○小川勝也君 もし怪しい案件があれば後にすぐ
権利を失うように、これはよろしくお願いをしたいというふうに思います。
今回の
国有林の
法案、あるいは林業全体を包み込む最大の課題について
質問いたします。それは人材不足、人手不足であります。
後に、いわゆる
植林、造林をする者が足りないということ、そして、いわゆるトラック、トレーラー等で木材を搬出するドライバーさんが足りないという話をさせていただきますが、一番足りないのは
林野庁の
職員です。かつて八万七千人いて、今四千四百人まで少なくなっている。先ほど申し上げましたとおり、ずうっと伐期がなかったんで、いわゆる間伐の仕事とか、あるいは全国の
素材生産業者も本当に力が発揮できる場所がなかった。そして、製材所もどんどんどんどん畳んでいったんだけれども、いわゆるこれから伐期をどんどん迎えて、そしてその伐期はずっと続くんです。この人数でいいのかと。
そして、かつていわゆる
現場の
林野庁職員の方がおられました。山をよく熟知して、ここからここまでは俺の縄張だ、いわゆるそこに何が生えていて、キノコの出る場所まで知っている。そして、
林野庁の優秀な技官の方が全国に転勤をいたします。そして、林学を学んだ立派なその技官の方々が
現場に行って、そのおじさんから
現場のノウハウを吸収して、また戻ってきて鉛筆をなめる。これが
林野庁のすばらしい点でありました。
今は、だんだんその知見、経験が伝承されなくなってきて、これから人を増やせばまた戻るとは私も断言できません。しかし、どんどんこの材の搬出等が増えて、いわゆる
事務仕事が増えていく中で、いわゆる誤伐、盗伐の問題だって誰がチェックするのか。
林野庁に聞いたら、ドローンでチェックしますと。本当にそれでいいのかという思いでいっぱいであります。
それから、もう一個余計なことを申し上げます。
いわゆる全国の
民有林、
国有林のマップがあります。北海道は、御案内のとおり、
国有林の宝庫であります。これ、ちょっと見にくいと思いますけど、赤が人工林です。どういうことかというと、四国山地や中国山地の尾根付近まで
民有林ということなんです。先ほど
平野先生が言った、人々が山に入らなくなった、そして、今住んでおられる、近くに住んでおられる方は入れなくなった、入らなくなるということであります。
そうすると、その山はどうするのか。もうしようがない、自治体の方お願いしますというスキームをいわゆる前国会で作りました。そんなところに山を
管理するスキームあるいはノウハウはありません。ですので、最終的に
国有林あるいは
国有林的なものにならざるを得ないと私は思っています。ですので、
林野庁の
職員はまだまだ足りない。
そして、併せてお伺いして大変恐縮ですけれども、
農林水産省全体が足りないんじゃないですか、
大臣。今、CIQ、植物検疫、動物検疫、そして豚コレラを抑えるために農政
事務所に指導できる
職員がちゃんといなきゃいけないんでしょう。そして、御案内のとおり、どんどんどんどん減らされてまいりました。公務員全体でどんどんどんどん減らされていった中で、最も多く減らされているのが
農林水産省なんです。だから、仕事が減ったときには、申し訳ありません、ほかの忙しい分野に頑張ってくださいと。ところが今、我々の
国有林分野、そして林業分野、そして植物、動物検疫、そして家畜伝染病予防等、ここの分野は
農林水産省としてしっかり人材を確保しなきゃならない場面なんです。
ここは私は、ほかの
大臣であればこんな高い要求、
要望はいたしません。心から尊敬する
吉川大臣だから、ここで馬力を発揮してもらいたい。
吉川大臣、どうですか。