○
斎藤嘉隆君 立憲民主党の
斎藤嘉隆です。
法案の
審議に入る前に、初等
教育に関わる
課題について少し
意見を申し上げて、またお答えをいただきたいというふうに思います。
大臣も肝煎りで教員の働き方改革進めておっていただきまして、ガイドライン、それからQAなども発出をしていただきました。四月からいろいろ現場の
状況もウオッチしていますけど、今のところ、ほぼ変わっていない
状況だなというふうに思います。
有効な多忙化解消の策として、今現場の方で有効に機能しているなと思うのは幾つかあって、それは、
一つは三学期制を二学期制にすること、それから学校行事をとにかく削る、これは
教育的にいいかどうかはともかくとして、こういったことが進められています。
特に、小学校で忙しさが増していまして、早く帰ろうと思っても、やることがいっぱいあるんだから、もう帰れないんだから仕方ないと、こういう声も聞こえてきます。物理的にやっぱり業務が増えているんですね。これ、是非与党の皆さんにもお考えいただきたい。これ、安倍政権下で増えたものがほとんどなんですよ、実は。この認識を是非していただきたいなというふうに思います。
例えば、道徳の評価もそうです。授業としてこの道徳をどうやってやっていくかということも多忙化の原因になっていますし、英語も、僕はこの
委員会で小学校英語ももうかなり
議論しました、評価について。指導要録見ると、三
観点、三
観点について評価をするようになっているんですね。今もう小学校の高学年なんか、現場の教員で担任をやりたいなんという先生は今ほとんどいませんよ、ほとんどいません。英語が入ってきたんで、空きのこまもなくなったので、各学校でこの一こまを生み出すためにどうやってやっていくのかというのを四苦八苦しています。
子供たちが帰るのが、大体六時間授業で四時近くなるんですね。四時近くなって、例えば勤務時間が四時四十五分までだとすると、残りの四十五分間でやれ何々
会議だ、職員
会議だけじゃないですよ、文科省の肝煎りでいろんな
会議体が現場に持ち込まれていますので、できないんですよ、現実的に。現実的にできないことをやれと言ってもそれは無理なことであるので、具体的にこの辺も文科省としても考えていただきたいというのが一点です。
そのうちの
一つが、先般話題になりました悉皆型の全国学テなんです。四月十八日に、もう報道かなりされましたけれども、全国学テ行われまして、話すこと調査というのが行われました。初めてです、今回が。
私、ある現場の教員からメールをもらいまして、もうその中身、何人かそれ以外の
担当教員にもいろいろ聞いて回りましたけれども、この英語のスピーキングの調査についてちょっと一言申し上げたいというふうに思います。
そのメールの中身はどういう中身だったかというと、もう何とかしてほしいと。一台一台の
設定を一台数十分掛けてやったと、事前に。何日も掛かった。当日行ってみて、無意味なことが本当によく分かった。中学校三年生の
子供たちは英語の得意な
子供が誰であるかよく知っているので、その生徒の答える声を聞いて、それを聞き耳を立ててそれと同じ答えを言うと、こういうことがその学校六学級全てで行われた。コンピューター室でやるんですから丸聞こえなんですね、隣の声は。その
子供が間違えるとみんなが間違える、みんなが間違えると。こういうことで、もうやっぱり何の意味がこのテストにあるのかと、あれだけ時間を掛けて。こうした声は試行
段階からもあったと思うんです。
終わった後の回収作業も約二時間掛かったと。これまでの普通のテストは封筒に入れて出して終わりというふうなんですが、それぐらい掛かった。翌日以降、このテストのために変更したパソコンの
設定を全部直す、これも数日間掛けて直す、忙殺をされたと。意味のあるものなら現場は無理してでもやると。でも、意味のないものはもうやめてほしいと、もうこういうものを持ち込んでくるのはやめてほしいと、
費用対効果的にも高くない。
これ、悉皆でやる意味があるんですか。三年に一度ですけど、抽出でいいんじゃないですか、少なくとも、必要だと言うんなら。もうやめてください、これ。いかがですか。