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田名部匡代君 ありがとうございます。丁寧な御
説明ありがとうございます。
やっぱり、私に丁寧にこんな御
答弁も大変有り難いですけど、やっぱり現場が不安なわけですよ。そもそも論で申し訳ないですけど、できちゃってから丁寧に
説明するんじゃなくて、やっぱり現場の声を大事にしながら
法律を作って、そうしたら、本当に末端の人まで、現場で一生懸命やっているところまできちんと伝わるような努力があればいいけど、形ばっかり何回やりましたということではやっぱり現場の理解は得られないし、今五年で更新されるということで今のような御
説明ありましたけれども、でも、やっぱりそれが先行きが不透明、不安であれば、新しい後継者、新規に参入して頑張ろうという人たちも不安があれば参入しにくい。だから、もっときちんとした基準を作って明確に伝える必要があるんじゃないかなと。
例えば、
地域間で、適切かつ有効だとか
発展に最も寄与するという判断がそれぞれ、今みたいに
長官がおっしゃったような判断をしてくれるところもあれば、そうじゃない判断が行われる場合もあるかもしれない。だから、もう少し明確に基準を定めるべきじゃないかなというふうに思っています。
養殖業でも、
先ほどももう需給バランスだとか価格の値崩れの話もありました。大体、問題意識は重なっているので、このこともお伺いしたいと思ったんですが、サーモンの、深浦サーモンのことを何度も名前を挙げていただいてありがとうございます。順調に
準備が整って、本格生産に今入ろうというところなんです。これも
地元の企業と
漁協、また自治体がうまく連携して、やっぱり丁寧に議論をして、理解があってここまで来たということだと思うんです。だから、どちらかが生き残るということではなくて、みんなで生き残っていこうということだと思うんですね。だけど、この
漁業法ではそうは思えないから、何回もしつこいけど、そうは思えないから不安なんです。企業だけが生き残ってしまうのではないかということをこの法案からどうしても感じちゃうんですね。
で、今のように、やっぱり
地元で頑張っている人たちの力も大いに生かしていただいて、共存共栄できるような環境をちゃんとつくっていってほしいんです。それをみどとりしていくのはやっぱり水産庁の仕事だと思うし、今言ったような、有効なのか、
発展なのか、効率なのか分からないですけど、そういう単純な判断ではなくて、一生懸命やっている、もう一押しすればこの
地元の
漁業者たちももっとうまくいくなということには、それは全面的に全力で応援をしていただきたい、その支援
体制をつくっていただきたい。
今、競争の問題ありましたけど、サーモン、今人気ですよね。国内でもおすし屋さんで、さっきもあったけど、人気。だけども、それが新たなまた企業が入ってきて競争になったらどうなのかと。ようやく今から頑張ろうというときに、また力のある方だけが生き残って、こっち駄目になっちゃうんじゃないかということもあるので、品目ごとにいろいろ
調整して戦略を立てると言っていますから、そこも是非、今じゃなくても、具体的に示していただきたいんです。だって、企業なんですから、戦略的にと国が言ったって、自分のところの利益が上がることを我慢してやれるのかと言ったら、幾らでも利益を得ようとするのが企業ですから、そこはやっぱり国がどういう判断をして、それぞれの生き残りの環境をつくっていくのかということが大事だというふうに思います。
先ほど大臣も、
利用の度合いが低くなっているところがあるから
漁業権を
廃止して、そういうところを
利用してもらいたいんだということをおっしゃっていました。ただ、
利用が低いというのは、よほど何か条件、条件がいいところにはみんな行きたいわけで、それはどういうところなのかと。企業だって、そんな利益が上がらない条件の悪いところにわざわざ行って商売するのかなというふうに思うわけですよ。これらも含めて、今まで申し上げたような不安が起こっているということなんですね。ですから、是非そういうところにも目配りをしていただきたいと思います。
質問重なるので、次に移ります。
もう何度も申し訳ないですけど、規制改革推進会議の大田議長は、ノルウェーのような実効性のある政策をというふうに会議の中でもおっしゃっているんです。でも、やっぱり日本は日本にふさわしいいろんな
仕組みを
考えていかなきゃいけない、何でもノルウェー見習えばいいということじゃないんですよね。
だって、ノルウェーなんというのは輸出が中心ですから、私が申し上げるまでもなく、ここにおられる皆さんもう御存じだと思いますけど、まさに外需に対応した水産構造というか、
漁業構造になっているわけですよ。
漁業生産の九五%がもう輸出ですから。
地域、
魚種ごとに六つの販売組織をつくって、そして、水揚げされた時点から、これオンラインで取引というか、国内外の顧客と取引をするような
仕組みまでできている。ここまでノルウェーは進んでいるというか、ある面では進んでいる。でも、日本というのはそれはまた違う構造なわけですよね。
ですから、この大田議長がおっしゃるように、全体的なことを見ないで、日本の
漁業の現状もよく
考えないで、ノルウェーみたいにやればいいんだなんという乱暴な議論では、日本の問題は解決をしないわけなんですね。漁法も
漁船の
規模もいろいろ多様にならざるを得ないという点もノルウェーとは違うわけですよ。実情に見合った改革の進め方というものをやっぱりきちんとやっていくべきで、規制改革推進会議のような目先のことでえいやあと、まさにどうやって企業をもうけさせるか、それが成長なんだ、
発展なんだということでは、ますます日本の
漁業は駄目になっていくというふうに私は思っています。
特に現場の方々からお声を聞くと、全体的なことも分からないんだけれども、自分の
漁業がどうなるのかというのは全く見えてこなくて、これから
漁業続けていけるんだろうか、
操業出られるんだろうか、いろんなことを
考えて、感じていらっしゃるんですね。
この間も底引き網の方々から、いろんな魚が捕れるんだけど、さっき
平野先生からもお話あったと思いますけど、これはどういう
仕組みにしていくのか、
操業に影響出ないのか、つまり
IQのことですね、
IQを
導入して廃棄するものもある。また、
IQ数量の少ない
魚種で枠がいっぱいになったりしたときに、これ漁に出られるのかな、どういう
仕組みにするのかなということなんです。ちょっとここ、丁寧に教えてください。あっ、時間ないので簡単に。