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2019-11-07 第200回国会 参議院 法務委員会 第2号
公式Web版
会議録情報
0
令和元年
十一月七日(木曜日) 午前十時開会 ─────────────
委員
の
異動
十月三十日
辞任
補欠選任
山下
雄平
君
三浦
靖君 十月三十一日
辞任
補欠選任
三浦
靖君 森
まさこ
君 十一月一日
辞任
補欠選任
森
まさこ
君
山下
雄平
君 十一月六日
辞任
補欠選任
元榮太一郎
君
足立
敏之
君 十一月七日
辞任
補欠選任
足立
敏之
君
元榮太一郎
君 ─────────────
出席者
は左のとおり。
委員長
竹谷とし子
君 理 事 高橋
克法
君
元榮太一郎
君 有田 芳生君 矢倉 克夫君 柴田 巧君 委 員 磯崎
仁彦君
小野田紀美
君 中川 雅治君 福岡
資麿
君 山崎 正昭君
山下
雄平
君 渡辺 猛之君 櫻井 充君 真山
勇一
君 安江 伸夫君 山添 拓君
高良
鉄美
君
嘉田由紀子
君
国務大臣
法務大臣
森
まさこ
君 副
大臣
法務
副
大臣
義家
弘介
君
大臣政務官
法務大臣政務官
宮崎
政久
君
事務局側
常任委員会専門
員
青木勢津子
君 ───────────── 本日の
会議
に付した案件 ○
理事補欠選任
の件 ─────────────
竹谷とし子
1
○
委員長
(
竹谷とし子
君) ただいまから
法務委員会
を開会いたします。
理事
の
補欠選任
についてお諮りいたします。
委員
の
異動
に伴い現在
理事
が一名欠員となっておりますので、その
補欠選任
を行いたいと存じます。
理事
の
選任
につきましては、先例により、
委員長
の指名に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
竹谷とし子
2
○
委員長
(
竹谷とし子
君) 御
異議
ないと認めます。 それでは、
理事
に
元榮太一郎
君を指名いたします。 ─────────────
竹谷とし子
3
○
委員長
(
竹谷とし子
君) この際、
森法務大臣
から発言を求められておりますので、これを許します。
森法務大臣
。
森まさこ
4
○
国務大臣
(
森まさこ
君) この度、
法務大臣
に就任いたしました
森まさこ
でございます。
竹谷とし子委員長
を始め、
理事
、
委員
の
皆様方
には、平素から
法務行政
の
運営
について格別の御
理解
と御尽力を賜り、厚く御礼を申し上げます。 まず冒頭、台風十五号、第十九号を始め、記録的な大雨によりお亡くなりになった
皆様
の御冥福をお祈りするとともに、被災された
皆様
に心よりお見舞いを申し上げます。
政府一丸
となって
被災者
の
皆様
の
生活再建
に力を注いでまいります。 また、本年五月に新しい
令和
の
時代
を迎え、
東京オリンピック
・
パラリンピック競技大会
の
開催
まで一年を切りました。また、来年四月に
犯罪防止
、
刑事司法分野
における
国際連合最大規模
の
会議
である
国連犯罪防止刑事司法会議
、
コングレス
が
京都
で
開催
されます。 このような時期に
法務大臣
を拝命し、身の引き締まる思いであり、
法務行政
が直面する
一つ一つ
の
課題
に対し、
全力
で粘り強く取り組んでまいる決意です。 私は、
関係大臣等
と十分に
連携
し、
国民
の
皆様
からの信頼をいただくことができるよう、新しい
時代
にふさわしい
法務行政
の
実現
に
全力
を尽くしてまいります。
児童虐待
の根絶に向け、
関係大臣
と
協力
しながら、
全力
で取り組んでまいります。
児童虐待
への
対応
は、何よりも
子供
の命を守ることを最優先として、その
予防
や
早期発見
、
被害
に遭った
児童
の
保護
などに総合的に取り組むことが重要です。本年三月に取りまとめられた
児童虐待防止対策
の
抜本的強化
についても踏まえ、
人権擁護機関
における
相談等
を通じた
事案
の
早期発見等
の
取組
を着実に
実施
し、また、全ての
関係部局
から成る
児童虐待
とたたかう
法務省プロジェクトチーム
による
検討
を速やかに行います。
女性
や
子供
、
高齢者
をめぐる
人権
問題、
障害等
を
理由
とする
差別
、ヘイトスピーチを含む
外国人
に対する
人権侵害
、
部落差別
などの同和問題、
性的指向
、
性自認
を
理由
とする偏見や
差別
、インターネットを悪用した
名誉毀損
や
プライバシー侵害等
の様々な
人権
問題を
解消
するため、
個別法規
を駆使しながら、
人権侵害
に対する
調査救済活動等
に丁寧かつ粘り強く取り組みます。 心のバリアフリーとして、誰もがお互いの
人権
を大切にし、支え合う
共生社会
を
実現
するための
人権啓発活動
を
推進
し、
ハンセン病患者
、元
患者
やその
家族
が置かれていた境遇を踏まえた
人権啓発活動
にしっかりと取り組んでまいります。 親によって出生の届出がされておらず、無
戸籍
となっている
皆様
について、徹底した
実態把握
や丁寧な
手続案内
をするなどの
取組
を行うとともに、引き続き、他の取り得る方策も
検討
し、無
戸籍状態
の
解消
に取り組んでまいります。
民事基本法
について、
国民
の
意識
や
社会情勢
の
変化
に
対応
し、新しい
時代
のために必要な見直しを進めてまいります。両親が離婚した後の
子供
の養育の
在り方
の問題を含む、現在行っている
家族法制等
についての
検討
を着実に進めるとともに、
施行
を控えている
成年年齢
の
引下げ
や
債権法分野
の
民法等
の
改正
についても、円滑な
施行
に向けた
準備
と
国民
への
周知
に
全力
を尽くします。 今
国会
には、
株主総会
の
運営
及び取締役の職務の執行の一層の
適正化等
を図るため、
会社法
の一部を
改正
する
法律案
及び
会社法
の一部を
改正
する
法律
の
施行
に伴う
関係法律
の
整備等
に関する
法律案
を提出いたしましたので、十分に御
審議
の上、速やかに御可決くださいますよう
お願い
をいたします。 所有者不明土地問題の
解決
に向け、これまでに講じてきた
相続登記
の促進のための
取組
を着実に
実施
するとともに、さきの
通常国会
で成立した
表題部所有者不明土地
の
登記
及び
管理
の
適正化
に関する
法律
の円滑な
施行
のための
準備
を進めます。 さらに、現在、
法制審議会
において
民法
及び
不動産登記法
の
改正
についての
調査審議
をいただいているところであり、
関係省庁
とも
連携
して、
法改正
に向けた具体的な
検討
を行ってまいります。 相次ぐ大
規模災害
の復旧・
復興支援
については、
登記嘱託事件等
の適切かつ迅速な
対応
、倒壊するなどした建物の
登記官
の職権による
滅失登記
、
登記
所備付け地図の
整備
、
法テラス
による
無料法律相談
や
人権擁護機関
による
相談
、
調査救済活動
など、今後も、
被災者
の要望、
需要
をしっかりと
把握
しながら、
全力
で取り組んでまいります。 国の利害に
関係
する
訴訟
に対する
指揮権限
を適切かつ効果的に行使することはもとより、
国内外
の
法的紛争
の
発生そのもの
を未然に防止するための
予防司法機能
の
強化
を図ります。また、
関係省庁
と緊密に
連携
をするなどして
国際訴訟等
への
対応
を
強化
します。このような多様な
訟務機能
の
充実強化
によって、より一層
国民
の
権利利益
の
保護
を図ってまいります。
法曹養成制度
については、これまで
国民
の期待に応えられる
法曹
を養成するための
取組
を進めてまいりましたが、先般の
法改正
に基づき、
文部科学省等
としっかり
連携
して、より多くの有為な
人材
が
法曹
を志望するための
取組
を積極的に進めてまいります。
令和
四年の
民法
の
成年年齢引下げ
をも見据え、
関係機関
とも
連携
しながら、
対象世代
や現場のニーズに応じ、多くの
国民
が
法教育
に触れる
機会
を持てるよう、積極的に取り組みます。
法テラス
では、
福祉機関等
と
連携
して
高齢者
や
障害者
の総合的な
問題解決
を図る
取組
や、
我が国
の
法制度等
の
情報
を
多言語
で提供するサービスを
充実
させるなど、
多様化
する
社会
の要請に応えるための
支援
に取り組んでいます。今後も、
法テラス
の
取組
の
周知
、
広報
に努めるとともに、
国民
の
司法
へのアクセスを
支援
するための
業務
の円滑な
実施
と体制の
充実
を図ってまいります。 急速に進展する
AI
や
ICT等
の
技術革新
への
対応
は、
業務
を効率化し、
司法
や
法務行政
の質の向上を図るとともに、
ビジネス環境
を
整備
し、
日本
の
国際競争力
を高める上でも急務となっています。
民事裁判
の
IT化
を始めとした
司法
、
法務行政
の
分野
における新たな
技術
の活用及びその
実現
に向けた
基盤整備
を強力に
推進
してまいります。
平成
二十九年に策定された
再犯防止推進計画
に基づき、
関係省庁
や
地方公共団体
との
連携
を一層
推進
します。
刑事手続
の各段階において、
就労
、住居の
確保
、
高齢者
や
障害
のある者、
薬物依存
を有する者への
支援
など、
犯罪
や非行をした者の立ち直りに必要な
指導
、
支援
を適切に
実施
し、
保護
司、
更生保護施設
、
協力雇用主等
の民間の
皆様
の
活動
への
支援
をより一層
充実強化
してまいります。
平成
二十九年に成立した
性犯罪
に関する刑法の一部を
改正
する
法律
の附則には、
施行
後三年を目途として
性犯罪
に関する総合的な施策の
在り方
を
検討
することとされています。その
検討
に資するよう、
附帯決議
の
趣旨
を踏まえつつ、
犯罪被害者等
の声にしっかりと耳を傾け、
性犯罪
の
実態把握等
を着実に進めてまいります。 また、
犯罪被害者
の御負担に関する様々な御
指摘等
を踏まえ、
犯罪被害者等基本法
の理念にのっとり、
犯罪被害者等
の
権利利益
の
保護
を図るための
各種制度
を適切に
運用
し、きめ細やかな
対応
に努めてまいります。
国民
の
皆様
が安全に安心して暮らせる
社会
を
実現
するため、
関係機関
とも
連携
し、
組織犯罪等
への
対応
を含め、
治安確保
のための万全の
対策
を講じてまいります。 また、
国内外
における
テロ関連動向
の
把握
に努め、
関係機関
との
連携
を緊密にしつつ、
情報収集
・
分析機能
の
強化
に努めてまいります。 現在、アレフ、山田らの集団及びひかりの輪を中心に
活動
するオウム真理教については、引き続き、
団体規制法
に基づく
観察処分
を適正かつ厳格に
実施
し、
地域住民
の
不安感
を
解消
、緩和するとともに、
公共
の安全の
確保
に努めてまいります。
平成
二十八年に成立した
証拠収集方法
の
適正化
及び
多様化
並びに
公判審理
の
充実化
を図るための
刑事訴訟法等
の一部を
改正
する
法律
は、本年六月までに全ての規定が
施行
されました。その
趣旨
を踏まえた適正な
運用
を図るなど、
国民
の負託に応えるための
検察改革
の
取組
を進めてまいります。
東京オリンピック
・
パラリンピック競技大会
の
開催
を控え、
我が国
の安全、安心を脅かす危険な行為に及ぶおそれがある者らに対する毅然とした
入国管理
を行う必要があります。その上で、
観光立国推進
に向けた円滑な
入国審査
と厳格な
入国管理
を高度な次元で両立させるため、
顔認証ゲート
などの
世界最高水準
の
技術
を活用し、
入国審査
の更なる
高度化
を進めてまいります。
弾道ミサイル
の発射を繰り返している北朝鮮に対しては、今後も
人的往来
の
規制強化措置等
を適切に
実施
していくとともに、核・
ミサイル関連
の
動向
、
日本
人拉致問題を含む
対外動向
や
国内状況等
について、
関連情報
の
収集
、
分析等
を進めます。また、
尖閣諸島関係
についても、
関係機関
と
連携
し、遺漏のない
対応
をいたします。 本年四月一日から
運用
を開始した
特定技能制度
については、
外国人材
の
皆様
に
我が国
で十分に力を発揮していただけるよう、
制度
の適正な
運用
に努め、
技能実習生
や留学生についても、適正な
受入れ
を図るため、
運用
上の改善に取り組んでまいります。
外国人
との
共生社会
の
実現
については、昨年末に取りまとめられた
外国人材
の
受入れ
・
共生
のための
総合的対応策
などを踏まえ、
出入国在留管理庁
による
総合調整機能
を果たしつつ、
関係
府
省庁
と十分に
連携
して、
地方公共団体
の
一元的相談窓口
の
充実強化
、
生活
・
就労ガイドブック
の多
言語化
や
災害
時の
情報発信
などの
対策
を進めてまいります。 また、
外国人
による
医療保険
の利用について、
厚生労働省
と
協力
し、
健康保険法
の
改正
を踏まえた適正な
運用
の
確保
に努めてまいります。
退去強制令書
が発付されたにもかかわらず、様々な
理由
で
送還
を忌避している者に対しては、
適正手続
にも十分配慮しつつ、迅速な
送還
の
実現
及び
長期収容状態
の着実な
解消
に努めてまいります。
難民認定手続
については、真に庇護を必要とする
申請者
には
早期
に安定した
在留許可
をするなどの更なる配慮を行い、濫用、誤用的な
申請者
には
事案
の内容に応じて
在留
を許可しないなどの厳格な
対応
を行うことにより、
難民認定制度
の適正な
運用
に努めてまいります。 来年四月に
開催
される
京都コングレス
において、法の支配や
基本的人権
の尊重といった
基本的価値
を
国際社会
において確立させるべく
指導力
を発揮します。あわせて、
我が国
が重視する
官民連携
による
再犯防止
の
取組
などに関するシンポジウムや
ユースフォーラム
などを
開催
し、
我が国
の成熟した
社会
を
外国
からの
参加者
に体感していただくとともに、安全、安心な
社会
の
実現
に対する
国民的関心
も高めたいと考えています。さらに、様々な
機会
を捉えて、
先進諸国
を始めとする各国の
司法関係閣僚
とも積極的に対話を行ってまいります。 これまで長年にわたり、
開発途上国等
に対し、
基本法令
の起草、
司法制度
の
整備
や
運用
、
国際研修
の
実施
、
司法関係者
の
人材育成
などの
法制度整備支援
を行ってまいりました。これらの
国際協力
は、
国連
で採択されたSDGsの
実現
にも資する
取組
であり、積極的に
推進
してまいります。
経済社会
の
国際化
が急激に加速する中、重要な
日本法令
を翻訳して
国際発信
することは、
国際化
に
対応
した国家の
基盤整備
として大変重要な
取組
です。本年内に司令塔となる
官民会議体
を立ち上げた上で、
関係省庁
とも
連携
して、
日本法令
の
国際発信
に向けてより一層取り組んでまいります。
我が国
における
国際仲裁
の
活性化
に向け、
関係省庁
、
関係機関
と
連携
しながら、
仲裁人等
の専門的な
人材育成
、
国内外
における
広報
、
意識啓発
、
仲裁専用施設
の
確保等
の
基盤整備
を進めてまいります。 今
国会
には、
法律事務
の
国際化等
に、より的確に
対応
するとともに、
国際仲裁
の更なる
活性化
に向けた
基盤整備
を
推進
する等のため、
外国弁護士
による
法律事務
の取扱いに関する
特別措置法
の一部を
改正
する
法律案
を提出いたしましたので、十分に御
審議
の上、速やかに御可決くださいますよう
お願い
をいたします。
法務省
におけるアット・ホウムプランに基づき、
女性
の
職業生活
における活躍や
男性職員
の
育児休業
の取得の
推進
を始め、様々な事情を抱える
職員
が生き生きと活躍できる
職場環境
の
整備
とワーク・ライフ・バランスの
推進
に努めます。
障害者雇用
については、昨年定められた
政府
の
基本方針
に基づき、着実に
取組
を進めてまいります。
刑務所等
の
矯正施設
及びその
職員宿舎
を始めとする
法務省施設
について、その
耐震化
及び
老朽化対策
を進めるとともに、
災害
時に
防災拠点
や
避難所
となる
矯正施設
の
整備
や、
行政需要
の
変化
、拡大を踏まえた
施設
の
整備
を
推進
してまいります。 今
国会
には、一般の
政府職員
の
給与改定
に伴い、裁判官の
報酬等
に関する
法律
の一部を
改正
する
法律案
及び検察官の
俸給等
に関する
法律
の一部を
改正
する
法律案
を提出いたしましたので、十分に御
審議
の上、速やかに御可決くださいますよう
お願い
をいたします。 今後、様々な
課題
に対し、
義家弘介
副
大臣
、
宮崎政久大臣政務官
とともに
全力
で取り組んでまいりますので、
竹谷とし子委員長
を始め、
理事
、
委員
の
皆様方
には、より一層の御
理解
と御
協力
を賜りますよう、よろしく
お願い
を申し上げます。
竹谷とし子
5
○
委員長
(
竹谷とし子
君) 本日はこれにて散会いたします。 午前十時十八分散会