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初鹿委員 立憲民主党の
初鹿明博です。
きょうは
平成最後の
委員会になりますので、
平成最後の
質問をさせていただきます。
きょうの
議題は
法科大学院の
改正法案ですけれども、その
法案の
質疑の前に、
前回の
質問で取り残してしまった
東京福祉大学の問題について先に少し、何点か
質問させていただきます。(発言する者あり)はい、厳しくいきます。
前回、ちょっと時間がなくて途中で途切れてしまったんですが、実は一番
大臣にお伝えしたかったことが伝えられなかったんですね。一番
大臣に伝えたかったことというのは何かというと、今、
学生の
皆さんが非常に
困惑をしているということなんですね。
先日、我が党の部会で
関係者の
皆さんに来ていただいたときに、今、四月から四年生になった
学生二人に来ていただいて、
お話を聞きました。非常にこの
状況に
困惑をしていて、四年生ですから今
就職活動を始めているところですが、明らかに
就職活動に悪い影響が出ているということなんです。
本当に我々も心してこの問題は取りかからないといけないと思うんですが、
大学のおかしい
部分を厳しく
指摘をしていくということは非常に重要だし、ここをちゃんと正していかなければならないと思うんですが、それによって
大学の評価が下がっていくことによって、誰が一番
不利益をこうむるかというと、今通っている
学生の
皆さんがやはり一番
不利益をこうむる。
しかも、その中でもとりわけ今
就職活動をしている四年生は、やはり、テレビのニュースとかでこの
大学が問題だ問題だということをやられている中で企業を訪問しても、ああ、あの
大学ねということになってしまって、本人の
能力とは別のフィルターがかかって見られてしまうということで、本当につらい
思いをされているということなので、それを考えても、この
大学の立て直しというのを本当に早急にやらないとということを強く感じているところです。
その上で、
学生の
皆さんが、特に四年生が今一番何で困っているのかというと、
カリキュラムが、最初に
入学したとき、受験をするときの
募集要項から大幅に変わってしまっているということなんですよ。それも、よい方に変わっているならばいいんですけれども、そうではないという
状況に今あるんですね。
お
手元に
資料をお配りさせていただいておりますが、二月の六日に、
文部科学省に対して
学校の
法人がいろんな
質問に対して回答した文書を見てみると、二ページ目、めくっていただくと、ちょうど大きな段落の切れる一番下のところですね、
創業者の方が、
創立者の方が
授業を見学したりしている、そういう
指摘に対していろいろ回答しているんですが、その中で、まず、「この
授業見学について
学生から
本学への
苦情は一切ありませんでした。現在も
学生から新しい
授業方法について
本学への
苦情は一切ありません。昨年度と今年度の
公務員や
教員採用試験等の
合格実績を見てその
授業方法に
学生は十分に満足しております。」という答えをしているんですね。
では、実際に
学生は満足しているのかというと、我々がヒアリングをした二人の
学生の話からすると、全く逆です。満足しているどころか、非常に、不満どころか、
困惑をしているのを通り越して、
学生の中には、もう
学校にも行きたくない、精神的にも嫌になってしまっているという
学生も出ているということなんですよね。
具体的にどういう
カリキュラムになっているのかというと、
東京福祉大学は、この間に、
公務員試験での
合格者の
実績をふやすんだということに変わったと。もともとは、
社会福祉士だとか
保育士だとか、そういう
資格を取るということもあったんですが、今は
公務員試験での
合格実績を上げることに非常に偏っているということなんですね。
それによって、
キャリア開発演習という
科目ができて、それが
必修科目となっているということなんです。それで、四年生の段階で、七十七
こま、週に七時間、合計で百十五時間何分かが
必修になるということなんですよ。それによって、ほかの
科目がとれなくなって、
保育士の
資格を取ろうという人がその
科目がとれないとか、そういう不都合も出ている、そんな
状態になっているということなんですね。
また、
授業の
内容がこれまたひどいんですよ。先ほどちょっと触れましたが、
授業にしばしば
創立者の
中島氏が見に来ていると。
先生に対して
授業中にいろいろ指図をするらしいんですね。その
授業の
内容がどういうものかというと、
公務員試験の過去問をひたすらみんなで読み合わせる、
公務員試験の過去問を
丸暗記させるという
授業をやっているそうなんです。
丸暗記ですよ。それで、
先生がここの
部分はこういうことだよと
解説を入れようとすると、
創業者が、
教員を制止をして、やめろ、
解説するなということを言っていたと。
要は、
授業を受けている
学生は、それがかなり威圧的なので、それ
自体も怖いと思うし、そもそも、過去問を
丸暗記して
公務員試験に受かるようになるのか、普通に考えたら疑問ですよね、それで、この
授業を延々と受け続けるのがいいんだろうか、そんな
思いになっていると。四年になって
就職活動とかしなければならないわけでありますが、そこでそんな時間をとられるというのは本当に苦痛だ、そういうことなんですね。
そこで、まず伺いたいのは、そもそも
学校法人は
大学の
教育内容に介入するべきではないと私は考えるんですけれども、こうやって
授業の場に
教員でない人が出てきて
授業の
内容を指図するというのは介入以上の何物でもないと思うんですよ。しかも、それが
理事長でも
役員でもない人というのも、またこれもとんでもないと思うんですが、今は、どうも四月以降は
中島氏は
授業には来ていないらしいです。ただ、
中島氏との
関係が強い
職員、
学校法人の
関係者が今でも来ていて、実際に
授業中に教えている
教員に対してあれこれ言っているということもいまだにあるということをきのう
学生から伺いました。そういう
状態なんですね。
こういう、
授業をやっているところに介入するということ、これはいいんだろうかと私は非常に疑問に思うんですよ。ただ、
大学の
自主性を尊重しなければならないということから、
文科省としてそこにいい悪いの
判断をしづらいのかもしれませんけれども、このまま放置していいと私は思わないんですが、
大臣、いかがお考えでしょうか。