○玉木
委員 繰り返しになりますけれども、三万五千人のうち約七千人、執行率でいうと二〇%ぐらいですね。ここに指標がありますけれども、今
大臣がおっしゃったように、ASEANも、目標は高いですけれども、実績はまだ非常に低いですし、この青のところがその実績でありますけれども。
私は、繰り返しになりますけれども、この
事業はいい
事業だと
思います。問題は、これを補正
予算に計上し、経済対策として急いでやらなければいけない義務をこの
事業に課していることが問題なんです。
きょうはこの補正
予算に限ってお話をしますけれども、当初
予算に比べて補正
予算は、ある意味、査定が極めて甘くなります。これは
財務大臣も、かつて私の質問に対してお認めになりました。財政規律をしっかりと保ちながら政策を効率的に推進していくという中で、この補正
予算、大変便利な財布ではありますけれども、時として、財政規律を緩め、そして使い切れない
予算を積み上げる、その温床になっている
可能性があります。
こうした交流
事業をやっているそれぞれの団体がありますけれども、残念ながら、優秀な方もいますけれども、大使経験者でありますとか、いわゆる天下りの方がいらっしゃいます。そして、一度出したものは、これは基金とは呼びません、拠出金と言いますけれども、事実上基金化して、それぞれの組織にたまったままになります。
こういうことについて、やはり私は問題が多いと言わざるを得ないと
思いますし、補正
予算を使ってこういう
事業を、無理やり経済対策といって青少年
事業をやることは、やはり慎むべきではないかと
思います。
もう
一つ、同じようなお話をしますけれども、商店街のにぎわい補助金というものがあります。これも私は、
事業としては、うまく使えば効果的な
事業だと
思います。いろいろなイベントをするときに、四百万円ぐらいの補助をして、チラシをつくったりとかイベントを
支援するものです。
ちなみに、私の地元に坂出市というのがありまして、商店街があるんですけれども、例えば全国のお雑煮、これを全国から集めてお雑煮祭りをするんです。ちなみに香川県は、
麻生大臣、白みそにあんこの入ったお餅を入れる雑煮なんですね。これは県外の人は非常に気持ち悪がるんですけれども、大変おいしいのでぜひ召し上がっていただきたいと思うんですが、そういうものも含めて
地域おこしのイベントをするんです。
そういったものに対して補助が出ないかといってアプローチしたんだけれども、うまくもらえなかったと言ったんです。私は、では、人気があるのでこれはもう使い切ったのかなと思って調べてみたら、百億円、補正でつけたうち、半分ぐらいしか使っていないんです。でも、実際使いたいなと思う人が、なかなかそういうマッチングができない。
問題は、使い残しがあるのにもかかわらず、二十五年度補正
予算で、またこれを積み増すんですよ。悪いとは言いません。こういう
事業は私はやったらいいと
思いますし、本当にやる気のあるところには速やかに出してあげればいいんですが、積み残しが半分もあるのにさらに乗せることよりも、今あるものの円滑な執行とか、あるいは政策効果を分析して、本当にこれをまた五十三億円新たに積み増す必要があるのかないのか、貴重な税金の使い方ですから、そういうことも私は考えるべきではないのかなというふうに思うわけであります。
いずれにしましても、このように、補正
予算、これは去年の話です、つい一年前の話。氷山の一角で、同じようなことがいっぱいあると思うんですね。ということは、これから議論しようとしている二十五年度の補正
予算にも同じようなことが入っているのではないかということで、これから質問をしたいと
思います。
岸田
大臣、お忙しいと
思いますので、もうこちらで結構でございます。
行革の観点から質問いたします。
稲田
大臣、私、ちょうど去年の
予算委員会で稲田
大臣に、行革の旗手として、エールを送ったことを覚えています。ぜひ頑張っていただきたい。そんな中でも、民主党政権時代にやった行政
事業レビュー、これは残してほしいということをお願いし、そして残していただきました。
そして、先般、報道で見ましたけれども、二十六年度の当初
予算の概算要求、これを、そのレビューの仕組みを使って四千八百億円削減したということが報じられておりましたし、そう
承知をしております。
私は、これは率直に評価をしたいというふうに
思います。
安倍総理も、この秋のレビューで五十五の
事業について的確な
指摘を有識者の方からいただいて、
麻生副
総理のもとでしっかりと
予算に、これは二十六年度の当初
予算ですけれども、反映できたというふうにおっしゃっております。これは率直に評価をしたいと
思います。
しかし、補正
予算の中身を見て、私はちょっとがっくり、びっくりしたんです。
というのは、
資料の六をごらんいただけますか。
我々の
調査によりますと、先ほど四千八百億、二十六年度、つまり来年度の当初
予算で削減をして、有識者の
皆さんから、これはちょっと無駄じゃないのか、効果がないのかといって
指摘を受け、それを踏まえて四千八百億円削減したんです。その四千八百のうち、主な九
事業をここに並べましたけれども、それぞれ削減をされています。レビュー削減額という欄でございます。
しかし、二十六年度の当初でよくぞきっちりと削ってくれたと思ったんですが、二十五年度の補正
予算を見ると、何と、最低でも、四千八百のうち、ここの九
事業のうちでいいますと、三千六百七十二を削減したと
思いきや、そのうち三千六百四十六億円が補正
予算の中で復活しているんです。
私は、これは、せっかく努力されたレビューが形骸化して、完全な骨抜きになっているのではないかと思うんですよ。
二つ、具体例を挙げます。
まず、
地域若者サポートステーション
事業というものがございます。見てください。
これはどういうことかというと、ニートなんかの若者の就労
支援の
事業でありますけれども、これは二十六年度当初
予算の中では四十四億円要求していて、百六十カ所でやるということでした。ただ、この秋のレビューで、有識者の、第三者の
皆さんが五人います、費用対効果が不明とか、位置づけ、対象が曖昧だということで、五人全員からだめ出しを食らったんです。その結果、これはやめようということで、レビューの結果、ゼロ億円、つまり計上見送りになっています。
私は、ここまでよく行革努力ができたと
思います、税金の無駄遣いをできるだけなくそうと。
しかし、実は、当初
予算と同じ時期に編成された補正
予算の中で、名前を変えて、若者育成
支援事業として、四十四億円が三十五億円になって復活しているんです。
もう
一つ言います。
次の
事業、総務省の
事業です。スマートプラチナ
社会構築
事業ということです。
スマートプラチナというと何かきらきらした感じがするんですが、これは、ICTの
技術を使って豊かな
高齢化社会を支えようというような
事業でありますけれども、二十二億円、二十六年度の概算要求では要求されていました。これも同じく秋のレビューで、有識者全員から、だめだ、コストと便益の計算がされていない、普及のためのビジョンが不明、いろいろなことを言われて、これも、これをしっかり受けて二億円まで削り込んでいるんです。二十億円カットしています。
しかし、これも同じです。それが補正
予算の中で十六億円として復活しているんです。しかも、この場合は素直ですよ。さっきのは名前を変えて計上していましたけれども、名前もそのまま素直に出しています。わかりやすい。
ここで、質問です。
当初
予算で、行革努力を積み重ね、削減したと見せかけて、同じ
事業を補正
予算に計上する。まるで、一度死んだ人間が墓場の中からよみがえってくるような、いわゆるゾンビのような
予算が復活しているのではないですか。
当初
予算の編成を担当された
麻生財務大臣に、この点について御見解を伺いたいと
思います。