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2018-03-30 第196回国会 参議院 災害対策特別委員会 第3号
公式Web版
会議録情報
0
平成
三十年三月三十日(金曜日) 午前十一時開会 ─────────────
委員
の
異動
二月二十八日
辞任
補欠選任
徳茂
雅之
君
足立
敏之
君
青木
愛君
木戸口英司
君 三月一日
辞任
補欠選任
宮島
喜文
君 自見はなこ君 ─────────────
出席者
は左のとおり。
委員長
河野
義博
君 理 事
酒井
庸行
君 そのだ
修光
君
小林
正夫
君 杉
久武
君 委 員
足立
敏之
君 磯崎
仁彦君
佐藤
啓君
佐藤
信秋君 自見はなこ君 馬場
成志君
藤川 政人君 藤木
眞也君
渡辺美知太郎
君 野田 国義君 浜口 誠君 吉川 沙織君
武田
良介
君
室井
邦彦
君
木戸口英司
君
国務大臣
国務大臣
(
内閣
府
特命担
当
大臣
(
防災
) )
小此木八郎
君 副
大臣
内閣
府副
大臣
あ
かま二郎
君
大臣政務官
内閣
府
大臣政務
官
山下
雄平
君
事務局側
常任委員会専門
員 田中 利幸君 ───────────── 本日の
会議
に付した案件 ○
災害対策樹立
に関する
調査
(
災害対策
の
基本施策
に関する件) (
平成
三十年度
防災関係予算
に関する件) (
派遣委員
の
報告
) ─────────────
河野義博
1
○
委員長
(
河野義博
君) ただいまから
災害対策特別委員会
を開会いたします。
委員
の
異動
について御
報告
いたします。 昨日までに、
青木愛
君、
徳茂雅之
君及び
宮島喜文
君が
委員
を
辞任
され、その
補欠
として
木戸口英司
君、
足立敏之
君及び自見はなこ君が選任されました。 ─────────────
河野義博
2
○
委員長
(
河野義博
君)
災害対策樹立
に関する
調査
を議題といたします。 まず、
災害対策
の
基本施策
について、
小此木国務大臣
から
所信
を聴取いたします。
小此木国務大臣
。
小此木八郎
3
○
国務大臣
(
小此木八郎
君) おはようございます。
国土強靱化担当
、
防災担当大臣
の
小此木八郎
でございます。 第百九十六回国会における御審議に当たりまして、
災害対策
に関する私の
所信
を申し上げます。
我が国
は、その
自然的条件
から、
各種
の
災害
が
発生
しやすい
特性
を有しております。こうした
我が国
の
特性
を踏まえ、
防災
は国家の基本的かつ極めて重要な任務であるとの認識に立ち、
災害
に強くしなやかな
国づくり
を進めてまいる
所存
であります。 いまだ記憶に新しい
東日本大震災
や
熊本地震
を始め、この一年間にも
火山
の
噴火
、
台風
、
豪雨
、
大雪等
による
災害
が
発生
しております。特に、昨年七月の
九州北部豪雨
やその後の
台風
、本年一月の
本白根山
の
噴火
、一月から二月にかけての
大雪等
により、多数の
方々
が被災されております。こうした
災害
により亡くなられた
方々
とその御遺族に対し、深く哀悼の意を表しますとともに、全ての
被災者
の
方々
に心からお見舞いを申し上げます。
政府
は、こうした
災害
に対して
被害状況
の
早期把握
及び
被災者
の
救援救助活動
に
全力
を尽くすとともに、
生活
、
なりわい
の
再建
、
復旧復興対策等
について、
関係省庁一体
となって
対応
してまいりました。
熊本地震
については、間もなく
発災
から約二年が経過しますが、
被災地
では
インフラ
の
復旧
や
なりわい
の
再建等
、着実に
復旧復興
が前に進んでいる一方で、いまだ約四万人の
方々
が
仮設住宅
での
生活
を余儀なくされておられます。
熊本
県とも連携しながら、一日も早く元の
生活
に戻れるよう、
政府
としても引き続き
全力
で
支援
してまいります。 また、福岡県、大分県を
中心
に甚大な
被害
をもたらした昨年七月の
九州北部豪雨
については、
発災
直後から、
被災者
の
救命救助活動
や
避難所
の
生活環境整備等
に
関係省庁
が連携し
対応
に当たったほか、
被災地
の
復旧
の妨げとなっていた大量の
流木等
の
処理等
に
政府一体
となって取り組んでまいりました。また、
激甚災害
の
指定
を
早期
に行い、
道路
や
河川等
の
インフラ
の
復旧
、
被災者
の
生活再建等
に引き続き取り組んでいるところであります。 この
激甚災害
の
指定
については、被災した
地方公共団体
が
安心感
を持って迅速に
復旧復興
に取り組むことができるよう、
被害
が甚大になる蓋然性が高いと判断される
災害
については、
関係省庁
の
協力
の下、
指定
の一層の
早期化
に向けた
運用
の
改善
を昨年末に行いました。 本年一月に
発生
した
本白根山
の
噴火
については、
関係省庁
が連携し、
山頂付近
に取り残された
方々
の
救出活動
に
全力
で当たるとともに、
観測機器
を新たに設置するなど、
監視体制
を
強化
したところです。また、今月六日に七年
ぶり
に
爆発的噴火
が
発生
した新燃岳の
噴火
については、
地方公共団体
により
登山道
の立入り
規制
、
道路
の
通行規制等
が実施されているところです。現在も活発な
火山活動
が続いていることから、
情報収集
に努めるとともに、引き続き
緊張感
を持って
対応
に当たってまいります。 本年一月から二月にかけて、特に
福井
県
福井
市では、
昭和
五十六年の
豪雪
以来三十七年
ぶり
の
積雪
を記録するなど、
日本海側
を
中心
に
大雪
となりましたが、自衛隊の
災害派遣
や
除雪車
の
応援等
のほか、
災害救助法
を適用するなど、
地方公共団体
による
除排雪
への
支援
を行ったところです。今後も、
農業
や
中小企業
の
支援
に関して、
関係省庁
と連携して
対応
を進めてまいります。 続きまして、
防災対策等
の主な
課題
と
取組方針
について御
説明
いたします。 まず、
地震対策
の
強化
についてです。広範囲かつ甚大な
被害
が懸念される
南海トラフ地震
については、昨年九月の
中央防災会議
の
ワーキンググループ
での取りまとめを受け、
南海トラフ
で異常な現象が
発生
した際の
避難等
、取るべき
対応
について、
関係地方公共団体等
の
協力
を得ながら
地域
の住民や
企業
の方への
ヒアリング等
を行っています。これを踏まえ、今週設置した
有識者会議
において、新たな
防災対応
の
検討
を進めてまいります。 また、今後
発生
が懸念される
首都直下地震
についても、開催まで二年余りとなった
東京オリンピック
・
パラリンピック競技大会
も見据え、必要な
対策
を
強化
してまいります。具体的には、
首都直下地震
、
南海トラフ地震
における具体的な
応急対策活動
に関する
計画
について、広く
関係機関
と連携した
各種防災訓練
の実施により、
実効性
の
確保
、
向上
に向けた
取組
を進めてまいります。
南海トラフ地震
や
首都直下地震等
の大
規模災害
が
発生
した場合には、圧倒的な
住宅不足
により応急的、一時的な
住まい
での
生活
が長期化すると予想されます。昨年八月には、
有識者会議
において、
被災者
の
住まい
の
確保
に当たっての
課題等
を取りまとめていただきました。今後は、
応急仮設住宅
の迅速かつ円滑な
供給方策
や、
住宅
の応急的な修理の
促進方策等
について更に
検討
を進めてまいります。 大
規模災害
に
対応
するためには、国、
地方
、
民間
といった
関係機関
における
情報共有
が極めて重要です。このため、昨年四月に立ち上げた国と
地方
・
民間
の「
災害情報ハブ
」
推進チーム
において、引き続き、ICTの
活用等
による官民での迅速な
情報共有
に向けた
方策
の
検討
に取り組みます。 また、大
規模広域的災害
時に被災した
地方公共団体
による
災害救助事務
が迅速かつ円滑に実施されるよう、
災害救助制度
の
検討
を進めてまいります。 次に、
水害対策
の
強化
についてです。
気候変動等
による大
規模水害
の
発生
に備え、
中央防災会議
の
ワーキンググループ
において、
首都圏等
における洪水や
高潮氾濫
からの大
規模
かつ広域的な
避難
の
在り方
について
検討
を行い、どのような
方々
に
避難
いただくか、また、
広域避難計画
をどのように
策定
するか等を示した
報告
が取りまとめられました。今後は、
東京
都とともに、
関係地方公共団体
及び
関係機関
から成る
検討
の場を設置し、
広域避難
の
具体化
を進めてまいります。 さらに、頻発する
火山災害
の
対策
については、御嶽山の
噴火
を踏まえて改正された
活動火山対策特別措置法
に基づき、
警戒避難体制
の
整備
や、
火山専門家
の
育成
、
監視観測
・
調査研究体制
の
整備等
、
関係省庁
と連携して進めてきたところでありますが、今般の
本白根山
の
噴火
も踏まえ、全国の
避難計画策定
に対する
支援策
の
充実等
、更に
取組
を
推進
してまいります。 また、
雪害対策
については、
高齢化等
に伴う
除雪
の
担い手不足
、
立ち往生車両
の
発生等
、この冬の
大雪
においても様々な
課題
が見られたところです。今後とも、
関係省庁
と連携し、
ソフト
、
ハード両面
の
対策
を進めてまいります。
災害対策
の
推進
に当たっては、
公助
のみならず、
自助
、
共助
の
取組
いずれもが重要であると考えております。そのため、
各界各層
において
我が国
を代表する
団体
により構成された
防災推進国民会議
を
中心
に、
自助
、
共助
の
取組
を
国民運動
として一層
推進
してまいります。さらに、
地区防災計画制度
の
推進
を始め、
災害教訓
の継承、
防災ボランティア活動
の
環境整備
、
企業
における
BCP
の
普及等
の
取組
を進めるとともに、
国民
の
皆様
にも、日頃から水、
食料品等
の備蓄や
災害保険加入等
の
災害
への備えに取り組んでいただけるよう、
防災意識
の
啓発
に努めてまいります。 また、
平成
二十九年三月の
津波対策
の
推進
に関する
法律
の改正により、
世界津波
の日が
法律
上位置付けられました。これを踏まえ、十一月五日の
世界津波
の日、
津波防災
の日を
中心
に、
津波防災
の
啓発活動
により一層取り組むとともに、
総合防災訓練大綱
を定めることにより、国や
地方公共団体等
において、
防災訓練
を総合的かつ
計画
的に実施することで、多様な主体の連携による
防災力
の
向上
に努めてまいります。 また、
国際防災協定
については、国際的な
防災
の
取組指針
である
仙台防災枠組
に基づき、
東日本大震災
を始めとする幾多の
自然災害
から得られた
我が国
の
知見
や
教訓
、
防災
に関する
取組等
を
世界
に発信し、
国際社会
における
防災
の
主流化
に積極的に貢献してまいります。
国土強靱化
につきましては、
現行
の
国土強靱化基本計画
が
平成
二十六年六月に
策定
されて以降、約四年がたつことから、近年の
社会情勢
の変化や
災害
から得られた
教訓等
を踏まえ、本年中の見直しを目指して
検討
を進めるとともに、
国土強靱化アクションプラン
二〇一八については、
現行計画
の総仕上げとして、その内容を
充実
させてまいります。 また、
地方公共団体
、特に
市区町村
における
国土強靱化地域計画
の
策定
を
支援
するほか、
事業継続
に取り組む
企業等
を認証する仕組みの周知や
BCP
の
策定
、
運用
に係るノウハウの
普及等
により、
企業等
の主体的な
取組
を
促進
してまいります。さらに、
国土強靱化
に対する
国民
の理解と関心が深まるよう、
啓発活動
に努めてまいります。 今後とも、
施策
の
重点化
、
優先順位付け
を行い、
ハード
、
ソフト
の
対策
を適切に組み合わせながら、国、
地方
、
民間
が
一体
となって、効率的かつ効果的に
国土強靱化
を進めてまいります。 以上、申し上げましたとおり、
一連
の
災害
からの迅速かつ円滑な
復旧復興
のため、
被災者
に寄り添いながら、被災した
地方公共団体
と
一体
となって取り組むとともに、これらの
災害
を
教訓
とした
災害対策
の一層の
充実
を実現し、
災害
に強くしなやかな
国づくり
を進めるため、大きな
使命感
と
責任感
を持って
全力
を尽くしてまいる
所存
であります。
河野委員長
を始め、
理事
、
委員各位
の格別の御
指導
、御
鞭撻
を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 ありがとうございました。
河野義博
4
○
委員長
(
河野義博
君) 次に、
平成
三十年度
防災関係予算
に関し、
概要
の
説明
を聴取いたします。あ
かま内閣府副大臣
。
あかま二郎
5
○副
大臣
(あ
かま二郎
君) おはようございます。
国土強靱化担当
、
防災担当
の
内閣
府副
大臣
のあ
かま二郎
でございます。
災害
から
国民
の生命、身体、財産を守るために、
国土強靱化担当
、
防災担当内閣府副大臣
として、
小此木大臣
を補佐し、
一連
の
災害
からの
復旧復興
、今後の
災害対策
と強靱な
国づくり
に
全力
で取り組んでまいります。
河野委員長
を始め、
理事
、
委員各位
の御
指導
、御
鞭撻
を賜りますようお願い申し上げます。 さて、
平成
三十年度の
防災関係予算
の
概要
につきまして、お手元の資料により御
説明
いたします。 まず、一ページの
総括表
について御
説明
申し上げます。 この表は、
関係省庁
の
施策
のうち
防災関係
のものとして
予算額
を特定できるものについて取りまとめたものです。
科学技術
の
研究関係
が約二百十一億円、
災害予防関係
が約四千百四十四億円、
国土保全関係
が約一千二十五億円、
災害復旧等関係
が約一兆九千九百九十四億円となっており、これらを合計しますと約二兆五千三百七十四億円となります。 次に、主要なものを簡単に御
説明
申し上げます。 二ページからの
科学技術
の
研究
につきましては、
文部科学省
において、
地震観測
や
火山研究
、
人材育成等
に要する
経費
を計上しているほか、三ページでは、
国土交通省
、
気象庁等
において、
地震
や風水害、
火山等
の
災害
に関する
調査研究
に要する
経費
を計上しております。 四ページからの
災害予防
につきましては、
内閣
府において
政府
における
初動対応
や
防災教育訓練等
を、五ページから六ページでは、警察庁において
災害警備活動用資機材
の
整備等
を、消防庁において
緊急消防援助隊関係施設
の
整備等
を行うための
経費
を計上しているほか、七ページから八ページでは
厚生労働省
及び
農林水産省
において、九ページから十二ページでは
国土交通省等
において、それぞれ
所管施設
の
整備
、
耐震化
や
防災対策
の
推進等
に要する
経費
を計上しております。 十三ページからの
国土保全
につきましては、主に
農林水産省
及び
国土交通省
において、
治山事業
、
治水事業
、
地すべり対策
や
海岸事業等
に要する
経費
を計上しております。 最後に、十五ページからの
災害復旧等
につきましては、
内閣
府において、
災害救助費等
の
国庫負担
や
被災者生活再建支援金
の支給、
復興庁
において、
東日本大震災
からの
災害復旧復興事業
に要する
経費
を計上しているほか、十六ページ及び十七ページでは、
農林水産省
、
国土交通省等
において、
所管施設
の
災害復旧事業
や
復興対策等
に要する
経費
を計上しております。 以上の
予算
に基づき、過去の
災害
からの
教訓
を十分に踏まえつつ、最新の
科学的知見
を生かしながら、
政府一体
となって総合的な
災害対策
を
推進
し、
国民
の安全、
安心
の
確保
に努めてまいる
所存
です。何とぞよろしくお願い申し上げます。 以上で
説明
を終わらせていただきます。
河野義博
6
○
委員長
(
河野義博
君) 以上で
所信
及び
予算
の
説明
の聴取は終わりました。 この際、
山下内閣
府
大臣政務官
から発言を求められておりますので、これを許します。
山下内閣
府
大臣政務官
。
山下雄平
7
○
大臣政務官
(
山下雄平
君)
国土強靱化担当
並びに
防災担当
の
大臣政務官
の
山下雄平
でございます。 あ
かま
副
大臣
とともに
小此木大臣
を支え、
災害
からの一日も早い
復旧復興
、そして
災害
に強くてしなやかな
国づくり
に
全力
を尽くしてまいりたいと思いますので、
河野委員長
、
理事
、
委員各位
の御
指導
、御
鞭撻
のほどをよろしくお願い申し上げます。 ─────────────
河野義博
8
○
委員長
(
河野義博
君) 次に、去る五日に行いました
平成
三十年二月
大雪
による
被害状況等
の
実情調査
のための
委員派遣
につきまして、
派遣委員
の
報告
を聴取いたします。
酒井庸行
君。
酒井庸行
9
○
酒井庸行
君 三月五日、
福井
県において、
平成
三十年二月
大雪
による
被害状況等
の
実情
を
調査
してまいりました。
参加者
は、
河野義博委員長
、そのだ
修光理事
、
小林正夫理事
、
杉久武理事
、
武田良介委員
、
室井邦彦委員
、また、
現地
参加されました
山崎正昭議員
、
山谷えり子議員
、
滝波宏文議員
、そして私、
酒井庸行
の十名であります。
現地調査
の
概要
を御
報告
いたします。 二月三日から十三日まで
日本付近
は二度にわたって強い冬型の
気圧配置
となり、
北陸地方
などを
中心
に
大雪
となりました。特に、
福井
市においては
昭和
五十六年の
豪雪
以来、実に三十七年
ぶり
に
積雪
が百四十センチを超える
大雪
となったほか、
観測史上最多
の
積雪量
を更新した
観測点
も見られるなど、
各地
で記録的な降雪となったのであります。 この
大雪
によりまして、
除雪作業
中の事故などによる
人的被害
や、
高速道路
及び
国道
の
通行止め
、
鉄道
の運休などの
交通障害
、
農業用ハウス
の
倒壊等
の
被害
が
各地
で多数
発生
いたしました。
現地
におきましては、まず、
小松空港
に到着した後、バスの車中にて、
福井
県及び
国土交通省当局
から
被害
の
状況等
について
説明
を聴取しました。 次に、
国道
八号において多数の
車両
による
立ち往生
が
発生
した
現場
に近接する、
あわら
市熊坂の
国土交通省除雪基地
に赴き、当時の
状況
について
説明
を聴取しました。
国土交通省当局
の
説明
によれば、
北陸自動車道
の
通行止め
に伴い、
国道
八号では
交通量
が増加する中で
車両
の
立ち往生
が
発生
し、六十時間以上にわたり、最大約千五百台もの
車両
が滞留したとのことでありました。これに対して、二月六日十一時から九日五時まで
通行止め
が実施されましたが、
立ち往生車両
については、
車両
間の
除雪
を人力で行った後、
車両
を牽引することなどにより
移動
が行われたとのことであります。
通行止め要員
の
配置
や二
車線区間
における
立ち往生車両
の
移動
に時間を要したことなどから、今後は、予防的な
通行規制
の
在り方
、
広域迂回
に関する
情報提供
の
強化
を
検討
するとともに、二
車線区間
に
待避所
を設置するなど、直ちにできることから取り組んでいくとのことでありました。 次に、
坂井
市三国町
米納津地区
に赴き、
農業用ハウス
の
倒壊現場
を視察しました。
県当局
の
説明
によれば、県内の
農業用ハウス
の
倒壊
は九百棟以上に及び、特に
坂井
市は約三百五十棟と最も多く、まさに収穫の時期を迎えていたホウレンソウや小カブなどが
被害
を受けたとのことでありました。 また、
視察現場
の
農家
の方からは、
生活道路
ではないため
除雪
がなされず、
ハウス
にたどり着くことも困難であったこと、
ハウス
の撤去、
再建
が進まないために、スイカやメロンといった次の農作物の作付けができないことなど、詳細な事情を伺うことができました。 次に、
福井
市において、
板垣橋雪捨場
を視察しました。
視察現場
は、足羽川の河川敷の一角を、冬の間、県が
雪捨場
として使用しているもので、今般の
大雪
では高さ五メートルにもわたって雪が積み上げられたとのことでした。今後、圧縮された雪をならして解かす
作業
が必要であり、四月中旬頃まで掛かる見込みであることなどについて
県当局
から
説明
を受けました。なお、
福井市内
では約四十五万立方メートル、ダンプカー約五万台に相当する
排雪量
であったとのことであります。 次に、
福井県庁
において、
西川知事
から、
除排雪経費
に対する
財政支援
、
国道
八号の四
車線化
の
促進
、
鉄道事業者
の
雪害対策
の
強化
、
災害救助法
の
弾力的運用
及び
防災気象情報
の
改善
などに関する
要望等
を聴取するとともに、同
知事
に
見舞金
をお渡ししました。 その後、同
知事
、
松田県議会議長
、また、勝山市の
山岸市長
、
あわら
市の
佐々木市長
、越前市の
奈良市長
、
坂井
市の
坂本市長
、そして
関係市町
の
当局者
と
派遣委員
との間で、被災した
中小企業者
に対する
支援
、休校による
教育現場
への
影響
、電力、水道の
確保
の
状況
、
伝統工芸産業
の
被害状況
、
燃料供給体制
の
課題
、
地域
の
建設産業
の
担い手確保
のための
施策
、
農家
の
被災状況
、
高齢者等
に対する
支援体制
の
課題等
について
意見交換
が行われました。 以上が
調査
の
概要
であります。 今回の
調査
におきましては、県及び
市町
の
除排雪
に係る
財政負担
の増大に加え、
農業用ハウス
の
倒壊
や
交通障害
に伴う
地域経済
及び
市民生活
への
影響
など、想定を超える
大雪
による
被害
の甚大さを痛感いたしました。今後、
早期復旧
を進めていくとともに、再度
災害防止
の観点から、雪に強い
地域づくり
を
ハード
、
ソフト両面
で一層
推進
していくことの
重要性
を改めて強く認識した次第であります。 終わりに、悪天候の中、今回の
調査
に当たり御
協力
をいただきました
皆様
に心から御礼を申し上げ、
被災地
の一日も早い
復旧復興
をお祈りし、
派遣報告
といたします。
河野義博
10
○
委員長
(
河野義博
君) 以上で
派遣委員
の
報告
は終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時二十二分散会