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橋本委員 皆さん、おはようございます。
さきの
選挙が済みまして、
特別国会最初の
厚生労働委員会質疑での
トップバッターを務めさせていただくことになりました
自由民主党の
橋本岳でございます。どうぞよろしく
お願いをいたします。
まず、本当に、
選挙が済みまして、きょうこの場におられる
先生方は
皆さんその
選挙を勝ち抜いてこられたというわけでございますから、まことにおめでとうございますとお祝いを申し上げたいと
思います。とともに、やはり姿の見られなくなった
先生方もおられるというのは残念なことでございますが、それも
選挙の結果であるわけでございますが、ぜひ再起を期して頑張っていただきたいと
思います。
私自身も、
選挙区におきまして九万三千百七十二票という得票をいただいて当選をさせていただくことができました。その重み、責任を感じながら、しっかりと議員としての職務を果たしていきたい、このように思っているところでございます。
また、
与党として三分の二を超える多数の
議席をお預かりしたわけでございますから、直近の
民意という言い方をすれば、引き続き
政権を担当せよ、しっかりやれという
民意をいただいたというふうに思っていますから、私
たちはその自覚を持って取り組まなければいけないというふうに思っております。
一方で、
比例票の
割合でいえば
議席数ほどのことではないというのも、それはそれで事実なのでございますから、しっかりとそうしたことも踏まえながら、謙虚に丁寧に
政権運営に取り組む、これは
総理の
言葉でございますが、それを我々としては胸に刻みながら、そして、今、
答弁席というか
政府側の席におられる
政務の
方々にも、ぜひそのように取り組んでいただけるように
お願いをしたい、こう思っているところでございます。
さて、今回の
選挙戦におきまして、私
たち自由民主党は、
公約を掲げて戦ったわけでございますが、その柱の大きなものとして、
人づくり革命、そして
生産性革命、こういうことを申し上げて
選挙戦を戦ったわけでございます。ですから、当然、それで御支持をいただいたわけでありますから、この
公約の
実現をするということは、まさに有権者の
皆様方の御期待に応えるというためにはぜひ
実現をしなければならないことでございます。
幼児保育、
教育の
無償化、それから
子育て安心プランの
前倒しの実施、
高等教育の
無償化、
介護人材の
処遇改善、こうした内容などが含まれていたわけでございますけれども、再来年に予定されている
消費税二%の
増収分の
社会保障の
充実に充てる分のバランスを変えまして、今申し上げたような
政策の
財源にする、こういうことを私
たちは提案をして
選挙戦を戦ったわけであります。きょう、
自民党において、それに関する
具体化に関する
提言をまとめて
政府に申し入れるということになっていると
思いますが、ぜひしっかりと受けとめていただきたい、
政府の
皆様にはそう願うところであります。
ただ、私個人といたしましては、その
公約を掲げて
選挙を戦ったわけでありますから、これはぜひやらなきゃいけないということは思っているわけでございますが、いろいろ複雑な
思いがあったということは事実でございます。これは
党内の
会議におきましてもその
旨発言をさせていただいて、若干報道にも出たりもいたしましたけれども、
党内のことは
国会に出すべきではないので余り申し上げませんが、その
気持ちだけはぜひ
皆様にお伝えをしなければならないと思っているのであります。
それは、今回の
公約によって、税と
社会保障の
一体改革ということで、当時の民主党それから
自民党、公明党、三党が合意をして、
消費税を五%から八%、一〇%と上げさせていただくときに、これを
全額社会保障の
充実と
社会保障の
安定化に充てるのだということを決めて、そしてその中で具体的に、このためにこれだけ使いますというような配分も決めて、そしてそれに沿って私
たちなりに三%の
引き上げを行い、あと二%の
引き上げをさせていただこう、こういうことであったわけでございます。ですから、その使い方を変えるという話をもう少し丁寧に本当は
議論してほしかったなという
思いが正直ございます。
そこでないがしろにされるのは何かといいますと、
社会保障の
充実、
安定化といいます、
充実しているんだからいいじゃないかという
議論があるかもしれませんけれども、単に
充実をさせてもらっているというだけではなくて、
財政再建しなければいけないというものがありますから、二〇二〇年
プライマリーバランス黒字化という
目標に向かって、同時に
社会保障というものの
自然増を削るということをしてこれまで取り組んできている。そのためには、本来伸びるはずだった
自然増を削るわけですから、実際には
現場の
方々に
負担増を
お願いしないといけないということもこれまで取り組んできたし、あるいは、
適正化ということで、無駄かもしれないと思われるものについては削る。本当に無駄なものを削るんだったらそれは必要なことではありますけれども、
現場の方にやはりそれだけの
我慢をしていただいているという面もあるということ。
そうやって一生懸命、毎年毎年、ここ二年でいえば、
社会保障の
自然増を五千億円にとどめる、おおむねですね、めどとかそういう
言葉がついていますけれども、そういう
努力をしてきたわけであって、
社会保障というものは、単に伸ばして
充実をさせてきていただいただけではない、歯を食いしばって、
努力をして、
我慢をしていただいて
財政再建というものに対して
努力をしてきた。そのことは、多分、ここにおる
皆様方は共感をしていただけるんじゃないかと
思います。
それを今回、
使途を変更するということでありますし、その変更するべき
政策というものは必要なことだと
思いますから、ぜひ進めるべきだという
立場を崩すものではございませんけれども、やはり
財政再建というものに対する
社会保障の
努力というのはしっかり受けとめていただきたい。そういう
政策決定であったと信じたいと思っていますが、そうしたことが
総理から感じられるかというと、もうちょっと発信してほしかったなという
気持ちがあるというのは正直なところなわけであります。
未来の、将来の話をしますね。
今回の
使途の変更によりまして、当然ながら
財政再建というのは遠のくということになります。それでも、
総理も
所信表明で述べられたように、
財政再建の旗というのはおろすわけにはいかない。これは当然なことでございまして、今後、
社会保障というもの、また、これまでの
財政再建の計画は三年間でありますから、また来年の骨太の方針とかそういうのに向けて、今後の
社会保障を含めた
財政再建の取り組みというものは
議論されるということになるんだと
思いますし、ある
意味で、新しい、
使途を変更したということは、
政府の支出をふやしたということですから、それをさらに
財政再建をしていこうとすると、より厳しい
財政再建をしていかなきゃいけないということにはね返ってくるおそれがあるんじゃないかと
大変心配をしております。
もちろん
財政再建に協力はしなきゃいけないんですけれども、守るべきものはしっかり守っていかなければいけない。
国民の
安心とか
生活を守っていく大事な
社会保障でありますから、
医療にしても
介護にしても
年金にしても
子育て支援にしても、しっかり守るべきものを守るのだ、こういう
姿勢を持って我々はしっかり
議論をしていかなければいけないんだというふうに思っています。
私は党の
部会長という
立場ですから、党の中でそうした
思いを持って取り組んでいきたいと
思いますし、ぜひ、
加藤大臣初め
政務の
皆様には、
政府の中において、これからのそうした
議論の中で、しっかりとした、ちゃんと守るべきものを守っていくんだという
思いを持って取り組んでいただきたい、このことは要望を申し上げたいと
思います。
今申し上げたことを含めて、ぜひ、
自民党の
公約についてどのように受けとめておられるのか、
加藤大臣としての
御所感をお伺いしたいと
思います。