○山本太郎君 自由党共同代表、山本太郎です。社民との会派、希望の会を代表し、お聞きいたします。
西
日本豪雨災害においての被害、深刻です。家屋の二階部分まで水につかった
地域、山間部では山が崩れ、大量の土砂が流れ込み、道路を寸断。家屋を押し潰すなどたくさんの被害が出たばかりでなく、現在も行方が分からないという方々もいらっしゃいます。こんなときこそ、国会を動かすのではなく、行政の持てる力の全てを災害対応に注ぐべきですが、何が何でも、ばくち解禁
法案、
カジノを自民党、公明党は成立させる気で、本日の
委員会審議も
委員長職権で立てられてしまった。命より利権、人々の生活よりばくち解禁、被災
地域よりアデルソンやトランプなどへの貢ぎ物。全くぶれない身勝手な政治姿勢。
このばくち解禁
法案の成立が秋の臨時国会に先延ばしになっても被災者は誰も困りません。しかし、今災害対応を全力で行ってもらわなければ、命を失う方がいることはもちろんのこと、生活再建の道筋も中途半端になり、長い目で見ても復興は大幅に遅れます。これは
日本全体にとっても大きな打撃です。大災害が起こった際には、国会は一時休戦、行政が災害対応に最大限集中できるよう負荷を掛けない、これが本来の国会の役割ではないでしょうか。
二〇一一年三月十一日、東
日本大震災が起きた後、国会はどう動いたのか改めて調べました。三月といえば、年度内に通さなければならない予算の
審議や決算、ほかの
委員会なども動き出す参議院にとって一年のうちで最も忙しい時期です。当時の国会、衆議院では与党民主党が大多数を占めるものの、参議院では過半数を割っているねじれ状態。その日、参議院では、菅直人首相
出席の決算
委員会審議中でしたが、
委員会は中断。十五日に予定していた予算案に関する予算
委員会の中央公聴会も取りやめになりました。
三月十一日、発災夕方には官邸で与野党協議が行われ、菅直人首相は自民党の谷垣総裁を始めとした野党の党首に、救国のために、国を救うために協力してほしいと要請。
一方、当時、衆院解散や菅直人首相の退陣を求めて対決姿勢を強めていた野党自民党はどう対応したか。
谷垣総裁は、菅直人首相に電話で
政府の対策に全面的に協力すると伝えたほか、脇雅史参院国対
委員長は、
政府には地震対応を最大限やっていただく、我々はどんな日程調整にも応じる。小坂憲次参院幹事長は、とにかく全面協力する、与党のやりたいようにやってくださいと伝えてあるとコメント。未曽有の大災害を受けて、国会は急速に政治休戦、災害対策モードに。なお、公明党山口那津男代表も、与野党を超えて全力を挙げて事態に当たるべきと、災害対策に協力する方針を示しています。三月十六日には、自民党の谷垣総裁の提案で、
政府と与野党が震災対策を話し合う各党・
政府震災対策合同
会議も開催。これ、行く行くは足並みも乱れていくことになるんですけれども、この震災発生直後の時期は、まさに党派を超えて一致団結した行動を取る動き、見られましたよね。
そして、震災後、三月十一日から、初めてそれ以降国会が開かれたのはいつだったか。震災発生から六日後、三月十七日。震災があった後、開いていなかったんですよ。国会
審議やっていなかったんですよ。六日間、行政に全部力を集中させたんですよ、マンパワーを。
震災発生から六日後の三月十七日、
審議されたのは何だったか。被災
自治体での四月の統一
地方選を延期する臨時特例
法案と、地震防災
施設等の
整備のための国庫補助率のかさ上げ措置を五年間延長する地震防災対策特措法改正案。これらは、三月十七日に衆議院で
審議され可決、翌十八日には参議院でも可決、成立。その後、三月二十二日になって、ようやく衆参各
委員会が開いていき、国会
審議が再開していくことになると。全勢力を災害対策に注ぐ、被災者のために、被災地のために、この国に生きる人々のために、この国のために、三・一一の際には、被災地に必要な、災害対応に必要な
法案の
審議以外は行われていませんでしたよ。
安倍政権の大災害への対応、余りにもおかしくないですか。誰のためのことやっているんだって。丸ばれですよ。三・一一のとき、どうしてあんなに一生懸命にみんなで力を合わせたんですか、自民党の皆さん、公明党の皆さん。災害対応第一だっていって協力したじゃないですか。何日も国会開かなかったじゃないですか。開いたとしても、被災地に関係のある
審議しかしていないじゃないですか。
カジノ、関係あるんですか、被災地に。
災害対応と並行して、ばくち解禁
法案、いわゆる
カジノですって。現在、この国で厳しい状況に置かれ、困り果てている被災者が、避難所の体育館から
カジノ法案を何とか成立させてくれとお願いしていますか。仮設住宅からこの先脱出するときを
考えたら、バカラで大もうけできるようにしたいので、
カジノつくってくださいってお願いされましたか。被災していない人々からも、
カジノをつくってくれなんてお願い、皆さん、どれぐらいの数、受けていますか。
さっさと成立させろと言っているの、利害関係者だけでしょう。さっさと成立させろと言っているの、そこからお金もらっている人たちだけでしょう。今日も、利害関係者からお金もらっている人、ここに呼ばれて詰められていましたけど、法にのっとってちゃんと処理しているというようなお話で終わらせようとしているかもしれませんけれども、言っていましたよね、ここに呼ばれた西村さんはこうおっしゃっていた。要は、たとえそういう献金をもらったとしてもという前提で、立法過程に
影響与えないと言っているんですよ。立法過程に
影響与えないわけないやんって。立法事実何だといったら、関係者に対して便宜図るためのことを立法しているんだろうって。立法過程に
影響与えないわけないだろうって話なんですよ。
業界団体から金もらっているからとか票もらっているからということでどれだけ政治ゆがめられているんだよということを思い出してみてくださいよ。いつの時代からかと。ずっと前からじゃないですか。どれだけ経団連に寄ったような法律で一般の
国民の首絞め続けているか、
考えてくださいよ。立法過程に
影響与えませんか。そこからスタートして立法されているじゃないですか。
例えば派遣法どうですか、派遣法。中曽根時代に小さく穴を空けて、小泉、竹中で思いっ切り大きくして、安倍政権でまた改悪して、派遣労働者が一生派遣労働者のままになって、そういうことも許されることになったじゃないですか。それでおいしい思いしているの誰だって言って、毎回ここで言っているじゃないですか、竹中さんとかおいしい思いできそうですねとか。
じゃ、この間無理やり通したあの
法案、何でしたっけ、高度プロフェッショナル制度。自由な働き方を多くの方々から求められているようなことを言い続けて、最終的に総理が口にし出したのは何でしたっけ、経済界から、企業側からの要請があった旨のことを言っていませんでしたっけ。ヒアリング、ほとんどしていませんでしたよね。
はっきりしているんですよ、立法過程に
影響与えるということが。というよりも、それ自体がもう立法事実なんだという話ですよ。誰も求めていないんだって。求めている人たちのためにこれやっているんでしょうって。だから、金もらっていることばれているんでしょうって。
三・一一のとき思い出してくださいよ、そんな
法案審議したんかって。いつから変わったんですか、自民党。いつから変わったんですか、公明党。元々そう手のひら返すために、その日までずっと温めていたんですか。るる野党の皆さんからも、本当に今この
審議をしている場合じゃないということがさんざん言われて、何とか
委員会開催をせずに、六時間張り付けるような、国交
大臣を。まあ私も今ここに立ってしゃべっているわけですから、国交
大臣をここに縛り付ける理由の
一つになってしまっていますけれども、でも、やるって言うんだからしようがない、伝えなきゃ。
さっさと成立させろと言っているの、利害関係者とその利害関係者から金もらっている
議員と、そして、それに対して反対したら党から公認もらえない
議員でしょう。それ以外に、今、被災地、その対応しながら並行してこのばくち解禁
法案を進めたい人なんて誰かいるんですか。誰がどう
考えてもおかしい。災害対応と賭博、ばくちの解禁
法案、同時進行の国会なんてあり得ない。そんなことしなかった。
過去の災害対応と百八十度違う振る舞い、これ余りにも愛のない政治じゃないですか。人間の心、そこにあるんですか。ないですよね、はっきり言って。取り戻せないんだったら、政治家なんてなるべきじゃないと思いますよ。だって、税金で食べさせてもらっているんでしょう。税金で食べさせてもらっている上に政治まで私物化するかって。自分の既得権益に精いっぱい恩返しするための、そのために被災地対応と並行してやれって。
カジノなんてなくても人死なないですよ。
カジノの
審議よりももっと大切なこといっぱいあるじゃないかって話ですよね。
自民党、公明党の皆さんが真っ先に言わなきゃならないこと、総理に対して真っ先に言わなきゃいけないこと、総理は殿様じゃないということを言わなきゃ駄目なんですよ。総理は王様じゃありませんよと言わなきゃ駄目なんですよ。国会の要請に従って
審議に応じていますという話じゃないですよ。官邸の命令でしょうって。総理がやりたいんでしょう。総理の後ろにいる人たち、もちろん利害関係ある
議員もいるだろうけれども、何よりも、お約束している人たちがいるから
カジノ持ってくるんでしょうって。三権分立、そんな話じゃないじゃないですか、完全に官邸の下請の仕事じゃないですか、どれを取ってもって。だから苦しんではるんでしょうって。
災害なのに
カジノやっている場合じゃないという言葉は、この
委員会の
委員の先生たち、与野党問わず、深く、深く深く感じられているんですよ。野党側から求められるたびに、
委員長も含めてすごく苦しい思いをされているというのをすごく感じるんですよ、本当に。悔しいわ、ほんま。
非常事態に災害救助、災害復旧、
カジノ法案並行するなんて、ふざけんなって言ってやってくださいよ、総理に。勘違いするなと。期間限定の公僕の一人でしかないんですよ、私も含めて、皆さんも含めて、総理も含めて。身勝手過ぎるだろうって。
七月五日、十二時の時点、十六万八千七百十三人に避難勧告、
政府は通常運転。同日十四時、気象庁記者会見。観測史上を塗り替えるほどの大雨と最大限の注意喚起を
政府はする。同日二十時過ぎには、政権のキーパーソンで豪雨被災地が選挙区であるこの国のトップと言われる者たちは、総裁選参戦に向けて、和気あいあい、ほのぼのとリラックスムードで酒をかっ食らい、後日そのことをとがめられた自衛隊トップは、その場所から指示を出していたと取り繕おうとしたが、緊急事態の対応を酒飲みながらやっていたのかと大炎上、どつぼです。この酒盛りが終わる二十二時頃には、大阪、兵庫、京都で避難勧告は約二十万人に。
今回の豪雨災害、これまでとは全くレベルの違うものと先日お伝えしました。少しおさらいをさせてください。
七月十日、
日本財団はこれまでの災害支援の経験より、今回は五十万人のボランティアの出動、人々が必要になる、そう発表しました。一年前に起こった九州の豪雨災害において参加したボランティアの数、約六万人。一年前の災害がボランティア数六万人、今回必要なのは五十万人、今回は昨年の豪雨災害の八倍もの人員が必要になるほどの大災害。昨年の九州北部豪雨で災害救助法が適用されたのは五つの
自治体、今回の西
日本豪雨災害で災害救助法が適用されたのは九十八の
自治体、五と九十八、単純に見ても二十倍近く。今回起こったの、未曽有の大災害ですよ。
資料一、消防庁の死亡者一覧。
これ、たくさんの人たちが亡くなっているというのを御覧いただけると思うんですけれども、これもっと本腰で、さっさと
政府が本気で来る災害に警鐘を鳴らしていれば、この中の数人、今も生きていれた、そういう話にならないですか。
委員長、この死亡者一覧、それぞれ日時が入ったもの、個人名とか、その細かい
地域とかは必要ありません、一人一人、死亡時刻、日時が入ったものを
委員会として要求していただけませんか。