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小川勝也君 大体思ったような結果だと
思います。例えば、
農外からの
稲作につきましても、例えば無
農薬栽培とか
天日干しにこだわって特別な
飲食店に販売を
目的にするとか、いわゆる新しい
分野を模索しての方が結構おられるのではないかというふうに思っています。
何を申し上げたいかといいますと、
農業も
農地も
一言で言うと
一言で終わるんですけれども、中身が本当に多岐に分かれているということでありますので、適切に
施策を講じていただきたいということであります。ですので、例えば営利を
目的として
施設栽培、
野菜栽培に参入する、これは
農外からの
新規参入の方も、あるいは法人、企業、こういう
方々はあっていいと思うわけでありますけれども、今問題となりますのは、
収益性の伴わない
耕地、
農地利用型の
農業については、やはりしっかりとその市場原理以外の
施策がないと立ち行かなくなる可能性があるということを申し上げたいわけであります。
施設の
新規参入者は入れますけれども、先ほど申し上げましたように、五十ヘクタールの
畑作をやっていた農家が離農する後、これはもう大変なことでありますので、これはちょっと我田引水になるかもしれませんけれども、
北海道は一軒
当たりの
経営面積が大きくなってしまいましたので、この後、一軒が抜けた後、その
農地を近隣の
方々でもう受けられる限界を超えてしまっているので、ですから、なるべくもうこれ以上の離農は出したくないという
思いが御
理解をいただけるんだろうというふうに
思います。逆に言うと、ハウスが残ってもうやめますよということであれば、そのハウスを利用させていただいて次の日からトマトの定植行けるわけでありますけど、ただ、大
規模な
収益性の低い
農地については
政策的な光をしっかり当てていただきたいとお願いをする次第であります。
それから、このマトリックスを作るに当たって御苦労いただいたのが左の欄外の
養鶏、養豚、
肉用牛、酪農のところであります。
養鶏、養豚、
肉用牛、これはすなわち
農地を利用しないという
農業形態もあるわけであります。
農地をたくさん利用しない
農業であります。
しかし、酪農については、特に
北海道だけが特殊なのかもしれませんけれども、たくさんの牧草地、草地を利用して
農業をするわけであります。ですから、この
多面的機能でいいますと、ほかのいわゆる
養鶏、養豚、
肉用牛と草地を造る酪農とはちょっと違うんだろうというふうに
思います。ですから、逆に言うと、草地を造って、あるいは
自分で餌を作って肉牛を
肥育されておられる方のその餌部分、あるいは最近はやっている飼料用米、これも含むわけでありますけれども、
農業の中にはやはりこの
多面的機能、草地をしっかり守っているということも、これも大事な要件でありますので、お願いをしたいというふうに思っています。
酪農についても同じことをずっと申し上げてまいりました。一戸
当たりの飼養頭数は、多分最初は四頭とか六頭とかからスタートをして、どんどんどんどん機械化が進んで、それから、牧草の刈取りに大型の機械が導入されるようになってから、今一戸
当たりの
経営が本当に大きくなりまして、牛六十頭、これは
金額に換算すると大変な
金額になりますので、
新規参入の壁が非常に高い業種、職種でありますので、
施設野菜も
農業でありますけれども、酪農は、もし一戸離農が出ると代替性が乏しいという観点から大事にしていただきたいというふうにお願いをする次第であります。
それで、どんどんどんどん
人口が減少していく中で、
大臣からお
言葉がありました、日本は
人口減っていくわけでありますけれども、
世界はどんどん
人口が増えていくわけであります。それで、どんどんどんどん我々の国の
食料生産が減っていっていいのかというと、そうはならないわけであります。
それから、
農業に携わる人の数がこれからどんどんどんどん減っていくのも自明の理でありますけれども、例えば、これが
一つの区画で、大きい
水田とか大きい
畑作農地であれば、今までのいわゆる非効率的な
農業からいわゆる大
規模農業に、あるいは一戸
当たりの
経営面積や一法人
当たりの
経営面積を大きくするということで
経営効率を上げていくことがある
分野までは、ある程度までは可能だと
思います。
しかし、残念ながら、私たちの国は、
農地の
割合は、森林
面積に比べて
耕地面積は非常に少ない
割合でありますし、その少ない
耕地面積の中で中
山間地の占める
割合が非常に高いわけであります。ですから、
農地も、
一言で言うと
農地ですけれども、平らなところ、傾斜地、中
山間地、これいろんな
農地があるわけでありますので、やっぱり事細かにゾーニングをして
施策を進めていかなければならないというふうに思っています。
ありていに言うと、少ない人数で
農地を耕していくわけでありますので、最も非効率的なところは諦めなきゃいけない部分が出てくるんだと
思います。これは
衆議院でも
参議院でもいろいろ
議論されてまいりましたけれども、今まで
農地であったけれども余りにも効率が悪いのでここは諦めて森林等に用途を変えていくということがまずあり得るのかどうか、あるいは
農林水産省として今のところどういう観点で見ておられるのか、お伺いしたいと
思います。