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2020-03-05 第201回国会 参議院 外交防衛委員会 第2号
公式Web版
会議録情報
0
令和二年三月五日(木曜日) 午後零時三十九分開会 ─────────────
委員
の
異動
三月五日
辞任
補欠選任
三宅
伸吾
君
宮崎
雅夫
君 ─────────────
出席者
は左のとおり。
委員長
北村
経夫
君 理 事 宇都 隆史君 中西 哲君
榛葉賀津也君
秋野
公造
君 井上 哲士君 委 員 猪口 邦子君 佐藤 正久君 武見 敬三君
中曽根弘文
君 松川 るい君
宮崎
雅夫
君 山田 宏君 小西 洋之君
羽田雄一郎
君 白
眞勲
君 福山 哲郎君
山口那津男
君 浅田 均君
鈴木
宗男君 伊波 洋一君
国務大臣
外務大臣
茂木
敏充君
防衛大臣
河野
太郎
君 副
大臣
外務
副
大臣
鈴木
馨祐
君
外務
副
大臣
若宮 健嗣君
防衛
副
大臣
山本ともひろ君
大臣政務官
外務大臣政務官
尾身 朝子君
外務大臣政務官
中谷 真一君
外務大臣政務官
中山
展宏
君
防衛大臣政務官
岩田 和親君
防衛大臣政務官
渡辺 孝一君
事務局側
常任委員会専門
員 神田 茂君 ───────────── 本日の
会議
に付した案件 ○
理事
の
辞任
及び
補欠選任
の件 ○
外交
、
防衛等
に関する
調査
(
外交
の
基本方針
に関する件) (国の
防衛
の
基本方針
に関する件) ─────────────
北村経夫
1
○
委員長
(
北村経夫
君) ただいまから
外交防衛委員会
を開会いたします。
委員
の
異動
について御報告いたします。 本日、
三宅伸吾
君が
委員
を
辞任
され、その
補欠
として
宮崎雅夫
君が
選任
されました。 ─────────────
北村経夫
2
○
委員長
(
北村経夫
君)
理事
の
辞任
についてお諮りいたします。
羽田雄一郎
君から、文書をもって、都合により
理事
を
辞任
したい旨の申出がございました。これを許可することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
北村経夫
3
○
委員長
(
北村経夫
君) 御
異議
ないと認め、さよう決定いたします。 この際、
理事
の
補欠選任
を行いたいと存じます。
理事
の
選任
につきましては、先例により、
委員長
の指名に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
北村経夫
4
○
委員長
(
北村経夫
君) 御
異議
ないと認めます。 それでは、
理事
に
榛葉賀津也君
を指名いたします。 ─────────────
北村経夫
5
○
委員長
(
北村経夫
君)
外交
、
防衛等
に関する
調査
を議題といたします。 まず、
外務大臣
から
外交
の
基本方針
について
所信
を聴取いたします。
茂木外務大臣
。
茂木敏充
6
○
国務大臣
(
茂木敏充
君)
外交防衛委員会
の開催に当たり、御挨拶申し上げるとともに、主な
国際情勢
及び
外交政策
の
所信
について申し述べます。 冒頭、
新型コロナウイルス感染症
への
対応
について申し上げます。
外務
省では、私の指揮の下、省を挙げて、
中国湖北省武漢
市からの
邦人帰国オペレーション
、
感染症危険情報
の
発信
、
注意喚起
始め、
邦人
の
安全確保
に取り組んできました。また、ダイヤモンド・
プリンセス号
の
外国籍乗員乗客
の
チャーター機
による
帰国
の
支援
も行ってきました。引き続き、
関係省庁
とも連携しつつ、
邦人
の
安全確保
及び
支援
に万全を期します。
外交政策全般
については、一月の本
会議
での
外交演説
の中でも申し上げた六つの
分野
に焦点を当て、地球儀を俯瞰する
外交
を更に前に進めるため、
包容力
と力強さを兼ね備えた
外交
を展開します。 第一に、
日米同盟
です。
日本
を取り巻く
安全保障環境
が一層厳しさを増す中、
日本
の
外交
・
安全保障
の基軸であり、
地域
の平和と安定に貢献する大きな役割を担う
日米同盟
を更に
強化
します。本年は、
日米安全保障条約
の
署名
及び発効から六十周年に当たる節目の年です。これを契機に、
日米同盟
の
対処力
、
抑止力
を一層
強化
していきます。また、
普天間飛行場
の一日も早い
辺野古移設
を始め、
地元
の
負担軽減
に
全力
を尽くします。 自由で開かれた
インド太平洋構想
は、今や、米国から豪州、
インド
、ASEAN、さらにはヨーロッパまで広がりつつあります。法の支配に基づく自由で開かれた
海洋秩序
を全ての国、人々に分け隔てなく平和と
繁栄
をもたらす
公共財
として守っていくために、志を同じくする
国々
と力を合わせて取り組みます。 第二に、
北朝鮮
をめぐる諸
懸案
への
対応
です。三月二日の
発射
を含め、
北朝鮮
による度重なる
弾道ミサイル
の
発射
といった
挑発行為
は全く受け入れられません。本年一月、二月と二度にわたり、
日米韓外相会合
を実施しました。
日米
、
日米韓
の結束の下、
国際社会
と連携しつつ、
安保理決議
の完全な履行を確保し、
北朝鮮
の完全な
非核化
を目指します。 また、拉致問題の
早期解決
に向けた
主体的努力
を続けます。
日朝平壌宣言
に基づき、拉致、核、
ミサイル
といった諸
懸案
を包括的に
解決
し、不幸な過去を清算して、
北朝鮮
との
国交正常化
を目指します。 第三に、
近隣諸国
との
外交
に積極的に取り組みます。
日中両国
は、
地域
や
世界
の平和と
繁栄
に共に大きな
責任
を有しています。引き続き、ハイレベルの頻繁な
対話
、
交流
を重ね、
懸案
を適切に処理しながら
日中新時代
を切り開いていきます。 他方、東シナ海における一方的な
現状変更
の試みは断じて認められません。冷静に、かつ毅然と
対応
していきます。南シナ海をめぐる問題についても、
国際法
に基づく紛争の
平和的解決
の
重要性
を強調していきます。
韓国
には、現下の
最大
の
課題
である旧朝鮮半島出身労働者問題について、引き続き、
韓国側
の
責任
で
解決策
を示すよう強く求めるとともに、
問題解決
に向けた
外交当局
間の協議を継続していきます。また、竹島は、歴史的事実に照らしても、
国際法
上も
日本固有
の
領土
であり、この基本的な立場に基づき、冷静に、かつ毅然と
対応
していきます。 ロシアとは、
最大
の
懸案
である北方
領土
問題の
解決
のために、
首脳
間、
外相
間で緊密に
対話
を重ねることが重要です。
ラブロフ外相
とは、就任以来、半年で四回の
外相会談
を行いました。引き続き、幅広い
分野
で
日ロ協力
を進めていく中で、一九五六年
共同宣言
を基礎として
平和条約交渉
を加速させるとの
首脳
間の合意を踏まえ、
領土
問題を
解決
して
平和条約
を締結するとの
基本方針
の下、
交渉責任者
として粘り強く
交渉
に取り組んでいきます。 第四に、緊迫化している
中東情勢
への
対応
です。
中東
の平和と安定は、
原油輸入
の約九割をこの
地域
に依存する
日本
の国益に直結します。
中東
の平和と安定及び
日本関係船舶
の
安全確保
のため、
政府
として三本柱の
方針
を決定しました。まず、
中東
の
緊張緩和
と
情勢
の
安定化
に向けた
外交努力
を継続します。これと併せ、この
地域
における
日本関係船舶
の
安全確保
のため、
船舶
の
航行安全対策
の
徹底
、そして、
情報収集態勢
の
強化
のための
自衛隊
の
艦艇
及び航空機の活用に取り組んでいきます。 第五に、新たな
共通ルール作り
を
日本
が主導する
経済外交
に邁進します。保護主義的な動きが広がる中、
自由貿易
を推進し、
ルール
に基づく
多角的貿易体制
を
強化
することが重要です。RCEPについては本年中の
署名
、EUを離脱した英国とは速やかな
通商交渉開始
を目指します。同時に、
WTO
が
世界経済
の新たな
課題
に十分
対応
できるよう、
WTO改革
の
取組
を主導します。さらに、今なお残る
日本
産食品への
輸入規制
の撤廃にも尽力をします。 第六に、
地球規模課題
への
対応
です。人間の
安全保障
の理念に基づく持続可能な
開発目標
の
実現
に向け、教育、保健、女性のエンパワーメント、防災、
気候変動
、
海洋プラスチックごみ対策等
の
取組
を主導します。また、TICAD7の
成果
も踏まえ、
アフリカ開発
を力強く後押しします。軍縮・不拡散や
国連安保理改革
の
実現
、
国際機関
の
日本人職員増強
にも取り組みます。 以上の諸
課題
への
対応
について、着実かつ具体的な
成果
を上げるため、総合的な
外交力
の
強化
と戦略的な
対外発信
に努めます。
北村委員長
を始め、
理事
、
委員各位
の御
指導
と御
理解
を心からお願い申し上げます。
北村経夫
7
○
委員長
(
北村経夫
君) 次に、
防衛大臣
から国の
防衛
の
基本方針
について
所信
を聴取いたします。
河野防衛大臣
。
河野太郎
8
○
国務大臣
(
河野太郎
君)
防衛大臣
の
河野太郎
でございます。本日は、
北村委員長
を始め、
理事
及び
委員
の
皆様
に
防衛大臣
としての
所信
を申し上げます。
我が国
を取り巻く
安全保障環境
は、厳しさと不
確実性
を増しております。
北朝鮮
は、昨年五月以降、二十発を超える
弾道ミサイル
を相次いで
発射
するなど、その
軍事動向
は
我が国
の安全に対する重大かつ差し迫った脅威です。また、手法を巧妙化させながら、
瀬取り
を含む違法な
海上活動
を継続しております。
中国
は、
透明性
を欠いたまま
国防費
を増加させ、
軍事力
を広範かつ急速に
強化
し、
周辺海空域等
における
活動
を拡大、活発化させております。
尖閣諸島周辺
においては、
中国
の
公船
が
我が国領海
への侵入を繰り返しているほか、
海軍艦艇
が
活動
を恒常化させております。 また、テクノロジーの進化が
安全保障
の在り方を根本的に変えようとしています。 このような
環境
の下、
国民
の命と平和な暮らしを守り抜くため、
防衛大綱
及び
中期防
に基づき、以下の施策を推進してまいります。 まず、
我が国自身
の
防衛体制
の
強化
について申し上げます。
我が国
自らの
努力
により、
領土
、
領海
、領空を守る
体制
を
強化
するに際しては、
宇宙
、
サイバー
、電磁波といった新たな
領域
での
優位性確保
が死活的に重要です。 これら新
領域
を含む全ての
領域
の実効的な
防衛力
を構築してまいります。 その際、
自衛隊員
の
人材確保
と能力、士気の向上による
人的基盤
の
強化
に加え、
技術基盤
の
強化
、
産業基盤
の
強靱化
にも努めてまいります。 次に、
日米同盟
の
強化
については、
日米ガイドライン
に基づき、引き続き様々な
分野
で
両国
の
協力
を進展させます。 同時に、
地元
の
基地負担
の
軽減
に取り組んでまいります。特に
沖縄
については、
基地
の
負担軽減
を目に見える形で
実現
するという
政府
の
取組
について、
沖縄
の
皆様
に御
理解
、御
協力
が得られるよう丁寧に御説明し、
普天間飛行場
の一日も早い
移設
、返還に
全力
で取り組んでまいります。 次に、
安全保障協力
の推進について申し上げます。 自由で開かれた
インド太平洋
というビジョンを踏まえ、様々な手段を活用し、
普遍的価値
や
安全保障
上の利益を共有する
国々
と緊密に連携しつつ、
防衛協力
・
交流
を戦略的に推進してまいります。 また、
ソマリア沖
・
アデン湾
における
海賊対処行動
のほか、エジプト・イスラエル間の
停戦監視活動等
を行う多
国籍部隊
・
監視団
及び
南スーダンPKO
に
司令部要員
の派遣を行うなど、
国際社会
の平和と安定のための
取組
を推進してまいります。
中東地域
の平和と安定は、
我が国
を含む
国際社会
の平和と
繁栄
にとって極めて重要です。また、
我が国
は、
原油輸入
の約九割を
中東地域
に依存しており、同
地域
を航行する
日本関係船舶
の
安全確保
は
日本経済
や
国民生活
の
生命線
ともいうべきものです。
防衛省
・
自衛隊
としては、本年一月から
日本関係船舶
の
安全確保
のため、
中東海域
において
情報収集活動
を開始したところであり、更なる
外交努力
及び
航行安全対策
の
徹底
と併せ、しっかりと取り組んでまいります。 次に、
国会提出法案
について申し上げます。
防衛省設置法
の一部を改正する
法律案
は、
宇宙
・
サイバー領域
における
優位性
の獲得に必要な
部隊
の新編、拡充を始めとする
防衛省
・
自衛隊
の
体制
の整備のため、
自衛官
の定数を改めるものです。
委員各位
におかれましては、御審議のほど、よろしくお願いいたします。 以上申し述べましたように、
防衛省
・
自衛隊
が直面する
課題
は山積しており、私は、
防衛大臣
としてこうした
課題
に
全力
で取り組んでまいる所存です。
北村委員長
を始め、
理事
及び
委員
の
皆様
におかれては、一層の御
指導
、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
北村経夫
9
○
委員長
(
北村経夫
君) 以上で
所信
の聴取は終了いたしました。 本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十一分散会