林水産業
と
農山漁村
をしっかりと
次世代
に継承できるよう、私が先頭に立ち、
農林水産省
を挙げて
農政
新
時代
を切り開き、全力で諸課題に取り組んでまいります。
若林委員長
を始め
委員各位
の一層の御
指導
、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
若林健太
10
○
委員長
(
若林健太
君) 以上で
所信
の聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十六分散会