○逢坂
委員 まず一点目については、最高裁としても
問題意識を持って、給付金が始まった後、これが適切なものであるかはやはりしっかりチェックをしていくという基本姿勢だったと
思います。
それから、
貸与制と給付金とのいわゆる差、ギャップについては、今は発言を差し控えるということでありますけれども、もし現実が余りにもギャップがあるというようなことであるようであれば、
法務省とも相談しながら適切な対応をしていただきたいということを
指摘だけはさせていただきたいと
思います。
そこで、
金田大臣、
金田大臣と私は、政治家のスタートがほぼ同じぐらいの時期なんですね。私は九四年に政治の世界に入りまして、
金田大臣は九五年だったというふうに認識をしているんですが、私は、
金田大臣は今チャンスじゃないかと思っているんです。
それは、役所の皆さんは、非常にやはり合理性があって、知識、知恵もふんだんですし、いろいろなものについて非常に効率的、効果的、合理的な判断をされるというふうに私は
思います。それはもう役所の皆さんのパワーは私はすごいと思うんです。あらゆるものに対して私は本当にすばらしいと思っています。だから、役所の皆さんがいなければ政治家は何の仕事もできないのも事実ではあるんですが、政治家がやらなければならない仕事は合理性やある種の効率性を超えたところにあるというふうに私は思っています。
例えば予算なんというのはその典型でありまして、世間のあらゆる要望やお願いに応えられるほど潤沢な予算なんというのは、こんなものはもとよりあるはずもありません。特に税金はなるべく少ない方がいいに決まっていますから、なるべく少ない税金の中であまたのことに応えていくということになれば、あるものに優先順位をつけたり、あるものを切ってあるものに多くつけたりということになると、当然そこで不公平が出たり非論理性が出たり、目指す社会の
あり方というものを頭に置いた上でそういう判断をしなければならない。そうなると、そこに当然不平不満が出てくるわけですね。
役所の皆さんは割とそういうところは避けるというのが役所の皆さんの仕事の作法だと私は
思います。だから、政治家がやはり政治家たり得るというのは、役所の皆さんはこう言っている、きちんと準備をしている、だけれども、そこを乗り越えた指示を出したり、そこを乗り越えた方針を出したりするのは、私は
大臣の役割だと思うんです。それをやらなければ、私は、
大臣としての役割を果たしているとは思えない。
もちろん、多分、
金田大臣も、
大臣になる以前の政治家人生の中で、いろいろな場面でそういうことをやられてきたというふうに私は
思います。
そこで、先ほど来出ている
司法試験の問題ですけれども、
大臣は、
文科省といろいろやっています、いろいろな
改革のプランとかいろいろな協議もしています、年限を区切っていろいろなことをやろうとしています。私は、おっしゃることはわかります。そうすれば、多分、一番波風もなくて、一番みんながすとんと落ちる結果になる、場合によってはなるのかもしれないというふうに思うんですが、やはり今の
状況を見ていると、私はこれは急を要すると
思いますよ。このままでは本当に日本の
法曹人材の
確保ができなくなる、私はそういう
状況だと思うんですよ。
私は、この問題にそんなに関心が高いわけではありませんでした。しかしながら、
総務省で私も定員管理の仕事などをさせていただいたときに、これはゆゆしき事態だなということにやはり気がつきました。そして、この
法務委員会に来て、本来であればそんなに問題にならない裁判所の定員の問題とかでこれほど
議論になっているということは、やはり相当危機的だと私は思うんです。
大臣がここで、それじゃ
司法試験の
受験資格を変えますなんてことは簡単に言えないことは、私はわかります。だけれども、
大臣として、例えば
金田改革五プランとか、
金田メモとか、何かそういうものを明確にして、後ろのあのメモなんかどうでもいいんですよ、
金田大臣そのものの
思いでやることなんですよ。
だって、
大臣、そう
思いませんか。過去にいろいろな仕事をされていて、ああ、なるほどなという
大臣はどういうことをやっているか。役所に反していろいろなことをやっているというのは、私、非常に大きいと
思います。
例えば、私、東京駅の前にあるKITTEというビル、よくあの前を通ります。あれは旧郵便局だったわけですが、あのビルの取り壊しのときに、私、乱暴な
議論があったというふうに思っていますけれども、当時の鳩山邦夫総務
大臣が、あんなものはだめだ、全部壊すなんてよくないと言って、ある程度進みかけていたのをとめて、今のKITTEというビルのような
状況になったんですね。
ああいう判断をしていく。あれがよかったか悪かったか、いろいろな意見はあると私は
思いますけれども、ああいう判断をするのが
大臣の役割だと私は思うんですよ。その
意味で、きょうここで
司法試験の
受験資格を変えるということは簡単には言えないとは
思いますけれども、その方向でも出さないと、私、
大臣の役割を果たしているとは思えないんですよ。
まあ、いろいろ私も厳しいことを言います。
大臣の
答弁がまずいというようなことも、いろいろ厳しいことも言いますけれども、
答弁の細かいところができているから
大臣としていいということじゃないんですよ。大きな方向感をちゃんと出して、それに従って役所の皆さんを引っ張っていけるかどうかなんですよ。
そのときに、
文科省の意見を聞かなきゃならないというんだったら、
法曹人材について誰が責任を持つんですか。
文科省が責任を持っているのは学校の
あり方についてですよ。でも、
法曹人材の
あり方については、
大臣しか、これについて政治家として最終責任を負う人はいないと私は思うんですよ。
その
意味で、
大臣の
思いをしっかり言っていただきたい。もう
金田五プランでもいい、
金田何とかプランでもいい、
金田改革何とかでもいいから、そういうものを明確に私は言っていただきたいんですけれども、いかがですか、
大臣。