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大臣政務官(
上月良祐君)
我が国の
農林水産物・
食品の
輸出額は、
平成二十九年に八千七十三億円となっております。五年
連続で過去
最高を更新しているところでありますけれども、御
指摘がありましたように、
平成三十一年の一兆円目標を達成するためには今後更に拡大を図っていくことが必要であるというふうに認識をいたしております。
このため、
政府といたしましては、
輸出を拡大していきますために、
農林水産業の
輸出力
強化戦略等に沿いまして、まず、JFOODOや
品目別
輸出団体等によりますプロモーションの実施への
支援、そして、
国内の
農林漁業者、
食品事業者の販路開拓のための相談体制の
強化や商談会への出展等への
支援、そして集出荷拠点や
加工施設等の
輸出拠点
施設の
整備、そして
輸出先国また
地域の
輸入規制の撤廃、緩和に向けました
交渉など、
政府が主体的に行います
輸出環境の
整備、こういった様々な多様な
取組を進めているところであります。
このうち、
政府が主体的に行います
輸出環境の
整備に関しましては、御
指摘がありましたそれぞれの点につきまして、まず放射性物質に関します
輸入規制につきましては、撤廃、緩和に向けました
取組をこれまで鋭意進めてきました結果、東京電力福島第一原子力発電所事故直後に
規制を導入した五十四か国・
地域のうち、これまでに半数に当たります二十七か国が
規制を撤廃したところでございます。先般、韓国によります
日本産水産物等の
輸入規制に係りますWTOのパネル報告書が公表されたことも踏まえまして、韓国と同様に、
日本産
食品の
輸入規制措置を継続しております国、
地域に対しまして、撤廃、緩和に向けまして一層の働きかけを行っているところであります。
また、中国向けの精米
輸出につきましては、既に指定登録されております精米工場及び薫蒸倉庫の能力を十分に活用しますほか、新たな精米工場等の追加が
課題であると認識しております。このため、追加指定、登録に向けまして、必要なデータを提出いたしまして、様々な機会を捉えまして中国側と今鋭意協議を進めているところであります。
そして、三番目になりますが、
牛肉以外の
日本産畜産物、豚肉、鶏肉、鶏卵等々でございますが、そのEU向け
輸出を可能とするためには、
日本がEUの第三国リストに掲載される必要がございます。そのためには、質問票への回答に加えまして、残留物質モニタリング計画の承認、それから現地
調査の実施、それからEU加盟国間での協議といった手続が必要となってございます。昨年十月に、EU側によります現地
調査が行われたところであります。現在、現地
調査報告書の完成に向けましてEUが作業を進めているところでありますので、今後とも、早期に
輸出が可能となりますように鋭意手続を進めてまいりたいと考えております。
なお、各地の事業者の皆様方も様々に積極的な
取組を進めていただいておりまして、事業者の
輸出の積極的な
取組を
促進していきます観点から、
輸出優良事業者の表彰というのを行っております。今年度は、
農林水産大臣賞を全農の鳥取県本部さんが受賞いたしていただきました。
品目別の
輸出団体によるプロモーションも活用していただきながら、二十世紀梨を台湾、香港等に
輸出する
取組を通じまして
生産者の
所得向上に寄与してきていただいたことが評価されたものでございます。是非、更に積極的に
取組を進めていただきたいと考えておるところであります。