○伊波洋一君 私がこういうことをなぜ指摘するのかというと、皆さんお手元の資料にある在日米軍海兵隊、在日海兵隊のいわゆる環境に関する統合管理計画、この中にアセスの反映が基本的にされていない、二〇〇七年アセスの反映がされていないということを指摘したいからです。
この資料の後ろの方には、このアセスに入っているノグチゲラの場所とか希少種のあるところの表示がされています。これはまさにオスプレイのヘリパッドが造られている場所ですけれども、いかに物すごい多様な生物がいるかということが明らかです。そのことを、この渡したあらましは一体どのくらい伝えているのか。実態としてはほとんど伝えていません、こういう事実は。ヘリパッドが造られる場所はまさに希少種の宝庫であるということは伝えていません。
でも、中ではどういうふうに書かれているか。ここの中には、北部訓練場の
考え方として、「ヤンバルの自然保護の観点からも、一体の環境域として保全・保護する必要があると
考えられる区域については、極力、新たな施設の建設は避ける。」、方針です。さらに、「ノグチゲラなどの特に注目すべき種の重要な生息地の保全に最大限配慮を行う」、これが方針として提示され、そして、今回選定された箇所は、以前に選定された場所が余りにも自然が貴重だから、新たな別のところを含めた検討を行った上で選定したという評価がなっています。これは詳しくはまた次の機会にしますけれども。
しかし、その中で何が残されたかというと、最終的に
アメリカが最初から求めていたところ、GとHですね。一番
アメリカ軍が最初から求めていたところ、実はこここそが自然は一番豊かである。そういう場所が巧妙な形で抜かされている。
そして、最終的に、この後ろの方に、皆さんの、アセスに書かれた選定理由があります。何かというと、これは、全部米軍の運用によってここを選択したんだということがきちんと書かれています。つまり、環境は豊かだけれども、米軍の運用だからこそこれを選択したと。
しかし、皆さん、JEGSはそもそも何と書いてあるか。生息域、絶滅危惧種や天然記念物の生息域を保護する義務を米軍に与えているんですね。だから、米軍はそこを選択することは本当は許されないんですよ。許されないけれども、
日本政府はそのことを承知、まあ承知していなかったのか、あるいはそのことまで主張しなかったのか分かりませんが、結果的にそこが、最初から狙われたところが選択されていく。でも、これで読む限りそうではないかのように書かれているということを、是非後で詳しくこれを検証していきたいと思いますが、今日はできませんけれども、結局、この事業で直接環境に影響を及ぼしているのは
防衛省です。北部訓練場、高江オスプレイパッド周辺はもちろん、辺野古の工事区域も米軍の管理権が設定された区域であり、JEGSの第一章三の八によればJEGSの適用対象です。
そこでお伺いしますけど、米軍に共同
発表やJEGSで規定された環境保護の義務を遵守させるため、米軍の管理権が設定されたこれらの地域における希少種の保護について、環境分科
委員会において協議する、そのための議題として設定するべきであると思いますが、いかがでしょうか。