○畠山
委員 ちょっとこの後、諫早問題もやりたいので、きょうはここにとどめておくんですが、今回の件は、ちょっと個人的なことで申しわけないですけれども、私にとっても本当に残念で、あってはならないことだと思っています。
それは、私
自身も、今村前復興
大臣の言葉によれば、あっちの方と言われた東北、宮城県石巻市の生まれ育ちの出身です。三月十一日に石巻市へ行きました。ちょっと農地の問題とは別になりますが。石巻市といっても広く、鮎川という
地域の方に行きました。金華山まで出る船があるんですけれども、そこで仮設商店街の方にも立ち寄らせていただき、お昼にラーメンもいただきました。その店主さんが、鮎川の町、そうなんですけれども、早く工事しないとどんどん人がいなくなるよと。与党も野党も
関係なく、私も怒られました。工事
関係者がフル回転されていることももちろん
承知はしています。ただ、まだまだ切実な実態が続いている。
安倍首相は、全ての
大臣が復興
大臣ということをよく口にされます。震災からの復興は、被災地のみならず、国民的願いであることは間違いありません。その中であのような発言が出たことは本当に許されませんが、復興
事業が食い物にされていることも、論外どころか、私は到底容認できません。
農水省としての自浄能力を発揮されるように、改めて
大臣にこれは強く求めておきたいと思います。
それで、ちょっと後半、残っている時間で、わずかですが、諫早干拓問題にかかわっても
質問しておきます。
先月二十五日、
山本農水大臣の談話として、長崎地裁が四月十七日に出した判決に対して控訴しない旨が発表されました。
この判決には漁業者などから怒りの声が出されております。幾つか報道コピーも持ってきたんですが、紹介だけしておきたい。
佐賀新聞、四月二十六日付で、佐賀県有明海漁協の専務さんの言葉です。国の控訴見送りに、「「内心「やっぱりか」という気持ちはあるけれど、残念な思いが強い」と悔しさをにじませた。農相が開門しない方針を明確にし、基金による和解を目指す意向を示したことには「自分たちが望んでいた方向と全く違う」」と述べたと報じられています。
大臣が控訴見送りの会見をする前日に
大臣に面会した漁業者の発言も載っておりました。「あの場は要望を聞く
大臣のパフォーマンスにすぎなかったのか」、「
農水省は「和解が一番いい」と言っていたのに、結局は口先だけ」かと憤りの発言も報道で紹介されています。
首長のコメントも
一つ紹介しておきます。鹿島市の樋口市長さん。「非常に残念。(門を)壊せと言っているわけではない。原因を知るために開門
調査を求めているだけ」、「それもしないということは将来に禍根を残す」などなどであります。
もちろん、
大臣も報道でこれらのコメントは
承知のことと思います。
二十五日に
参議院農水委員会で我が党の紙智子議員の
質問に
大臣は、和解協議について、「ぎりぎりのところまで歩み寄った」、「何とかその間を埋められないかというように今でも思っている」と
答弁をしています。しかし、
大臣の言うこの間というものが、埋まるどころか、今回の控訴見送りで広がってしまったのではないのでしょうか。
これら報道なども含めた今の
大臣の認識を改めて伺いたい。