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有田芳生君 だから、やっぱり実態を
把握して、その
人たちが本当に介護の職種としてうまく
日本の介護の対象者に対して働いていただいているかどうかというのはやはり追跡しなければいけないと思うんですよね、その労働条件も含めて。だから、そこは、今
お話しになったように、中国から百七十九人、ミャンマーからは二十二人、恐らくほかの国から来ていらっしゃる可能性も高いと思うんですけれども、やはりそこのところも追跡をしていただきたいというふうに思うんです。
私は、今冒頭に、
前提としてこの二〇二五年問題をお聞きをしているというのは、確かに
日本ではそういう
状況がやってくる、つまり、一言で言えば、介護を必要とするような団塊の世代より上の
方々がどんどんどんどん増えていく、だから、介護人材が少なくなってくれば、いなければ
海外から来ていただかなければいけないというんだけど、
大臣、ここで
伺いたいのは、
日本だけ見ているとそうなんだけれども、アジア全体、中国、韓国、ミャンマー、
ベトナム、フィリピン、タイ、そういうところから
技能実習生、来てくれているわけですよね。そこで介護の
人たちも、今
数字があったように増えつつあるわけですよ。
だけど、これ、二〇二五年問題というのは
日本だけじゃなくてアジア全体の問題になってきている。例えば中国だったら、一人っ子政策で、人口の中で、これ調べてびっくりしたんだけど、二〇五〇年になると八十歳以上の人口が総人口の八・九%で、その数からいうと一億二千百四十三万人、
日本の人口と同じぐらいの
人たちが八十歳以上になるということは、中国でも介護というのは必要になってきているんです、今、実際。州によってはもう介護
制度を始めたりしているんだけれども。だから、そうなってくると、
日本に来るようなゆとりというのは、まあこれから五年、六年の単位で見たら、中国にしても韓国にしてもなかなか厳しくなってくるんですよね。
あ
るいは、アジアの諸国というのは共同体がまだ強いから、介護という概念は実際ないわけですよ、社会的介護というのは。そうではなくて、おじいちゃん、おばあちゃんの面倒を見る、そういう介護の対象者に対しては家族で面倒を見るという
状況なんですけれども、だから、そういう
状況の下でも、アジア諸国でも少子高齢化がこれから進んでいくと考えたときに、先ほど示してくださったような
数字で
海外から来てもらうということは、よっぽど
技能実習生の
制度を魅力あるものにしなければ来てくれないと思う。
実際、中国なんかは、もう
日本に行くどころか、やはり中国で賄っていかなけりゃいけないという思いが広がっているし、あ
るいは、後で議論になるかも分からないけれども、
ベトナムなんかでも、
日本での大変な
状況を持って国に帰っていますから、やっぱり
ベトナムから
日本に行くよりも韓国行った方がよっぽど待遇いいよといううわさが、
情報が広がっているんですよね。
だから、そういう
意味でも、皆さんが行った
技能実習制度のきちんとした総括をやって、そこに問題があるならば今からでも
改善をしていかないと、これはなかなか、アジアのこれからの中期的な歴史を見ても、
日本に来てくれないと思うんですよ。
だから、二〇二五年問題というのは
日本だけではないと。中国にしてもほかの諸国にも出てくると考えたときに、これから五年、六年という単位で見たときに、しっかりした仕組みをつくらないといけないと思うんですが、
日本に閉じこもるんじゃなくて、アジアのスパンで見たときに、
大臣、やっぱりこのことを真剣に、今回の報告だけで終わることなく進めていかなければいけないと思うんですが、どうお考えですか。