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平木大作君 新しい制度になってからまだ国政
選挙一回しかやっていませんので、まあ新制度の下で徐々に登録される方も増えてくるというところは見込めるんじゃないかと今お
伺いをして思いましたが、一方で、やはりこれ相当な、今いろんな声は御紹介いただきましたけど、ハードルが高いんだろうと思っています。
私も、今から十四年前、二〇〇七年の参議院通常
選挙は在外
投票、経験をいたしました。当時住んでいましたスペインのバルセロナの領事館でやろうと最初思っていて、そこであればまあ行きやすいし、いいかなと思っていたんですが、いろんな条件重なって、結果的に
選挙のときは中米コスタリカのど田舎にホームステイをしておりまして、行くべきか行かないべきか、ちょっと迷ったという経験がございます。
結果、なかなかできない経験だからと思いまして、路線バスを乗り継いで首都のサンホセまで何とかたどり着きまして、大使館の住所とツーリストマップ一枚しかなかったんですけれども、人に道を聞きながらどうにかサンホセの大使館にたどり着いて
投票ができました。行ったときに、ドア開けたら日本の
投票所と同じ光景が大使館の中に広がっていて、大変感動して、ただ、いらっしゃる方、誰も私以外いなくて、これ、どのくらいの人、一日来るんですかとか、日本に本当に届くんですかというような失礼な
質問をして帰ってきた記憶があるんですが。
やはりこれ、
一つの国の中で一か所とか、せいぜい数か所しか在外公館ってないわけですから、やはり相当海外に出られている皆さんにとって今度
投票に行くということのハードルは高いんだろうというふうに思っております。今は郵便
投票も選択できるようになっておりますけれども、それも事前に
投票用紙を郵便で取り寄せたりとか、そんな様々な手続があるということで、私自身は、やはり
投票環境、アクセスの悪さということが何よりも一番の障壁なんだろうというふうに思っております。
もう今御
答弁まとめていただきましたので、在外公館職員の方が日系企業のオフィスにいろいろ回って歩いて
投票を呼びかけてくださっているというような御努力も仄聞しているところでありますけれども、やはりこの
投票環境の
向上というところ、ここを真剣に取り組む必要が私はあるんだろうと思っています。
そこで、
発議者の皆さんにお
伺いをしていきたいと思うんですが、この
投票環境の
向上という
観点から、本
法案、改正
公職選挙法並びの
規定が盛り込まれた、先ほども
答弁があったとおりであるわけですが、この当該
公選法の改正というのは平成二十八年九月に発出をされました総務省の
投票環境の
向上方策に関する研究会の報告書を受けてのものでございました。
この報告書、三つの柱がありまして、
一つ目が在外
選挙人名簿登録の
利便性向上、二つ目が
選挙人名簿の閲覧制度の改正、そして三つ目がICTを活用した
投票環境の
向上と、こういうこの三つの柱があって、結果的に前述した二つについては盛り込まれたわけでありますが、三つ目は引き続きの
検討というふうになっているわけです。いわゆるこのネット
投票ということについて、この報告書の中でも、在外公館
投票ですとかあるいは洋上
投票、こういったところから段階的に導入していくことについて、もういいんじゃないかという
意見も付されているわけであります。
ネット
投票、長年の課題で、国会でも長年
議論されてきているにもかかわらず、技術的な問題ですとか、あるいはサイバー攻撃にどう対応するのか、様々な課題が
指摘されるために、結果的にいまだに実現のめども立っていないわけでありますが。
ある
意味、通常の国政
選挙よりも、より多くの
国民の皆さんに御参加をいただかなければいけないこの
国民投票において、実際のこれ
投票率って、先ほど私も二〇%程度というふうに御紹介申し上げましたが、在留邦人の数で
投票者数を割ると一・五%ぐらいなんですね。
本当にそういう
意味でいくと、限られた方しか実は
投票のアクセス
環境がないという中にあって、このネット
投票、全国一斉の導入というのはやっぱり難しくても、報告書にあるような段階的な
投票というものを在外公館とか洋上
投票からやっていく。これは別に
公職選挙法並びにすることが合理的という結論に必ずしもならないんじゃないかなということを改めて
指摘をさせていただきたいと思いますし、副次的な効果として、ある
意味これから日本にとって初めての
国民投票において、同じく初めてのネット
投票がもし実現されるならば、それは若い世代の皆さんも含めて大変これは関心が高まるんだろうというふうに思っております。
改めて、通常の国政
選挙に先んじて
国民投票でネット
投票を導入するという
考え方もあったんじゃないかと思うんですが、御所見をいただきたいと思います。