○近藤(和)
委員 石川県能登半島の近藤和也でございます。きょうはよろしくお願いいたします。
本題に入ります前に、
森友学園問題について、一言私からも申し上げます。
平成も、残すところあと一年と少々になりました。この
平成の政治史に、
平成というよりも戦後の、昭和、
平成を通じての一大スキャンダルと言ってもいい今回の
森友、加計学園問題、この
平成の政治史の最終コーナーをこういう形で迎えていることを大変残念に思っています。
今回の、特に公
文書等に関して、
森友学園についてですけれ
ども、該当する
可能性のある罪として挙げられているのは、
公務員職権濫用罪、
背任罪、偽計業務妨害罪、
虚偽公
文書作成罪、公
文書偽造罪、公
文書変造罪、
公用文書毀棄罪、
証拠隠滅罪、さまざまなものが専門家によって
指摘をされています。とんでもない事態です。道交法でいえば、無免許で、お酒を飲んで、シートベルトもしないで、携帯電話をかけながら、スピード違反で赤信号を無視していく、こういうようなとんでもないような事態が今行われているということを、私たちは、成熟したはずの民主主義国家でこういうことが行われているということを認識して、原因究明に当たっていかなくてはいけません。
麻生大臣も連日お疲れさまです。本当に大変なことだと思います。リーダーの役割は、最大の役割は、責任をとることですから、さすがにもう身の引きどころは探っておられるかとは思います。きょうは、関税定率法の議論では、直接に私から
お話は伺いませんので、心穏やかに座っていただければと思います。
そして、
太田理財局長は、今、席を外されていますが、本当に大変な今、職務に当たられているというふうに思っています。きのうの与党の
国会議員による侮辱発言というのは、私も本当に、一人の人間として許せないと思っています。組織として、政治から言われてやらされたのか、みずからやったのかはわかりませんが、
財務省の方々は本当に、きのう布団に入る前に枕を涙でぬらした方もいらっしゃるのではないかと思います。針のむしろではありますが、原因究明へ向けて、
財務省の皆さんもみずからの役割をしっかりと果たしていただきたいと思います。
そして、もちろん、
佐川前
国税庁長官、さらには
安倍昭恵総理夫人からの、事の真相をはっきりさせるためには、
証人喚問が絶対的に必要です。正常な政治に一日も早く戻すために、与野党を超えてこの問題解決に取り組んでいくことを心から願います。
それでは、きょうの本題に入ります。
先日は、国際観光旅客税についての議論がございました。私は、この法案については反対をいたしましたが、この前の議論でも申し上げましたとおり、外国人の観光客をふやしていくことは、成長戦略、地域振興、税収をふやすという観点から、大変望ましいことだと考えています。
その一方で、たくさんの方に来ていただくことにより、出入国に当たって空港や港で長時間お待たせをしてしまったり、麻薬や金の
密輸入がふえたり、また、
手続や取締りをされる方々の業務量が大変なものになってきているということも発生をしてきています。
きょうは、その一連の
流れの中での議論、関税といえば入りの
部分が中心となりますが、ここをしっかりと議論していけたらと思います。よろしくお願いいたします。
そして、その上で、最終的な入りの段階、海の港、空の港、そして海岸線、さらには海の上、そしてさらに海の上の先のところから
お話をさせていただけたらと思います。
まずは、海岸線についてです。日本海側の話をさせていただきます。
現在、日本海側においては、北朝鮮からのものと考えられる漂流、漂着木造船等が大量に
流れ着いています。昨年は百四件、これは統計がとられてから過去最高です。本年に入っても、これは先日の十六日のデータで、もう既に四十一件です。三日に二件の割合で
流れ着いてきています。昨年を上回る、過去最高を更新するのではないかとも推察されます。
その上で、北朝鮮から来た船の乗組員が窃盗を働き、逮捕された事件もあったばかりです。遺体も
流れ着く、さらには麻薬や武器などの
密輸入も付随しているかもしれません。漂着船が
流れ着くたびに、自治体
関係者、地元の方々含め、海上保安庁、警察、そして税関の皆様には、この長い日本の海岸線を奔走をされています。
私の選挙区は能登半島ということで、毎年ですが、能登半島をぐるりと三日間かけて自転車で回るというイベントがあります。私も毎年出ているんですが、三日間で四百十キロあります。起伏も本当に激しいですし、砂浜のところであったり岸壁の岩であったり、この高低差や面の豊富さというものは、本当に体感をして、身をもって自覚をしているという思いがあります。
その上で、能登半島だけだと四百キロ少々ですけれ
ども、日本海側だけでいきますと一万キロ近くあるのではないでしょうか。日本全体でいけば三万四千キロぐらいだったと思いますが。この広い海岸線の本当の
意味での水際対策というのには、おのずと限界というものがあると思います。漂着物に関しては、地元の方が第一発見者であることがほとんどではないでしょうか。
招きたいお客さんがいます。一方で、招かざるお客をどうするか。これが今の日本の姿の一面であろうかと思いますが、この招かざる客、さらには物、物理的に制御できない、結果として、漂着物、侵入ということに関しては入り放題に近い現状、これをどうしていくか、本当に真剣に考えていかなくてはいけません。
そしてまた、入るだけではなくて、逆に、出る、連れていかれる、すなわち拉致の再生産という
可能性さえも今
指摘されているところでございます。
現状においても、拉致問題は解決をしていません。この上で、水際対策だけでは限界がありますね、この長い海岸線。その上で、さらに水際ではなくて水の上、水上対策という言葉があるかわかりませんが、現状は、この前段階に打って出るということも大変重要だと思っています。
しかしながら、この水の上での対策、現状においては、残念な事態が現在進行しています。その一例が、一昨年から
話題になっています大和堆、能登半島沖、大体三百キロから四百キロ沖に大和堆という漁場があります。こちらについて、日本の排他的経済水域ですが、北朝鮮船籍が違法操業しているという大変ゆゆしき事態が発生しています。私の地元でも、能登町小木という日本屈指のイカ漁の拠点がございますが、この地域の方々が、漁獲高が減るわ、そして、場合によっては、もう場合によってはではないですね、この北朝鮮船籍との衝突、また事故、故障等を避けるために遠い漁場まで、燃料はかかるわ時間はかかるわ体力は使ってしまうわということで、大変な事態になっているわけです。
そして、この点については、水産庁、海上保安庁の皆様には努力をしていただいています。ここ数回の予算で巡視船な
どもふやすということも手をつけていただいていますが、広い広い海の上において、一隻や二隻、また飛行機も一機、二機ふやしたところで、劇的に解決に当たれる、問題がなくなってしまうというふうにはとても言えません。臨検、そして拿捕をする、厳しい取締りをしてほしいという強い要望もあります。
そして、その上であえて申し上げますけれ
ども、それでもまだ、臨検、拿捕ということにおいてでさえも、いわば来たものをどうするかという受け身の問題ですね、受け身になります。ですから、受け身で、来たものをどうするかということではなくて、さらにその前で、私は、外交上の問題として、やはり北朝鮮に対していかがなものかということを、前段階においてしっかりと手を打つことが大事だと思っております。
この点につきまして、外務省に伺います。
この漂着物、さらに侵入の問題、さらには日本海側の排他的経済水域における北朝鮮船籍の違法操業についてはどのように捉え、動かれているのかを教えてください。