○島村大君 自民党の島村大でございます。
本日は、諸先輩がいる中で質問をする機会をいただき、ありがとうございます。引き続き、自民党、もうしばらく質問させていただきますので、よろしく
お願いします。
また、今回は、
台風十五号、十九号、そして大雨により亡くなられた方に心からお悔やみを申し上げます。また、
被害に遭われた
方々に対してはお見舞いを申し上げさせていただきたいと思います。
今回は、多発的な河川の氾濫や、そして下水道の逆流、そして長期停電など、新しい
課題もいろいろと出てきました。
課題を一つ一つ丁寧に、これは与野党共に、
政府とともに一緒に対応させていただきたいと思っております。
そして、私の地元神奈川県の川崎に武蔵小杉という、今、
日本一高層のマンションが建っている場所がございます。その中に、高層の方にある霞が関にお勤めの方がお住まいでしたが、上の方の住まいだと聞いておりますが、今回、この十九号の
台風に多摩川が氾濫してしまうと困るということで、いわゆる住民の皆様方で、発電機が地下にあるんで、地下に、もし氾濫した場合、水が浸水しないように、
可能性のあるところを全部土のうを、
自分たちで土のうを積んで、氾濫が万が一しても大丈夫なようにしたらしいです。
そうしたら、それを全部終わってこれで大丈夫だろうということだったんですが、いやいや意外に雨が降って約一時間後に停電してしまったということです。どういうことかといいますと、下水道の逆流なんですよ。いわゆる氾濫はしなかったんですけど、気が付いたら下水道から全部水が出てきまして地下が全部やられてしまいまして、一気にいわゆる電源がやられたと。そうしますと、もちろんエレベーター、水、全部止まると。
この方も三十数階の方だったらしいんで、その後はやはりウイークリーマンション、今もいまだに借りているということなんですが、そこで住んでいらっしゃる。こういうことなんで、罹災証明書を役所に取りに行ったら、その方の部屋は確かに
被害を受けていないわけです、ですから一切出ないと。こういう矛盾を非常に訴えておられましたが、あなたが役職、役所の方なんだから一緒にどうにかしましょうと言っているんですが、まあいろんな問題点が今回出ていますので、一つ一つ我々も丁寧にこれは対応していきたいと思います。
今回、私はまず年金の話をちょっとさせていただきたいと思っております。
この年金に関しましても、御案内のとおり、我々七月の参議院選挙のときにいろんなことがございました。その一つがやはり例の金融
審議会のワーキンググループが出した報告書で、老後に公的年金以外に二千万円が必要だという一つの大きなこれが話題になりました。
私どもは、やはりこの問題点が何か急に浮上したような感じがしますが、そもそも年金とはどういうものか、これをやはり今日は
加藤大臣始め皆様方と共通
認識を持って、やはり過度に私は
国民に不安を与えるんではなくて、年金そのものはどういうものかというものをまずは理解していただき、それを理解していただいた状況の中で本当にこの令和の時代にどうしていくべきかということを、私はその共通
認識の下で
議論をしていくべきだと思っていますので、共通
認識じゃなく
議論をしていくとこれは不安ばかり与えてしまうと思いますので、そこをまず
加藤大臣とこれは確認をさせていただきたいと思っております。
まず、この年金に関しましては、御案内のとおり、昭和三十六年に
国民皆
保険制度と
国民皆年金
制度ができたと。このときに、大きく分けて
国民年金と厚生年金に分けたわけですよね。この
国民年金に関しましては、その当時は今と少し状況が多分違うと思いますが、自営業者の
方々が、定年はないけど、ある一定以上の年齢になるとやはりなかなか若いときと同じように仕事をするのが無理だと、そういう
考え方で
国民年金をこれはやはり共助のつもりでつくったと言われております。厚生年金も同じように、これは働いている
方々が労使折半で、これは
労働者の
方々も使用者の
方々もやはり定年になった後にこの
生活の下支えになるようなものをしっかりとつくろうと、こういう
考え方でございます。
ですから、これだけで全てが、定年後に
生活費が全て賄えるかどうかというのは、これはやはりその方の
生活の仕方が大きい。それから、それまでにどれほど、いわゆる何というんですかね、しっかりと、家を持っているとか持てなかったとか、いろんな理由があると思います。ですから、そこをしっかりと
考えながら、やはりそこの原点を一つ共通
認識を持って、いわゆる年金
生活だけでは難しいんであれば年金以外もどういうふうに国は助成していくべきか、又はそれでも厳しい場合には
生活保護という
考え方もあるわけですから、そこをしっかりと整理をさせていただきたいと思っております。
今回、またこの二千万円の問題も、これは今回初めてこの二千万円の問題が出たわけではなくて、やはり調べますと以前からこの問題は、我々が議員になる前から、いろんなこれは、
厚生労働委員会でもまた予算
委員会でも話し合っているという状況がこれは出てきております。
その一つが、やはり今回は、この金融庁の
審議会が出した報告書は、この報告書の基になっているのは
内閣府統計局家計
調査二〇一七年が基だと言われております。これは、平均的な高齢世帯、夫が六十五歳以上、そして妻が六十歳以上の無職世帯が、毎月収支が平均しますと約五万五千円足らないんではないかと、こういう報告書になっております。これが三十年間続くと約二千万円が必要だというデータになっているわけですね。
では、これが、出た数字が、いわゆる今後、将来年金が破綻してしまうからこういうマイナスになってしまうんではないかという
国民の
方々からも質問を受けましたが、これは年金が破綻するわけではなくて、この高齢者の
方々も、年金
生活だけだと確かに
生活の仕方によっては平均すると五万五千円足らないということは、これは確かに事実であります。だから、これがいいかどうかは別に、これから、これはこれから
議論をするべきだと思っております。
ですから、違う
調査で、例えば総務省の統計、今日お配りさせていただいているこの
調査表によりますと、高齢無職世帯の実収入及び実支出の推移で、これは総務省が家計
調査を毎年なされておる結果ですと、これでも大体、平成二十六年で五・三と書いてあります。約五・三万円が足らない。そして、平成三十年ですと約四万円足らない。これが確かに実収入と実支出の差でございます。
このように、以前から、この今回の
内閣府統計局が出したものを金融
審議会が出したのが初めてではなくて、毎年毎年
調査をさせていただいておりますと、このように長い期間約四万円ぐらいの赤字になっているというふうに結果が出ております。
では、これ約四万円という、平均しますと、ぐらいの数字ですので、では今回の五万五千円と比べますと、じゃ一万五千円違うんじゃないか、やはり年金が悪化しているから実収入が下がって
自分たちの乖離しているんではないかという、ちょっと誤解を与えてしまったふうに我々もこの選挙中に感じましたが、これはいろいろと御
意見あるかもしれませんが、これは夫婦の世帯であって単身世帯は入っていないわけです。ですから、単身世帯の状況を含んだ結果ですと、今回の金融
審議会に出したデータでも約四万円、四万七百十五円が赤字の金額だと言われておりますので、これは、大体やはり夫婦で見るのか単身世帯を入れたデータなのかということを、一つ一つこれはやっぱり我々も発信していかなくちゃいけないと思いますし、厚労省としてもそこはしっかりと
国民の
方々にこのデータはどういうデータなのかということをやはりこれは
説明していくべきだと思っております。
そこで、お話ししましたように、では、この年金を今後本当にどうするのか。これに関しましては、私もこのままで、じゃ、このまま、今所得代替率が六一・七%、これを保てればやはり保ちたいと思っておる。ただ、今ののままでいけば、推計が今
財政検証出ておりますが、あのいろんな
財政検証の推計を見ますと、五〇%になってしまうんではないかという推計も確かにございます。
ですから、そういうところを、では今の六一・七%をどうしたら例えば保つことができるかというのは、もちろん
経済のこともありますが、やはりこれは支え手側を、どうこれは頑張ってこの支え手側を増やさせていただくのか。これは無理に増やすんじゃなくて、やはりやっていただけるという、手を挙げていただける方がいるんだったら私はやっぱりそこは広げるべきだと思いますし、今、週に約二十時間ですか、二十時間以上、大企業の場合には二十時間以上働いている、それから八・八万円ですか、この基準をクリアしていれば、これは大企業に関しては厚生年金に入れる。ただ、それ以下の方、また中小企業の
方々は労使でこれは合意すれば入れるとか、やはりいろんな問題点はあると思います。
ただ、こういう支え手を広げていくということは私は必要だと思っておりますので、そこが一点どうするかということと、もう一つは、これはいろんな、経団連の
方々もおっしゃいますが、特に中小企業の団体の
方々は、いわゆる年金の被用者拡大をしていけば、いわゆる使用者側のこれは半分の折半の分も増えるわけですから、そこに関しても、そこはしっかりとどうするべきか。会社をこれ潰してしまえば元も子もありません。ここは、やはり
労働者側の
方々とここはしっかりと
議論するべきだと思っております。
そういう
議論をすることが私は必要だと思いますが、ただ単にこの年金が潰れてしまうんではないかとか、そこは少し皆様方とともに、この
厚生労働委員会の
委員の先生方はないはずでございますが、違う先生方が、例えばそういう、ただ単に、頭ごなしに、この年金が潰れるとか安心百年が潰れてしまったとか、そういうことは少し我々は発信を、違うというんじゃなくて、そもそもの年金の
考え方を発信をさせていただきたいと思います。
そして、ここで
大臣にお聞きしたいんですが、今のお話をさせていただいた二千万円の問題もございます。それから、
財政検証の結果も出ております。
国民に今後安心な年金
制度だということを
大臣からもお話をさせていただきたいと思いますので、よろしく
お願いします。