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大島九州男君 じゃ、そういう内部統制室という部署があってコンプライアンスを管理しているというなら、
平成二十九年の十二月に出ている陳述書にもあるんですが、
昭和六十一年から退職までの約三十年間、株式会社JSOLというところに勤務をして漢検協会の担当をしておりました。
平成二十七年八月二十七日付けの陳述書を提出したことに対し、漢検協会からJSOLへ
抗議があったため漢検協会の担当を外されて、その後いづらくなって定年まで二年を残して
平成二十八年三月に退職した、その取引先の従業員の方もいらっしゃるんですね。
これは、漢検協会の理事や幹部職員、まさにコンプライアンスを担当する内部統制室の職員までも取引先の社員に対して強い圧力を掛けていた、そして三十年も長年勤めた会社を退職せざるを得ない状況に追いやったというような陳述書が出ているわけですよね。だから、こういう裁判に出ているような
資料を見ても、それが内部統制でちゃんと機能しているかというのは非常に疑いが多いところであると。だから、こういうことについても直接漢検の方にお伺いしないと、これはもう
内閣府に聞いても答えの出てくるわけないわけであります。
不可解なことというのは、ちょっともう今日は数々あるので簡単に行きますが、まず、
文科省が昔、
平成十九年に漢検協会の決算について、六億六千万に達する多額の収支差額が出たので受験料の値下げを指導した、それは、そのときの指導として漢検は受け入れましたと。そして、今回、
平成二十七年度に受験料を最低でも一一%、最大では五〇%の大幅な値上げをしているんですよ。そして、
平成二十七年度の収支差額は六億九千万円黒字になっているんですね。これまた、どう受けるかあれですけど、
平成二十七年度は値上げによって六億九千万の黒字になっているんですけど、志願者というのは五万人も減っているんですよ。五万人減って、それで六億九千万の黒字を出すような、こういう運営が
本当にいいのかと。
当時、漢検はもうかっていたから値下げしろといって値下げをさせ、五万人も受験生が減っているのに六億九千万も利益を上げるような値上げを、これは別に
内閣府が指導したり
文科省が指導したわけじゃないでしょうが、そういうことが行われている。
じゃ、その利益を公益法人として社会的なものに使っているとか、いろんな国際貢献に使っているとか、
日本の
文化を発信するために
海外にいろんなものを何か発信したりするのにお金を使っているとかいうならまだしも、前回指摘もさせていただきましたが、京都市から漢検協会は、中学校の跡地を借地権と保証金で合計五億六千百万円というのを払って、家賃は月額坪単価が三千五百十円です、坪単価が。前回ちょっと指摘をした特定非営利活動法人京都
文化協会というのは、やはり京都市内の中学の跡地を借地権料、保証金なしで京都市から月額坪単価で七百三十八円で賃貸しているというのが、この間の質問で御指摘をさせていただいている。
この差額、当然交渉の仕方とか、いろんな条件によって違うことはあるだろうなということがあるので、この賃貸条件が適切かどうか、近隣の類似物件も調べたら、例えば京都市の学校跡地の賃貸料金の事例として、漢検協会より後、
平成二十八年七月八日に、NTTの都市開発が、営利目的のホテル用地として、やはり市内の小学校の跡地を入札によって漢検と同様に六十年の定期借地契約を締結しております。
そのとき、漢検協会が応募申請した
平成二十四年と比較すると、二十七年は京都の土地の値段も倍近く上がっているようなそういう流れの中で、この物件は漢検協会の物件と直線距離で五百メートルほどしか離れていない、京都で一番観光客の多い清水寺と隣接する場所でありますから、京都でも有数の一等地です。漢検協会の物件に隣接する八坂神社より格段に観光客の多いその物件の月額の坪単価は千九百一円であります。漢検協会は月額坪単価三千五百十円、先ほど言いましたように。漢検協会は、営利法人であるNTT都市開発よりも一・八倍も高い値段で契約している。これもおかしいよねと。
それで、NTT都市開発と京都市の広報
資料を見ると、建物は既存のものを使用することに
文化的メリットがあるということで、そのままそれを、既存のものを使用している。ところが漢検は、全て壊して、二十三億ぐらい掛けて新しいものを造ったんですね、
マンガミュージアムとかそういう
感じだったと思いますが。こういうことも非常におかしいんじゃないのかと。
そしてまた、別の京都の物件の賃貸の関係を調べましたら、京都市の財政局の賃貸希望価格が月額坪単価二千四百五十円ぐらいであった、その物件の入札が十社ぐらい応募があって、最終三社に絞って競争入札したら、京都市の希望価格に届かない月額二千四百五十円という、そういうところで入札が落ちたという話なんですね。若干、まあまあ、ぎりぎり安いところですが。それに比べても、漢検はこれ競争相手なかったんですよ。なかったのに、自ら月額三千五百十円を提示して応募して、京都市と契約している。これもおかしい。
何がもっとおかしいかというと、先ほど言った月額坪単価七百三十八円で契約をしている京都
文化協会という法人は、漢検協会の専務理事と漢検の業務委託者であったA氏、この間も言いましたが
足立さんでしたね、A氏という人がNPO法人で、漢検協会の評議員に就任をしている筒井さんという理事も務めている、要は何が言いたいかというと、安く借りているNPO法人の役員が漢検の役員と同じ人たちがいると。そうしたら、当然安く、いや、うちは七百三十八円でこうやってやっている法人もあるんですから、こういう形で少しでも安くしてくださいよとか言うのが当たり前じゃないですかと。こういうことについても漢検は納得いく説明をしていないわけですよ。
それで、まだまだおかしいのは、この応募申請書にその
足立さんという職員、漢検の職員でもないのに名前を連ねている理由について、これ裁判で答弁書が出ているんですけど、この
足立さんは、漢検協会の職員であるかのような名簿が作成されていたんです。それはなぜかと聞いたら、京都市からの要望に基づくものだったと。これ、裁判の記録にあるんですよ。被告の
足立さんというのが職員であるかのような表示をした名簿を、何でそういうのがあるのかと言ったら、京都市との打合せ会議に被告の
足立さんが
出席できるように京都市から
足立さんを名簿に記載するように求められたからと、こういうのも裁判でやり取りがあるんです。これも不思議でしようがない。
この入札の主体者である京都市が応募者に自分の、何か、この人を入れてくださいなんて言って、そしてなおかつ三千五百円もするような高い、その
足立さんというのは自分のNPOでは七百三十八円ぐらいで契約をしている当の本人ですよ。これまた不思議ですよね。そしてまた、この京都市の契約をした
教育委員会の
委員長さんという人が、後に漢検協会の理事に就任するわけですよ。これも不思議でしようがない。
受験料を値上げして、五万人も受験者が減っているのに、六億九千万もの利益を上げ、その使い道はまさしく無駄遣い、公益法人としてはあり得ないお金の支出をしている。これは、客観的に事実を見ると、これはおかしいよねと。だから、漢検に説明を求めているにもかかわらず、忙しいから来れませんというならまだ分かりますが、前回の
委員会で説明を尽くしたので説明する必要はないというようなことで
出席をしなかったと。このインターネット中継で漢検の関係者の方も聞かれていると思うんでしょうけど、まあそういうことがよく言えたなと、この
委員会に。私はもう客観的にそう思うわけであります。
以上のように、漢検協会は、志願者が減少し続け収入が減る一方、先日も言いました、電話の入替え費用に一億円、システム開発費で八億八千万、本部ビル建設費で二十三億と多額の投資を行って、それによって赤字決算を計上して、結果的に赤字を理由に受験料を値上げしている。こういうおかしな経営をしていることに対して、私は率直に疑問を投げかけ、質問をしたいということで漢検にお願いをしているわけでありますけれども、副
大臣、所管する
内閣府としてどのように
対応されますか。