○
佐藤正久君 次に、
災害派遣について御
質問いたします。
自衛官にとって一番大事なものは何かと、それはやっぱり名誉と
誇りです。当然
処遇も大事ですけれども、突き詰めて言えば、やはりいざというときに
自分の命を懸けてもこの国を守ると、そのよりどころはやっぱり名誉と
誇りだと私は思います。
実は、八年前の
東日本大震災、私も
出身福島ですけれども、
福島の方もかなり被害を受けました。実は、
災害派遣、本当に厳しい
状況の中の
長期の
災害派遣を
自衛隊はやりました。実は、津波で
自衛官も亡くなりましたけれども、実は
災害派遣中にも三名の
隊員が命を落としました。そのぐらいやっぱり厳しい
長期の
災害派遣だったということが言えます。
一か月ぐらい
発災からした頃に、ある
隊員が上司から、一日だけ休みやるから官舎に戻って戦力回復してこいと言われたそうです。
宿舎に帰って、そうしたら奥様からこう言われたそうです。あなた、あんまり無理をしないでね、ちゃんと無事に帰ってきてね。そうしたら、その
自衛官はこう言ったそうです。ばかやろう、
自衛官をなめるなよ、今頑張らないでいつ頑張るんだ、あの厳しい
訓練に比べればまだまだだと。今頑張らないでいつ頑張るんだ、あの厳しい
訓練に比べればまだまだだと、ここに
自衛隊の本質があると思います。
いざというときのためにあって、そのために、国防のためのこれでもかという厳しい
訓練やっているからこそ強い
自衛隊ができ上がって、
国民が考える
限界線の更に
向こう側に
限界線を引いて
災害派遣に当たると、これが
自衛隊とほかの
一般の
公務員の
災害派遣の違いだと私は思います。
昨年の
西日本豪雨、私も初めてでした。四十度を超える本当に猛暑の中の
長期の
災害派遣、初めてでした。私、
発災から四日目にある
現場へ行きました。行ったら臭うんですよ。
ごみが臭うんじゃなくて、
自衛官が臭うんです。聞いたら、四日間風呂入っていないと。近くにそういう
駐屯地がない場所だったので、やっぱり
露営とかやっていたために、お風呂に入らずにずっと
道路脇の
ごみの片付けをやっていました。でも、それを見ていた
警察官は言いました。すごいと、
消防や
警察は
瞬発力はあっても
持久力は全然かなわないし、そういう
露営を含めた
自己完結性はないと、やっぱり全然違うと、もう
現場の
警察官の方も言っていました。
やっぱりその意味で、
自衛隊が行う
災害派遣と
一般公務員が行う
災害派遣、これはやっぱり違うということから、この
資料三、
災害派遣手当というものの
資料を置いていますけれども、三の方に
支給額、ある条件が整えば千六百二十円と、もっときつい場合は三千二百四十円、日額と。
警察等の場合は千二十円という
状況で、若干そこは差があるようですけれども、ただ、この
額自体も、私はもう場合によっては、
東日本大震災のような場合はこの三千二百四十円よりも与えてもいいような過酷な
災害派遣だったと思っております。
ただ、この場合も、この二に書いてありますように、
四つの
要件がないと支給されないんですよ。
災害対策本部、あるいは引き続き二日間以上の従事と。
災害対策本部が立たない一日の
派遣だと出ないんです、これ。
実際にそういう例っていっぱいあって、実際私も経験しましたけれども、
キノコ狩りとかあるいは
タケノコ狩りで、おじいちゃん、おばあちゃん行方不明になる。山狩りしないといけない。物すごいきついですよ、これ。沢へ入っていって、特に、
稲津先生おられますけれども、
北海道多いですよね。そういうふうに、本当そういう田舎というのは大変なんです。でも、これは
災害対策本部が立たないから出ないんです。
あと、
雪山の
遭難、これも私も
中隊長のときに青森で担当しましたけれども、
雪山のこの
遭難救助、これは本当大変です。これも出ません。
山火事、ヘリコプターが水で放水すれば
航空作業手当で数百円は出ますけれども、
地上の、本当に暑い中、
ほこりだらけになっている
地上でこの火を消す
隊員は出ないんです、入っていないから。
というので、やはり、
大臣は、この
委員会の所信の中で
災害派遣隊員の
処遇を
改善したいという話を述べられました。こういうふうに、実際
現場でその内容に応じて、今漏れている
部分とかやっぱりもう少しこれは高くした方がいいんじゃないかという
部分については積極的に
見直しをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。