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荒井分科員 ありがとうございます。
私は、医療的ケア児問題というのは、約二万人ぐらいいるんですけれども、それに対しての
対策がこの数年間なされていなかったということに初めて気がついて、それで永田町子ども未来
会議という超党派の勉強会をつくりました。
普通、超党派の議員を入れる勉強会というのは、誰でも入ってくるような、そういう
委員会、勉強会が多いと思うんですけれども、これは特殊な能力というか、看護師さんだとか、あるいは
学校の先生だとか、あるいは医療的ケア児を抱えている先生だとか、そういう特殊な先生だけに絞って実質的な協議をしよう、その協議の中で、
文科省や厚労省の優れた
行政官にも入ってもらって、その人
たちに具体的な政策の立案をやってもらおう、その人
たちには、各
省庁のトップクラスも含めて、了解を得て出してもらおうという、今までの超党派の勉強会とは相当違った形を取らせてもらいました。
それはどうしてかというと、今の官僚、ある
意味ではかわいそうだ、自分の理想とかあるいは理念とかということを国のために実施をしたいという意欲を持っていても、それがなかなかできないという
状況の中にあるのではないかと。
私は、かつて、私の農水省の大先輩である伊東正義さん、この方は当時の農林
大臣であった河野一郎さんと大げんかをして、それで本省の局長から
地方営林局の局長に飛ばされるんです。二段階ぐらいの降格です。そのときに、農水省の若手の官僚、大体課長補佐から若手の課長ぐらいが伊東正義帰還運動というのをやって、
大臣が替わった後、すぐ水産庁長官で呼び戻し、その後、政界にも進出をしていくという。その伊東正義さんが、私
たち、若手だったときに、しょっちゅうお昼御飯に呼びながら、昔の話をしてくれるんですね、俺のときはこうだったと。そうやって、彼の立場で若手官僚に元気をつける、そして勉強してもらうという努力をしておりました。
私は、文科
大臣、大変優れた資質を持っておられますから、文科
行政のトップであると同時に、
文科省の若手官僚をしっかり鍛え上げていく、それには、その人
たちの、若手官僚の希望あるいは彼らの持っている理想というものをいつもくみ上げて、それを
行政に反映させていくという努力を是非行っていただきたいと思うんです。
この子ども未来
会議に出てくる厚労省と
文科省の役人、目を輝かせていろいろな
議論をしてくれます。きっと楽しいんだと
思います、この勉強会に参加することが。そんな会をもっとつくり上げたらいいのではないかというふうに
思います。
モデル事業は数に限りが、まだ今回はあるんだと
思いますけれども、是非大きく拡大をしていただけるように
お願いをしておきます。
さて、その次に、大学
教育あるいは大学の在り方について少し
議論したいと
思います。
今から十数年前にシンガポールのリー・クアンユーさんが
日本に参りまして、当時、民主党政権になった直後だったので、民主党の幹部の人
たちがお昼御飯、夕御飯かな、お呼ばれしました。その中でいろいろな
議論をしたんですけれども、そのときに、リー・クアンユーさんというのは当時シンガポールに世界でも有数の大学をつくろうということで努力をしていたんですね、その経緯の話をして、リー・クアンユーさんが言ったのは、まあ、あんたにそんなこと言われたくないと思ったんですけれども、世界の大学のレベルではアメリカの大学がレベルが一番だと思う、
日本はもっとアメリカの大学のレベルを勉強して、そしてそれに追いつかないといけませんねということを軽く言われました。
私も確かにそうだと思うんですね。この間の大学の役割なり、
コロナの問題に関して大学の役割が果たしているものは、本来税金が入っている大学ですから、もっとあってしかるべきだ。ところが、今の大学は、
地方大学も含めて、中央の大学もその役割を十分に果たしているんだろうか。もちろん、大学に対する
補助金の率が中国などと比べて非常に低いということもあるんでしょうけれども、でも、どこかに、今の大学の在り方に大きな
課題があるんじゃないだろうか、そんなふうに思うんですね。
そこで、
文科省に
お願いをしたいというか、したらどうですかということを申し上げたいのは、昨年、今より少し前だったですかね、
小中学校の一斉休校というのをやりましたですね。
高校もそうだったのかな。この
影響が、どんなふうに
影響が出ているのか、その
影響を
地域ごとに、
地域の中核の大学を中心として検証してもらったらどうでしょうか。これは大学のレベルを引き上げることにもなるし、
地域ごとにどういう
状況だったのかということを歴史的な検証としてしっかりと保存しておくことがとても大事だと
思います。
文科
行政だけではなくて、その
地域における
コロナの
状況がどうだったのかということも含めて、幅広く
地域の大学に参加をしてもらう。それを幅広く、オンラインなんかで、
ICTのウェブ上で公表していく。公表していくことによって、ほかの
地域の大学がどういう研究をしているのかということをお互いに分かり合っていくということがとても大事なんじゃないかと思うんです。それが結果的には大学のレベルを引き上げることにつながるんじゃないかというふうに思うんですけれども、
大臣、いかがでしょうか。