○藤巻健史君 日本維新の会の藤巻です。お願いいたします。
今日、
質問を二問用意しているんですが、ちょっと順番を変えて、
最初に
発議者の
先生方にお聞きしたいと思います。
我が党はこの
法案には賛成です。しかしながら、この
法案、ある
意味特殊な点もあると思いますのでそれをちょっと明確にして、その政策
趣旨を明確にしておく必要があるかなと思いますので
質問をさせていただきたいと思います。
これ、個人資産の再分配というのは、基本的には税金とか
社会保障、年金とかというような
社会保障で行うものであって、行政府が
法律を作って個人資産の再分配をするというのはかなり特殊だと思うんですね。
特殊な例としては、例えばボートレースとか競輪とか競馬とか、これは確かに再分配しているわけですけれども、ただ、
一つの同じグループ内ですね。例えば競馬に興じることの人
たちの間での再分配ですし、また、その賭け金を賭ける人も既にそういうふうに再分配されることを了解した上での再分配だと思うわけです。
もう
一つ、この
法案の参考になったと言われている犯罪利用
預金口座等に係る
資金による被害回復分配金の
支払等に関する
法律、これは振り込め詐欺の被害者救済の
法律だと思いますけれども、これも一応は振り込め詐欺被害者とかいう同じグループ内での再分配だと思うわけですね。
ところが、本
法律に関しては、
預金者というグループを超えて再分配が行われるということで、かなり特殊なのかなと私は思ってしまうわけなんです。ですから、この
法律自身については問題があるというふうに言っているわけではないんですが、これが前例となって、
お金がどこかにあるかなといって、それを持ってきて、その
法律作って分配するというのはやっぱりちょっと違うんじゃないかな、やはり税金とか
社会保障で再分配を図るべきだと思っております。その点について、前例とならないことを、ちょっと危惧するわけなんですが。
それで、
質問に入るんですけれども、この休眠口座に残っている、
睡眠預金というんですか、考えられる処理方法って三つぐらいあると思うんですね。先ほど
先生が回答されましたように、今までどおり個別行の
利益金として計上すると。この考え方も、例えばタクシーの運賃を払うときに、釣りは要らないよ、取っておいてというのと同じだというような考え方をすれば、個別行の
利益であるということもおかしくはない、否定できないと思うんですね。それから第二に、その睡眠口座を
預金保険機構に入れて、そこにとどめてしまう。これは、例えば
金融リスクが発生したときに保険金に充当されますし、もしそういうリスクがないのならば保険料を下げればいい。保険料を下げるということは
預金者が受け取る金利、
預金金利が上がるわけですから、そういう面でいうと、同じグループ内での
民間の
資金の再分配だというふうに言えるわけですね。そして、三番目のケースというのが今回の
法律の分配方法ということなんですが。
その三番目の選択をしたという政策
趣旨というのをこれ明確にしておかないといけないと思うので、その政策
趣旨を明確にしていただきたいなというのが
一つ。
もう
一つ、やはり
NPO法人に分配するときに、どの
NPO法人に分配するかということで個別
政治家の圧力というのがやっぱり気になってしまうので、それをどうやって排除する
仕組みになっているのかということをお聞きしたいと思います。