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櫻井充君 済みません、せめて
反対討論ぐらいは言わせていただきたいと思います。それだけはお許しいただけないでしょうか。
私は、
国民民主党・
新緑風会を代表して、ただいま
議題となりました
出入国管理及び
難民認定法及び
法務省設置法の一部を改正する
法律案に対して、
反対の
立場から
討論を行わさせていただきます。
私も今回の
採決については
理事会で
反対の
意見を申し上げました。残念ながらこういう形になりました。こうやって職権で立てられて、本来は拒否する道もあったかと思いますが、我々の考えを述べる機会を失うこともまたどうだろうかということで、
反対の
討論をやらせていただきます。
私
たちは、
外国人労働者は必要だと思っています。一方で、今回のこの
法律は
我が国の
在り方を変える大きな
法律だと、そう思っています。ですから、我々
野党は、これは
与党に
お願いしたことですが、
重要広範議案であるということを
お願いして、我々与
野党の中で、
重要広範議案であれば最低二十日間は議論するんだというのがこれまでの暗黙の了解だったと思うんですよ。
しかし、残念ながら、どうでしょうか、
審議時間は
衆議院を超えたかもしれませんが、そうやって二十日間の
審議もなされてきていない。まずは、この
反対する第一の
理由として、
審議時間が不十分であったということについてはきちんと申し上げておきたいと、そう思っています。
今回、こういう形で
強行採決を行われることになるんだと思いますが、しかし、
是非これは
委員長と
与党の
理事に
お願いしたいことがあり……(
発言する者あり)ちょっといいですか、ちょっと静かにしていただけないですか。今、申し訳ないんだけど、人の話も聞いてくださいよ。そうでなければ、
委員会室に入らないでいただけませんか。
野党は、先ほど、本
会議場で、我々、時間制限を
与党がすると言ったときに、
言論封殺だ
言論封殺だって言ったんですよ。私は、
与党のやり方おかしいから、あの十五分、十分の堂々巡りやめてくださいと
お願いして、やめてもらっているんです。今、私が
発言しているときにいろんなことをやられるということは、
野党の
皆さんが私の
言論封殺に……(
発言する者あり)いや、ちょっと聞いてくださいよ。そうやって
発言しないでください。(
発言する者あり)だから、静かに、せめて……(
発言する者あり)まあ、せめて
反対討論聞いてください。済みません。
そして、私は、
外国人労働者と
日本人の
労働者が
同等の
関係であるべきだと、そう思っていますが、今回の
法律では、必ずしもそうではないと感じている点があります。
一番は、
外国人の
皆さんが、
労働者として扱われているかもしれませんが、一方で、
生活者として扱われているとはとても思えません。その一番大きな
理由は、
家族の
帯同を認めていただいていないということです。
我々
日本人が
海外に出るときはどうでしょうか。私の医者の経験上申し上げれば、
海外に留学する
方々は、ほとんどの
方々が
家族を
帯同して行きます。
期限は二年か三年。
期限が付いているから今回はこういうことなんだという話をされましたが、
期限が付いて
日本人が
海外に出ていくとき、
日本人に対して
家族の
帯同を認めないなんということを言う人がいるでしょうか。
家族の
帯同を認めないなんという国があるでしょうか。私は大きな問題だと思いますよ。
家族の
帯同を認めないなんということをやっていったら、
世界から
日本はどう見られるでしょうか。
今、私が危惧していることは、
与党だけではなくて多くの
関係者の
皆さんが、
日本で働かせてやるんだ、
日本企業で受け入れてやるんだ、私にはそういう態度にしか見えないです。今、
世界の国々は少子化で、そして
労働者が不足していて、これから先、間違いなく
外国人の
労働者の取り合いになるんです。そういうときに、
日本のこんな環境の中で本当に
日本に来てくださいと言えるんでしょうか。
そして、この間、前回の
委員会の中で
有田さんがおっしゃっていました。新しい事実が分かったんです。三年間で六十九人の方が亡くなっています。こんな事実を知ったら、
日本に本当に来たいと思うようになると思いますか。今の
制度に問題があるんだということを
有田理事はあれだけ訴えていたじゃないですか。そして、その問題を解決する前に
採決に至らざるを得ないような、こういう
審議日程を取っていること自体、本当に大きな問題だと思っているんです。
ですから、我々は、このことも
一つ一つきちんとお話をさせていただかなければいけないと思っていますし、先ほどの
理事会でも申し上げました。今日
強行採決されるんであれば、せめて、せめて
衆議院議長がおっしゃっていたような資料が出てきたら
集中審議を求めていきたいとも思いますし、それから、
集中審議を求めていきたいと思っていますし、
閉会中
審査も行っていただきたいと思いますし、この
審議時間だけで十分だと思っている
人たちは、私はほとんどいないと思っているんです。しかし、こういう形で強硬にやられるからには、残念ながらそれに抵抗すべき手段がないから、今こういう形で
反対討論をやらせていただいています。
それから、どうでしょうか、送り出しの
機関にどれだけ
お金を払っていたか。この
多額の
お金を払って
多額の借金をしてきているから
日本での
生活が厳しくなってきている、時給の高いところを求めていくようになってしまう、失踪してしまう、そういう問題だって実は解決してきていません。
今までの
技能実習制度についての
総括ができていますか。今までの、
外国人の
労働者の
方々が入ってこられて、その
処遇に対してきちんとした
総括がされているんですか。私はその
総括についても求めてきたけれど、これは
年内中に
回答を出します。だったら、
年内中に
回答が出るんであれば、どうぞもう一度、
国会を延長するなり、若しくはこれを継続にしていただいて、来年の
通常国会でちゃんと議論したいんですよ。そういうことをずっと訴えてきたけれど、残念ながら会期との
関係でこういうことになってきています。
そのほか、
委員会で
質疑しましたが、いっぱい不明な点があります。例えば
社会保障の問題です。
海外にいる
扶養家族がどうなってくるのか、そういうことについても全く議論されていない。こういう不明な点がどんどんどんどん出てきているのも事実です。
私は私でルールを守らなきゃいけないので、
反対の
討論は三分以内と言われています。少し時間をオーバーしたことについては謝罪申し上げたいと思っていますが、これだけ多くの
問題点があるので、我々
国民民主党としてはこの
法案に
反対だということを
意見表明して、再度繰り返し
お願いします。
是非、
委員長、これだけ強硬に
国会の
委員会の運営をされてきた、
与党の
理事の
皆さんにも
お願いがあります。
是非ともですよ、
是非ともこの問題がきちんと分かってきた段階で、
お願いですから
集中審議をやっていただきたい、
閉会中
審査をやっていただきたい、そのことを望んで、私の
反対討論を終わります。
御清聴いただきまして、ありがとうございました。