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山添拓君
日本共産党の
山添拓です。
まず、法案について伺います。新たに
重要物流道路という仕組みを設ける内容です。
平常時のことについてですが、今、竹内
委員からもありましたが、一定の重量や寸法を超える特殊
車両は
道路の通行に許可を必要としています。中でも、四十フィート背高国際海上コンテナの台数が増えているといい、
重要物流道路のうち、
道路構造を強化した
区間では通行許可を不要とするものです。許可に時間が掛かるので規制緩和してほしいという業界団体の要請に応えようというものです。
資料をお配りしておりますが、一方で、国交省は、二〇一三年の
道路法改正で、
道路の
老朽化対策を主な目的として大型車の通行の適正化を図っています。国交
大臣が大型車誘導
区間を指定し、この
区間のみを通行する大型
車両は国交省が一元的に
審査をするので許可までの期間を短縮する、こういう狙いの下でつくられました。
高速道路や
直轄国道のほか、
物流拠点を結ぶような全国約三万五千キロが既に指定をされて追加や見直しも行われています。
国交省はこの
制度をつくった際に、平均二十日程度の
審査期間を三日程度に短縮するとしていました。現状どうなったのかといいますと、
資料の二枚目めくっていただきますと、ちょっと調べていただきまして、大きな港湾が近い横浜、名古屋、兵庫の
国道事務所の数字を挙げていただいたんですが、まだいろいろばらつきがありますけれども、特に件数の多い名古屋でいいますと、許可件数二百四十八件、平均
審査日数三・四日ということで、割と目標どおりの数字になっているところもあります。もちろん長いところもあります。
今、全体の平均
審査日数が約四十五日ぐらいだと伺いました。ですから、これ挙げているのは、件数は多いとは言えないんですけれども、大型車誘導
区間で完結する場合には、これは大幅に縮減をしているわけです。ですから、許可
制度を
維持した上で
審査を迅速化するということは可能ですし、またその方向で今まで
制度を進めてきた、政策進めてきたわけです。恐らくこちらにいらっしゃる
委員の
皆さんの中にも、五年前ですから審議に関わったという方もいらっしゃるかと思います。
大臣に伺いますが、この大型車誘導
区間というのは国際海上コンテナ車も利用できます。ほんの五年前にスタートした
制度で、当時、特殊
車両の通行の約八割をカバー可能だとうたっていましたが、ここにありますように、必ずしも広がっておりません。先日、国交省に尋ねましたら、
効果についての検証もまだ余りなされていないということでした。こういう中で、なぜあえて許可を不要とする仕組みをつくるんですか。