○宮川(伸)
委員 立憲民主党の宮川伸でございます。
きょうは、東海第二
原発の問題に関しまして、
安全性の問題を
技術的な視点から
質問させていただきたいと思います。
質問を始める前に、まず四点、四つの点に関してちょっとコメントできればというように思います。
安全性を考えていく上で、まず一点目が、日本というのは地震列島であって、非常に地震が多い国である。アメリカやヨーロッパの
原発のことも話によく出ますが、やはり日本というのは地震列島だということを忘れてはいけないというのがまず一点目。
二点目でありますが、
福島第一
原発の
事故がありまして、そして、その
事故の教訓、経験から、
国民の皆様の声も聞いて、そして、古い
原発はもう使わないようにしよう、四十年以上の
原発に関しては基本的にもう
廃炉にしようという四十年
廃炉ルールがつくられたわけでありますけれども、これが近年、きちんとした
説明がなく、再稼働、延長が行われてきているということであります。
東海第二
原発に関しては昨年の十一月の終わりに二十年の延長が決まったわけでありますが、これも私の感覚でいうと、なぜ四十年
廃炉ルールがあるのに
規制庁の方もこれをいいんだと言うのかというのが、余り納得できていないというようなところが二点目。
そして三点目が、東海第二
発電所は東日本大震災の被災
原発であるというのも忘れてはならないことだと思います。
そして、第四点目になりますが、昨年の十二月の七日の日に、本
委員会で
アドバイザリー・ボードの先生方から御
意見をいただきました。その中で石橋先生がおっしゃっていましたが、「
事故の再発防止には、
透明性の確保と公開性の担保が不可欠であり、かつ有効です。」というふうにおっしゃっていました。
透明性や公開性に関して本
委員会でもしっかりと
議論していく必要があるのではないか。
これが四点目として、この四つの点も踏まえて、きょうの、東海第二
原発の
技術的な
安全性の部分に関して御
議論ができればというように思います。
まず、一点目の
技術的な部分でありますが、
原子炉圧力容器の傷に関して少し、ちょっと細かい話にもなりますが、お伺いをしていきたいというように思います。
まず、二十年延長が決まったわけですけれども、東海第二
原発、この
原子炉の圧力容器が、四十年もたっているのに、あと二十年延ばしてもこれは壊れないのかどうかというのがやはり
一つ大きなポイントだったというように思います。
この
検査、
原子炉圧力容器に傷がないのか、壊れかけていないのかというのを調べるために、エコーの
検査をして、それでエコーで見ながら、どこかに傷がないかということを調べてきたわけでありますが、この
検査が大丈夫だったということも踏まえて二十年延長が許可されたというように私は理解をしています。
そういった中で、じゃ、本当に大丈夫かなというのをデータをいろいろ見てきたんですけれども、きょうお配りの一番最初の紙をぜひちょっと見ていただきたいんですが、こういう黒っぽいのがたくさんある紙があります。これがエコー
検査の結果の一部だと思うんですが、まとめられた表になっています。
それで、これは黒いのがたくさんあるんですけれども、実は、本当の
報告書の方では、資料の方ではこれは白抜きになっていたんですが、白抜きだとわかりにくいので、ちょっとそこを黒く私の方で塗らせていただいたということでありますが、黒がいっぱいあるなというのがまず第一印象だというように思います。
そういった中で、見えている部分だけで見ていくと、この真ん中辺に「欠陥高さ」という欄があります。欠陥がどのぐらいあったのかということですが、私は、いろいろ最初のころ
質問をしていると、安全だ、安全だというような回答が返ってきていたので、素人ながらに、傷というものはほとんどない、全然大丈夫だというようなイメージだったわけですけれども、これを見ていくと、真ん中辺のところ、検出されず、検出されず、検出されずというのが幾つもあると思うんですが、その中で、六・二とか六・三というような数字が入っています。これは、要記録エコー一覧というものです。
それで、この六・二とか六・三というのはミリメートルで、六・二とか六・三の傷が見つかっているというような記載だというように私は理解をしているわけでありますが、じゃ、これは傷があるんじゃないかというように、実は私は驚いたわけですね。
では、この傷が本当に問題ないのかどうかというところを素人ながらに考えた場合、この傷がもともと入っている傷であって、大きくなっていないのであれば、それは問題ないと思うんです。だけれども、もしこの傷が大きくなっているような傷だとしたら、本当は四十年で
廃炉にしなきゃいけないのに、二十年延長するわけですから、じゃ、この二十年の延長の中で、この傷がもっと大きくなっていって致命的にならないのかという不安を感じたわけです。
例えば、上から七番目のもの、この一番左のナンバーというところに一、二、三、四、五、六と書いてありますが、この七番目というところを例として見てみます。
この七番目は、C6#3という圧力容器の場所をエコーで見た結果なわけですが、黒塗りを飛ばしてずっと右の方に行くと、六・三ミリの傷がありました、今回の
検査でありましたということが書いてあるわけですね。じゃ、これは前回の
調査でどうなっているのかなというのを
皆さんも知りたくなると思うんです。
もうちょっと右に行きますと黒いところがありますが、これが製造時の
検査の結果なんですね。これをもうちょっと右の方に行くと横棒があるのは、
検査をしていない。ずっと行って、二〇〇八年というところにまた黒いところがありますが、これは、二〇〇八年に
検査をしているんです。
ですから、以前に二回
検査が少なくともされているんだけれども、これは黒塗りなんですよ。見られないんです。何で黒塗りなのか、普通の方も、傷があったなら、大きくなっているのかどうか知りたい、じゃ、前のデータはどうなのかって普通知りたいと思うんですね。
何で黒塗りで許されているのか、
更田委員長、お答えいただけますでしょうか。