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2017-03-10 第193回国会 参議院 東日本大震災復興特別委員会 第2号
公式Web版
会議録情報
0
平成
二十九年三月十日(金曜日) 午前十一時三十八分開会 ─────────────
出席者
は左のとおり。
委員長
櫻井
充君 理 事
愛知
治郎
君
江島
潔君
片山さつき
君
平野
達男
君
大島九州男
君
神本美恵子
君
新妻
秀規
君 紙
智子
君 委 員 足立 敏之君 阿達 雅志君
石井
浩郎
君 太田 房江君 岡田 広君 こやり隆史君
進藤金日子
君
高階恵美子
君 高橋
克法
君 滝沢 求君 滝波 宏文君 中西 哲君 中野 正志君 堀井 巌君
宮本
周司君 森 まさこ君
山田
俊男君 川田 龍平君 小西 洋之君
田名部匡代
君 長浜 博行君 藤田 幸久君 舟山 康江君 増子 輝彦君
長沢
広明
君 浜田 昌良君 三浦
信祐
君 岩渕 友君
石井
苗子
君
山本
太郎君
薬師寺みちよ
君
国務大臣
国務大臣
(
復興大臣
)
今村
雅弘
君 副
大臣
復興
副
大臣
橘
慶一郎
君
復興
副
大臣
長沢
広明
君
大臣政務官
復興大臣政務官
長坂
康正
君
事務局側
常任委員会専門
員 田中 利幸君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○
東日本大震災復興
の
総合的対策
に関する
調査
(
東日本大震災復興
の
基本施策
に関する件) (
平成
二十九年度
復興庁関係予算
に関する件) (
派遣委員
の
報告
) ─────────────
櫻井充
1
○
委員長
(
櫻井充
君) ただいまから
東日本大震災復興特別委員会
を開会いたします。 議事に先立ち、一言申し上げます。
東日本大震災
の
発災
から明日で六年を迎えます。今なお苦難のさなかにある
方々
に改めて思いを致し、本
委員会
として、
被災地
の
復旧復興
が加速されるよう力を尽くしてまいりたいと存じます。 また、
震災
の記憶を風化させることなく、そこから得た
教訓
を次世代に伝承することも本
委員会
の使命であり、引き続き取り組んでいく所存でございます。 ここに、犠牲になられた
方々
の御冥福をお祈りし、
黙祷
をささげたいと存じます。 どうぞ御
起立
をお願いいたします。
黙祷
。 〔
総員起立
、
黙祷
〕
櫻井充
2
○
委員長
(
櫻井充
君)
黙祷
を終わります。御着席願います。 ─────────────
櫻井充
3
○
委員長
(
櫻井充
君)
東日本大震災復興
の
総合的対策
に関する
調査
を議題といたします。 まず、
東日本大震災復興
の
基本施策
について、
復興大臣
から
所信
を聴取いたします。
今村復興大臣
。
今村雅弘
4
○
国務大臣
(
今村雅弘
君)
復興大臣
を拝命しております
今村雅弘
であります。
東日本大震災復興特別委員会
の
開催
に当たり、一言御挨拶を申し上げます。 初めに、本日
付け
で
務台俊介大臣政務官
が辞任し、新たに
長坂康正大臣政務官
が任命されました。改めまして、私を筆頭に、
緊張感
を持って職務に取り組み、
被災地
の
復興
に
全力
で取り組んでまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
東日本大震災
から明日で七年目を迎え、四月には
復興
・
創生期間
の二年目を迎えます。未
曽有
の大
災害
であるこの
震災
からの
復興
には、多くの困難が伴うと同時に、
長期
にわたっての
取組
も必要となります。
安倍内閣
では、これまでも、
復興
の
加速化
を
内閣
の最
重要課題
の一つとして位置
付け
、政府を挙げて
復旧復興
に取り組んでまいりました。その成果もあり、
地震
・
津波被災地域
では、
生活
に密着した
インフラ
の
復旧
はほぼ終了し、
住まい
の
再建
や
なりわい
の
再生
も一歩ずつ着実に
進展
しております。 また、
福島
においても、
インフラ
、
生活環境
の
整備
の
進展
に伴い、順次
避難指示
が解除されており、この春には、
帰還困難区域
を除くほとんどの
地域
で
避難指示
が解除される
見込み
であります。 一方、
避難者
の数は四十七万人から十二万人に減少しましたが、いまだ多くの
方々
が不自由な
生活
を余儀なくされております。
被災者
の
方々
一人一人の置かれた
状況
を踏まえ、
被災者
に寄り添い、きめ細やかに
対応
していく必要があります。 次に、具体的な
取組
について申し上げます。
避難生活
の
長期化
に伴う見守り、
心身
の
ケア
、
生活再建
のための相談に加え、
災害公営住宅等
への
移転
後も安心して
生活
できるよう、新しい
コミュニティー形成
の
取組
など、
生活再建
の
ステージ
に応じた切れ目ない
支援
を行ってまいります。また、人と人とのつながりをつくり、生きがいを持って暮らしていただくための心の
復興
にも力を入れてまいります。 ピークを迎えている
住宅再建
もしっかりと進めてまいります。
高台移転
と
災害公営住宅
は、今年度末までに八割で
完成
、
平成
二十九年度末で九割が
完成
する
見込み
となっております。
被災地
の
方々
に一日でも早く安心できる
住まい
に移っていただけるよう、県や市町村をきめ細かく
支援
してまいります。 また、
被災地
の
経済発展
の基盤となる
復興道路
、
復興支援道路
の
整備等
を引き続き進めてまいります。 町のにぎわいや
生活
を
再建
するためには、
住宅再建
と併せて、
産業
や
なりわい
の
再生
に更に力を入れる必要があります。このため、
商業施設
の
整備
、
企業
の
新規立地
、
新規事業
への
進出
や
販路
の
開拓等
の
支援
、併せて
農林水産物
を始めとする
風評被害
の払拭に向けた
取組等
に、より一層力を注いでまいります。 さらに、
被災地
、特に
三陸沿岸部
の
人材不足
に対処するため、若者や
専門人材
など幅広い
人材
を呼び込むとともに、
被災地企業
の
人材獲得力向上
を図るための
支援策
を講じてまいります。 昨年を
東北観光復興元年
と位置
付け
、
観光振興
の
取組
を抜本的に
強化
してまいりました。こうしたこともあり、
東北
六県の
外国人宿泊者数
は、
平成
二十八年において全国を上回る
伸び率
を見せています。引き続き、更なる
インバウンド
の増大に向け、
地域
からの発案に基づいた
取組
や
東北
の魅力の
発信強化等
を
継続
的に
実施
するほか、
交流人口
の拡大に向けた
官民連携
での
取組
を
強化
してまいります。あわせて、
風評
の
影響
を受けた
福島
県に特化した
国内観光振興
を
支援
してまいります。 この春までに、
帰還困難区域
を除くほとんどの
地域
において
避難指示
が解除される
見込み
となっており、
福島
の
復興再生
に向けた動きは着実に
進展
しております。
福島
の
復興再生
を加速させるため、
除染
や
中間貯蔵施設
の
整備
を進めるとともに、
インフラ
や
教育
、
医療
、
介護
などの
生活環境
の
整備
を一層推進します。また、
福島イノベーション・コースト構想
の推進や
官民合同チーム
による
自立支援
など、
産業
、
なりわい
の
再生
を図ってまいります。
帰還困難区域
については、五年を目途に、
避難指示
を解除し、
帰還者等
の
居住
を可能とすることを目指す
特定復興再生拠点
を
整備
してまいります。 こうした
取組
を推進するため、
福島復興再生特別措置法
の一部を改正する
法律案
を提出しております。
福島
の
復興再生
は
中長期的対応
が必要であり、引き続き、国が前面に立って、
全力
で取り組んでまいります。
被災地
は、
震災
前から
人口減少
、
高齢化等
の
課題
を抱えております。民間の力を
活用
しながら、こうした
地域課題
の
解決
に向けた
取組
を通じ、新しい
東北
の創造に取り組んでまいります。このため、これまでに得られた経験や
教訓
を生かしつつ、先進的な
取組
を
被災地
において普及、展開してまいります。 さらに、二〇二〇年
東京オリンピック
・
パラリンピック競技大会
については、
復興
を成し遂げた姿を世界に発信する意味でも
意義
深いことと考えております。
被災地
での
競技開催
、
聖火リレー
や
事前キャンプ
の
実施
など、
被災地
と
連携
した
取組
を行うことにより、
被災
された
方々
を
元気付け
、
復興
の後押しにもつながるよう、
復興五輪
の
取組
も進めてまいります。 これからの
復興再生
には、
産業
、
なりわい
の
再生
を始めとする
ソフト面
での
施策
の充実を早急に図ることが必要ですが、そのためにも、何より
地域
の
皆様
の知恵と情熱と行動がその大きなエネルギーであると実感しております。 今後とも、
復興
の
ステージ
の
進展
に応じて生ずるそれぞれの
地域
の
課題
について、
現場主義
に徹して
被災地
の
意見
をよく伺い、
被災者
に寄り添いつつ、
復興
の司令塔としての
機能
をしっかり果たしながら、
復興
を更に
加速化
させてまいります。
櫻井委員長
を始め、
理事
及び
委員各位
の御理解と御
協力
をよろしくお願い申し上げます。
櫻井充
5
○
委員長
(
櫻井充
君) ありがとうございました。 次に、
平成
二十九年度
復興庁関係予算
について、
復興
副
大臣
から
説明
を聴取いたします。
橘復興
副
大臣
。
橘慶一郎
6
○副
大臣
(
橘慶一郎
君)
平成
二十九年度
復興庁予算
について御
説明
を申し上げます。
復興庁
においては、
復興
・
創生期間
の二年目を迎えるに当たり、
被災地
の抱える
課題
の
解決
に直結する
取組
を着実に
実施
するとともに、
復興
の
ステージ
の
進展
に応じて生じる新たな
課題
に迅速かつ適切に
対応
するための
予算
として、
東日本大震災復興特別会計
に総額一兆八千百五十三億円を計上しております。 以下、その
主要施策
について御
説明
を申し上げます。 第一に、
被災者支援
については、
被災者支援
の
取組
を一体的に
支援
するとともに、
福島
県の
避難指示解除区域等
における
医療提供体制
の再
構築
の
支援等
に必要な
経費
として、千百二十四億円を計上しております。 第二に、
住宅再建
と
復興まちづくり
については、
住宅再建
に関する
事業
の
進展等
を踏まえつつ、
復興まちづくり
を進めるほか、
復興道路
、
復興支援道路
の
整備等
に必要な
経費
として、七千六百九十八億円を計上しております。 第三に、
産業
や
なりわい
の
再生
については、
観光復興
や
水産加工業
の
販路回復
の
取組
を
継続
するとともに、新たに
被災地
、特に
三陸沿岸部
の
人材不足
に対処するための
施策
や、
農林水産業
を含めた
原子力災害被災地域
の
産業
、
なりわい
の
再生
に向けた
支援
に必要な
経費
として、千五十二億円を計上しております。 第四に、
原子力災害
からの
復興再生
については、
住民
の
帰還促進
や
生活
の再
構築
に向けた
支援
を
実施
するとともに、新たに
帰還困難区域
の
復興拠点整備
や
帰還困難区域等
からの
避難者
への
生活支援
、加えて、
汚染廃棄物等
の適正な
管理等
に必要な
経費
として、八千二百九億円を計上しております。 なお、
東日本大震災復興特別会計
においては、
復興庁予算
に加え、
震災復興特別交付税交付金
や
復興債
の償還及び利子の支払に必要な
経費
など、八千七百四十二億円を計上しており、全体では、二兆六千八百九十六億円を計上しております。 以上、
平成
二十九年度の
復興庁予算
の
概要
について御
説明
を申し上げました。 何とぞよろしくお願いいたします。
櫻井充
7
○
委員長
(
櫻井充
君) 以上で
所信
及び
予算
の
説明
の聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。 この際、
長坂復興大臣政務官
から発言を求められておりますので、これを許します。
長坂復興大臣政務官
。
長坂康正
8
○
大臣政務官
(
長坂康正
君)
復興大臣政務官
を拝命いたしました
長坂康正
でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
総括業務
及び
地震
・
津波災害
からの
復興
に関する
事項
を担当いたしますとともに、
岩手復興局
に関する
事項
を担当いたします。
関係
副
大臣
とともに
今村大臣
をお支えすべく
全力
を尽くしてまいりますので、
櫻井委員長
始め、
理事
、
委員各位
の御指導と御
協力
をよろしくお願い申し上げます。 ─────────────
櫻井充
9
○
委員長
(
櫻井充
君) 次に、先般本
委員会
が行いました
委員派遣
につきまして、
派遣委員
の
報告
を聴取いたします。
神本美恵子
君。
神本美恵子
10
○
神本美恵子
君 去る二月二十日、二十一日の二日間、
岩手
県において、
東日本大震災
の
被災地
における
復旧
・
復興状況等
の実情を
調査
してまいりました。
参加者
は、
櫻井充委員長
、
愛知治郎理事
、
平野達男理事
、
片山さつき理事
、
江島潔理事
、
大島九州男理事
、
新妻秀規理事
、
紙智子理事
、
石井苗子委員
、
薬師寺みちよ委員
及び私、
神本
の十一名であります。 以下、
調査
の
概要
について御
報告
いたします。 初日は、
盛岡
駅から
沿岸
の
被災地
に向かうバスの車中にて、
岩手
県における
復興
の
現状
と
課題
について
復興庁岩手復興局
から、また、
震災津波
からの
復興
の
取組状況
について
岩手
県から、それぞれ
説明
を聴取した後、
宮古
市を訪れました。
宮古
市においては、まず
山本市長
及び
前川市議会議長
から、
宮古
市の
復旧
・
復興状況
について
説明
を聴取しました。
三陸沿岸道路
の
整備
などは進捗しているものの、
産業
・
なりわい
の
再生
は十分には進んでいない
状況
にあるとのことであります。その後、
派遣委員
との間で、
日本
産
水産物
の
輸入制限
の
影響
、
JR山田線
を鉄道
復旧
する
意義
、
外国人観光客
の
誘致策
、
グループ補助金
の
利用状況
、農業・
漁業
の
振興策等
について
懇談
が行われました。 次に、
宮古
市
魚市場
を視察しました。同
魚市場
は
震災
により甚大な
被害
を受けながら、その翌月には
市場業務
を再開するなど、
地域
の
復興
に多大な貢献を果たしてきました。現在、
荷さばき場所不足
を解消するため、今年度内の
完成
を目標に
拡張工事
が
実施
されているとのことであります。その後、
宮古漁業協同組合代表理事組合長
でもある
大井岩手
県
漁業協同組合連合会代表理事会長
から、
震災
後の
魚市場再開
までの
取組
、
水産業
の
復興状況
、昨年の台風第十号の
影響等
について
説明
を聴取しました。
派遣委員
との間では、
漁業
や
水産加工業
・流通が一体となった
取組
の
重要性
、
魚市場
の
早期再開
のための今後の
教訓
、
水産加工業
における
人手
・
材料不足
の
状況等
について
意見交換
が行われました。 続いて、
山田
町に移動し、
県立山田病院
を視察しました。同
病院
は
震災
翌日、
外来診療
を再開し、その後
仮設診療所
で
診療
を行ってきましたが、昨年の九月から、
高台
に建築された新
病院
での入院・
外来診療
を開始しております。
病院
内を視察した後、
宮本病院長等
から
説明
を聴取しました。
診療科
六科・病床数五十床の同
病院
では、
宮古圏域
の
医療機関等
との
役割分担
・
連携
を図りつつ、
在宅医療
・
介護連携
を推進することとしており、また、
常勤医師
・
当直医
や
医療スタッフ
の
確保
が重要な
課題
であるとのことでありました。 次いで、
山田
町
当局
から
被災者
の
支援活動
について
説明
を聴取しました。
同町
の
仮設住宅
では、
入居者
に占める六十五歳以上の
単身者
の割合が四一・九%に上るなど
高齢
・
単身居住
が多く、
全戸訪問
による
健康状況調査
、
高齢者世帯
への見守り
訪問等
を
実施
しているとのことです。 その後、
派遣委員
との間では、
地域医療圏
での各
診療科医師等
の
確保
、
地域包括医療
の
現状
、
救急医療体制
の
在り方
、
災害
時の
病院機能維持
のための
施設整備
、
被災
した子供の心の
ケア
、
在宅
・
施設介護
の
現状
、
仮設住宅
と
災害公営住宅
の
入居者
の
健康状態等
について
意見交換
が行われました。 続いて、
大槌
町に移動し、
町立大槌学園
を視察しました。同
学園
は、
被災
した町内の小・中学校を統合した
小中一貫教育校
として今年度開校し、昨年九月には新
校舎
が
完成
しております。新
校舎
は木造であり、その木材の六〇%は
同町
産の杉やカラマツが使用されております。また、
災害
時における
学校機能
の
継続性
と
避難所機能
に配慮するとともに、コミュニティ・スクールとしての
機能
を発揮できるよう町民との
交流スペース
を設けているとのことでありました。 次いで、
被災地
の
現状
を
高台
より俯瞰しつつ視察した後、
平野大槌町長
から
復興
の
現状
と
課題
について
説明
を聴取しました。
町長
からは、
ハード面
の
整備
は
岩手
県
復興基本計画
が終了する
平成
三十年度までに一定の進捗が見込まれるものの、
産業
・
なりわい
の
再生
は、
人材
や
人手不足
から厳しい
状況
にあること、
震災
から立ち上がれない
被災者
の心の
ケア
の
継続実施
が必要であること、
同町
の
復興事業
は
応援職員
に支えられており、引き続き
マンパワー
の
確保
が必要であること等の
認識
が示されました。また、
町長
から、
復旧
・
復興
のための
財政支援
の
継続
と
財源確保
、
防災集団移転促進事業
の
移転元
(
跡地
)の
活用等
六項目にわたる
要望書
を受領するとともに、
小松町議会議長
から
復興交付金効果促進事業
の
活用
に関する
要望
がなされました。
派遣委員
との間では、
住民
と行政をコーディネートする
人材
の
必要性
、
人口
や
なりわい従事者
の
減少状況
、
地域
の将来を支える
人材
を育む
教育
や
教職員配置
の
在り方
、
若年層
が
地域
に帰ってこられる
環境づくり
、
保健師
の
任用状況等
について
意見
が交わされました。 続いて、
釜石
市に移動し、
震災
時に
避難所
の
役割
を果たした
日本料理
の店舗である
幸楼
において、
野田市長
及び
金沢若おかみ
から、
震災
直後の
状況
や
釜石
市の
復旧
・
復興状況等
について
説明
を聴取し、
懇談
を行いました。 二日目は、まず
釜石
港を視察しました。
同港
は
震災
の五日後には
港湾機能
の一部を再開し、
平成
二十三年七月には
国際フィーダー定期航路
が開設されております。
釜石市長
及び
県当局
の
説明
によれば、
同港
は、
復興道路等
の
結節点
などとして
物流関係企業
から注目されており、
平成
二十七年の
コンテナ取扱量
が
岩手
県
重要港湾
の
歴代最高
となっていることなどを踏まえ、
荷役機械
の
能力向上
のため、
岩手
県初となるガントリークレーンの
整備
が現在進められているとのことであります。
派遣委員
との間では、
釜石
港の
被災
と
復興
の現況、京浜港への
コンテナ輸送
の
状況
、
東北地方
における
物流
の変化の
可能性
、
進出工業団地
の
人手不足等
について
意見交換
が行われました。 次に、
盛岡
市に移動し、
達増岩手県知事等
と
懇談
を行いました。知事からは、既に完了した
復興事業
もあるが、
仮設住宅
の
入居者
はいまだ一万三千人以上に上り、
避難
の
長期化
に伴う
心身
の
ケア
・
コミュニティー支援
の着実な
実施
が必要であること、
インフラ整備
や
生活
の
再建
・
なりわい
の
再生
など
県復興基本計画期間
の
平成
三十年度を超えて
実施
すべき
事業
も存在すること、
復興
に時間が掛かっている
地域
については、
支援
の集中・
強化
を図っていく必要があること等の
認識
が示されました。
派遣委員
との間では、
復興道路
の
整備効果
、
人口減少
への
対応
、
若年層
や女性の活躍できる場の創出、コーディネーターなど
復興人材
の養成・マッチング、
インバウンド
や
教育旅行
への
取組
、
水産業
の
復興状況
、
教職員
の
人事異動
の
在り方
、
医師不足
についての
認識
、
防災集団移転促進事業
の
跡地
の
活用
、
仮設住宅
の見通し、
被害
を受けた古文書の
修復等
について
意見
が交わされました。 以上が
調査
の
概要
であります。
震災
から約六年が経過し、
分野ごと
、また
地域
や
被災者ごと
に
復興
の進み方には幅が生じております。
ハード整備
に加え、
被災者支援
や
産業
・
なりわい
の
再生
のための
ソフト対策
など、よりきめ細かな
対応
に一層の重きを置く必要があります。 加えて、多くの
視察先
で言及がなされた
人材
や
人手
の
不足
は、
復興
の大きな
制約要因
となっております。
若年層
が生まれ育った
地域
で活躍できる、また、
新規就業者
などが定着し活躍できる
地域づくり
が重要であり、
被災地
が
人口減少社会
における優れた
モデル地域
として
再生
できるよう、国としても適切な
対応
を図る必要があることを改めて強く
認識
した次第であります。 最後に、私どもの
調査
に御
協力
いただいた
皆様
に対し、厚く御礼を申し上げますとともに、
被災地
の一日も早い
復興
が果たされますようお祈り申し上げまして、
派遣報告
を終わります。 以上です。
櫻井充
11
○
委員長
(
櫻井充
君) 以上で
派遣委員
の
報告
は終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 正午散会