○
篠原委員 私の
質問にきちんと答えていただいているかどうか、よくわからないんですが、ともかく、そんなに悪口ばかり言うような政策じゃなかったというのはお認めいただいてもいいんじゃないかと思います。
もう
一つ言われた、貸し剥がしが行われるというのは、新潟の公聴会で誰一人としてそんなことを言わなかったですね、
皆さんに聞いても。貸し剥がしなんて、それは多少は起こるでしょうけれども、それが規模拡大、
構造改革の阻害要因になるなどというのは、私はないと思います。これは数字でお示ししてあるとおりでございます。
また
大臣に大事なことをお
伺いしなければいけないんですけれども、
目的ですね、生産調整、総理は減反とかと言っておられましたけれども、これは廃止というのは僕は当然だと思います。そういう方向性はいいんだろうと思います。我々の政策は、まさにそれを目指したんですよ。だから、生産調整廃止だとか減反廃止だとかとどぎついことを言わずに、
農家に、安心して、なだらかにそういう方向に持っていくといいんです。
皆さんも言っておられるわけです。佐賀の秋吉さんは、米並みの
所得補償をされればいいんだ、大豆をいっぱいつくっている、大豆が条件がいいからと。
だから、これは我々の
政権時代の失敗ですけれども、麦とか大豆とか、私が非常にこよなく愛しております菜種とかソバとかを、もっと高い価格設定をして、つくってもらうようにすればいいんです。それを見てつくる、そのぐらいにしてもいいんです。緑とか黄色とか、そんなことばかりにこだわっていなくて、正々堂々とやってもいいんです。
それで、なだらかに生産をふやしていったらどうなるかというのを、この二ページと追加の資料のさっきの裏側両方を見ていただきたいんです。
二ページの方は、小麦や大豆や菜種やソバ、
対象作物がどれだけふえていったか。残念ながら、さっき言いましたように、単価が高くないので、それほどふえておりません。しかし、ちょっとずつふえている。特に、ソバは作付面積が相当ふえていますね。一番下、二〇〇八年は四万七千ヘクタールぐらいしかなかったのが、六万一千ヘクタールになっている。これは、菜種や大豆や何かでもずっと起きてほしいことなんです。
それからもう
一つ、追加の資料の裏側のところで、水田の作付面積のところを見ていただきたいんです。これは、米以外の、麦、大豆、ソバ、菜種、
飼料作物で、二〇一三年で四十四万ヘクタール、四十三万五千八百九十ヘクタール。それから、米絡みの
飼料米、米粉米等で九万ヘクタール。合計五十二万ヘクタール、ほかの作物が作付されている。
これはどういうことかというと、佐賀なんというのは暖かいですし、二毛作が完全にできる。麦をつくって米をつくるか、あるいは麦で大豆でというのができるわけです。それでもって
経営が成り立つような援助をすれば、そういうふうに定着していく。
それで、米しかつくれない、雪で覆われている、
鈴木憲和
委員が言っていましたけれども、山形はまだ雪があった、佐賀に行ったら全然ない。一回しかつくれない。東北の
日本海側、北陸、こういうところは米しかないんです。それで定着していく。
ほかのができるところにほかのをつくってもらうように誘導して、そしてなだらかに生産調整は廃止ということを我々は考えて、そうやって
説明していたんです。それを、何か格好よく、静かな
構造改革とか言っていますけれども、ちょっとでき過ぎた言葉で、余り使いたくありませんけれども、そういうふうに進んでいるんですよ。ぜひそういうことを認識してやっていただきたかったんですが、それでうまくいきつつあるのを違うふうにする。
それで、さっき、
農家の
経営感覚と言われた。そのとおりなんです。農民主権で、
農家に選択権を与えたんですよ、どっちをつくるか判断してくださいと。そして、奨励したい方にたくさん出す。非常に単純明快な政策なんです。ところが、単純明快過ぎて、変なふうに使っているわけですね。一万五千円を、何か根拠もなしに七千五百円に下げる。これは皆びっくりしますよ。重大な政策変更です。
鈴木憲和さんの
質問の中にありましたけれども、そんなのは前から言っているわけですけれども、
農業は
経営リスクが非常に高い、天候のリスクがある、だけれども、一番大きな
経営リスクは
農政の変換だと。もう典型的な例だと思います。一万五千円もらえるから、設備投資をしてやっていこうとしているのを、急に何の前ぶれもなくこれを減らす。普通では許されないことだと思います。
みんな、どうせまた変わるんじゃないか、どうせまた変わるんじゃないかと心配しながらやって、だけれども、四年間続いたんです。それでそこそこうまくいっているのに、何でこんなどぎついことをされるんでしょうか。私は、これは重大な政策ミスだと思いますけれども、いかがでしょうか。