○森田
委員 ありがとうございます。
今のお話ですと、安全を点検をしているということで、安全性が保たれているというような判断の中で運用されているということでございました。今のお話で、国交省の方としては、別にそれをあけるも閉めるも、そういう判断をするところではなくて、あくまで利便性を高めるために熊谷市が申請をしてそこをあけているということで、今後についてはよく地元の方とも話をしながら進めていく、そういうお話になってくるんだろうなというふうに思っております。ありがとうございました。
それから、広域避難というものが、今回の
水害の中で、避難の中で、私の地元でも扱われることがございました。加須市というところが、利根川と、それからあと渡良瀬川が合流するようなところの近く、渡良瀬遊水地な
ども有名でございますけれ
ども、そこの近隣の地区に、もとの北川辺町ということで、北川辺地区というのがございまして、そこにおいて、あのときは、夜中になってから利根川の水位が上がってきて危険だというふうになって、夜中になってからの避難の指示が出たということがございました。
としたところ、利根川でいいますと、左岸から右岸に逃げていくような形になるんですけれ
ども、大きな橋が、埼玉大橋というのがかかっているんですけれ
ども、そこに交通が
集中してしまって、逃げる、避難場所として指定されていたのが同じ市内の、北川辺が北の方なんですけれ
ども、南の方に、普通ですと橋を通って三十分ぐらいで行き来ができるような場所なんですけれ
ども、行き来をするのに二時間とか、長い方ですと五時間ぐらい、まずはその橋の渋滞から始まって、移動に時間がかかってしまった。
万が一、二時間とか五時間とかかかると、その間に何か起こったときには、最悪、逃げおくれてというようなこともないわけではないんだろうなと思います。幸い、今回は特に
被害というものはありませんで、次に向けての貴重な経験になったわけなんですけれ
ども。
この地区は、聞くところによりますと、水没を一回してしまうと、ちょうど利根川と渡良瀬川が合流するところということで、一回水没してしまうと一週間とか十日ぐらいはもう水が引かない、そういう危険がある
地域だというふうに伺っております。
ですから、こういった、ほかにも広域避難を考えていくべきところというのはたくさんあると思うんですけれ
ども、この加須地区、北川辺地区を始めとして、大体三万人ぐらいの方が想定として広域避難の対象者として位置づけられている。三万人と一口に言いますけれ
ども、これはもう大変な数の方が一時期に移動しなくちゃいけないわけで、次に向けて、また加須市さんなんかが
中心となって、どうやって広域避難をやろうかということなんですけれ
ども。
まず一つは、その中で、タイミングをどうするか。やはり早いうちから、今回は夜中になって、どうも増水した、危なそうだとなってから避難指示が出たということで、夜ですとどうしても、まず逃げるところまで行くまでに、車に乗るまでに転倒しただとかそういう
リスクもあるものですから、なるべく早目に、明るいうちにというようなお話が出ていたりだとか。
あと、さっき申し上げたように、交通が
集中しちゃって、特に、橋を渡らないと行き来できないようなところなんかは、では、橋に
集中しないようにどうすればいいか。これは、時間の分散ということと、それからあとは、この
地域は、群馬だったり、栃木だったり、あるいは茨城だったり、隣接している
地域なものですから、そういった近隣の県も含めた避難計画を立てるということが必要じゃないかというような話が出ていたり。
あるいは、お年寄りの問題ですね、
高齢者の方がどうやって逃げられるのか。今回は、市の方でバスの会社五社と協定を結んでいたので、そのバス会社の方とは事前に打合せをしていて、指定された場所にバスが迎えに行って送り届けたような形にはなっているんですけれ
ども。では、果たしてバスがちゃんと運用できるかとか、あるいは、そもそも、集合場所というか指定場所にお年寄りがちゃんと行くことがまずできるのかどうなのか、こういう課題もあったりということで、いろいろな課題が今回の一つの事例だけとっても明らかになったということがございました。
やはり、大規模な三万人の移動ということを考えると、なかなか図上のことだけではやれないことがたくさんあるんじゃないかな。やはり実地で、今回もそうですけれ
ども、今回は本番にいきなりなっちゃったわけですけれ
ども、やはり大規模な演習、訓練、こういうものを日ごろからやっておかなくては、なかなか
対応できないんじゃないかなというようなこともあろうかなと思います。
加須は一つの例ですけれ
ども、広域避難ということをどうやって国として支えていったり、あるいは今後検討していったりするのか、このあたりのお考えを聞かせてください。