○本村
委員 トップランナー方式については、二〇二〇
年度から、
業務改革の
取組等の成果を反映した算定というふうに表現を変えたそうですけれども、
学校の用務員事務や施設管理、情報システム
業務で民間委託、指定管理者制度の導入、公立大学の独法化ということなど、
業務を民に切り出すことをさせようとしております。
それに加えて、この経常経費削減率の中で、扶助費なんですけれども、これは
生活困窮者の方や児童や障害者等を援助していくための必要な経費です。それを削った方が
地方交付税の算定で有利になる、こういうのもやはりおかしいというふうに思います。
また、一般会計の繰り出し金は、高過ぎる
国民健康保険料、保険税引下げのために、あるいは公営企業、病院などの運営のために一般会計からの繰り出しをしているんですけれども、それを削れば削るほど交付税算定上有利になるというのはやはりおかしいというふうに思います。
一般会計繰り出しの問題なんですけれども、「
地方財政の見通し・
予算編成上の留意事項等について」の、いわゆる内簡の中でも「法定外繰入等の早期解消に向けて取り組むこと。」とか書いてありまして、また、安倍首相が進める新経済・財政再生計画の中でも、国保財政の健全化、法定外繰入れの解消で圧力をかけております。
具体的な事例でお示しをしたいんですけれども、三重県名張市の
国民健康保険税ですけれども、法定外繰入れはしない
ケースでございます。保険料の値上げの提案がされております。御夫婦とそして子供さん二人の四人家族の自営業、夫の所得は三百万円の場合、保険料を
年間五十六万八千六百円払えという提案でございます。四人家族で所得が三百万円で五十六万八千六百円払えというわけでございます。
大臣は、
財政支援を拡充しているから法定外繰入れ等の早期解消というふうに言っているんですけれども、しかし、
現場は本当にぎりぎりの
生活をしている人に二五・八六%の保険料の値上げを提案しているわけでございます。ぎりぎりの
生活をしている
方々を一層苦しめることになってしまいます。法定外繰入れをしないと、
現場は苦しい人を一層苦しめていくということになってくるわけでございます。
名張市の場合は、法定外繰入れはしないということで、こういう重い負担を押しつけようとしているわけですけれども、これでは貧困を一層深刻にしてしまいます。SDGsというふうに言っておりますけれども、その第一の目標は、貧困をなくすということでございます。そのことに逆行することになってしまいます。
私たちは、
国民健康保険料、保険税引下げのために一兆円の公的資金を投入するべきだということを求めております。子供さんが多ければ多いほど保険料が高くなるような均等割、これもやめるべきだというふうに求めております。
総務大臣は、一般会計繰り出し金を減らした方が交付税算定上有利になる仕組みで
国民健康保険料、
国民健康保険税引下げのために努力をしている
自治体の足を引っ張るんじゃなくて、住民の皆さんのこういう保険料、保険税の
実態をつかんで、
自治体の
実態をつかんで、厚生労働省や財務
大臣にもっと
財政支援をしろということを求めることが必要なのではないかと思いますけれども、
大臣、お答えいただきたいと思います。