○
神本美恵子君
答弁書では、答えは困難であるというふうに書かれているんですね。
私もこの間の
質問主意書とその
答弁書をずっと見てきたんですけれ
ども、必ずしも明らかではないが、その
質問していることがですね、明らかではないがというふうにして、困難であるとか、何というか、はぐらかすような、これ多分、閣議決定される
答弁書は所管である
文科省が原案を作って閣議で決定されると思いますけれ
ども、どうも、やっぱり明確にこれは問題であるというふうに今ここで
大臣ははっきりと
答弁されたというふうに受け止めますけれ
ども、
文科省の中で混乱しているのではないかというふうに思います。
次に行きますが、次に、これも
資料に付けておりますけれ
ども、
最後から二枚目です。ちょっと写りが悪くて申し訳ないんですが、これは「
教育勅語圖解讀本」というものが一九四二年に発行され、全国の
家庭や
学校に配られたものであります。先ほど紹介しました東京書籍の
日本史Aの中に一部絵が載っておりましたので、これ取り寄せてみたんですが、全体、こういうもの、これ
国会図書館にも、もう原本は貸し出せないということでデータでもらったんですけれ
ども、一つ一つの言葉について、こういうふうに図解しながら
説明が付いております。
この「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ」というところだけ取り出して御紹介をしたいと思います。
ここは、先ほどちょっと触れました誤った一部の現代語訳では、国や社会に危急のことが起きたら正義と勇気を持って公のために働きなさいという意味だというふうな現代語訳が、今の
検定教科書の一部の
教科書の中にはそういう紹介もされております。これが誤ったものであるということをここで見ていただきたいんですけれ
ども、この「圖解讀本」の横に「謹解」というふうに
説明があります。「若シ萬一戰爭デモ起ツタ場合ニハ皆勇ミ立ツテ君國ノタメ一身ヲ捧ゲテ大ニ盡クスヤウニ心掛ケネバナラヌ」というふうにして、万一戦争でも起こった場合という、もう戦争とはっきり、何か国に困難があったら、災害があったらとかいう意味ではなくて、戦争、もう図解までして、こういうものが全国の
学校や
家庭に配られて、「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ」というのはこういう意味だということが当時教えられてきた。つまり、命を投げ出して
天皇のために尽くす考えが強調されていたというふうにこの
解説、読本を見れば分かると思います。
これも
教育勅語の中の一文なんですけれ
ども、これは
国民主権、平和主義の
憲法に反するのではないかと思いますが、いかがでしょうか。