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大門実紀史君 これは、商工
会議所、中小
企業団体などから、この建議については、中小
企業の部分ですね、大変不満というか、疑問や怒りの声が上がっておりますね。中小
企業の実情を分かっていないと、上から目線だということだけじゃなくて。先週京都でお会いした商工
会議所の役員をされている中小
企業の社長さんはこんなことをおっしゃっていましたけど、今回の建議というのは、竹中平蔵さん、アトキンソンさんなんかの新自由主義の学者とか
経済評論家の考えに、補助金、お金を削りたい
財務省主計局が乗っかった、たちの悪い作文だというふうに、大変、現場の
会社経営している方まで見抜くような、あからさまといいますか、ひどい、現場の今頑張っている
人たちを何だと思っているのかというようなものをわざわざ二十五日に出されたわけですね。
大体、この最初の歳出改革部会で議論された土居先生とかも含めて、
委員の方もすごいことをおっしゃっていますよね。給付金についてはとにかく予定どおり終息すべきだと。給付金の期限ずるずる先延べしたら、本来は新陳代謝が促される機会が奪われてしまうと。要するに助けなくていいところまで助けているんだみたいなこととか、要するにゾンビ
企業がいっぱいいるような、何といいますか、こんなことをこういうときに言えるのかと、どんな人間の集まりなのかというふうに大変憤りを感じるわけでありますけれ
ども。
ちょっと大変問題のある建議だと。今までいろんな建議がありまして、
立場の違う、社会保障とか考え方の違うものはありましたけれど、与野党問わず今
政府挙げて現場の
人たちを救おうというときに、救わなくていいみたいな、そんなことやると新陳代謝を阻害するんだみたいなことを、よくまあこんなものが出せたなというふうに思います。
その前提になるのは、この
財政審の方に出てきますけれど、要するに中小
企業論ですね、これはアトキンソンさんとかもおっしゃっていますけど、規模が大きくなればスケールメリットが出ますから、労働生産性が高くなるのは当たり前のことでございます、当たり前のことです。労働生産性は大
企業に劣るかもしれませんけど、中小
企業事業者の中にはそもそもスケールメリットなんか目指していない
事業者はいっぱいいるわけですね。むしろ小スケールだからこそ機動性がある、あるいは技能、技術を発揮できる、
顧客のニーズにも合う、きめ細かい
サービスができるということで、そういう事業所がたくさんあって
日本経済というのはもっているわけだというふうに思うわけですね。
ですから、労働生産だけで
経済社会を全て語ることそのもの自体がおかしいと思うんですけれ
ども、そういうものに基づいてこういうストーリーが描かれているということだというふうに思います。
麻生大臣にお聞きいたしますけれど、今こういう
状況でありまして、
金融庁の先ほどの話じゃありませんけど、まず頑張っているところを支援して、経営
改善とかいろんなことはその後だと、まずそういうことがあるというふうに思いますし、今、
経済というのは多様性ですから、多様性ですから、一本の物差しで測って、もう新陳代謝をすべき
企業なんだというような言い方することそのものがおかしいと思いますし、特に第三波の渦中でございますから、これは自己責任ではありません、コロナなんですから、政治は中小
企業を支援するということが先決だと思います。
これはもう与野党問わずでありまして、こんな潰れるところは潰れろみたいな言い方は政治家が言うことではないというふうに思いますが、
大臣はいかがお考えでしょうか。