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秋本委員 ありがとうございます。
小泉
大臣は本当に発信力があるので、ぜひどんどん発信していっていただきたいと思います。
私は当選してからずっと同じ主張をしていたんですが、
最初のころは自民党の中で、おまえは何を言っておるんだという話でしたが、だんだん空気も変わってきて、小泉さんが発信してくれることによって、私みたいな発信力のない議員では全然表にあぶり出せない問題がどんどんどんどん表に出てくるので、非常に心強いというふうに思っています。どんどんどんどん発信をしていっていただきたいと思います。
一方で、大
規模なものもそうなんですが、でも、小
規模なものにも目くばせをしなければなりません。小
規模なものについては、アセス逃れというような、
規模要件によってアセス逃れをするような炉が出てきたりとかいうこともありますから、私は、
大臣のときに、アセスにかけなきゃいけないという
規模要件をぜひ撤廃してもらいたいというふうに思います。
今、省
エネ法なんかもあって、
規模要件を撤廃しなくても、実質的にはできないんだよということを環境省は言いますけれども、では、例えばIGCCだとかIGFCが出てきたらどうなのかと私が聞いたら、それは先生おっしゃるとおりかもしれませんねと。つまり、技術が進歩してきたときに、もうあと一年、二年、三年したら、
規模要件を撤廃していなかったら、石炭火力できますよ、
大臣。だから、ここについてはしっかりと目くばせをしていかなければならない。
一方で、まあ、国も頼りになるけれども、俺たち、もっとしっかりと目くばせしたいよねという自治体は、自治体で条例を定めて、条例アセスをやっているんですよね。条例アセスを制定できる、国から権限が行っている自治体が六十八、
日本にはありますけれども、このうち六から七はまだ定めていませんし、定めた六十ぐらいの自治体についても、どうもばらつきがあります。
この辺については、環境省そのものが何かを
改正したりするのが経産省との関係でちょっと難しいよねというのであれば、自分の所管しているこの条例アセスについて、
全国の自治体に、もっと厳しい条例アセスをつくりなさいよと。あるいは、アセス法の中で、六十一条で、自治体が
環境大臣の意見を聞くことができるようになっているんですよね。これをまだきちっと入れ込んでいない条例なんかもあります。ですから、
環境大臣として、自治体に、俺にちょっと意見を聞くように中に入れてくれよ、そういう働きかけを小泉
大臣のときにしても私はいいんじゃないかなというふうに思います。
また、配慮書のときに
環境大臣の意見を聞くことになっているんですね、小泉
大臣。そのときに、いろいろ、位置だとか
規模だとか、そういうものについては複数案を示さなければならないとなっているにもかかわらず、アセス法の中で、しかし、合理的な理由があるときについては単独案でも構いません。つまり、石炭とLNGを両方アセスにかけて、どっちがすぐれているかということを検討して炉の種類を決めろというふうに法律はなっているにもかかわらず、合理的な理由があれば
最初から石炭でいいよというふうになっちゃうんですよ、これは。
これは何でそうなっているかというと、配慮書を出す前に、
地元の
説明に行ってしまって、石炭でやりますと言っちゃったら、後からLNGの方がよかったですとなったら、それはもめるだろうというようなことを経産省が言っている。これはわかるんですよ。だけれども、これに環境省もそうなんですよねと言うのは、俺はちょっとおかしいんじゃないかなというふうに思っています。
環境省は、法の趣旨に立ち返って、いやいや、経産省さん、おたくはそう言うけれども、やはり環境の点から、法の趣旨は複数案となっているんだから、複数案をちゃんと書いてこいよ、じゃなかったら俺は認めないぜというのが俺は
環境大臣の仕事なんじゃないかなというふうに思います。ですから、複数案ということについては私は厳守するべきだというふうに思います。
また、あと、グランドファザリングというのを経産省がやっていますね。これは、一六年の二月合意のときに、
大臣同士で、
電力業界が自主的な取組をするから、石炭火力を是認しがたいというのは、
環境大臣さん、ちょっとやめてよということで、
環境大臣も、では、自主的取組を
電力業界がするならわかりましたということになっているんですが、その後、グランドファザリングをつくって、グランドファザリングというのは、石炭を持っているところに、今、もうちょっと石炭を持っていても大丈夫、猶予期間を与えるから、猶予期間を与えているうちにフェードアウトしてねということで、この味つけ次第によっては、全然、高度化法の二〇三〇年四四%というのは達成できなくなっちゃうんですよね。
これはやはり、
環境大臣として、自主的取組をすると言っているからいいんじゃなくて、本当にやっているのかいなというところをちゃんと見ていかなきゃいけないというふうに思います。ここがもしちゃんとやっていないということになるのであれば、私は、経産
大臣に対して、この合意はなかったことにしたいので再協議をお願いしたいということを
環境大臣として申し入れるべきではないかというふうに思います。
もう
一つ、木質バイオマスの
排出係数が経産省の中で結構問題になっていて、どういうことかというと、バイオマスというのはCO2がトータルでは出ないよね、成長するときに吸収をして燃やすから、燃やしたときに出したCO2は成長するときに吸収してくれているからゼロというふうに見ましょう、だから、非常に環境に優しい電源なので、FITで振興しますというたてつけになっているんですよね。国内の林業の振興ということにも役立つよねと。
しかし、残念ながら、皆様も御存じのとおり、多くの
燃料が海外からやってきているという実態も一方ではあります。海外から来るものについては、当然、輸送時に多くのCO2を排出しますから、キロワットアワーで見たときに、結果としてLNGや石炭のような
排出係数になってしまっているというものがあるわけです。
これを、例えば環境に意識の高い人たちは、経産省に、バイオマスの
GHG排出係数についてもしっかり見てよ、バイオマスということで一くくりで値段が一緒でいいなんということはないんじゃないかというふうに言っていますが、経産省は、その輸送のときに出るCO2、あるいは
現地でその
燃料をつくるときのCO2の排出量の算出の式が確定できないので、入れてみようと思ってもできないんだよねということを言うんですよね。それを言っています。一方で、総務省からは、それじゃいかぬ、しっかりと把握しろという行政上の
指摘も受けていたりします。
環境省にその点を言うと、またさっきと同じで、経産省と同じようなことを言い始めるんですよね。環境省は、バイオマスの利活用によるCO2の削減
効果の明確化ということで総務省からの
指摘があったときに、国内のものについては確立をしました。しかし、海外のものについては確立をしていません。また、この削減
効果の明確化、環境省はやったんですけれども、何について明確化するというガイドラインがあるんですが、この中にFITの
排出係数について明確化するということが入っていないんですよ。だから、環境省も何となく、経産省さんが言ってこないのでみたいな話になっちゃうんですね。
でも、私は、さっきと同じで、経産省が言ってくるのを待つんじゃなくて、俺たち、これをしっかり確立するから、経産省、これを使って、きちっと
GHGを入れろよと言うのが環境省の仕事なんじゃないですか。だから、これはやはり環境省がしっかりとそういうふうに私はアクションするべきだというふうに思います。
その中で、私が去年の五月三十一日の環境
委員会で、ある
指摘をしました。それは、経産省の審議会の中に今言ったことを議論している審議会があって、私がメンバーを調べたら、環境省が入っていないんですよ。おかしいじゃないか、環境省を入れるべきだというふうに経産省に言ったところ、わかりました、では、来てもらいます。実は、その日の夜に審議会があって、環境省さん、どうですかと経産省は早速声をかけてくれたんですよね。私は、当然、環境省はそこに行ったんだと思ったら、いやいや、いきなり言われてもといって行かなかったんですよ。
これはちょっと私はどうなのかなと思って、環境省に、経産省の審議会にオブザーバーとして
出席しているものを全て出してくださいと言って出してもらいました。経産省にも実は裏で同じお願いをしたら、経産省の方がしっかりした資料を出してきたんですよ。環境省さんは、審議会が、せっかく出ているにもかかわらず、二つも三つも落ちている資料を出してきて、だから、私の方で、経産省が出してきたものと環境省が出してきたものをくっつけて正しい資料にして、
大臣も多分お手元に今持っているんだと思います。
残念ながら、価格等算定
委員会なんかは三年間で十九回開かれていますが、環境省はたったの一回しか発言をしていません。それで、例えばグランドファザリング、さっき言ったものについては、五回行われている中で環境省は五回行っていますが、一回しか発言をしていません。木質バイオマスの
GHGの
会議においては、何と三年間で一度も発言をしていない。
これは、
大臣、私はいかがなものかなというふうに思いますよ。しっかりと環境省の職員に、何のために経産省の審議会に行っているかといったら、経済原理で突き進む経産省に環境面でちょっと待てよと言うのが環境省の仕事ですよね。であれば、審議会に行ったときにやはりその観点からしっかりと発言するべきだというふうに私は思います。
ですから、ぜひ小泉
大臣には、今いろいろと五つも六つも一遍に
質問しましたが、この点について前向きな
答弁をいただきたいというふうに思います。