○杉本
委員 道徳の
教育であったりサミットであったり、あるいはカウンセラー、ソーシャルワーカーというお言葉をいただきました。
というのもありますが、今申し上げたように、諸外国の先進的なことも、網羅的にというか、一部のサミット的な部分で優秀な子が集まってというよりは、本当にそういうサミットに呼ばれないようなところの
子供たちでいじめ問題というのは起きると私は認識していますので、道徳
教育という点は一つだと思いますけれ
ども、もっとこちらが積極的に関与する形で命を守っていっていただきたいなということを申し上げておきたいと思います。
さて、次に、
法案の方の中身に入っていきたいと思うんです。
ちょっといつも大上段で恐縮なんですけれ
ども、まず、今回の
法案で、
二つ側面があって、やはり日本全体を、とにかく危機的な、私は特に財政危機を感じているんですけれ
ども、いろいろな問題点があるということで、これは連立方程式に例えれば連立三次とか四次の問題であって、これを同時に我々は解決していかないと、本当に我が国は、メルトダウンという表現は適切でないかもしれませんが、本当に厳しい、困難な
状況に陥るというようなことを感じております。
その解の一つが、一部であっても高等
教育の
無償化を進めることであり、
大学の統廃合なんかも、スクラップ・アンド・ビルド、あるいは選択と集中、そういった
意味でも進めていかなければならないと思っています。
変数は、改めてでもないですけれ
ども、少子化であったり、あるいは高齢化と社会保障の維持であったり、申し上げた財政の危機であったり。そのために経済成長をやはりしていかなきゃいけないということであります。
この経済成長のためには何が必要かというと、大きなくくりでいって、一つは生産性の向上であって、そしてもう一つは、我々維新が常日ごろから申し上げています徹底的な行革であるということで、大阪でも争点にさせていただいているような、大阪都構想という言い方になっておりますけれ
ども、私は徹底行革だというふうに思っていますので、そういった二点、足元を照らして考える行革と生産性の向上、この生産性の向上にかかわるものが今次
法案であるという認識を持っております。
人口減少の、パイが小さくなる、このスピード感を和らげるという
意味では、今同時に
審議されております、この間も合同の審査で
質疑させていただきましたけれ
ども、幼児
教育、保育の
無償化であり、もう一方が、生産性を上げていくという
意味での、建設的な
意味での高等
教育の
無償化ということで、
質疑もちょっとさせていただきましたが、リカレント
教育は生産性向上に結びつくものであり、ぜひ結びつけていくようなものにしていかなければならないというふうに私は感じています。
それで、ちょっと単語で、ハイロードキャピタリズムという言葉があるようで、最近これは出てきている言葉のようなんですけれ
ども、要は、仕事のあり方としても、高品質、高専門性、高スキル、カスタマイズ、マルチタスクワーク、いろいろな仕事を同時にできる、そして一方で、リカレント
教育にかかわる生涯学習であったり研修であったり、高い自主性を持った人材、これによって高い所得を得るということが大切だと思っています。
それで、高知工科
大学というのがまとめた論文がありまして、「日本における生涯学習の現状と課題」という論文ですけれ
ども、これによると、二十五歳以上のいわゆる
大学、高等
教育に通う率というのが、日本の場合は二・〇%にすぎませんけれ
ども、OECD諸国の平均で二一・一%ということなので、この
数値を上げていく必要が本当にあると思いますし、高等
教育と生産性の相関というのは極めて大きいというふうに私は認識しています。
大臣、ちょっと話がそれて申しわけないんですけれ
ども、また今後大活躍される
可能性のある
大臣なのでぜひ聞いておいていただきたいんですけれ
ども、日本を救っていくには、生産性を上げていくという
意味で高等
教育を進めていくというのが一つの大きなポイントでありますが、一方で、厚労省が担当だみたいに我々は認識してしまうんですけれ
ども、イギリスの例として、最低賃金の引上げを行うということを、日本の場合は都道府県別ですけれ
ども、全国共通で行った。これを一九九九年から行って、いわゆる地方創生にも結びつく。
これは、急激に、一気に上げてちょっと失敗した国が、ニュージーランドだったり韓国だったり、あるようなんですけれ
ども、イギリスの場合は、ステップ・バイ・ステップで最低賃金を引き上げることによって、経済的な生産性を高めるということに結びついたようでございます。
最低賃金の引上げは、いわゆる最低賃金で働くクラスを上げることによって、中間層の賃金も上がり、労働分配率が労働者の方に多くなるということなんですけれ
ども、結果的に企業の方も生産性上昇への努力をするということで、卵と鶏の関係みたいな関係で、どっちが先かという
議論にはなるんですけれ
ども、生産性を上げるのは、最低賃金を上げるということでこれは労働政策というふうに我々は認識してしまうんですけれ
ども、イギリスの場合は経済政策として実行しているということで、ちょっと話がそれて恐縮ですけれ
ども、最低賃金を上げるということが生産性を上げていくということに結びつきますし、リカレント
教育等の高等
教育もこれに結びつくということです。
もう一つだけ国の例を申し上げますと、デンマークモデルというのがあるようで、労働規制が柔軟であって社会保障が充実していることを、フレックス、プラス、セキュリティーで、フレキシキュリティーという言葉があるようでございます。これが、デンマークの場合は労使間のいわゆる交渉で、人材育成のトレーニングもセットで交渉されるということで、ボケーショナルエデュケーション・アンド・トレーニングという、VETという言葉が使われるようですけれ
ども、職業
教育及び訓練というのが大きなテーマになって、これがデンマークの高い生産性、高い所得の経済の秘訣と言われているということでございます。
ちょっと長くなりましたけれ
ども、いずれにしろ、生産性向上にリカレント
教育が極めて重要で、しかも、ちょっと諸外国のケースを考えると、やはり実務的なリカレント
教育が効果があるのではないかなというふうに私は感じております。
いつもちょっと一方的にお話しして恐縮ですけれ
ども、そんな
意味で、中身を充実するということでの実務
教育、あるいは
経営者の
教育も、日本の中堅、中小・小規模事業者の
経営者により機敏に経済の変化に
対応していただくためにも、こういったマネジメント
教育みたいなものも必要であるということで、高等
教育を進めることは大いに結構であると思いますけれ
ども、一方で、高等
教育の質という
意味で、経済界あるいは企業側との連携というものも、ぜひとも
文科省の方々にも、
大臣始め皆様に認識をしておいていただきたいと思います。
それで、基本的な
質問で恐縮ですけれ
ども、高等
教育の方の
法案についての
質問として、念のため伺いますけれ
ども、国公立、私立、
学部によって、医
学部なんかだと大分違うと思いますけれ
ども、入学金という仕組みと
授業料という
二つにカテゴライズされるお金の取り方がありますけれ
ども、日本のケースというものが、入学金と
授業料というものが、欧米やOECD諸国と比較して差異はないのか、あるいはちょっと特徴的なところがあったりするのか、念のため伺っておきたいなと思います。お願いします。