運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

2020-12-25 第203回国会 衆議院 議院運営委員会 第11号 公式Web版

  1. 会議録情報

    令和二年十二月二十五日(金曜日)     午後一時開議  出席委員    委員長 高木  毅君    理事 御法川信英君 理事 丹羽 秀樹君    理事 盛山 正仁君 理事 大塚 高司君    理事 松本 洋平君 理事 福田 達夫君    理事 青柳陽一郎君 理事 小川 淳也君    理事 佐藤 英道君       高村 正大君    武部  新君       根本 幸典君    黒岩 宇洋君       辻元 清美君    宮本  徹君       遠藤  敬君    浅野  哲君     …………………………………    議長           大島 理森君    副議長          赤松 広隆君    議員           安倍 晋三君    事務総長         岡田 憲治君     ――――――――――――― 委員の異動 十二月二十五日  辞任         補欠選任   武内 則男君     黒岩 宇洋君   日吉 雄太君     辻元 清美君   塩川 鉄也君     宮本  徹君 同日  辞任         補欠選任   黒岩 宇洋君     武内 則男君   辻元 清美君     日吉 雄太君   宮本  徹君     塩川 鉄也君 同月二十四日  理事武内則男君同日理事辞任につき、その補欠として小川淳也君が委員長の指名で理事に選任された。     ――――――――――――― 十二月四日  一、行政監視院法案辻元清美君外五名提出、第百九十八回国会衆法第三一号)  二、国会法の一部を改正する法律案辻元清美君外五名提出、第百九十八回国会衆法第三二号)  三、国会法等改正に関する件  四、議長よりの諮問事項  五、その他議院運営委員会の所管に属する事項 の閉会中審査を本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  議員安倍晋三君からの答弁を訂正する発言      ――――◇―――――
  2. 高木毅

    高木委員長 これより会議を開きます。  まず、理事辞任及び補欠選任についてでありますが、昨二十四日、理事武内則男君が理事辞任されました。よって、委員長は、後任の理事小川淳也君を指名いたしましたので、御了承願います。     ―――――――――――――
  3. 高木毅

    高木委員長 次に、御報告申し上げます。  昨二十四日、議員安倍晋三君から、大島議長宛てに、本会議及び委員会において、内閣総理大臣として行った答弁について、訂正する発言を行わせていただきたい旨の申出がありました。  本件につきましては、理事会における協議に基づき、本委員会で行うこととなりました。  この際、議員安倍晋三君の発言を許可するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 高木毅

    高木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。  安倍晋三君。
  5. 安倍晋三

    安倍議員 昨日、私の政治団体である安倍晋後援会政治資金収支報告書、二〇一七年、二〇一八年、二〇一九年の三年分についての修正を行いました。  これは、今般の桜を見る会の前夜に行われていた夕食会に関する捜査の結果新たに判明した事実、すなわち、同夕食会開催費用の一部を後援会として支出していたにもかかわらず、それを記載しなかったとの事実が判明したことから、その修正を行ったものであります。  こうした会計処理については、私が知らない中で行われていたこととはいえ、道義的責任を痛感しております。深く深く反省いたすとともに、国民皆様、そして全ての国会議員皆様に、心からおわび申し上げたいと思います。  桜を見る会前夜の夕食会につきましては、令和元年秋臨時国会、本年の通常国会において、幾度も答弁をさせていただきました。  その中で、安倍晋後援会夕食会の主催はしたものの、契約主体はあくまでも個々参加者であった。後援会としては収入もないし、支出もしていない。したがって、政治資金収支報告書に記載する必要はないと認識していた。夕食会における飲食代会費会場費を含め、支払い個々参加者からの支払い完結していた。以上から、政治資金規正法などに触れるようなことはないとの認識であるといった趣旨の説明を繰り返しさせていただきました。  しかしながら、結果としてこれらの答弁の中には事実に反するものがございました。  昨日、大島衆議院議長山東参議院議長に対し、さきの本会議及び委員会において当時の内閣総理大臣として行った答弁を正すための機会をいただきたいとの申出提出させていただきました。本日、国会の御配慮によりこのような機会をいただきましたことに、心より感謝いたします。  本日、この議院運営委員会の場におきまして、改めて事実関係を説明し、答弁を正したいと思います。  改めて、全ての国会議員皆様に深く心よりおわび申し上げます。     ―――――――――――――
  6. 高木毅

    高木委員長 ただいまの発言について確認発言を求められておりますので、順次これを許します。丹羽秀樹君。
  7. 丹羽秀樹

    丹羽委員 自由民主党の丹羽秀樹です。  本日は、内閣総理大臣として行った答弁について、事実と異なる部分があったことが判明したため、答弁を訂正する発言を行わせていただきたいとの安倍総理みずからの申出を受け、国会における議院運営委員会という公開の場で、また、議事録に残る形で、先ほどの発言がなされたものであります。  安倍総理発言は、秘書による事実とは異なる報告に基づき、補填の実態を知らないまま答弁してしまったので、これを訂正したい、道義的責任を感じているという内容でありましたが、総理大臣国会答弁が大変重いものであるということは言うまでもありません。答弁前提質問を続けてきた野党議員はもちろん、疑念を抱いている国民皆様に対しても、この公開の場において、丁寧でわかりやすい説明をしていただきたいと思います。  そこで、これから何点か確認をさせていただきます。  昨日、議長答弁訂正申出をされた理由、並びに、本日、この委員会に出席し、この場に立たれた理由は何でしょうか。あわせて、秘書監督責任は一義的に議員責任であると考えていますが、どのように思われますか。
  8. 安倍晋三

    安倍議員 桜を見る会前夜の会合につきまして、先ほど冒頭お話をさせていただきましたように、会費完結をしていたのかどうかということでありました。  私は、五千円を徴収しているということは、秘書の誰かから聞いて知っておりました。その際、それで完結をしているんだろう、こう考えていたところでございますが、この問題が国会で取り上げられる中において、事務所に改めて確認をしたところであります。  全て賄っているんだねという形で確認をしたら、そのとおりであるということでございました。そして、その後、また改めて、会場費も含めてそれは賄っているんだねという確認をしたところでありますが、そうであった、こういうことでございまして、当時、私が知り得た認識において答弁をさせていただいたところでございますが、結果として間違った答弁をすることになり、国会に対する国民信頼を傷つけることになった、その政治的責任の重さ、痛感をしているところでございます。  そして、今回、直ちにそうした間違いは正さなければならない、捜査が終わり、処分が決定した時点において、こうした形で、大島議長議運の場で答弁を正させていただきたいという提案をさせていただき、認めていただいたこと、感謝をしているところでございます。改めて、国民皆様に、そして全ての国会議員皆様おわびを申し上げたいと思うところでございます。  そうした会計処理が私の知らない中で行われていたこととはいえ、国会議員として道義的責任政治的責任は重たいものがあるわけでございまして、そのことを痛感しております。この上は、そうした深い反省の上に立って、本当意味国民から信頼され、議員として国家国民に対してその責任を果たしていくことができるよう、全力を尽くしていきたい、こう考えております。
  9. 丹羽秀樹

    丹羽委員 在任中に安倍総理におかれましては衆参の本会議委員会答弁を繰り返されましたが、結果的に、今の御発言の中であったとおり、事実と違う答弁となりました。  事務所会計処理等につきましても、以前から詳細かつ厳格に確認していれば、もっと早くこの全容を把握できたはずではなかったのか、こういったことが起きなかったのではないかと思いますが、その辺はどのようにお考えでしょうか。
  10. 安倍晋三

    安倍議員 事務所政治団体等については、例えば安倍晋後援会は、代表たる地元の第一秘書、そして会計責任者がおりますが、に任せてきたところでございます。他の政治団体等もございますが、それぞれの会計責任者に任せてきた。そして、それでずっと間違いがなかったわけでございます。  私の秘書、また事務所においては、かつて、例えば年金の問題があったときに、支払っているかどうか、これは多くの議員が指摘をされたところでありますが、私が例えば議員から官房副長官になり、またもとに戻る、こういう中において、一切空白の期間なく、しっかりと事務的に対応してくれました。また、事務所費の問題についても、一切、これはきっちりと経理上処理をしてくれておりましたので、当然、信頼をしてきたところでございます。  しかしながら、今回のことについても、私がむしろ、五千円では足りなかったのではないかの観点から秘書をある意味問い詰めていれば、その段階で計上すべきものがわかったわけでありまして、その段階で計上していれば、修正して計上していれば、これは問題がなかったのでございまして、そういう意味においては、大変じくじたるものがあるということでございます。
  11. 丹羽秀樹

    丹羽委員 今回の件につきまして、国民の多くの皆さん方が、政治への信頼を大きく失墜させたというふうに感じているというふうに思っておりますし、今後、安倍総理がどのように説明責任をより一層果たしていくのか、また、信頼回復を図っていくのかということについて、お気持ちをお聞かせいただきたいと思います。
  12. 安倍晋三

    安倍議員 昨日も、記者会見を開催させていただきまして、国民皆様に対して御説明をし、また、おわびを申し上げたところでございます。本日も、今回、衆議院参議院、それぞれの議運において、御説明答弁を正し、おわびをさせていただく考えでございます。こうした問題等において、私の政治的責任は極めて重いと自覚をしており、真摯に受けとめています。  今後、政治における私に対する信頼を回復するためにあらゆる努力を重ねていきたい、こう思っております。まずは、例えば、政治活動事務所運営等々、後援会活動等資金について透明性を徹底していくということ、また、私自身責任を持ってそうしたことを徹底していきたい、こう考えております。
  13. 丹羽秀樹

    丹羽委員 これで質問を終わりますが、今後、このような、憲政の場でこういった事態が二度と起きないように、我々議員一人一人も襟を正してしっかりやっていかなければいけないと申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。
  14. 高木毅

  15. 黒岩宇洋

    黒岩委員 立憲民主党黒岩宇洋でございます。  早速ですけれども、私、きのうの総理会見、これをお聞きして、テープ起こしもしっかり読みましたけれども、不明な点だらけです。ただ、もう時間が限られていますので、前夜祭差額補填について伺います。  前夜祭の実際の一人当たりのかかった会費というのは幾らで、そして一人当たり五千円以上分幾ら補填したのか、お答えください。
  16. 安倍晋三

    安倍議員 今回の収支報告書におきまして、会費収入が二百二十九万三千円でございます。そして、これは平成二十八年ですね、宴会費収入として三百五十五万一千百円ということであります。そして二十九年、これは会費収入が二百四十一万円、そして宴会費収入が四百二十七万八百六十円。そして三十年においては、三百三万五千円が会費収入、そして宴会費収入、四百四十八万四千七百円。そして令和元年においては、会費収入が三百八十八万五千円、宴会費が六百三十四万二千七百三十二円ということでございまして、つまり、会費収入は、これは五千円を参加者から集めている費用であるということでありますが、宴会費自体には、実際かかった費用であった、こういうことでございます。
  17. 黒岩宇洋

    黒岩委員 相変わらず全然答えていないんですけれども、総理、この場は、今までの予算委員会と違って、本会議と違って、事実と異なったことを言ってきたのを、これを弁解する場ですからね。今も、一人当たり幾らかと聞いているんですよ。  これは特捜部の発表によりますと、二〇一六年から一九年、四年間の間で、ホテルへの支出は計千八百六十五万円、そして、参加者からの会費一人五千円ずつ、これは千百五十七万、この間の七百八万が安倍氏側の補填分だとなります。  そうすると、千百五十七万円を一人五千円の会費で割ると約二千三百人の参加になるわけです。そして、この二千三百人の参加に七百八万円の補填が使われたわけですから、七百八万円を約二千三百人で割るときっちり三千円なんですよ。ということは、一人当たり会費は八千円で、そして差額は三千円、これを補填して、五千円の会費をもらった、こういうことでよろしいですね。
  18. 安倍晋三

    安倍議員 それは、毎年毎年ではなくて、全部まとめたのでよろしいんでしょうか。(黒岩委員「そうです。だから、それでよろしいんですね」と呼ぶ)  いや、ですから、最初答弁させていただきましたのは、二十八年、二十九年、三十年……(黒岩委員「いやいや、だから、一人当たり八千円で、三千円補填でいいですね」と呼ぶ)今、その説明をさせていただいておりますので最後まで聞いていただきたいんですが、二十八年、二十九年、三十年、元年、それぞれ人数も違いますし、かかった費用も実は違うわけでございます。ですから、それを通年、全て、四年間まとめて幾らだったかということではなくて、毎年毎年それは違うわけであります。  別にごまかしているわけではなくて、二十八年がどうだったか、二十九年がどうだったか、三十年がどうだったか、元年がどうだったかということで今お話をさせていただいているわけでございまして、そして、そのときの参加者で割れば、その年々のこれは一人頭幾らだったかということが出てくるわけでございます。  ただ、質問通告いただいておりませんので、その詳細は、一人頭幾らだったかということについて、私の手元にはないのでございますが、それはそのときの参加人数で割れば出てくるということなんだろう、こう思います。
  19. 黒岩宇洋

    黒岩委員 これは、国会でも本当に一人当たり幾らなんだということはずっと疑念になっていたわけですよ。通告とかそういうことをおっしゃらないでください。だって、秘書にだまされたんでしょう、総理。だから、だまされたということは、それをしっかりと把握して、きょう弁明しにいらっしゃったと私は思っていますよ。  今申し上げたとおり、計算上、だから八千円で、四割引き、四割補填したわけですから、総理はその参加者利益供与がないとおっしゃいますけれども、四割引きですもの。こんなもの、利益供与に決まっていますよ。  総理、これは明細書を見ていれば、各年各年、簡単にわかるわけですよ。この一年間、これだけ議論になった。みんな、疑念だった。明細書を見ればすぐにわかる。そして、今回、秘書が事実を告げていなかった理由。現時点において、総理は、ホテル側明細書というものは、コピーなりなんなり御自身ごらんになられましたか。
  20. 安倍晋三

    安倍議員 利益供与というふうに今お話をされたのでございますが、もちろん、この中には会場費等が入っているわけであります。会場費等々については、いわば、これは計上していなかったのでございますが、計上して、利益に当たらないという総務省の見解があるということは御承知のとおりなんだろう、こう思う次第でございます。  その上において、明細については、これは再三今までお答えをさせていただいているところでございますし、また、昨日も記者会見でもお答えをさせていただいたところでございますが、明細書については、秘書確認したところ、事務所にはないということでございました。そして、秘書として、責任者は、明細書を見たという認識はないけれども、請求書は見ている、こういうことでございます。  ホテル側としては、当然、請求書明細書をあわせて提出しているという認識であろうというふうに思うのでございますが、ですから、明細書そのものはもちろん存在をするのでございますが、ホテル側については、あのときの予算委員会でのやりとりでもそうだったんですが、ホテル側に対してその明細書を出せということについては、営業上の秘密があるので、公開前提にしては明細書をお出しすることはできないということであったというふうに承知をしているところでございます。
  21. 黒岩宇洋

    黒岩委員 今、テレビ中継ごらんになっている方は、またさっぱりわからぬなと。だって、今までの予算委員会、本会議等答弁と一緒ですもの。  総理、一年間、これだけ疑念にさらされてきたんですよ。明細書を見ればすぐにわかる。今言ったように、秘書がこれは事実でなかったということを言って、それでもまだ明細書を見ていない。これは、ここまで秘書に全て任せ切る、これも私は信じられない。  加えて、きょうこの場で、総理自身が、事実を知りたいという思いが全くない、そして、国民に真相を知らせようという気が全くないということがはっきりわかったということをまず断じさせていただきます。  ちょっと話題をかえますけれども、私、この間、当初のころ、ホテルニューオータニ確認して、そちらで出るおすしというのはどこのお店のものですかと。こういう答えでした、全てニューオータニに入っている久兵衛から出ますと。私は、それをしっかり聞いたものですから、それを、しかも国会の外ですね、外で、久兵衛のおすしが出ているかもしれないと伝聞をそのまま言った。  今回、総理は、秘書から伝えられた、まさに伝聞で、例えば、この後援会前夜祭支出に全く事務所も関与していない、全くないと断言までしているわけですね。  そう考えると、そして、私のその発言について、総理はこの国会で、真っ赤なうそだと、うそつき呼ばわりしましたよね。伝聞で聞いたことを、そのまま国会の外でこうだったと言ったことにして、私をうそつき呼ばわりした。  ということは、この総理うそつき定義でいえば、総理伝聞で言ったことが全て、しかも事実じゃなかった。私の場合は、事実かどうかだってまだ明細書を見ていないからはっきりしていない。ということは、総理定義でいうと、秘書からの伝聞で、結果的に事実でなかったということは、これは全てうそだったということですよね、ことになる。  だから、総理、私、国会で最も総理うそをつかれた私も含めて、国民に対して、国会うそをついたということを謝罪していただけませんか。
  22. 安倍晋三

    安倍議員 ちなみに、久兵衛自身は、この前夜の会合にはおすしを提供していないということを明確にしている、このように思いますので、そのことは申し上げておきたいと思います。  これは、冒頭申し上げましたように、秘書、私の事務所から確認をする中において、当時、私の認識の限りにおいて答弁をさせていただいたことでございますが、結果として事実と違う答弁をしてしまったことにつきましては、国民皆様に、あるいは黒岩議員を含め与野党全ての国会議員皆様おわび申し上げたいと思います。
  23. 黒岩宇洋

    黒岩委員 これも報道ベースですけれども、その久兵衛の話は、ある新聞が、久兵衛の本店は出していないと述べたと。でも、これ、支店の話ですからね。だから、これも明細書さえ出してくれればはっきりわかるんですよ。だから、こんな水かけ論はもうこのぐらいにしておいて、総理本当に、結果的に虚実を語ったということが大きな問題だと思います。  この間のやりとりで、総理は、当初のころから、ニューオータニなど一流ホテル明細書を発行していないという、こんなもの、世間常識からは考えられない、あり得ないことを平気で答弁していましたよね。後で聞けば、これも秘書がそう言ったからだと。  例えば、八百五十人の参加者が、一人一人がホテル契約をした、これは、法律家なら百人、これは絶対にあり得ないと言う。こんなまさに社会常識すら総理自身で判断できず、秘書の言いなりで、だまされて答弁していたということですか。お答えください。
  24. 安倍晋三

    安倍議員 私自身は、当時、不足分が発生しているということは承知しておりませんでした。秘書に何回か確認したところ、五千円で完結をしている、また、会場費も含めてそれは完結をしているという話でございました。  実際、五千円を徴収していることは私も承知をしておりましたし、また、ニューオータニ側参加者一人一人に対しまして飲食費と書いた領収書を発行していたということについても、私は承知をしておりました。ですから、その中で恐らく賄ったんだろうな、こう思った次第でございますし、多くの参加者ニューオータニ宿泊をしているということでございますので、そうなんだろうと思いました。  そもそも、そうした不足費、例えば会場費等についても認められているわけでありますから、それをしっかりと計上していれば、そもそもそれは問題がなかったわけでございますし、今回も、我々の事務所が行った会計上の立てかえ費についても、これは寄附には当たらない、利益を供与するには当たらないという判断を捜査当局がされたというふうに承知をしているところでございますので、そもそも最初段階でそれを私がわかっていれば、そうした処理を行っていたということではないかと思います。
  25. 黒岩宇洋

    黒岩委員 総理、どんなに苦し紛れの言いわけを言っても、今私が申し上げたとおり、一流ホテル明細書を発行するなんて、誰もがそう思います。だから、こういう社会常識本当に知らないでうのみにしていたら、悪いけれども、本当にうぶで世間知らずのお坊ちゃまですよ。  私は、二度も総理経験のあるベテランの総理が、そんなことはないと思っていますよ。しかも、自分政治生命にかかわるような、こんな国会審議に対して、秘書の言うことを全部うのみにしていた。とても信じられない。本当だとは思えない。私は、さらなるうそが今のこの弁明で始まった、こう思わざるを得ないということとしておきます。  最後に、総理総理の言うことが事実なら総理も大変な思いをされましたよね。何せ、東京の秘書が、金庫に入っていた総理お金を、勝手にですよ、総理の意思ではなく、差額補填に使っていた。これは明らかに、今までの判例を見ても業務横領罪が成立する可能性が極めて高い。総理からすれば、何せ、自分お金を勝手に使った、しかも差額補填した、うそをついていた。相当憤っているでしょう。  総理、この該当者業務横領罪で告訴を当然するんでしょうね。
  26. 安倍晋三

    安倍議員 総理としてのほぼ八年間の間、例えば議員会館に私は一度か二度しか行っていないわけでございます。一方、例えば、私の食費、会食費、あるいは交通費宿泊費、また、妻の宿泊費交通費等もありますし公租公課もございます。そしてまた、例えば、歳費の返済、これは三割返済をしておりますので一年間に一千二百万円ほどになるわけでありますが、そうした請求は全て事務所に来るわけでありまして、それを現金で振り込まなければならないのでございまして、そうしたことについて私が一つ一つ指示をするということは総理大臣でございますからできないのでございますので、総理在任中は、秘書に、私が口座からおろしたお金を大体中心に、共用資金として置いているものからそれの支出を行っているわけでございます。  そして、今までも間違いがなかったわけでございまして、今、結果としてこうなったことにつきまして、当該の責任者大変責任を痛感しておりまして、昨日辞職をしたところでございますが、そうしたことで訴えるという考え方は、長年私に仕えてくれたのは事実でございますので、訴えるという考え方はございません。そもそも、私自身がそれは一番最初にしっかりと気づいて指摘するべきだった、このように思います。
  27. 黒岩宇洋

    黒岩委員 告訴しないと。  できるわけないですよ。だって、今、お聞きになって、告訴しないと。本来、総理のおっしゃることが正しいんだったら、七百万ものお金を勝手に使われた秘書ですよ、そんなもの、憤りで、しかもこれだけ今さらしものになっている、そこで本来ならもう告訴するというのは当然だと思いますが、しないということは、やはり独断でこんなことは秘書に任せていなかったことの私は証拠だと思いますよ。  最後に、やはりまだまだ疑惑というものは、むしろ、疑念が晴れるどころか疑念は深まったと思います。今後、しっかりと証人喚問に応じてもらって、総理からもさらなる答弁を、説明を求めて、私の質問を終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。
  28. 高木毅

    高木委員長 次に、辻元清美君。
  29. 辻元清美

    辻元委員 総理は、先ほど、私の政治責任は極めて重いとおっしゃいました。  私が予算委員会質問したときも、私がここで総理大臣として答弁するということについては、全ての発言責任が伴うとおっしゃいました。  国民の中には、議員辞職に値するのではないかという声があることを承知していますか。
  30. 安倍晋三

    安倍議員 承知をしております。
  31. 辻元清美

    辻元委員 例えば民間の企業を考えてみてください。社長が、公の場で虚偽、うそ説明を百回以上やって、社員にだまされましたと言いわけをして、通用しますか。社員には責任をとらせて、自分は何も身を切らずに、初心に返って全力を尽くします、こんなことが許されると思いますか。民間の企業なら、コンプライアンス失格、社長は辞職だと思いますよ。  これ以上のことをあなたはこの立法府でやったという自覚がありますか。御自分の過ちは、民間常識、コンプライアンスの基準に照らしたら議員辞職に値すると思いませんか。いかがですか。
  32. 安倍晋三

    安倍議員 大変今厳しい御指摘を辻元議員からいただきました。  確かに、会計処理等が私自身が知らない中で行われていたこととはいえ、当然、重い道義的責任があると考えておりますし、また、責任者確認をした中において、私の認識の限りにおいて答弁をしてきたのでございますが、しかし、結果としてその答弁が間違っていたということでございますので、その責任はひとえに私自身にあるわけでございまして、その上において、今回の出来事の反省の上に立って、国民信頼を回復するためにあらゆる努力を重ねていきたい、こう考えているところでございますし、より、身を一層引き締めながら研さんを重ねていく、初心に立ち返り努力をしていきたい、こう考えております。
  33. 辻元清美

    辻元委員 民間の会社だったら通用しないし、そんな会社は信用を失って潰れてしまいます。私は日本を潰したくないです。今、新型コロナウイルスの感染症が広がり、ここで総理大臣答弁する言葉がうそだったら、感染症対策でもしもうそが、いや、官僚にだまされました、秘書にだまされました、命にかかわる答弁につながるかもしれない。国会で虚偽の答弁をするということは、そういうことなんですよ。  道徳心とか愛国心、人一倍おっしゃっていたじゃないですか。子供の教育にも悪いです。けじめをつけて議員辞職なさる、いかがでしょうか。
  34. 安倍晋三

    安倍議員 厳しい御指摘をいただきました。  この反省の上に立って、そうした御批判、拳々服膺しながら、信頼を回復するための努力を重ねていきたい。そして、私に課せられた責任をしっかりと果たしていきたい。また、一議員として、国家国民の御期待に応えていくことができるように、全力を尽くしてまいる決意でございます。
  35. 辻元清美

    辻元委員 総理は、きのう、国民から見て一点の曇りもないように、透明性を確保していく、私自身責任を持って徹底していく。  今、黒岩議員で焦点の一つだった明細書ですよ。明細書について、総理は相変わらず、公表を求められるような発行はホテルはしないと言っている。これは秘書確認したんでしょう。その秘書は、あなたにうそ説明をしていたわけですよね。この二つのホテルは、明細書について要求があれば、NHKのインタビューに、かつてから、再発行すると。そして、ANAインターコンチは、七年間再発行できるというようなことを答えていますよ。  総理に申し上げます。透明性を確保するのであれば、あなた自身ホテルにこの明細書請求して、本委員会提出してください。いかがですか。
  36. 安倍晋三

    安倍議員 ちなみに、ANAホテル確認をとった秘書は……(辻元委員秘書でしょう」と呼ぶ)いや、人は、私が確認をした秘書とは別の秘書で、責任者とは違う、今回責任をとってやめた秘書とは別の者でございますが、別の秘書でございますが、その上で申し上げますと、最初に申し上げた営業上の秘密ということについて、明細書を出さないという立場は変わっていないというふうに私は承知をしております。  いずれにせよ、こうした明細書等についても、恐らく検察側もそうした明細書等についてはしっかりと把握した上において今回の判断を下しているもの、こう考えるところでございます。  私どもといたしましても、既に、先ほど申し上げましたように、お支払いをした全体総額については黒岩議員とのやりとりにおいて既にお話をさせていただいているわけでございますから、明細書の中がどうあれ、それは、今回の検察側の判断は、これは変わらないわけでございまして、私たちが殊さらその明細書を隠さなければいけないという立場では当然ないわけでございまして、既に、事務所において補填を行っているということは既に明確にさせていただいている、訂正をさせていただいているわけでございます。
  37. 辻元清美

    辻元委員 態度、変わっていないですよ。同じことを繰り返しているんですよ。  じゃ、事務所補填、これは政治資金規正報告書です。これを点検しました。お聞きします。  例えば、問題になっていた、ことしの五月二十七日に提出した、昨年分の報告が出ております。ホテルニューオータニに、補填分は、多分これは補填分なんです、二百六十万四千九百八円とか出ているんです。しかし、これを見ていただいたら、領収書等亡失届一覧表、領収書をなくしているという届出を同時に三年分やっているわけです。領収書がないのに、なぜ細かい数字まで、領収書をなくしているって、三年間、なくしているんですよ。  昨年、これは五月で問題になっていたときにも、領収書をなくしているというのを添付しているわけです。ここで問題になっていた。領収書が、ここに、見てください、なくしたと出ているわけですね。  あなた、自分収支報告書確認せずにここに来られているんですか。確認しているんですか。ここで説明するために来られているんでしょう。今、訂正しましたからとそこでおっしゃったじゃないですか。領収書をなくしているんですよ。亡失届。なくしました、三年分。なぜ、領収書がないのに細かい数字まで書けるんですか。説明してください。
  38. 安倍晋三

    安倍議員 それは、いわば、これは確認をとる必要がございますが、訂正に当たっては、弁護士が当局の指摘を踏まえて訂正を行っている、このように認識をしております。
  39. 辻元清美

    辻元委員 三年間とも領収書をなくしましたという届出を添付しているということは、領収書がないのに細かい数字まで書けるということは、帳簿があるということなんですよ。  総理確認していただけますか。そして、その帳簿を出してください、ここに。いかがでしょうか。
  40. 安倍晋三

    安倍議員 帳簿というのは何の帳簿でしょうか。
  41. 辻元清美

    辻元委員 こういうのを裏帳簿というんですよ。  要するに、政治資金以外のところのお金の出入りを細かく帳簿につけていないと、わかりますか、領収書をなくしたという、全部領収書をなくしているわけですから。  二つ考えられるわけです。  領収書の宛名が公表できない宛名だったから、領収書をなくしているとしているのか。その場合は、例えば、総理資金管理団体、あなたが代表である資金管理団体の晋和会で領収書を切っていたら、あなた自身に、晋和会の方の収支報告書も虚偽になってしまいます。あなたが代表だから、その場合は、あなた自身が規正法第二十五条二項の違反に当たって刑事責任を問われる可能性があるから、宛名が違うから領収書をなくしたことにしているのか。  もう一つは、領収書本当に捨てちゃった。しかし、帳簿があったから細かい数字までちゃんと書けている。これは、政治資金の流れをフォローしている帳簿とは別の帳簿が安倍事務所には存在するということです。じゃないと、ここに細かいことを書けないですよ。いかがですか。
  42. 安倍晋三

    安倍議員 そんなものはないというふうに認識をしております。  その上に立って、いわば、どうして訂正できたのかということなんだろうと思いますが、これは、捜査当局の指摘を受けて、このような額に訂正しろということも含めて訂正をしているんだろうと。今、急に御質問ですから、私の大体認識の限りでお答えをさせていただいているところでございますが、その中において訂正をさせていただいたんだろう、このように思います。  このことについても、事前に言っていただければ、事前に十分に準備をすることができたのでございますが、全くそれはなかったのでございますので、こういう答弁になっていることを申しわけないと思います。
  43. 辻元清美

    辻元委員 ここに出てくるのに、私たちは、ホテル領収書明細書について、ここでもう何時間も議論したんですよ。なのに、その明細書も知りません、ホテル領収書も去年の分までなくしているという、そして、それも知らない。何しにここに来られたんですか。全く透明性の確保とかなっていないじゃないですか。  収支報告書を訂正したのは、違法状態を解消するためですよね。じゃ、三年間は収支報告書を訂正しておりますけれども、あなたは七回やっていますよ。残りの四回は違法状態のまま放置しているということになるんじゃないですか。いかがですか。
  44. 安倍晋三

    安倍議員 この収支報告書については、会計帳簿等の保存期間、収支報告書の保存、閲覧期間が三年であることに加えて、後援会において過年度領収書などを保有していないことなどから、弁護士などとも協議の上、現在公開されている平成二十九年から令和元年までの三年間について修正することとしたところでございます。収支報告書の保存、閲覧期間や会計帳簿の保存期間が経過をしておりまして、既に関係書類が廃棄をされているため、事務所において支出等の正確な把握が困難だったことから、平成二十九年以降ということにさせていただいたということでございます。  それと、先ほどのいわば訂正額等についてでございますが、具体的には、開催当日に参加者皆様からいただいた参加費用の合計額を……(辻元委員「そんなことは聞いていないです。委員長。相変わらず、態度が全然変わっていないじゃないですか。聞いていないことまで」と呼ぶ)
  45. 高木毅

    高木委員長 静かにしてください。答弁中です。
  46. 安倍晋三

    安倍議員 具体的に……(辻元委員おわびされに来たんじゃないんですか」と呼ぶ)いや、先ほど御指摘のあった点についてなんですが、これは各報道機関にコメントとして発表されている、きょう発表させていただいたことなんですが、開催当日に参加者皆様からいただいた参加費用の合計額を収入として計上し、ホテルから請求を受けて一括精算をいたしました会場費その他諸費用について支出として計上いたしました。  平成二十八年以前につきましては、既に、先ほども申し上げましたように、廃棄された書類も多々ございますので、今後、当局から関係書類の返還等を受けた後、改めて修正の可否等について検討したい、こう考えております。
  47. 辻元清美

    辻元委員 最後に、明細書の本委員会への提出と、この三年分、領収書をなくしたという届けをしていますから。ホテルは再発行します。税務調査などで、なくしたときは再発行します。再発行して、本委員会に出していただくということを最後に約束してください、長々説明されたんだから。  国民に、ガラス張りにします、それが私の政治責任だとおっしゃったわけでしょう。裏づけのある資料、明細書領収書を出して初めてあなたの発言を裏づけられるわけです。私が努力します、だから辞職しませんとおっしゃっているのならば、明細書領収書、本委員会に、再発行してもらって、出してください。いかがですか。
  48. 安倍晋三

    安倍議員 領収書というのは、ホテルの……(辻元委員「この三年間のホテル領収書」と呼ぶ)領収書については、これはきょう初めてその領収書を出せということでございますので、この場で領収書を出せということでございましたから、それは検討させていただきたいと思いますが、明細書につきましては、先ほど申し上げましたように、明細書自体は私の事務所にはない、あるいは、一方、もちろんホテルにはあるということだろうと思いますが、ホテルは、明細書を公表するということは、営業上の秘密に当たるので、それを前提としたものについてはお出しすることはできないということであります。  繰り返し申し上げますと、私自身明細書を隠す理由というのは何もないわけでございまして、実際、差額について補填をしていたということで、実際の事実について訂正をさせていただいたわけでございますが、そうしたことも含めて捜査当局が厳しく捜査をし、全ての書類に、明細書も含めて恐らく当たった上において、今回は寄附に当たらないという判断をしておられるわけでありますから、殊さら我々がこの明細を隠さなければいけない、私たちにはそういう理由はないということは申し上げておきたいと思います。
  49. 高木毅

    高木委員長 辻元君、申合せの時間が過ぎていますので、簡潔にお願いします。
  50. 辻元清美

    辻元委員 この期に及んで虚偽答弁を繰り返したときと同じ答弁をされています。証人喚問しかないですよ、虚偽が言えない。証人喚問を求めて、新たな疑問がいっぱい出ていますよ、この収支報告書を見ても。
  51. 高木毅

    高木委員長 辻元君、申合せの時間が過ぎておりますので、御協力をお願いします。
  52. 辻元清美

    辻元委員 証人喚問を求めて、終わります。
  53. 高木毅

    高木委員長 次に、佐藤英道君。
  54. 佐藤英道

    ○佐藤(英)委員 公明党の佐藤英道でございます。  安倍総理から、桜を見る会前夜祭に関するこれまでの国会答弁について訂正があり、また、経緯について御説明をいただきましたが、この問題が発覚した昨年十一月より、総理のお立場で政治資金に関して事実と異なる答弁をしてきたこと、それも数多く繰り返されてきたことは極めて遺憾であります。また、前総理から先ほど謝罪がありましたが、国民政治への信頼は大きく損なわれたと思います。  国会は、当然でありますが、正確な事実に基づいて議論する場であります。その意味で、今回の事態は国会の基盤を揺るがすことになりかねないものであり、立法府と行政府の関係のあり方が問われていることでないかと私は思っております。  前総理秘書ホテル側によくよく確認すれば、こうした事態は防げたはずではないでしょうか。前総理の猛省を私は促したいと思います。  一方、前総理秘書が、収支報告書の不記載により、政治資金規正法の違反で東京簡易裁判所に略式起訴されました。直近四年分だけで、収支報告書への不記載の合計額が約三千二十二万円になります。不記載が毎年、常態化されており、規正法の趣旨を大きく逸脱する行為であると言わざるを得ません。  前総理は、今回の告発に対しては不起訴となりました。それは、会計処理が前総理の知らないところで行われたということではありますが、当然、私は知らなかったで済む問題ではないと思います。その上で、何点か確認していきたい。  第一に、秘書が前総理に対して事務所は関与していないとの虚偽の説明をし、それを受けて、前総理が事実と異なる国会答弁をしてしまったということでありますが、国民から見れば、前総理本当に知らなかったのかと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。秘書による虚偽の説明をどうして信じてしまったのか、国民にわかるように御説明をいただきたいと思います。
  55. 安倍晋三

    安倍議員 まず、この責任者、例えば地元の第一秘書でございますが、これは私の父の代から事務所で身を粉にして働いてきた人物であります。私の時代になって責任者になってもらったんですが、選挙にかかわることにおいても、あるいはまた収支報告書等々についても、今まで全く問題がなかった、間違いのない秘書であったわけでありまして、彼の身を粉にした今までの働きぶりによって私も当選を確保することができたんだろうと感謝しているわけでございます。  ただ、今回、こうしたことが起こり、本人も反省の上、公設秘書を辞職したところでございます。  どうしてこうしたことになってしまったかといえば、この前夜の会合自体を開催する責任は東京の事務所が負っておりまして、そこにおいて、会費等も徴収をしながら、不足分を含めてホテルへの立てかえも行っていた、ホテルとの交渉も行っていたということであります。一方、開催の主催は安倍晋後援会でございますから、代表はこの当該の第一秘書であったわけであります。  ですから、本来であれば、東京の事務所不足分を立てかえた上において、これは立てかえたから会場費等で計上するようにということを伝えていればよかったのでございますが、前任者が既に高齢のために事務所を退職していますが、のときに計上していなかった。それを引き継いだ東京の責任者も含めて、それはそのまま放置してしまったということなんですが、東京と地元の事務所がしっかりと連携をしていれば、こうしたことは起こらなかったんだろうと思いすし、私も、国会議員として、そうした事務所内の意思疎通をよくさせておけばよかったと思います。  また、私自身が、最初からこれを国会で指摘されたときに、そこで知っていれば、当然これは、収支報告上、計上していれば問題がなかったわけでございます。捜査当局も、厳しい捜査の結果、これは寄附には当たらないという判断をしていただいておりますので、これは会場費等として計上していればそもそも何の問題もなかったわけでございますので、私自身がしっかりともっと厳しく対応しておけばよかった、このように反省をしているところでございます。
  56. 佐藤英道

    ○佐藤(英)委員 最後に、現在から思い返しまして、慎重な答弁が求められる総理大臣として、国会に対して事実とは異なる答弁を行っていたことについてどう考えているのか、また、今後どのようにして責任を果たしていこうと考えているのかお伺いして、質問を終わりたいと思います。
  57. 安倍晋三

    安倍議員 今回、結果として事実と違うことを述べてしまったこと、深く反省をしておりますし政治責任を痛感しているところでございます。  この上は、こうしたことによって失われた信頼を取り戻すために努力を重ねていきたい、こう考えているところでございます。今後とも、研さんを重ねながら、期待に応えていくことができるように全力を尽くしていきたいと思います。  ありがとうございました。
  58. 佐藤英道

    ○佐藤(英)委員 終わります。
  59. 高木毅

    高木委員長 次に、宮本徹君。
  60. 宮本徹

    宮本委員 日本共産党の宮本徹です。  検察が公表しました公訴事実を見ますと、安倍総理秘書が、共謀の上、収支報告書に記載しなかったとあります。共謀して不記載にした目的は何なのか。多額の補填利益供与を隠すためだったのではないのか。  二〇一三年分の補填は晋和会の収支報告書に記載があります。しかし、二〇一四年分以降はどの収支報告書にも不記載。報道では、安倍氏の秘書が、二〇一三年、総務省に問い合わせ、記載が必要だと確認、ところが、その後、不適切な支出だと指摘されるおそれがあったため、二〇一四年分以降は記載しないことにした、こう報道されているわけであります。  なぜ、二〇一四年分以降、多額の補填について不記載にしたのか、当時の担当者に確認するよう通告してあります。お答えください。
  61. 安倍晋三

    安倍議員 今御指摘のとおり、一三年、晋和会において計上しているわけでございますが、本来、計上する先は晋和会ではなくて安倍晋後援会であったわけでありまして、そして、安倍晋後援会に計上し、そのまま計上し続けておけば、これは問題がなかったというふうに思うわけでございますが、今御指摘のあったように、その後、記載がなされなかったということでございます。  このことについては、質問の通告の中で、確かめておくようにということでございますので、当該秘書、これはもう何年も前に高齢を理由に退職をされた職員でございますが、この職員も検察から聴取等を受けているというふうに承知をしておりますので、今まで打合せ等をしてはならないということでございましたので、今まで話をしていなかったところでございますが、当該職員は、今、代理人を立てておりまして、代理人の弁護士に私の弁護士から、代理人でございますから、代理人同士が話をしなければいけないということで、代理人同士が話をさせていただきました。  どうしてそういうことになったのか教えてもらえないのかということで連絡をとらせていただいたんですが、いわば、当該代理人から、今この問題について接触を図るべきではないと考えているということで、答えられないということでございました。
  62. 宮本徹

    宮本委員 答えられない。いまだ隠さなきゃいけないことがあるんじゃないのかと思ってしまうわけであります。  不記載が始まる二〇一四年に何があったのか。小渕優子後援会の観劇会で、政治資金収支報告書で収支が合わないことが大きく報道されました。補填しているのではないのか、公職選挙法違反の利益供与ではないのか、あるいは裏金づくりではないのか、大問題になる中で、小渕優子さんは大臣を辞職されました。  前夜祭への多額の補填は不適切な支出だと指摘されるとまずいと考え、隠蔽のために二〇一四年分から不記載にしたんじゃないですか。
  63. 安倍晋三

    安倍議員 当該の職員と、先ほど申し上げましたような理由で、接触をし話を聞くことができないので、私が勝手に申し上げることはできないわけでございますが、そもそも、会場費等々の支出があればそれを計上するということは、これは総務省も認めているということでございますので、そもそもそれを計上していれば問題なかったわけでありますから、それをなぜその段階で計上しなかったかということについては、これは想像でしかないのでございますので、今申し上げることができないわけでございます。  また、本人に対しては、きょう午前中に、代理人に、話をさせてもらえないのか、話をさせてもらえるということになれば私が話を聞くということにしていたのでございますが、そういう形で今接触することはできないということで、断られてしまったということでございます。
  64. 宮本徹

    宮本委員 不記載の理由がわからないという話になっているわけですけれども、支出に問題がなかったというふうにおっしゃいますけれども、問題がなかったら載せているんですよ。載せていたものをわざわざ載せなくなったというのは、これは補填はまずいんじゃないのかとみんなで話し合って載せなくなったのではないのか、こういう疑念があるわけであります。  安倍総理の預金から桜を見る会前夜祭補填された額というのは、大変巨額なわけですよね。二〇一九年でいえば、二百六十万円。先ほど黒岩さんの計算がありましたけれども、私も二〇一九年分、試算しましたけれども、参加者一人当たり約三千円の補填になります。私は、これは大きな利益供与だと思いますよ。  きのうの記者会見では、こうした補填を行ったことについての反省は一切なかったわけであります。  私たち政治家は、有権者の支持をお金で買ってはならない。それは、民主主義の土台を崩すからであります。政治家であれ後援会であれ、利益供与は禁じられております。松島みどり議員は、うちわを有権者に配り、大臣を辞職されましたよね。三千円もしないんですよ、うちわは。菅原一秀議員は、香典を秘書が持参して、大臣を辞職されました。小野寺五典さんは、お線香を持参して供えて、議員辞職された。こういうことも過去にはあったわけであります。  一人当たり三千円も補填した、有権者への利益供与は、政治家としては許されない行為であった、私はそういう自覚を安倍総理は持たなきゃいけないと思いますよ。
  65. 安倍晋三

    安倍議員 会場費等の設定においては、会場費等々について、音響費等々も含めて、公職選挙法上もこれは政治資金団体等からの支出が認められているんだろうと思います。  そしてまた、飲食費等についても、これは、どの程度の、程度の問題かどうかということを私は承知はしていないわけでございますが、そうしたことも含めて、厳しい、検察側が捜査を行った結果、聴取を行った結果、今回問題ないという御判断をいただいたもの、こう思っております。  そもそも、桜を見る会をやっているときにはもう私は既に総理大臣になっておりますから、私がそうしたことを、今、宮本委員が言われたような形で、何か利益を供与して選挙で当選しなければならないという立場ではこれは全くないわけでございまして、つまり、例えば我が党においては、自分の選挙のことは全く考えないという状況にならなければ自民党の総裁にはそもそもなれないわけでございます。  幸い私も、今まで九回、選挙を戦ってきたところでございますが、毎回地元の皆様が大変頑張っていただいた結果、これは常に圧倒的な勝利を与えていただいているところでございまして、そうした意味におきまして、そんな利益を供与して票を集めようということは、つゆほども、私も含めて事務所考えていない。それよりも法令遵守の方が極めて重要だというふうに思っております。
  66. 宮本徹

    宮本委員 法令遵守だったら、わざわざ記載していたものを記載をやめるというのは、全く成り立たないじゃないですか。しかも、会場費会場費と言っていますけれども、後援会収支報告書の訂正を見ても、会場費なんて書いてないですよ。宴会料等と書いてあるじゃないですか。  全体の、二〇一九年でいえば四一%が補填なわけですよ。三千円、一人当たり。これはどう見ても利益供与ですよ。そのことについて反省の言葉もない。不起訴というのは、イコール白ということじゃないですからね。そこははっきりさせておきたいと思いますよ。松島さんだって菅原さんだって不起訴ですよ。だけれども、問題だということで責任をとられたわけであります。  その点、みずからの閣僚はそういう形で責任を過去とったにもかかわらず、御自身はどうされるんですかということが問われているということを申し上げまして、私の質問とさせていただきます。
  67. 高木毅

    高木委員長 次に、遠藤敬君。
  68. 遠藤敬

    ○遠藤(敬)委員 日本維新の会の遠藤敬でございます。  まずもって、このたび、安倍先生への政治と金の問題について私が問うのは本当に残念でなりません。安倍政権の政権運営本当に大きな功績もあったと私も思っておりますので、非常に残念であります。  そこで、まず、お聞きします。  時間も押しているところもございますので、きょうは安倍先生に通告も私はしておりません。これはガチでやろうと思っていまして、細かい、子細なことではなくて、総理の立場として、どういう認識でまたこれからの国会議員としての責務を果たしていかれるのかということをお聞きしたい思いで、通告はいたしませんでした。  まず、今回の政治と金について、御自身政治と金の問題で国民政治不信が高まったかどうか、どのようにお考えか、お聞きしたいと思います。
  69. 安倍晋三

    安倍議員 まず一つは、内閣総理大臣としての答弁、結果として事実と違う答弁をしてしまったということ、そして、いわば公職選挙法上、そしてまた政治資金規正法上、告発を受け、当局の調べに遭ったということについて、国民皆様政治への不信を招いてしまった責任は大変大きい、こう思っております。  であるからこそ、そうした国民皆様信頼本当意味での信頼を回復するために全力を傾けていかなければならない、このように考えております。
  70. 遠藤敬

    ○遠藤(敬)委員 昨日来より、安倍先生から、政治への信頼を取り戻すためにあらゆることで努力をされていくということをきょうも昨日もお聞きをしてまいりましたが、例えば、どのようなことをすれば安倍先生並びに国会議員政治と金の問題に終止符を打てるのか、政治への信頼を取り戻せるのかということが問われていると思うんです。  ですので、私からの提案ではありますけれども、国民もたびたびと、今も問題になっておりますが、渡す側、もらう側、また、さまざま子細なこともあります。これは政治資金規正法の問題でありますけれども、国民には全く理解のできないこういった問題があり、なぜだめなのか、どうなのかもわからない。こういう抜け道をいっぱいつくって、国会議員であろうが地方議員であろうが、今まで政治と金にまつわる問題が発生してきたわけであります。  ですので、私は、安倍先生に提案でありますけれども、二度の総理を経験され、先ほども申し上げたように、すばらしい実績も残されて、特に外交など、日本の存在感を大きく発揮された安倍総理にそこは敬意を表しているわけであります。  今までは、こういう国会の問題で、先ほど宮本議員からもありましたけれども、おのおのの議員政治と金の問題で辞職をしたり、議員辞職をしたり閣僚をおやめになったりということがございましたけれども、今度は、今までは安倍総理は行政の長として、コメントは差し控えたい、また、国会でお考えを述べていただき議論をしていただきたいということで終始されてこられました。ぜひ、私からの提案は、簡潔に申し上げますと、政治資金規正法の大改革を安倍先生がリーダーシップをとってやっていただきたいと思うんです。  これはなぜかというと、御自身が今こういう状況になって、私は信じたいと思うんです。本当に知らなかったんだろうな、安倍先生の性格からすると、そうなんだろうなと、僕はそのときにそう思ったんです。それは皆さんは違うと思うかもしれませんが、僕はそう思いました。  しかし、こういう状況になって、行政の長として、国民信頼を、また信用を取り戻す、国会議員のみならず、議員という立場の責務、それから信頼を回復するために、政治資金規正法の大改革を旗振り役としてまた再度国会の中でのリーダーシップをとっていただける覚悟を、またそんな思いはありますか。  個々に、頑張っていきます、努力します、事務所の問題、これから管理していきます、そういう問題では安倍先生の場合はないと僕は思うんです。それをぜひここで、国民の前でお約束をしていただいて、これからの安倍先生の国会でのリーダーシップを期待する余り、私、自分思いをそのままぶつけさせていただきました。よろしくお願いします。
  71. 安倍晋三

    安倍議員 私自身、自民党の幹事長時代に、党の、あるいは当時、各派閥もあったんですが、その資金の流れ、政治資金のあり方の透明性を高めるために大きな改革を行ったこともございます。  ただ、今回、私自身あるいは私の事務所が厳しい指摘をいただいている中において、私が旗振り役をやる資格があるかどうかという問題も確かにあるんだろう、こう思いますが。  こうしたことを経験した中において、二度とこうしたことがないようにしていく上において、私も、この経験を生かして、反省を生かして、国民からより信頼されるように、この政治資金規正法にどんな課題があるのか、あるいは、さまざまな、マニュアルが十分なのかどうかということも含めて、よく考えて、また検討していきたい、このように思います。検討というのは、しっかりと貢献していきたいと思います。
  72. 遠藤敬

    ○遠藤(敬)委員 時間になりましたので終わりますけれども、私は、一番、安倍先生がこの旗振り役をやって、政治資金規正法、ここまで改革したよということをはっきりと明言されて、旗振り役をされて実績を残すことが信頼回復への近道だということを申し上げて、私の質疑にさせていただきます。  ありがとうございました。
  73. 高木毅

    高木委員長 次に、浅野哲君。
  74. 浅野哲

    ○浅野委員 浅野でございます。  安倍議員にまずお伺いしたいと思いますが、これまで百十八回に上る答弁で誤った部分があるというふうな報道もされております。どの答弁をどのように訂正するのがよいのかという腹案を今の時点でお持ちでしょうか。あるかないかだけ、お答えいただければありがたいです。
  75. 安倍晋三

    安倍議員 どの答弁が間違っていたかということについては、最初、冒頭述べさせていただきましたので、答弁を訂正をさせていただいたところでございます。
  76. 浅野哲

    ○浅野委員 衆議院規則によれば、議事録の訂正という期限はもう既に過ぎております。どの答弁、かなり幅広い表現で答弁をされておりますので、今後、この残っている議事録が誤解されないような対応は必要かと思います。  次の質問ですけれども、この間、安倍事務所の関与や明細書の有無、補填について、ないとされてきたものが次々あるとされてきました。  当然、安倍議員は、元秘書など関係者にも事実関係をした上でこの場に臨んでいると思いますが、この間の真実を明らかにすることで安倍議員自身政治責任を果たしていただきたいと思います。  例えば、我が党も、余り不確実な情報に基づいて国会での議論というのはすべきではないという考えを持っておりますが、これまで我が党に寄せられてきた情報の中に次のようなものがあります。ちょっと読むのもはばかられるんですけれども、失礼があればお許しください。  前夜祭の単価については、一人五千円という設定の妥当性に注目が集まっていた昨年、具体的には十一月十五日金曜日、ホテルの営業部門の人間が安倍事務所から呼び出されて、そこにいた官房長官の部下と思われる人物から、五千円で受注することもあるんだと発表するよう強要されたという情報や、あるいは、総理周辺からも、情報が漏れたら今後自民党関係のパーティーや結婚式をやらないというようなことも言われたというような情報がこれまでに入ってきたことがございました。  もし、間違っている情報なら本当に気の毒だと思いますが、本当であればとんでもないことだと思います。これらについて、真偽を明言できるもののみ事実を教えていただきたい、わからなければわからないと正直に答弁をいただきたいと思います。  また、事実関係が必要な事項はほかにもたくさんございますので、今後も、国会から求められましたら、委員会などの場で説明する意思があるかどうか、その点もお答えください。
  77. 安倍晋三

    安倍議員 今初めて伺ったことでございます。ですから、私は存じ上げないということしかお答えできないのでございますが、私の感覚としては、事務所等がそんな形でホテルに圧力をかけることはないんだろう、こういうふうに思いますが、ただ、いずれにしましても、私、その事実自体については存じ上げません。  また、もちろん国会については、国会でお決めになられたら誠意を持って対応していきたいと考えております。
  78. 浅野哲

    ○浅野委員 時間が参りました。改めて、まだまだ不明な点が残っております。引き続き、この事実関係、事実の究明を継続することを求めて、質問を終わります。  ありがとうございました。
  79. 高木毅

    高木委員長 これにて確認発言は終わりました。  本日は、これにて散会いたします。     午後二時十一分散会