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矢田わか子君 次元異なる政策というふうにおっしゃっている割には、私たちは次元が異なる政策になっていないというふうに認識をしています。第一ステップとして三から五歳、まずやるけれども、
教育全般について
負担軽減していくんだということで、是非御期待申し上げたいと
思います。
一方で、この
少子化の問題は
日本の国内だけではなくて、今全世界共通の課題というふうにもなってきております。イギリス、フランス、シンガポールのみならず、様々な諸国が今
少子化に対して困難な
状況をどうするのかということの
検討が始まっているということでもあります。既に
幼児教育無償化は、御承知のとおり、イギリス、フランス、そして韓国においても導入はされております。
そのお隣の韓国を見てみたいと思っております。今、資料一を皆さんのお手元に配らせていただきました。実は、韓国は既に合計特殊出生率一・〇を切りまして、〇・九八となっています。一昨年一・〇五だったわけですので、本当に
少子化が加速度的に進み、深刻な
状況を迎えていると言われます。
しかしながら、韓国はこれまでも強力な
少子化対策打ち続け、
幼児教育に関しては二〇一二年に、もう今から七年も前に
無償化を
実施しております。初年度はゼロから二歳児と五歳児だけでしたが、次年度、二〇一三年からは三、四歳児にも
補助を拡大し、また、
家庭で
子育てする場合にも月二十万ウォンの手当が支給されている。しかしながら、
少子化に歯止め掛かっていないわけです。一旦上がるんですけど、また二〇一五年からは下がり続けて、一をとうとう切ってしまったということでもあります。
したがって、私が申し上げたいのは、決して経済的な
支援だけでは
少子化は解決できないのではないかという点であります。
日本においても、やはり女性の意識の変化と職場
環境が
少子化をもたらしているのではないかというふうに言われています。
例えば、私自身の経験で大変恐縮ですが、
子供を産めば確実に、やはりキャリアについて考えたときに、後退するのではないか、停滞するのではないかという意識が生まれます。一人目、産んでみました。やっぱり
子育てしながら両立するのは大変なことです。もう一人産みたいと思っても、やっぱり産むという意識に歯止めが掛かります。職場の中では、
子供を出産すれば昇進、昇格に影響するんだという、そういう無意識なるセーブが掛かって、意識も含めてですが、もうやはり産まない、諦めると、そういうふうな
方々が多いのも事実と受け止めていただきたいと
思います。
ましてや、当該
市町村における
保育所に対して入れないという、この
待機児童までが輪を掛けて私たちの意識を圧迫しているというふうに
思います。
待機児童をゼロにする、本当ですか、あと二年しかありません。三十二万人です。でも、潜在的
児童、結局、潜在的と言われている隠れている
待機児童はその中に入っていないんです。それも含めて本当に二年後に
待機児童ゼロになるのか、そういうことも含めた
対策が必要だと
思います。
いずれにしても、産みたい、もう一人欲しいと思う人がまずは産める、そんな
環境づくりについて、総理から御
決意を
お願いしたいと
思います。