○
中谷(真)
委員 自民党の
中谷真一でございます。
本日は、
質問の
機会をいただきまして、ありがとうございます。十分と短い時間でございますので、早速
質問に移りたいと思います。
今回、
防衛省が、
イラク日報また
南スーダンの
日報に対して、
情報公開、適切に行われなかったことは、これは、これまでの
自衛官の努力を無にすることになってしまう、また水泡に帰すことになってしまうので、これについては、今後適切に
対応していただきたいということを、まず
冒頭申し上げたいと思います。
ただ、
前回も
質問させていただきましたが、この
日報を始め、
安全保障にかかわる
文書を殊さらに
公開すればよいというものではないというふうに考えております。
今回、この
日報の
公開において非常に問題になっているわけでありますが、まず、
自衛官が、
自衛隊がなぜこういう
イラクやまた
南スーダンに
派遣をされたのか、何のために行ったのかというところであります。
これは、一九九一年の
湾岸戦争、
イラクが
クウェートに侵攻いたしました。このときに、多
国籍軍がこれに
対応したわけであります。
日本は、
人員等は出さずに、この際、多額の
支援金を拠出いたしました。金額にして百三十億ドル、
日本円にしますと一兆五千五百億を拠出したわけであります。
ただ、その後の
日本の
評価はどうであったかというと、汗をかかずに金を出しただけという
評価でありました。
国際社会はおろか、
当事国であった
クウェートからも感謝されない。
国際社会における
日本の
地位はどうなるんだという
議論が非常に巻き起こりました。これを受けてか、
イラク特措法を成立させて、
自衛隊を
イラクに
派遣をして
国際貢献をすることになったわけであります。
まさに、
自衛隊は国際平和のために汗をかいて、そしてそのことが
日本の国際的な
地位を確立していくことにつながっている。だから我々はこうやって平和を享受できている、また、更に繁栄を享受できているわけであります。まさに、
国益のために体を張って危険を肩がわりしているのが、私は
自衛隊だというふうに考えております。この
自衛隊が、今回この
日報を
公開することによって危険にさらされるのではないかということを私は申し上げているわけであります。
前回も
質問させていただいたときに申し上げました。これは、警備の内容や、また弾薬の数、さらには
部隊長の分刻みの
行動、さらには一週間の
業務予定なんというのも入っているんですよね。こういったものを殊さらに
公開していくことは本当にいいのかというところは、これは私は、
防衛省の中でもう一度しっかりとした
検討をして、そして
対応策を出さなければいけないというふうに考えております。
また、今回のこの
南スーダンの
日報に関しては、
南スーダンでまだ
自衛隊がオペレーションをしている最中でありました。こういうときに、これを殊さらに
情報開示していくということは、私はこれは常軌を逸しているというふうに思います。
安全保障で使われる
文書というのは、これは非常に重要な
文書であります。今回の
日報においても、やはり
教訓や事後の検証というものが必要であります。そういう
意味では、これはしっかりと
文書管理して、
永久保存にするということは大切なことでありますが、やはり
公開する時期については
検討が必要だ。他国もそうしているんですけれども、三十年後に
公開する等、
一定期間を、やはり
情報公開法を改正して、ほかの省庁の
文書と同列に扱われないような措置も必要だというふうに考えております。
これは、
皆さん、
自衛官は
国民ですからね、
国民の命が危険にさらされるわけであります。また、私は、やはり
防衛大臣として、二十五万
自衛官の命を預かっている
大臣であります、その
立場から、このことについてお答えを頂戴したいと思います。