○杉
久武君 損害を受けた
航路標識の
復旧に時間が掛かれば
船舶の安全
航行に大きな支障となりかねませんし、そもそも
原因者に対する賠償が得られないのであればモラルハザードにもつながりかねませんので、今回のこの
法改正によって実効ある
措置が適切に講じられるように、
海上保安庁の尽力を強く望みたいと、このように思いますので、よろしくお願いいたします。
最後に、それでは
大臣にお
伺いをさせていただきたいと思います。
人事院では、先月十一日に、国民からの信頼を高めた国家公務員を表彰する第三十三回人事院総裁賞の個人受賞者として、
海上保安庁那覇航空基地の機動救難士、上治悟さんが選出をされました。上治さんは、一九九七年の
海上保安庁入庁以来、十八年にわたり機動救難士、救急救命士として救助
活動に尽力され、これまでに百七十人以上の方を救助をされました。また、後輩の指導や育成にも精力的に取り組んでこられたことも受賞の背景となったとのことで、私も心から敬意を表したいと思いますが、その上治さんが所属をされているのが尖閣諸島も管轄区域となっております第十一管区
海上保安本部でございまして、上治さんを始め多くの職員の方が、緊張状態が続く南の海で昼夜を分かたず職務に奨励をしていただいております。
こうした激務をしっかりと下支えするためにも優秀な人材と予算の
確保は極めて重要であることは言うまでもございませんが、既に赤羽
大臣の御尽力で海保予算の増額や職員の増員を順次進めていただいているものの、いかんせん、予算総額そのものが、海保に与えられた重責に対して私はまだまだ釣合いが取れていないように感じております。
具体的に申し上げれば、
我が国の領海と排他的経済水域を合わせれば世界第六位という広大な面積を有し、国土の約十二倍もの面積を管轄しているにもかかわらず、その予算額は警察庁の三分の二にすぎませんし、更に言えば、海保の予算を全部つぎ込んでも、防衛省が現在
検討中の新型イージス一隻の値段にも満たないわけでございます。
そんな予算の中で
我が国の領海を守っていただいているのが現状であると思いますので、
国土交通大臣にお
伺いいたしますが、
我が国の領海を
確保し、命を救い、
災害に備え、
海上交通の安全を守る
海上保安庁の体制強化に向けた
大臣の御決意をお
伺いできればと思います。